あー、夏の怪談みたいな感じで、ちょっと怖い。
怪談みたいな、そうそうそう。
へー、すげえなあ。
で、今回もちょっと行ってきまして、呼んでいただいて。
んー。
これがね、あの、恐怖展じゃなくて、恐怖神展なんですよ。
はーい、どう違うんですか?
恐怖展っていうと、こういう怖いものがいっぱい置いてあるようなイメージだと思うんですけど。
恐怖神展は、こういう恐怖心がありますっていうのを展示してあるんですよ。
なるほど、なるほど。
どういうことかっていうと、なんか明らかにめちゃめちゃ怖いものを、みんながこれ怖いだろうみたいな。
例えば、なんか幽霊、おばけとか。
うんうん。
死を連想させるものとか、なんかそういうの置いてあるんじゃなくて。
最大公約数的なんじゃなくて。
そう、人によってはこれめっちゃ怖いんですよっていう。
例えば、有名なんで言うと、先端恐怖症とか、集合恐怖症とか、すごい尖ってるものが怖いとか、なんかハスコラみたいなものが怖いとか。
交渉恐怖症とかもあるな。
そうそうそう。
そういう特定の人にはこれが怖いんですよっていうのが、いろんな種類いっぱい置いてあるんですよ。
んー。
あ、だからその公約数が小さいものもあれば、そこそこの大きなものもあればってことなんですか。
例えば、なんか入口入ってすぐのとこに、パンパンに膨らんだ風船が置いてあって、それにずっと空気が入り続けてる。
あー、割れるかもしれないって怖さ?
そう。
あー、なるほど。
で、これがもう見ただけでめちゃめちゃ怖いみたいな。
やだなーって。
人が、特定いる。
で、僕は全然怖くないんですけど、とか。
やだなー。
あと、あのー、あとそうだ。これ僕ちょっと怖かったんですけど、普通に電話が置いてあって、電話を。
電話?
でもその、ちょっとこう昭和っぽいオフィスに。
固定電話みたいなやつ?
置いてありそうな、そう、固定電話が置いてあって、で、それがたまにグルグルって鳴るっていうだけの展示で。
怖いですよね。
これはその、ちょっと不気味で怖いというよりは、ただ本当に電話が嫌というか、電話が怖い。
電話に対する恐怖心っていうのをそのまま展示してある。
あるあるあるある。
とか。
やだよー。
あとなんかその、お湯に、なんかね、いっぱいこう、若返り薬みたいな感じのビタミン剤みたいなのがいっぱい。
架空のビタミン剤なんですけど、よく見たら。
が、こうバーって置いてあって。
だから、その、ちょっとこう、恐怖心というよりも、なんていうんですか、脅迫症みたいな。
お湯に対する脅迫心みたいなものであるとか。
なんかそういういっぱいいろんな種類の、これもしかしたら人によっては怖いかもみたいなのが大量に並んでて。
それによって、なんかまるでこう、パーソナルカラー診断じゃないですけど、自分はこれが怖かったんだっていうのを知れるっていう最悪の展示。
知りたくないよーと。
あんまりこういうのにネガティブなこと言っちゃいけないけど。
へー、でもまあ面白いですね。
そこが結構リスキーというか。
なんか呼び起こされちゃうかもしれない。
そう、呼び起こされちゃうかもしれない。
開ける必要のない箱を開けなくちゃいけない。
そう、だからそれが怖いっていう。
やだな、もう十分だな。
ちょっとメタ的ではあるんですけど。
そう、十分十分その展示があるってことを知っただけで、その効果はなんかもう発揮したような気がするって言ったら営業崩壊になっちゃうからよくないけど。
面白いですね、でもね、なんかね。
怖いもの見たさって言うけど。
そういうことですね。
もしかしたら自分が知らなかった怖い扉が開いちゃうんじゃないかとか。
それはなんかよくある展示会で、あなたはどれがいいと思いましたか?とかシールを貼ったりとかなんかするのありますか?
あなたはこれは怖かったとかそういうシールとかあったりするんですか?
あ、証拠表?
