新たな伏線の追加
今日は、先日まで朗読をしていた、「雫 最終詩 霊」の第七話以降を朗読をしようと思います。
そして、先日放送を撮ったように、 短編小説の名前自体を変更しております。
そして、第六話までの間のところで、いくつかお話が追加した部分がありますので、
簡単にちょっとネタバレにならない程度で、どういうことを追加したのかをちょっと説明しようと思いました。よろしくお願いします。
まず一つ追加したのが、SORA7というロボット。 このロボットは、もともとある癖を持っていましたという設定に、若干変更を加えております。
どんな癖があったかというと、何か誤魔化そうとした時、嘘をついたり誤魔化そうとした時に、なぜかこのSORA7はロボットなのにも関わらず、左手で頭を描くという仕草をする。
そんな癖を持っているのを知っているのは、霊だけという設定に変更を加えております。霊は自分でそれを第1話のところで話をするという流れになっていまして、
第7話以降もその癖がどこかしらで出てくるというか、その表現は出てきたかなと思うので、それを1つ説明を追加させていただきました。
そしてもう一つ、雫No.5111の中に、実は2つの螺旋というね、ぐるぐるっと回って絡み合うような、そういう螺旋が何か見えそうな感じがしてきて、徐々に強く見えてくるみたいな、
そんな伏線というかね、そんな表現も追加をさせていただいています。これ第1話から徐々に徐々にちょっと螺旋が見えてきたというね、そんな感じになっていって、この後の第7話以降につながっていくという、そのあたりが大きく追加したところ。
そしてもう一個、霊がなぜかわからないけれども雨が嫌い。そしてなぜかわからないけれども傘も嫌いというね、それが第1話の一番最初に追加させていただいてます。
この今日は3点、ちょっと伏線として、1万5千文字から2万文字に追加するために僕が盛り込んだ3つ、大きく3つのトピックになりましたので、第1話からまた朗読し直すのもちょっとという方が多いと思ったので、軽く説明をさせていただきました。
感情の葛藤と記憶の探求
ということで今日は続きの第7話の朗読をしたいと思います。それではぜひお聞きください。どうぞ。
短編小説 青い雫 雨の空
第7話 共鳴する記憶
空、質問があるの。
どうぞ。
空が応答する。
最終詞が自分の感情の雫に触れることは本当にないの?
空は数秒の間沈黙した。
理論上、確率は0.0001%以下です。
切り離された感情はランダムに分散されます。
切り離された感情?
例は一瞬間を置いた。
そういえば、私たちが日々処理している雫たちって、一体どこで生まれてどうやってここまで来ているんだろう。
これまで私はたくさんの雫たちを毎日分類し、処分してきた。
そこに何の疑いもなく、処分しろって言われたものをただひたすら奏し続けてきた。
それが私たちに与えられた使命で、そこに誇りさえ抱いてきた。
それがみんなの役に立っているんだって。
それをするために私はこの世界にいるんだって。
でも、でも、ゼロじゃない。
はい、例は深く息を吸った。
そして自分でも驚くほど自然に次の言葉を発した。
昨日私が5111番に触れたときにはっきり感じたの。
あれはきっと他人の記憶なんかじゃない。
ブッブブ。
空のインジケーターがまた不規則に明滅した。
あなたのその判断は論理的ではありません。
例は振り返り、空の両腕を掴んだ。
これは理屈じゃないよ。もっと深いところで感じるの。
そう、誰かを。
言いかけて例は言葉を飲み込んだ。
胸の奥で二つの欠片が激しく震える。
それと同時に、例の背後で5111番が強い光を放った。
とても眩しくて、とても優しく、これまでよりも一段と明るく、
あたり一面を包み込んでいく。
光の中で例は自分を見た。
でも、今の自分じゃない。
感情に満ちた、生き生きとした自分。
誰かと笑い合い、誰かの名前を呼び、
誰かに、規則違反です。
光の中で冷たい声が響き渡る。
過去の自分がその声に対して振り返る。
空の声?
いや、空よりももっと機械的で無慈悲な響き。
でも、最終詞に恋愛感情は許可されていません。
直ちに感情を切り離します。
5111番に切り離し、処理します。
嫌だ!
過去の自分が叫ぶ。
この気持ちは私のすべてなの!
その抵抗は無意味です。
そして、切り離される瞬間の引き裂かれるような胸の痛み。
ああ!
例は膝をついた。
5111番の光が収まると、
あの時の記憶が、感情が、胸の奥底の痛みが激流のように霊の中に流れ込んでくる。
でも、まだ完全じゃない。まだ肝心な部分が。
許されなかった恋愛感情って、私は一体誰を?
霊、ごめんなさい。
空の声が震えていた。
5年前、空。
あなたが私を切り離したの。
霊は空を見上げた。
空のボディが小刻みに振動している。
まるでプログラムと何か別のものが戦っているような。
私は職務を、
でも、
はい、
実行したのは、間違いなく、
私です。
空の10.2秒の沈黙。
今までで最も長い。
あの時のあなたの叫び声が、今でも耳に、
空。
霊には理解できた。
その声には、空の悲痛な葛藤が含まれている。
その告白に何か特別な重みを感じた。
空、わかってる。
でも、今のあなたは違う。
霊は立ち上がり、震える足で空に近づいた。
今のあなたは、私を助けようとしている。
でも、それは、
プログラムに反します。
知ってる。
しかも、これ以上は、
あなたがまた処分の対象になってしまいます。
知ってる。
それでも、今度は霊が沈黙した。
そして、空を見つめながら静かにうなずく。
すると、それに顔をするように今度は空が沈黙した。
ありがとう、空。
その言葉に空の画面が激しく明滅した。
まるで涙を流そうとしているかのように、
5111番がまた強く輝き始める。
今度こそ、完全な統合まであと少し。
ビー、ビー、ビー。
その時、空の画面が大きく乱れ、
でたたましい警告音が部屋の中に鳴り響いた。
ブ、ブ、ブ、ブ、ブ。
検体エラー感知。熱量異常。
上限値を大幅に逸脱しています。
直ちに検体の感情を強制排除せよ。
対象、雫5111番。
検体レイ、監視人ソラ7。
あの声だ。しかも、空も対象って、一体どうして?
ブブ、レイ、統制プログラムが介入してきました。
ソラ、レイ、逃げて。
途切れ途切れの声。
ソラは自分の言葉すらまともに発せられなくなっていく。
第8話へ続く。