-
-
畑
あの、ゴルフ場だけではなくて、たまたまそこの会社を選んでいく。
中には、例えば鉛筆を作りたいから、鉛筆作りの修行したいって具体的に決めていく人もいるけど、それってごくわずかで。
大半はさ、自分が何をしていいのか、何が合ってるのかとか、
進路指導の先生に将来何になりたいとか聞かれるけど、答えようがないよね。
田村
私もずっとなんか、将来の夢持ったことがない。
畑
ね。
田村
いや、でもさ、夢を持って、それに対して頑張って向かっていくっていうのができるタイプの人と、
そうじゃなくて、来た波に乗っていくタイプの人がいると思ってて、
私がなんかの本で読んだときは、それは山登り型と波乗り型って書いてあったけど、
日本人は70%が波乗り型だって書いてあった。
畑
乗っかるってやつやな。
田村
そう。で、最近さ、エフェクチュエーションとか、そういう言葉もあるけどさ、
人と出会ったり、何かその時興味があったことをやってみたりするところから、どんどん広がっていって、そっちの道に行くとか、
そういうキャリアの積み方とかも増えてるのかなと思って。
畑
そうだな。
田村
昔は終身雇用だったから、そこに1回入っちゃうと、もう死ぬまでじゃないけど、定年までそこで勤めるっていう感じだったけど、
今はそうでもないからさ。
畑
だから最初に言うさ、例えば鉛筆作りをしたい、職人になりたい、
職人になりたいっていうよりも、鉛筆を作りたいっていう意志を持って入る人でもよ、
実際作り出したら自分に合ってないなとかさ、
田村
あると思う。
畑
いやこれは自分にはもう天職だ、みたいな。
そうやって志を持った人ですら、合うか合わないかっていうのはやってみないとわからない。
田村
わかんないもんね。
畑
けども世の中ってそういう人って一握りだと思うよね。
田村
だと思う。
畑
ほとんどの方が、とりあえず就職をする、稼ぐために何かをする、
それをある中で選ぶ。
そこが大前提になってくるんじゃないかなって思うよね。
だからゴルフ場なんかでも同じだと思う。
みんなそうだと思うよな。
田村
ゴルフも知らないし、ゴルフ場も初めて入りましたみたいな人が、勤めてるうちにそれなりになる。
もしそれが好きで、やってみたらすごく楽しくて、
もっとやりたいと、自分で勉強していきたいと思った人が職人まで行くみたいな感じで、
そうでもない人もそれなりにできるっていうところまでどうやって持っていくかよ。
畑
そうよね。
それはやっぱり周りの環境でしかないように思うよね。
自分の意志っていうよりは。
田村
意志はダメ、意志はダメ。
畑
だから周りに私みたいな人間とかさ。
田村
でもさ、「私」がいたとしてもさ、学ぼうとしない人が多いじゃない。
私なんかは知的好奇心がすごくある方だし、何人でも興味持つタイプだから、
そういう畑さんみたいな人が近くにいたら面白くて、いろいろ聞こうとか学ぼうとかって思うけど、
コース管理の仕事をしているのに、そんなに興味を持ってくれない人とかって結構いるなって思う。
畑
いるよな。
だからどういうのかな、これ本当に難しくて。
けど、今の大前提は、とりあえず就職した人に対する話だ。
世の中の大多数がそうだから、コース管理もね。
じゃあそこからどう興味を持っていってくれるのか、っていうところに至るよね、まず。
田村
興味を持たなくても、それなりにできる人を育てればいい。
畑
で、そこで例えば私みたいな人間がね、
いることが大前提であってほしいんだけど、
そういう人がいればゴルフに特化した話になってくるわけじゃん、全てが。
それに関連づいた話ばっかりになってくるわけよね。
ということは、ゴルフって何ぞやとか、
全てやっぱり知らないよりは知ってる人間が語ることになってくる。
で、そこに私じゃなくって全くゴルフが無知で、
ゴルフ場っていうことも全くわからない部署長がいたりした場合に、
ただ刈込っていうのはこうだよ、という程度の話になる。
ゴルフ場で働いているのに、ゴルフの話がどちらかといえば、横に置かれた状態で、
作業優先の教育になっていく傾向があるんじゃないかなと。
例えばゴルフをしないキーパーであればルールのこととかさ、
そこに今までの生い立ちが出てくるんだとは思うけど、
生い立ちっていうのはその人が誰に出会ったかによって、
当の本人にはゴルフをしたことがないんだけどキーパーやってます。
けどもルールのことも結構知ってるし、ゴルフのことも結構知ってる。
そういう人ってゴルフはしないんだけど、そういうレクチャーを受けてくると、
ゴルフをしてないのにゴルフをものすごくあたかもやってるがごとくに詳しくなっちゃう。
そういう人がこれから作っていくべき職人の感じなのかなと思うよね。
田村
そもそもの話していい?
パッションがなくてもそれなりに育つみたいにさっき言ってたけどさ、
それなりに育ったスタッフっていうのは何がどうできる人のことを言う?
