アニメ「ダンダダン」の挿入歌が話題になっていました。
アニメ「ダンダダン」の“お囃子“に著作権侵害の可能性? Yoshikiさん「先に関係者へ連絡した方がいいみたい」
これを著作権侵害とするのは、行き過ぎな気もしますが、実際は日本では著作者が訴えたら侵害が認められる可能性があります。
日本では基本的にパロディやオマージュが認められていないんですよね。残念ながら。
note:
https://www.perplexity.ai/page/music-copyright-dispute-h6NmZ39dTaeM4kXxWF3X5w
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サマリー
日本の著作権法におけるパロディやオマージュの厳しさを掘り下げ、Xジャパンの楽曲との類似性について問題提起されている事例を紹介しています。また、パロディやオマージュが法的にどのように扱われているかを、海外の例と比較しながら解説しています。
Xジャパンの楽曲と著作権問題
はい、どうもポトフです。気まぐれで配信している著作権の時間。そんなつもりはもともとはなかったんですけども、最後に更新したのがいつか、ちょっと見ないようにはしているんですけども、たまたまですね、ちょっと話したいトピックがあったので、久々に録音をしております。
Xでですね、吉木ですよ。Xジャパンの吉木がですね、呟いてたんですけども、ダンダダンというアニメがありまして、ダンダダンの18話目でね、曲が出てくるんですけども、その曲、激中華の楽曲、ハンティングソウルという曲なんですが、それがXジャパンの紅に似てるんじゃないかと。
吉木がXの方でですね、なにこれXジャパンに聞こえない?みたいなね、ことを書いてたんだけど、なんか弁護士たちから連絡が来たということで、著作権侵害の可能性があるとのことで、というつぶやきをしたんですね。
最初これ知ったときはなんだか面白くて笑っていたら、弁護士たちから連絡が来たと。で、著作権侵害の可能性があるとのことでどうなるのだろうねと。で、皆さんこの手のものは多分先に関係者に連絡した方がいいみたいだよみたいなことを書いたんですよ。
で、ちなみにXジャパンの紅の著作権はソニーミュージックパブリッシングが管理していますと。で、作曲者の自分ですが、私自身もこの曲を使用する際には自分でさえも許可を得ることがよくありますと。まあそれはね、そうなんですけど。
で、この問題のシーン、ダンダダンの18話、まあ見てみました。というか、漫画でね、このシーンはもうすでに私見たことがあって、まあまあビジュアル的にもXか世紀末とかその辺あたりをなんか意識したパロッタというかね、ものではありました。
それに曲が付くということで、まあこれがね、あの結構気合が入ってて、本当にちゃんとこのために曲を作って、で、マーティ・フリードマンだったかなギター。だからいろんなトップミュージシャン集めて演奏しているというところで、かなり本気でやっています。
ただ、もちろんXジャパンの紅とかもね、なんかドラムが裸だったりね、上半身ね。Xジャパンは意識をしているのは間違いない。で、原作の時点でXジャパンを意識はしていたと思うけど、漫画の段階だとそんなに言われない。まあそうだよね、曲がないからね。
実際にそれに曲を付けて、けどこれに曲を付けるって言ったらさ、Xジャパンに寄せた曲になるのは当然は当然。ここで言われては事前に何の知らせもなかったってことだけど、これは何か知らせる必要があるのだろうかどうかみたいなところはね、あったりしますね。
で、これだけどね、難しい問題です。パロディー、そんなに二次使用して儲けようというわけではなく、実際、これ弁護士、周りの弁護士がちょっと問題な気もするんだよ。吉木自身は最初そんなに気にしてなかったからね。
で、それに対して公のXの場で書いちゃったのがいけないとは思うのね。だから翌日9日には、吉木も今回の件急に連絡が来て驚いてついついつぶやいちゃいましたと。お騒がせしてすいませんみたいなことでね。
で、これ面白いのがさ、このダンダダン漫画の制作委員会がね、アニプレックスっていうところで、これソニーミュージックエンターテインメントの完全子会社なのね。
著作権法の類似性判断
で、紅の著作権管理がソニーミュージックパブリッシングなのよ。同じグループ内なのよ。そこはうまくやってよ、という。まあ今多分うまく調整はしてると思うんだけど。
作曲者本人に連絡がなかなかいかない。その検事者だけで終わってるかもしれないし。ただここはね、難しい。
で、この曲を演奏した谷山のりやきさん。作曲かな?
