Kató Lombの人生と学び
こんにちは、ちょっと常識外れで、型破りな英会話コーチ、ちじゅ|です。さて、本日もEoLをやってまいりたいと思います。
今回はですね、私が尊敬するKató Lombさんの言葉を紹介したいと思います。
Kató Lombさんはですね、ハンガリー出身の人なんですけど、いわゆるポリグロット、多言語話者でございます。
世界初の女性の同時通訳者の方なんですよね。言語の天才とかって呼ばれた人なんですけれども、この人について今回はやってみたいと思います。
彼女が、すでに亡くなっている方ではあるんですけれども、結構長生きされた人なんですけど、彼女が残したのは、
私たちは言語を学ぶべきです。なぜなら、言語はたとえ下手でも知る価値のある唯一のものだからです。
たとえ下手でも知る価値のある唯一のものだから、ということです。
さてさて、ではですね、早速まいりたいと思います。彼女の人物紹介、人となりを紹介したいと思います。
はい。1909年でございます。ハンガリーのペーチというところで、カトー・ロンブーは生まれました。
幼い頃から本の虫だった彼女は、母親が読み聞かせてくれる物語に夢中になり、文字を覚える前から物語の世界に魅了されていました。
当時のハンガリーはオーストリア、ハンガリー帝国の一部であり、多様な言語が飛び交う環境でした。
彼女の家庭は裕福ではなかったんですね。父親は早くに亡くなっちゃって、母親は女で一つで子供たちを育てたんです。
それでも母親は教育の重要性というものを信じて、カトーに学ぶ機会を与え続けました。
少女は図書館で何時間も過ごして、ハンガリー語の本だけでは飽き足らずに、他の言語で書かれた本にも興味を持つようになりました。
カトーはプタペスト大学で物理学と化学を学び、1933年に学士号を取得しました。
しかし1930年代のヨーロッパは戦前、不況と政治的混乱の真っ只中でした。
女性科学者としての就職は極めて困難でした。
研究職に就けなかった彼女は、失意の中、生計を立てる方法を探さないといけなかったのです。
ある日、友人から英語ができるなら、翻訳の仕事があるかもしれないと言われたのです。
彼女は、英語? 学校で少し学んだだけでほとんど話せないという状態だったのです。
しかし背に腹はかえられないということで、彼女は図書館に駆け込んで英語の小説を手に取りました。
辞書を片手に一文ずつ丁寧に読み進めていきました。
驚くべきことに、彼女は数ヶ月で基礎的な翻訳ができるようになったのです。
それは彼女が編み出した独自の学習法、物語の文脈から単語の意味を推測し、何度も音読をして体に染み込ませるという方法のおかげでした。
彼女は文法書を最初から最後まで読む、そういうようなことはせずに、実際の文章の中で文法というものを理解していったのです。
1940年代、第二次世界大戦がヨーロッパを接見していました。
ハンガリーも戦火に巻き込まれ、葛藤の人生にも暗い影が落ちました。
しかし戦争が終わって、彼女の語学の才能は花開きました。
英語に続き、ロシア語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、日本語、中国語、ポーランド語、ルーマニア語、ブルカリア語を次々と習得していったのです。
言語学習の哲学
彼女の学習法というものは一貫していました。
まずその言語で書かれた面白い小説を見つける。
辞書は最小限に使い、文脈から意味を推測する。
そして毎日少しずつ、声に出して読む。音読ですね。
完璧さは求めず、まずは理解すること、そして楽しむことを優先するということだったのです。
1950年代から1970年代にかけて、葛藤は国際会議の同時通訳者として活躍しました。
科学、政治、文化、あらゆる分野で彼女の通訳は求められました。
特に印象的だったのは、彼女がすでに50代、60代になってからも新しい言語を学び続けたということです。
79歳、もうほぼ80歳ですよ。
で、ヘブライ語を学び始めたというエピソードは多くの人々に衝撃を与えました。
しかし、葛藤自身は決して自分を天才とは考えていませんでした。
彼女の著書がありまして、Polyglot How I Learn Languagesっていう1970年代に出版された本の中で、
彼女は素直に自分のその失敗や挫折について語っているんですね。
で、私も何度も諦めそうになった。発音が上達せず泣きたくなったこともある。
しかし完璧でなくてもいいと自分に言い聞かせたというふうに語っています。
彼女は言語学習における最大の敵は完璧主義と恐れだと考えていました。
多くの人が間違えたら恥ずかしいと思って話すことを躊躇する。
しかし彼女は間違えることこそが学びの本質だと繰り返し述べています。
1990年代、冷戦が終わり、世界は新しい時代を迎えました。
関東はすでに80代でしたが、講演活動を続け、若い世代に言語学者の喜びを伝え続けました。
言語は世界への扉だ。その扉を開ければ無限の可能性が広がる。と。
2003年、彼女は94歳でこの世を去りました。
しかし彼女の著書と哲学は今も世界中の言語学者に影響を与え続けています。
特に彼女の下手でもいいから学び続けるという姿勢は、完璧主義に苦しむ現代の学習者にとって大きな励ましとなっています。
はい、それでは今回の配信で味わっていきます。
英語の引用文なんですけれども、英語はですね、こんな形になっています。We should learn languages because language is the only thing worth knowing even poorly.