畑
だからそれなりにっていうのは、それは誰が決めることなのかが難しいけど。
田村
例えばフェアウェイを借ることができますって言ってもさ、
畑さんが思う最高のフェアウェイ刈りって言うと、一本残しみたいな。
畑
一枚残しね。
田村
そういうこだわりのあるフェアウェイ刈りが最高のフェアウェイ刈りってなるけど、
じゃあそれなりのフェアウェイ刈りって言うと、
刈り残しがあるけどとりあえず刈りましたみたいなのが許されるのか?
畑
それなりのフェアウェイっていうのは、その本人自体は、何が良くて何が悪いか分からないから、
例えば教えてもらう人にそれを習っていくわけよね。
その教える人自体が、刈り残しはあるけどとりあえず刈ってたら良しなんだよっていう概念を持ってたら、
そういう教わり方をするよね。
畑
けども自分みたいな人間がその人を教える場合においては、
ただ単に刈るって言うんじゃないよと、
こうやってやることによってよりエッジが際立って、
フェアウェイがものすごく綺麗に見えるんだよ。
ただし刈り残しっていうことをあえてやっていくから、
この辺はハウスとかメンバーさんとかに協力を要請しないとダメだけどね、みたいな。
けども実際そうした方がいいんだよっていう私の概念のもとにその人を教育していく。
だから習う身の人は教える人次第でいかようにでも変わるから、
だから興味の持ち方も変わってくるんじゃないかな。
畑
深く深く教えていってあげることによって、
10人フェアウェイ刈りを習って何人興味を持ってくれるかは別としても、
1人や2人そういう人が出てきたら良しとする。
けども刈り残しがあるけど別にこれは良いからちゃんと時間通り刈ったら良いんだよっていう教え方を10人にしたら、
別にそういった部分に関して、例えば綺麗にエッジが立って綺麗に刈れるとか、
曲がっちゃダメだとかそういったことに対してね、
畑
感動を覚える人っていうのは1人も出てこないんじゃないかなと。
田村
難しいなぁ。
畑
難しいと思うよ。
だから教える人によって興味を持つか持たないかっていうのは大きく変わるんじゃないかな。
自分みたいに理屈っぽくってね、設計を知らないとダメだよと。
だからイギリスではこういうことがあってとかいうことを教えていく中で10人いて、
それに興味を持つ人が1人出てきた。
だったらその人ってひょっとしたらそこから深く勉強していくかもしれないよね。
興味を持って。
で、あとの9人もその反応してくれた人に対してまた反応する人が出てくるかもしれない。
で、どこかで2年後3年後に全英オープンっていうものを慣れた頃にテレビでたまたま見て、
あれ畑さん言ってたことってこういうことかなっていうことをパッと気づく人も出てくる。
だからどこかできっかけを作ってあげるもと、種まきをしてもらえるかどうかで、
同じ10人を教えても芽が出る人、ゴルフ場に興味を持って深く入っていこうとする人が出てくるんじゃないかなと。
田村
じゃあ畑さんとしてはそれなりに育つって言った時は作業ができるっていうことじゃなくて、
やっぱりある程度目的とか背景とかが理解できているところまで育つっていうのがそれなりの水準になる。
畑
それなりの水準だと思う。
田村
なんか私思ったのは、これは直営の場合だけど、キャディ研修ってするじゃない。
そういう感じで、コース管理研修っていうのもやらないと、
多分なかなかそういうのを教わる時間って取れないんじゃないかなと思って、
この前もさ、月に1回でも畑さんみたいな人が来て、現場で話せたらいいんじゃないかみたいな話をしたけど、
ゴルフ場に畑さん的なことができる人がいなくて、
畑さんだって回れるコースなんかたかが知れてるじゃない?関われるコースなんて。
そう考えた時に、それをポッドキャストですることはできるのかなって思ったんだけど、
どう思う?
