2022-03-01 12:14

ヤッホーブルーイング編3|反撃開始

地ビールブーム終焉後の長い長い冬の時代を経て、ヤッホーが再び奪還を掛け、動き出します。その中心的人物を担ったのが、現在ヤッホーの社長を務める井手直行さん。その再起のきっかけは、ある人物から送られた一通の手紙がきっかけでした。

協力:株式会社ヤッホーブルーイング
ナビゲーター:倉嶋かれん( 東宝芸能)
プロデューサー:富山真明(PitPa)
制作:株式会社PitPa

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ジビールブームが去った後、どん底を迎えたヤッホーブルーイングは、ここで長い長い冬の時期に突入します。
本当に悪味が、結局、創業から8年続いたので、その後、現場の責任者も変わって、
星野リゾートから違う責任者の方が来たんですけれども、やっぱり悪味を垂れ流すわけにはいかないので、節約しようと。
例えば、トイレットペーパーも無駄に使わないとか、それまで会社でティッシュペーパーとかも使ってたのに、これは個人で使うんだから、
そのトイレの紙は、それはしょうがないけど、普通にプライベートで使う紙は、自分で買ってこいとかね。
あとゴミも、会社で出たゴミは、それは捨てるのはいいけど、1枚ね、ゴミ袋も値段高いし、会社なので、ゴミ収集でも引き取りに来るお金も結構かかるので、
コンビニで買った袋とかベッドとか、自分で持ち帰ろうと言って、ゴミも出さずに経費を削減しようとか、
コピーもそんなに本当に必要なものだけあって、コピーを取った裏紙はメモに使えるから、残してちゃんと裏紙で使っていこうとか、
本当にそんな何円かかるの?っていうところから、すごく節約をするという行動に切り替わりまして。
しかし、製品であるビールについては、信念を貫きました。
酒屋さんとかスーパーからは、もっと大手さんみたいなね、のど越しのビールを作らないと売れないよっていう風に何度も言われてたので、
そういうのをやっぱりうちも作った方がいいんじゃないですかって言ったら彼は、いやいやそれはもう大手さんがやっているんでね、それ意味がないと。
我々がやりたいのは、大手さんが作ってないようなバレティ豊かなビールを作ってね、新しいビール文化を作りたいんであって、
それは我々の存在意義でもないし、そもそも大手と同じことをやっても勝てないからということで一周されて。
まずは看板製品であるヨナヨナエールの味を改めて見直すことにしたのです。
当時やってたのは、全国版で売ってたのはヨナヨナエールしかなかったので、これの味をもっともっと磨こうと。
当時もビールの品評会とかで金賞とかを取って評価は高かったんですけど、ただやっぱりまだまだ未熟な点もあって、
作るたびに味が多少ブレたりとか、あとは理想としている味にはもうちょっと届いていない部分もあったりとかしてたので、これを何とかしようと。
そもそも売れないっていう前に自分たちが理想にしている味を忠実に作って、
それを毎回毎回鈍器車で作れるような安定生産になるようにしてから売れないって言うべきだ、みたいなことを推し込んでたので、
製造にお願いして味の改善とか安定化に日々取り組んでいって、少しずつそれが良くなってきたっていう。
営業と製造が連携してレシピの配合を少し変えてみたり、
発酵温度を低くして香りが生きるように調整したり、ホップの投入タイミングを変えたりと様々な試行錯誤を繰り返し、じっくり味わえる苦味とコクを確立していったのです。
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長い長い冬の時期を乗り越え、ヤッホーの売り上げは2003年、わずかにプラスに転じました。
そして2004年夏、井出直行に転機となる出来事が起きるのです。
荷物の制御、ロッカーの制御をしている時に手紙が出てきたんですよね。
手書きの手紙であまり綺麗な字で書いてなかったんですけど、何て書いてあったかというと、
この度はご出展ありがとうございましたと、インターネットで一緒に世界を目指しましょうと、楽天、三木谷博士という手書きの手紙が出てきて、
今では考えられないんですけど、昔は出展店舗一転一転に手書きの手紙を三木谷さん送っていたみたいなんですけど。
楽天市場は1997年5月に営業開始。
そしてヤッホーブルーイングはその翌月に楽天で店舗を構えていました。
楽天市場の例明記は店舗一転一転に三木谷社長が直筆の手紙を送っていたのです。
手紙を見つけた井出直行は打ちのめされます。
かつては同じスタートラインに立っていたのに。
いつの間にか大きく差をつけられていた現実に気づいてしまったのです。
楽天市場は飛ぶという落とす勢いでインターネットのもうすごい有名な企業になり、
確か2004年は野球の楽天イーグルスを設立した年でもあり、
