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2023-09-04 28:20

[朗読Part5]ドーナツに目を向けよう。ドーナツの穴でなく

まったりまどろみたい夜のおともに^^。今宵も、ステキな3冊を朗読します。 【ざっくり目次】 00:00 今回は、ちえの朗読から 02:24 朗読(ぞの)「???」 06:32 朗読(ぞの)「大きな魚をつかまえよう」 10:47 朗読(聖子)「ないもの、あります」 18:40 朗読(ちえ)「ポラリスが降り注ぐ夜」 28:16 リスナーさんへのメッセージ 【今回朗読した本や歌はこちら】 ・岡本真夜作詞「TOMORROW」 https://www.uta-net.com/song/8500/ ・デイヴィッド・リンチ著「大きな魚をつかまえよう リンチ流アート・ライフ∞瞑想レッスン」 https://amzn.asia/d/cFdN3VO ・クラフト・エヴィング商會著「ないもの、あります」 https://amzn.asia/d/2gmyMty ・李琴峰著「ポラリスが降り注ぐ夜」 https://amzn.asia/d/aTMFjaQ ●番組へのお便りは「ちえぞの公式サイト」よりお送りいただけます。

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Summary

岡本真代さんは、曲「トゥモロー」を朗読しています。そして、彼女はドーナツに目を向けることについて話し合っています。また、彼女は倉敷の古本屋で見つけた「大きな魚を捕まえよ」という本を紹介しています。この本は、助け舟という商品が自分自身の困難を克服するために役立つことを説明しています。さらに、予約できる助杖や鱗、メイドの土産、フチワ、とらぬたぬき、かまちゃんバー、自分をあげる棚など、面白いものや珍しいものが紹介されています。また、LGBTQの世界に興味を持つ人に向けて、デートの様子や掲示板でのやりとりなどがリアルに描かれており、ハードルが少しでも低くなるかもしれません。