やっぱ現場で話すのが一番いいとは思うけど。
畑
いや、ポッドキャストでこういった配信を何人が聞いてくれるのかわからないけど、
聞いてる人はとりあえず聞いてみて、「なるほどな」と自分の仕事に置き換えながらさ、
考えた時になんかこう紐づいていったりして、興味を持ってくれるひっかけになったりね。
っていうことはあると思うよね。
だから自分は対象者ができるだけ多い方がいいんだけど、
100人いて、1人が反応してくれたら、そこからまた広がっていくんじゃないかな。
で、何年後に発芽するかはもう本人次第だから。
田村
まあ、そりゃそうね。
畑
発芽したらしめたもんで、けどもう種を撒いておかないと、多分発芽もしないから。
田村
その種撒きをその人に任せたくないのね。
スタッフの人にまかれた種を発芽させることとかを任せたくなくて、
会社が育たざるを得ない環境にすることが大切かなって思ってて。
例えば、このポッドキャストあるから聞きなよとか言っても聞かないじゃん、みんな。
畑
聞かないよね。
田村
聞かないから。
例えば、私たちがグリーンについて語ってたりとかして、それを経営の人が聞いて、
じゃあ、うちのグリーンはどうなんだろうって。
それをコース管理の人に、グリーンについての課題を1人3つずつ見つけてみて、みたいな課題を出すとかね。
とにかく、経営がコース管理の育成に関わっていってくれるといいんじゃないのかなって思う。
今はさ、どっちかっていうとキーパーに任せきりになってるじゃない。
畑
ややもするとさ、僕みたいな人間が全然知らないキーパーのところに行って、
これは違うよとか、俺の考えはこうなんだって言ったって、ねみにみずでさ、うるさいだけの話で、
めっちゃ鬱陶しく感じると思うよね、絶対。
それは何かって言ったら、自分には自分の考えがあるし、自信があるし、経験してきたっていう自負があるから、
やっぱりそれは正解か不正解かは分からないけど、自信がある。
ひょっとしたら同業者に言われちゃうと、聞けない可能性がある。
それより今、田村さん言うように興味を持ってもらって、経営層の方からキーパーに問いかけてもらって、
何かそういうきっかけを、まず花開かしてもらってね、
繋いでもらえると、向こうから受けたいっていう気持ちになる。
けども、ある意味ね、ある程度強制をしないと、良いも悪いも分からないし、
自分が好きなのか嫌いなのかも分からないし、
それにはある程度強制されて、何かこう、俯瞰してみられる?材料を投げてもらわないと。
田村
なんか、スタッフの方のやる気が全然高くない。
ただ仕事として来てます、みたいな感じでも、
経験値として聞かれたことを答える、みたいな感じで、
溜まっていく仕組みがあると良いんじゃないのかなと思って。
それを全部キーパーにやらせようとすると、キーパーはとにかく忙しいから、
まあ、支配人とか経営人の方も忙しいとは思うけどさ、なかなかそこに時間を取るっていうのが難しい。
それか、経営の人がキーパーにそこの役割までちゃんと与えて、
それができてるかできてないかみたいなのも、評価に入れば、また話は違うのかもしれないけど。
畑
けど、将来のゴルフ場の運営とかメンテナンスとか、
考えた時に、計画を立ててね、やっていかないと、
おい、攻めるぞって言ってみんな行けってやると、
誰でも彼でもが、うわーって言いながら進んでいっちゃって、皆殺しになっちゃうみたいな。
成功すれば良しだけど、そんな賞賛どこにもないみたいな。
とりあえず行け、みたいなことではダメだと思うよね。
今のコース管理もどちらかと言えば、その場に合わせて、とりあえず行こうよって言ってるだけ。
そのトップの部署がいない状況を作り出しちゃってる。
その人たちも同じように歩兵部隊の中に入っちゃって、敵に突進していってる、うわーって言って。
それでは、やっぱり将来が、行く先続かない危険性が高いよね。
だからコース管理も、やっぱり今の時代だから省力化でね。
しかも人のいない時代だから、募集しても人が来ない、キーパーも育たない。
もうそれで諦めちゃってるんじゃないのかなって。
それで戦いを挑みに行ってるから、結局結果は、おのずと分かってくるよね。
負けるべくして負ける、負けになっちゃうんじゃないかなって。
だから、やっぱりこういう時代だからこそ、しっかり仕組みを作って、しっかりデータを取って、
やれる1人「長」がいないと、組織をちゃんと作らないと。
少人数で勝つためには組織力だと思うよね。
田村
そうだね、作業員じゃない人だよね。
畑
だから戦略を立てないと、多分無理だと思う。
その戦略を立てる場合に、やっぱり絶対に組織がいると思う。
その組織を立てれば、少数制でメンテナンスをやっていけるんじゃないかなって思う。
田村
今、頭の中で全然違うことを考えちゃって。本当に全然違う。
これを話すととっちらかるだけなんだけど。
少数でやるって言った時に、ラフ刈りとかフェアウェイ刈りとか、
ロボット掃除機みたいなやつあるじゃん。自動刈り込み機みたいな。
あれさ、人間が刈るのとどっちが綺麗に刈れるんだろうっていうのを今ずっと気になってしょうがなくて。
畑さんが言う職人レベルに綺麗にできるのか、
刈り残しはあるけど、とりあえず刈りましたぐらいのレベルなのか、どっちなんだろうと思って。
畑
設定次第で、全然人と同じような刈り込みはできると思うよ。
田村
めっちゃ綺麗にやろうと思えばできる?
畑
綺麗にやれる。
ただ、ちゃんと機械の能力を活かせるような整備をちゃんとしておけば。
田村
あ、整備ね。そうだね。
畑
設定と整備をしておけば。
田村
あれって一晩で何ホールぐらい刈れるの?
畑
いや、それは機械の幅とか速度とか。
田村
ああ、そっかそっか。
畑
で、コースの面積とか。
1平米あたり時間的な作業能力というデータを取れば、人と比較はできるよね。
田村
人間2人とそれが置き換えられるんだったら、ちょっと余裕が生まれるなと思う。
畑
そうだね。だから、俺はね、戦略だから機械化が悪いんではなくて、
人がいるから悪いんではなくて、
どういうバランスで、どういう戦略でいくかをちゃんと決めて予算化すれば、全てアリだと思うの。
人しかダメな場所もあるし、そこを機械に任すのはナンセンスだと思うし。