で、オマージュやパロディーってやってる側がヘラヘラしちゃうと、受ける側に伝わっちゃうんで冷めるんですよね。
ということで本気でやるから笑ったりしてもらえるもんだねということで、かなり本気でオマージュということにしてやっております。
ただここすごく難しいんですが、このパロディーやオマージュに対して日本の著作権って結構厳しいというか、あんまり認められていないんですよね。
日本の著作権法では音楽著作権の類似性の判断について、次の4つの点で考慮されます。
一つがメロディー。最も重要な判断要素をされてます。
今回の曲もメロディーは結構変えてます。曲調はすごく紅っぽい感じなんだけど、
メロディーは寄せてないという、似てなくはないけど、パッと聴きくれないとは別曲だってすぐ分かる感じです。
一つはメロディー。これが一番最も重要な判断要素なんですけども、二つ目に和声、ハーモニー、三つ目にリズム、四つ目に形式とか構成というその4点で類似性を判断します。
判例では、日本とか世界もそうかな、判例主義といって、実際、著作権の法律とかも捉え方によっていろいろ捉えられる。
人によって解釈が変わっちゃうところがあるんですけども、判例として過去の裁判例、一度それで出ちゃったものをそれに習うっていうところがありまして、
過去の判例では、楽曲についての複製とか本案の判断にあたっては、楽曲を構成する初要素のうち、まずは旋律の同一性類似性を中心に考慮します。
このメロディーの同一性。必要に応じてリズム、テンポ等の他の要素の同一性類似性をも、総合的に考慮して判断すべきとされています。
ただこれが記念樹事件っていうのがあります。過去の重要な判例で。
この記念樹事件っていうのがあったおかげで結構難しくなっていましてですね。
この記念樹事件っていうのがどういうのかというと、
1992年発表の楽曲記念樹の作曲者である服部勝彦氏に対して、
1966年発表の楽曲どこまでも以降の作曲者小林亜生及び同局の著作権者が無断でどこまで以降を編曲複製したとして損害賠償を求めた訴訟ですと。
原告側は著作者人格権、氏名の表示権とか同一製法事件の侵害及び複製権侵害を主張したという裁判です。
これが第一審、2000年に行われた東京地方裁判所の第一審では、
オマージュとパロディの法的扱い
フレーズごとの対比としては一部に高い類似性が認められたものの、
全体としては同一性は認められないとして原告の請求をすべて却下したんです。
これが上告しまして、高訴審において2002年ですね。
原告は高訴に対し、複製権侵害の主張を取り下げたと。
編曲権侵害の主張に変更しました。
高裁では、両局でメロディの開始終了部分の何音かが統一。
メロディは違うんだけども、始まりの開始音とか終わりの最後の音。
最初と最後の音が一緒だとさ、ちょっと人間としては似てるって感じるのよね。
それの何音かが統一。
約72%が同一音で構成されている。
だから全体使っている音、音の数の72%が同じ音だと。
その辺で表現上の本質的な特徴の統一性が認められてしまったんです。
で、服部氏がどこまでも意向に準じて記念事を作曲したと認定し、
氏名表示権統一性、補充権の侵害及び編曲権侵害を肯定しました。
小林氏へ医者料500万、弁護士費用100万、
家内音楽出版への損害賠償を約340万、
計約940万円の支払いを明示したというのが、控訴審で出ました。
その後、最高裁判所まで行きまして、2003年に行われました。
これで、服部氏の上告を棄却して、
最高裁判所でもこの問題が記念事の作曲行為は著作権違反と認めてしまったということで、
これによって、メロディだけじゃなくて、音数とか和音の重なりとか、
楽曲全体の構成する音なんかを総合的に見るっていうことになったため、
メロディが違うからいいや、にはならなくなっちゃったんですね。
日本の場合はですね。
もう一つ、パロディとかオマージュに対する法的扱いも、
海外ではまだフェアユースという考え方があるんです。
ですが日本にはなくてですね、
日本の著作権ではパロディもオマージュも著作権侵害にあたる可能性があります。
だからオマージュだから許されるっていうのは、
全く法的には根拠がない。
ただし、著作権侵害は申告罪なため、
著作権の権利者が訴えなければ問題にならないっていうところがあります。
だから大抵、世の中ではオマージュは、
著作権者が容認すれば、特に訴えられることはない。
そういう意味でも、こういう曲を使うときは、
あらかじめ連絡して許可を取っておく方がいいとは思います。
ただ、そこまで目くじらを立てなきゃいけないのかっていうところも難しい問題だので、
曲メロディーは違うからいいかというとそうでもない。
だからオマージュやパロディ、
この辺が日本は特に法的整備ができていなくて権利がないのでね、
この辺が弱いところではありますが、
けど海外ではやはりフェアユースという形で、
パロディやオマージュがもう少し法的に緩やかに認められているところがあります。
特に米国ではフェアユースというね。
フランスとかでもパロディの著作権侵害が例外として憲法に明記されてます。
著作権法の法律にパロディが明記されてます。
その辺でですね、やっぱり日本は特にやりにくいのかなということを思ってます。
ですので皆さんもね、替え歌などもね、
メロディー少し変えたからいいやは通じません。
特に使ってる音、開始の音、終わりの音、またそういうのも総合的に見られるのでね。
なので可能であれば著作権者に許可を取って使うっていうのが原則になるかなと思います。
ということで久々の著作権の時間でした。
では。
12:42
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