そうそうそう、出口とか。
そういうのはないですけど。
そういうのがあると、意外にこの聖壁の人がいるんだっていうとかわかったりするかもしれないけど。
面白いですね、なんかね。
本当に全然怖くない。
なんかね、例えばお坊さん、テレビの中でお坊さんがずっと説法をしてて、その地獄とは何かみたいなのを説明してるんですけど、その地獄を説明するときってすごい数字の単位を使うんですよ。
うんうん、わかるわかる。
億とか兆とかじゃなくて、公が者みたいな。
そうそうそうそう。
そういうのをずっと数字を言ってるだけの映像が流れてて、それも人によってはそのでかい数字が怖いっていう。
なるほど。
無限に広がる感じが、何恐怖症だっけ。
なるほどね。
無限に対する恐怖心って書いてあるんですね。
あるかもしれない。
みたいなものが。
なるほどね。
私の敬愛するいろかわたけひろさんとかも、富士山とか山があるだけでもそれが圧迫してくるようでも怖いから、あんなものは鳴らしてしまえばいいとか言って結構無茶なこと言うけど。
そういうこと。
でもそれは本気でおっしゃってるので、なるほどみたいなことがね。
関東平和でやっぱり過ごしたからだろうって自己分析はなされてますけれども。
はいはい。
だからそれで言うと僕は結構逆で、平和が結構怖いまでいかないですけど、なんか落ち着かなくて。
そっちの気持ちも私わかる。つまりそれこそね、武士の気持ちじゃないけれども。
山がない。
後ろから視覚があって襲われるかもしれないっていう。
襲われるかもしれないと思って。
でもそういう恐怖なんじゃないですか。それって人間の根源的な敵というか、動物とか悪い動物が自分を食べてくれているかもしれない。
僕はもう山、四方八方山が常に見えてる。
慣れてないからっていう心配。
茨城とか行くと山が見えないっていうことに、なんか高いものがないっていうことに、なんかすごい違和感というか、そわそわするみたいな。
じゃあ砂漠とか行ったらもう発狂しちゃう?岡田さん。
なんか砂漠は砂漠。
砂漠は砂漠だと。
その街なのに高いものがないっていうのは、まあ怖いまではいかないですけど。
昔の戦争後の東京とかはまさにそうだったと言いますね。
地平線まではるかに見えてみたいな戦後の書かれたものの本とかもそう書いてありますね。
これがだから、こんなことをやんねやみたいな。
でもすごい今も結構混雑してるらしくて。
今割と時代がそういうのブームですよね。
おもころまさにそういうホラー作家。
ホラーはもう大ブームですよね。
そういうブームがずっとありますよね。
ブームという表現じゃ捉えきれないほど長い一つのトレンドみたいなのがありますよね。
すごいですね。
そうなんですよ。
僕がでもその中で一番怖かったのは、
給食のお皿みたいな金属製の金物の平たいお皿。
お盆か。
お盆が置いてあって、そこに金属製のフォークが手にされてあって、
その横にヘッドホンが置いてあるんですよ。
僕、これ見た瞬間にゾワゾワゾワってして。
何かっていうと、僕すごい金属の擦れる音っていうのがめちゃめちゃ苦手なんですよ。
それは生理的嫌悪に近いか?
そうですね。
なんとかシスって名前ついてるらしいんですけど、
特定の音が嫌だみたいな。
このヘッドホンをかけると実際にその音が鳴るような仕組みになってて。
やめましょうよ。
僕はもちろん聞かないんですけど。
ヘッドホンってそういうことか。
聞けるってことね。
ヘッドホンが置いてあるんですよ。
聞くためのヘッドホンなんですね。
聞くためのヘッドホン。
嫌いよ、そんなの。
この風景を見ただけで、ゾクゾクゾクってして。
なんでそんな写真撮ってるんですか。今僕に見せてます。
こんな写真撮らないで。
この音はいけます。大丈夫です。
大丈夫な金属の音。
もう軽視で遠ざけたいですよ。
原宿さんも言ったらしくて、原宿さんもこれが一番嫌な展示だったって言ってたんですけど。
すごいですね。
これとかただの古い公園の遊具みたいなのが置いてあって、
これはノスタルジーに対する恐怖心っていうカテゴリーになってて、
こういう風景がちょっと怖い。
ホラー映画とかの上等とまで言ってるあれだけども、
そういう一見かわいいものが古びて出てくる怖さみたいなね。
自動向けのものってある種のものを削ぎ落として表現としてなってたりするから、
それが錆びれてくるの、リアルな醸し出されてくる怖さっていうのがあるんじゃないかなって気がするな。
これはなんだっけ。
これはなんか水に対する、コップが置いてあって、10秒2回くらい水滴がポツポツ落ちるだけの展示で。
水滴が落ちてくるのが怖いってこと?
怖い。
へー。
こんなもんあるんだみたいな感じで。
へー。
なんかここの趣旨の一つに、恐怖いっていうのは、喜怒哀楽のどれにも当てはまらないと。
その喜怒哀楽と怖いっていうのがなかなか両立しづらいというか、
怖いっていう状態って常に独立して、怖がりながら嬉しいとか、怖がりながら悲しいっていうよりは、
怖いっていうのは割と独立してある感情なんじゃないかっていうので、
それをもっとやっぱり細分化してみようみたいなコンセプトらしいんですよね。
確かにね。
そう。なんでなんかこれやっぱり終わった後に、自分って他にもどんなものが怖いんだっけみたいな。
やっぱり恐怖って防衛本能じゃないですか。
そうですね。
ここだけはこう、これは自分の身に危害を与えそうっていうのって、
やっぱり自分の割とルーツというか、過去の経験に影響を与えるものが結構大きい。
なるほどね。怖さを振り下げることは自分を知ること。
そうそう、まさに。
なんでアイデンティティを表すものでもあるんじゃないかみたいな感じだったので、
そういう意味ではその人の怖いものについて話してみると、実はその人がわかるんじゃないかっていう展示だったんですよ。
みんなはそうじゃないけど、自分は怖いみたいなものってなんかあったりします?
私ですか。
はい。
私は怖いものはもう十分よみたいなね。
今世界で起きてることが十分怖いからっていう割と普通の考えですよね。
これは本当に今世界で戦争が起きて、すげえ罪ない子供たちとかがどんどん殺されてるけど、
なんか食い止める方法がなかなかない。怖いですよね。