フリーランスの固定費
ちょいさきトーク 〜あなたよりちょっと先を歩いてきた人の、Webと仕事の話〜。
この番組では、フリーランスでWeb制作をしている私、けいが、
上司じゃないけど、ちょっと気軽に話ができる隣の席の先輩のような立場で、Webと仕事について語ります。
さて、おたよりというかですね、Xとか配信プラットフォームのリッスンの方で、いくつかコメントなりリアクションをいただいていまして、
結構前になるんですけれども、紹介をしたいなと思います。
まずですね、Xの方から、のずえさんの方はですね、もう十何年来、WordPress仲間として仲良くさせていただいて、
最近は住まいもちょっと近所という関係のある方なんですけれども、まとめて聞いてくださったみたいで。
第74回の、他の人に頼むは責任点か、全部自分でやるだけが政治じゃない、という回に対してリアクションをいただいています。
他人に頼むっていうのは、次に進むための試練でしょうね。
管理職になったり、独立したりすると、全部自分でやるわけにはいかなくなります。
僕も自分はどこに注力すべる気かを考えて、それ以外はなるべく誰かにお願いするようにしています。
ということで、コメントをいただいています。
この週は、上手に仕事を手放すというのをテーマにお話をしたんですけれども、
やっぱりですね、警察総理になったり、マネジメントする立場にお仕事になっていくという方が、
どうしても私と同世代の方が多いのかなというふうに思うので、
同じように課題に感じていらっしゃる方が多いんだろうなというのを実感しました。
はい、コメントありがとうございました。また聞いてください。
他にもいただいているのがあるんですけど、また明日以降でちょっとずつ紹介したいなと思います。
今週はですね、以前焼きそば大臣さんというラジオネームの方からいただいたおたよりの中で、
ウェブ制作の報酬とかお金に関してという質問をいただいていて、
そこを以前のおたより取り上げた時に後日にしますということで、
お答えを先延ばしにしてしまったので、
今週のウェブ制作とお金というテーマでお話をしています。
昨日はですね、ウェブ制作というかフリーランスの初期の頃にかかったお金についてお話をしました。
今日はですね、ウェブ制作のビジネスモデルといいますか、
お金のかかりどころというところを考えてみたいなというふうに思います。
ウェブ制作は初期費用がかからない仕事だというのをよく言われますし、
昨日の配信でもお話ししました。
どうしても製造業とかサービス業とかでもですね、
ペナント借りたりとか機器をまとまったお金で導入したりとか、
そういったものが比較的少ない中で始められるビジネスだなというところがありますので、
実際パソコンとインターネット、ソフトウェアも高いものを買う必要があったりすることはあるんですが、
私が当時アドビのクリエイティブクラウドを買った頃に比べて、
今は全部サブスクになっていますので、
企業としてバーンとかかるお金っていうのは、
当時よりもさらに少なくはなくても始められるようになっているのかなというふうに思っています。
ただ実際に仕事として長く続けるっていうふうになると、
コストの具体例
ウェブ制作の仕事ですね、
固定費が積み上がっていくビジネスだなというふうに、
ちょっとずつ感じるようになってきています。
意外といろいろかかるんですよね。
今私自身がどういう固定費を払っているのかっていうのを、
一回全部リストを作ってみたんですよね。
そうしますと、
劣額で払っているのはサーバー代、ドメイン代、
あとはストレージ系でドロップボックス、
今Google Oneも契約したので、
あとはアドビのクリエイティブクラウド。
これはAmazonで安いときに買うので、
毎月払っているわけではないんですけど、年間で。
去年までは4万円台、5万円ちょっと切るぐらいで買えてたんですけど、
価格の改定がありましたよね。
AIが使えるプランと安いプランと分かれたと思うんですけど、
高い方で10万円ぐらい、年間10万円ぐらいで、
安い方でも7万円ぐらいで通常してたので、
安い方のプランで私はいいなと思っているんですけど、
毎年やっているAmazonのセールに、
安い方がセールになるのかっていうのがまだ分からないので、
どうなるんだろうというところです。
またこれも値段上がってきますよね。
AI関係の支出も増えてますし、
あとプロバイダー、インターネットの通信費、
あと会計ソフトはフリーとかも今使ってますので、
あとはWordPress関連のいろんなテーマとか、
プラグインのライセンスなんかもありますし、
あとスラックとかですね、そういったものとか、
あとは何かとかかるのが、
加盟してる団体なり協会の年会費というのもあったりしますね。
今だと、愛知県の中小企業診断士協会に加盟してたりとか、
ウェブ解析士協会に入ってたりとか、そういったものもあるので、
今全部ですね、ざーっと計算しますと、
年間でだいたい100万円ぐらいの固定費がかかってるということが可視化されております。
こんなに払ってたんだーというところですね。
以前は払ってたけど、今はもうやめちゃった支出というのもありまして、
例えば森沢パスポート、フォントですね、
その辺は今はもう使ってないです。
当時はどうしてもちょっとしたデザイン業務とかもあったんで、