岡本真代の曲「トゥモロー」とドーナツに目を向ける
Speaker 2
突然会いたいなんて、夜明けに何があったの?
慌ててジョークにしても、その笑顔が悲しい。
ビルの上には、ほら月明かり。
抱きしめている思い出とかプライドとか、捨てたらまたいいことあるから。
涙の数だけ強くなれるよ。
アスファルトに咲く花のように。
見るものすべてに怯えないで。
明日は来るよ。君のために。
ということで。
Speaker 3
これは何ですか?どの本なんですか?
Speaker 2
これは歌詞ですね。
Speaker 3
岡本真代さんという方の、「トゥモロー」という1995年にすごく流行った曲ですね。
Speaker 2
今回は朗読の回ということなんですけれども。
久々にね。
この本を、本じゃない、この一文をちょっと読んでみたいなと思って、読ませていただきました。
Speaker 3
これはどうしたんですか?これを選んだのは。
Speaker 2
特に理由はありません。
ただただ、頭にポッと浮かんだっていう。
では今回は、久しぶりに朗読の回を進めていこうと思います。
人はそんなに悪くない。
Speaker 3
ほっこりするつながりを思い出そう。
Speaker 2
人間関係知恵とゾノ。
それでは今日のお話始まります。朗読の回です。
Speaker 3
久しぶりにね。3回ぐらいちょっと普通にトークやったんですけどね。
これはなんか、これからも続けようということで、時々挟んでいこうかな。そんな感じ?
Speaker 2
今日は、はい。どなたから聞きますか?
Speaker 3
どうしましょう。
えーと、じゃあ、僕いこうかな。
いいですか?
はい。
人生の速度。50年前に人々はこう言っていた。
何事もスピードアップしていくな。
20年前にもまだ言ってたよ。
あらゆるものがスピードアップしていくね。
いつの時代もそうらしい。
現代はますますそうなっている。
正気じゃないね。
テレビばかり見て雑誌ばかり読んでいると、世界中が人間を追い越していくみたいだ。
イレーザーヘッドを作っている時、作品を完成させるのに5年もかかってしまい、私は死んだも同然だった。
まだ作業を終えていないのに、世界はすっかり様変わりした気がした。
そこで自分にこう言い聞かせたんだ。
ここにいるぞ、この作品に封じ込められた僕は、完成させるなんてできやしない。
世界は僕を置いてけぼりにしていくんだ。
私は音楽を聞くのをやめ、テレビもつけなかった。
世の中のことは耳にするのも嫌だった。
聞いたところで死にたくなるだけだった。
ある時私は主人公ヘンリーの小さなフィギュアを作ろうと考えた。
8インチほどの大きさだったろうか。
厚紙をくり抜いて小さなセットを組み立て、そいつをストップモーションで動かして映画を完成させようとしたんだ。
フィギュアに演じさせるしかなかった。
全く金がなかったからね。
そんなある晩のこと、弟と父は暗い今のような場所に私を座らせた。
弟は責任感の強い男で父も同様だった。
話はすぐに終わったが、私の心は粉々に打ち砕れた。
二人はイレーザーヘッドのことはもう忘れて、正業に就くべきだと言った。
娘がいるんだから、親として責任を持って働くべきだと。
やれやれ、こうして私は職に就いた。
ウォールストリートジャーナルを配達する仕事で、周給は50ドルだった。
ある場面を撮影するのに必要なだけ金を貯めて、ついに作品を完成させることができた。
それから瞑想を始めたんだ。
ヘンリー役の俳優ジャック・ナンスは私を3年も待ち続けてくれた。
役柄のことを考えてずっとあのなりでいてくれたんだ。
ジャック踏んする主人公がドアの片側に立つ場面があるが、
ドアを開けて通り抜ける場面を撮影したのは1年半後のことだった。
なぜこんなことができたんだろう。なぜこんなに長い間協力しあえたのか。
でもジャックは私を待ち続け、主人公のキャラクターを保ち続けてくれた。
こんな表現がある。
ドーナッツに目を向けよう。
ドーナッツの穴ではなく。
ドーナッツそのものを見て成すべきことをする。
思い通りにできるのはそれだけだ。
その他のものは思い通りにならない。
君自身の外にあるものはね。
それよりも自分の心の中に入って最善を尽くすんだ。
世界は君を残して過ぎ去りはしない。
瞑想であれ、ウォールストリートジャーナルの配達であれ、
人を成功に導くとは限らない。
でも心を定めて瞑想すれば、
人生の表面上の出来事は変わらないにしても、
Speaker 1
出来事を内側から変えて、もっと良くしていけるんだ。
Speaker 3
という本です。
これはね、デビット・リンチ監督の本ですね。有名な。
大きな魚を捕まえようという本です。
大きな魚っていうのは、アイディアとかね、
作品のヒントだったり、ひらめきですよね。
リンチ流アートライフ。
それから瞑想レッスンっていうタイトルも付いてて、サブタイトル。
この話の中には、毎回毎回で瞑想するんだとか、
だからそこで瞑想なんだ、みたいなことに言及されてるんだけどね。
古本屋で見つけた「大きな魚を捕まえよ」
Speaker 3
今これ、イレーザーヘッドって有名な映画じゃないですか。
あれがこんなに大変だったとは思わなかったでしょ。
歴史ではなかった。
ドアを開けて通り抜ける場面を撮影したのが1年半後だったっていうね。
しかもその間、バイトしてたんだよ。
今じゃ考えられないよね。
で、この話で僕がとにかく好きなのは、
ドーナツに目を向けよう、ドーナツの穴ではなくってところなのよ。
これは思い通りにできないことは、それはどうにもならないから、
思い通りにできるものを何とかしようって話よね。
それはなんだと言ったら、内側なんですよ、自分の内側。
最近話した話にちょっと通ずるよね。
Speaker 2
そうですね。
Speaker 3
人は変えられない。
世界も状況も、困難な状況、そういうものもすぐには変えられない。
でもなんでこんな長い間、この映画を諦めずに作り続けられたか。