言語は唯一のものだから、どういうものなのかって言ったら、知る価値があるっていうことですね、価値があるっていうことです。
It's worth buying って言ったら、買う価値があるとか、It's worth visiting って言ったら、訪れる価値があるって、そういうふうな使い方しますよね。なので、
Worth knowing, even poorly なので、まあ下手っていうことですね。
たとえ、まあ下手であってもっていうことです。
We should learn languages because language is the only one thing worth knowing even poorly.
はい、ということでございます。この短い一文の中にKato氏の人生哲学の全てが凝縮されているっていうことなんですよね。
で、まあね、その彼女の人生から学べる最も重要な教訓っていうのは、もう彼女も言ってる通り完璧でなくてもいいということなんですよね。
私たちっていうのは、まあ時にね、正しい発音がいいのかなとか、完璧な文法とかね、もうカチッと当てはまる単語じゃないといけないとかね、そういうふうなことにこだわりすぎちゃって、もう実際に使うということを恐れてしまうということがあると思うんですよ。
でも彼女は言いますよね。Even poorly 下手でもいいんですよ。というふうに言っています。
で、言語っていうのは生きたツールですよね。完璧に磨き上げてから使うというものではなくて、使いながら磨いていくものなんですよね。
で、この考え方っていうのは英語を学習だけじゃなくて、人生のあらゆる挑戦に通じると思うんですよね。
加藤の学びの哲学
で、新しいことを始めるときなんか特にね、なんかこう私たちは完璧を求めてしがいがちだったりとかするんですけど、
最初から完璧な人などはもう誰も一人もいませんから、まずは一歩踏み出して、そしてその過程で学んでいくっていう、まあそれこそが成長になるんじゃないかなというふうに思います。
でですよ、Kato氏はね、文法書っていうものを最初から最後まで読むとか、そういうようなことをもう1ページから広げてなんてそういうことは全くしなかったんですね。
で、彼女はストーリーですね、物語の中で生きた文脈、生きた文脈ですね、の、こういった中で言語を学んでいったんですよね。
これって本当にね、非常に重要な姿勢だなぁというふうに私は思うんですよね。
私たち本当にね、単語超丸暗記したりとか文法ルーを機械的にね、覚えようとしたりとかするじゃないですか。
だけど、それっていうのはもう無味感想ですぐに忘れちゃうんですよね。
で、一方ね、物語の中で出会った言葉、出会った言葉なんですよ。学んだっていうよりは出会った言葉なんですよね。学ぶではなく、出会う、です。
そういった言葉とか感動したシーンで使われたフレーズっていうものは、深く記憶に刻まれるんですよね。エピソード記憶とかって呼んだりしますけど。これは、長期記憶に入ってくれるやつですね。
まあそういうのってなぜならね、それには感情とね、文脈が奥にあるからなんですよね。
で、英語を学ぶ時っていうのは、ぜひ自分がね、心から楽しめる素材っていうものを選んでほしいと思います。
それは映画かもしれないし、小説かもしれないんですけれども、あるいは好きなね、アーティストとかミュージシャンのね、インタビューとかかもしれませんね。
楽しみながら学ぶこと、それが最も効果的で、まあ持続可能でもあるね、学習方法じゃないのかなというふうに思います。
で、まあ79歳でね、ヘブライ語を学び始めたKatoさんですけど、この事実はもう遅すぎるとか諦めかけている私たちにはね、希望の光を投げかけてくれますよね。
学びの持続可能性
まあ、よく私言ってますけど、脳科学の研究でも大人の脳っていうのは十分に新しいことを学ぶ能力があるということが証明されていますから、
まあね、確かに子供の頃のような吸収力はちょっとないのかもしれないんですけれども、大人にはね、経験とか文脈の理解力とか自己管理能力とかそういった、寧ろ子供の頃にはなかったものがあるんですよね。
で、彼女はね、それを最大限に利用して活用したっていうことなんですよ。
なので、始めるのに遅すぎることはないというこの言葉を是非ね、ご自身にもね、送ってほしいなと、あなた自身にも送ってほしいなというふうに思います。
で、ちょっと長くなっちゃったんですけど、最後にね、彼女のその学習法の中には、もう本当に毎日少しずつ楽しむことっていうこのキーワードが繰り返し出てくるんですよね。
で、彼女のYouTubeね、白黒だったりとかするんですけどね、YouTubeにね、インタビュー動画が出てたりとかしますよね。
よかったら見てほしいんですけど、で、こういったキーワードね、毎日少しずつ楽しむってそういったこと、これは本当に持続可能なね、継続していかないといけないので、
そういった持続可能な学習には、まあ心と体の健康、これが本当に不可欠であるというふうに私も本当常に思ってるんですよ。
心と体が整ったら、脳が最大限に働くんですよね。
これって私のモットーなんですけど、はい、もう彼女もそういうことをおっしゃっています。
なので、まあ無理をしてね、積め込んでもすぐに燃えつきてしまうもんなんですよね。だからむしろ毎日15分でも30分でも楽しみながら、まあちょっとずつ続けていくっていうこと、これが長期的にはね、大きな成果を生むんじゃないかなと思います。
英語人生もね、人生も、私たちの人生もね、まあマラソンですから、短距離競争ではないので、自分を追い込むんじゃなくて、自分をまあいたわりながらね、一歩ずつ進んでいく。
まあそれがね、Kato氏が教えてくれた知恵じゃないかなというふうにも思います。では最後に、
なんと引用文でお別れをしていきたいと思います。
We should learn languages, because language is the only one thing worth knowing even poorly.
でした。では、またねー!