同じ年にほぼ同じ時期に事業を開始したのに楽天市場はすごいことになっていて、
ヤッホーブルーイングも潰れそうで、この差をすごく衝撃を受けて、
ますますインターネット通販に今からだけかけようと振り立ったという。
井出直行は開店休業状態だった楽天市場のテコ入れを決意。
同時にネットショッピングに関する猛勉強をスタートしました。
そこから一気に反撃を開始していきます。
まずテコ入れ第一弾として投入したのはちょっと変わった製品でした。
英国古酒というすごく熟成をするビールが当時あって、
1年とか2年くらい熟成させていつか売ろうと思ってたんですけれども、
ただどん底で世代で得るですら売れないような状況が続いていたので、
ずっとタンクの中に眠っていた長期熟成型のビールがあったんですけれども、
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750mlの瓶なんですけれども、1本3000円なんですよ。
英国古酒はバーレイワインと呼ばれるもので、
レーズンやカラメルを思わせるような甘い香りや、
爆画のふくよかなコクが特徴のビール。
熟成とともに味が深まっていくと言われています。
それで商品ページをすごく厚くコメントを書いてね、
多分レイアウトとかデザインとかできないので、
1メーターくらい、2メーターくらい長い文章をバーッと書き続いて、
なぜこのビールを作ろうと思ったかとか、
なぜこのビールが美味しいのか、
どういう思いで作ったのかみたいなのをバーッと文章を書きまして、
ベルマガを書いて、こういうビールぜひって言って。
楽天市場で販売を開始すると、途端に注文が殺到。
なんとこの商品は1日で売り切れてしまったのです。
インターネットの可能性を感じました。
あとは直接消費者に伝えるとすぐ反応が返ってきて、
これは店頭ではできないことがインターネット通販ではできるんじゃないか。
あとは店頭だとそのお店の周辺の人しか対象ができないけど、
インターネットだったらうまくいけば全国に点在している、
こういうビールが好きな人を取り込むことができるんじゃないか、
届けることができるんじゃないかっていう、
そういう意味でインターネットのすごい可能性を改めて感じたっていうところがありますね。
その後、井出直幸は父の日キャンペーンでも記録的な売り上げを達成し、
ヤッホーブルーイングの決算は黒字に戻ったのです。
好調なインターネット販売が幸を奏してか、
井出の元に再び朗報が舞い降ります。
コンビニに製品を出荷する場合、スポットと定番の2種類があります。
スポットとは、1回の出荷でお店が売り切ればそれっきりというもの。
主にテスト販売などで取られる手法になります。
一方の定番はずっと棚に置かれるもの。
もちろん売り上げによっては棚落ちすることもありますが、
スポットに比べると比較的長いスパンで取引をしてもらえるのです。
コンビニへの出荷は、ネットからリアルの小売りに移行するいいチャンス。
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自ビールのイメージを払拭して、
クラフトビールとしてヨナヨナエールが広く評価される大きな促進剤になると井出は考えました。
それ以前コンビニですごく大失敗していたというのもあるので
良くないとどうせ売れないし、コンビニはいろいろリスクもある。
やめた方がいいと。
もし売れなくてスポットで店頭から消えると
やっぱりヨナヨネエール、この間置いてあったけど売れなくなったんで
カットされたんだって消費者から思われるから
やめた方がいいみたいなことをいろいろ言うわけですよね。
星野代表の頭の片隅にはコンビニ向けに大量の在庫を抱え
すべて廃棄した苦い思い出が蘇っていたのかもしれません。
ようやく巡ってきたチャンスだし
そんな消費者は店頭からなくなったから売れないからカットみたいなね
そんな深く考えるはずがないと。
そもそもみんなヨナヨネエールなんか知らないし。
それよりもそこでコンビニで一回でも飲んで美味しいと思った人が
その当時だったらインターネット通販で少しヨナヨネエールが売れてきているので
インターネット通販でもこれ買えるんだ、これはやるべきだなと言ったら
もう大激論になって。
そこからは現場と経営の大きなバトルが繰り広げられました。
秘書を始め、周囲がオロオロし始めます。
ローカには次の会議へと向かいつつも
入りに向けてなお続く保守の代表の怒号が響き渡りました。
次回
できたらすごいけど、なかなか厳しいなと思いました。
クラストビールに全てを最高の一杯にかける挑戦者たち
エピソード4
世界でトップクラスのクラストビール醸造会社へ
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