必要だと思って契約をしてたんですけど、
デザイン業務は今完全にやらなくなってしまいまして、
契約をしてしまいました。
あとコワーキングをしばらく使ってたんですけれども、
2019年に最初の子供の産休に入るタイミングで契約をしまして、
産休明けてまた戻るつもりだったんですけども、
その後、皆さんご存知のコロナ禍があり、
コワーキングスペースに戻るタイミングを完全に失ってしまいましたので、
今コワーキングのお金は使わずに今に至ってはいるんですけども、
コワーキングを使っている方はそこに作業場所代というのが
かかってきているのかなというふうに思います。
でですね、ちょっと中小企業診断士っぽく管理会計の視点で
この辺りの支出を考えてみたいと思うんですけれども、
管理会計の考えでは一般的に変動費が高いビジネス、
変動費っていうのは売り上げに応じてついて回る支出ということですね。
そういったものがローリスク、ローリターンのビジネス。
固定費が高いビジネスっていうのが
ハイリスク、ハイリターンというふうにされています。
例えば設備型のビジネスですね。
最初に機材をドーンと入れる必要がある固定費が高いビジネスなんですけども、
売り上げが上がればその分固定費の分回収できたらその分、
固定費の影響
あとは利益が上がっていくので、
その分ハイリスク、ハイリターンというのが固定費型のビジネスになるんですけれども、
ウェブ制作で言いますと、
外注中心でプロジェクト単位で外注費とかが発生するようなやり方をしている
制作会社さんは比較的変動費型なのかなというふうに思いますし、
一方で自社でスタッフさんを抱えて固定給で運営をする、
そういったタイプの制作会社さんは固定費型になってくるのかなというふうに思います。
フリーランスの基本は自分一人の場合固定費型に近いのかなというふうに思いますね。
収入に波があってもツール代とか通信費とかその辺の支出は一定になってくるので。
ただですね、固定費型といっても一般的なビジネスと違って、
例えば製造業とかさっき言った設備を投入するようなタイプのビジネスというのは、
一定の投資額を超えれば売上げイコール利益になって一定ビジネスがスケールするんですけれども、
ウェブ制作って労働集約型、自分の時間を切り売りしていくビジネスなので、
自分もしくはチームの人数×労働時間以上はもう稼ぐことができないんですよね。
単価を上げるしかないんで、単価を上げるにしても限度がありますよね、相場感もありますし。
なので設備みたいに使い倒すほど利益が出るっていう構造にはならないんですよ。
なので固定費をかけたからといってリターンが増えるっていうことではないので、
なかなかビジネスの性質としてスケールをしないというところは、
ビジネスをずっと続けていくとだんだん悩ましくなっていくところなのかなというふうに感じます。
だからこそですね、こういう労働集約型ビジネスに従事する我々はですね、
どこまでを固定費として抱えるのかっていうのを常にチェックして見直していかないと、
なかなか資質だけが増えていって、それが利益につながってるかっていうところが感じにくいというのがありますので、
固定費を増やすことで事業として安定はしやすくはなると思うんですけど、
利益率どうしても下がってしまいますので、その辺の安定とリターンのバランスどのぐらいを取るのかっていうのをですね、
人それぞれ考えながらやっていく必要があるなというふうに感じています。
これ今サプスク型に移行しているツールとか多い中で付き合い方は難しくなってきてはいるんですけれども、
固定費がある背中を押してくれるのかなというところがあります。
支払うものがあるからこそ頑張って稼ぐという気持ちにもなりますし、
売上が下がっても出ていく固定費っていうのはプレッシャーにもなるんですけど、
そのプレッシャーとの付き合い方っていうのが長く続ける上での1個ポイントになってくるのかなというふうに感じています。
まとめますと、
ウェブ制作っていう仕事は固定費が中心だけど労働集約型っていう性質上、
スケールアップが非常に難しいビジネスであるということなので、
持続可能な働き方バランスっていうのを自分でちゃんと作っていくと、
制作会社であればマネジメントとか経営層の方がちゃんと考えてやっていく必要があるというのがすごく大事なところになります。
この固定費をどうやって抱えて見直していくかというところをですね、
フリーランスであれば自分の働き方そのもののデザインということになると思いますし、
制作会社であれば自分の会社チームをどういうふうにデザインしていくのかという経営そのものであると思いますので、
なかなかお金がかからないと一般的に見られがちなウェブ制作の仕事ではあるんですけど、
持続可能な働き方
めちゃくちゃかかっているなというふうに感じますので、
うまく支出と向き合っていくというのは大事になってくると。
もちろん経営層だけではなくて一般のスタッフの皆さんが何にお金がかかっているのかというところをちゃんと考えて
プロジェクトを進めていくというのが会社としてできるようになるととてもいいのかなというふうに感じています。
今日も最後までお聞きくださりありがとうございます。
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