彼はここが分かってたんですね。
僕の心の中にまだ作りたいという思いが残っていれば、
ここだけはなんとかなるんだっていうことを知ってた。
そういうことを確認するために、たぶん彼は目をつぶってるんでしょうね。
困った時にはね。
これね、どこで買ったか覚えてないんですけど、
四月社っていう出版社の本なんだけどね。
これね、確か僕は倉敷で買った気がするんですよ。
Speaker 2
倉敷で?
Speaker 3
倉敷にね、古民家っていうのかな、古い通りがあるでしょ。
古い建物そのままにした。
あの中にね、すっごいいい本屋が一軒あるんですよ。
古本屋だったと思うんだけど。
古本屋っぽいね。
そうだね。
Speaker 2
多いですね。
Speaker 3
そうそう、値段が違うもんね、ほら、定価とね。
張り替えてある。
そうそう、そこでこれ見つけた時、すっごいなんかワクワクして。
もうツインピークスとかの後?
もう全然全然。
だってこれマルフォランドドライブとか、映画のタイトルがいっぱい入ってるもん。
Speaker 1
そう?
Speaker 2
ツインピークスもあるし、これからこっちか、ほら。
Speaker 3
ストレートストーリーもある。
ある。
だから割と最近書かれた本なんだよね。
で、若い人に向けての映画の作り方みたいなアドバイスもちょっと盛り込まれてる。
いい本ですね。
絶版になってなければいいんですけどね。
大きな魚を捕まえよ。
はい、こんな感じでした。
Speaker 2
はい、ありがとうございます。
Speaker 3
じゃあ、聖子ちゃん行きましょうか。
Speaker 1
今日も邪魔しております。
Speaker 3
朗読と言うと矢部聖子さん。
矢部聖子さん、過去3回くらい参加してくれたじゃん。
ちょっとやってないかっていう疑惑があって。
Speaker 1
普通なんだけど、やってないんだよ。
Speaker 3
普段の喋り方よりもしゃなりしゃなりしてる?
Speaker 1
本当だったね。どうなん?
Speaker 3
やってませんか?みたいな話をしたんでね。
今日は普通に。
Speaker 1
やらずに読むってどういうこと?やらないで読むってどういうこと?
Speaker 3
普通に読むんですよ。
朗読は全然やってない。
この字の喋りがちょっといつもと違う。
Speaker 2
そうかった。
Speaker 3
私は〜みたいな。
そういう喋り方普段する?みたいな。
朗読はいいんですよ。
Speaker 1
慣れてないから。
Speaker 2
一番身近にいるので、余計あれですよね。
Speaker 1
今日持ってきたのがですね、ないものあります。
Speaker 2
ないものありますって書いてあるんですね。
Speaker 1
これですね、クラフトエビング紹介って言って、
作家で、造形作家でもあるのかな?吉田さん。
5歳でやっているユニットで、
この世の中にありそうでないものについて詳しく語るっていう
いろんな面白い本を出している人たちで、
その中で一番最初に、最初なのかな?
ないものありますって。
これも本当によく見にはするけれど、一度として見たことのないものたち
ありますっていう。
このクラフトエビング紹介にはありますっていう。
これ全部説明が3ページで終わってて、
4ページ目にそのカタログが載ってる。
Speaker 3
そのないものの絵がついてるの?
Speaker 1
そうです。どういう商品かが書いてある。
その商品がですね、例えばね、
観音袋の尾。
舌づつみ。
あいづち。
先輩風。
Speaker 3
地獄耳。
思う壺。
Speaker 1
語り草。
転ばぬ先の杖。
いろいろあるんですけど、
ちょっと今日はその中からですね、
助け舟という商品の紹介
Speaker 3
助け舟っていう。
助け舟を出すっていうもんね。
ちなみに助け舟はどんな絵になってるの?
Speaker 1
ちゃんとね、この人たちはないものの、ないものをちゃんと自分たちで形で作って、
これ助け舟。
それを展示するね、展示会もやってたりしてたの、20年くらい前に。
それもよく行ってたんです。
Speaker 3
立体にしてたりしてるんだ。
ちゃんと作ったりもしてる。
Speaker 1
そういうこともやってた人たち。
Speaker 3
それじゃあ、助け舟というのはどんなものかというのを読んでみたいと思います。
Speaker 1
助け舟。
今の世は困難な時代などと言われております。
何がどう困難なのでしょう。
どうやら誰もそれに的確な答えを出せぬほどに困難な時代のようです。
町行く人がこんなことを言っていました。
私、もう携帯電話なしでは生きられません。
さて、いつからそんな不便なことになってしまったのでしょう。
たかだか電話ひとつが精子を分けるほどの時代になっているのです。
なんという困難な時代。
あまりに困難なので、癒されたい人が続出しています。
そのためでしょうか、誰が頼んだわけでもないのに、
癒して差し上げます。私はあなたを癒したいのです。
お願いですから癒させてください。
などと、癒しのお修了する輩まで現れました。
この手の輩は、大抵の場合、他人を癒すふりをして自分自身を癒しているにすぎません。
なんだかちょっと迷惑なことにも思いますが、
実のところ、人は誰もが多かれ少なかれ、
そんなふうにして自分の困難を克服してきたのではないでしょうか。
自分の困難を癒すことができるのは、やはり自分だけなのです。
しかし、それでも人は、
誰か助けてと叫びたくなる時があります。
携帯電話をなくしてしまったんです。
携帯電話をなくしてしまったんです。
誰か助けて。
人を癒しすぎてほとほと疲れました。
誰か助けて。
そんな時、この助け船が速やかに救助に参ります。
今日あたりちょっと危ないな。
というような時、事前に予約をいただければ電話一本で駆けつけます。
どんなに凄ましい人生の荒波でも乗り越えていきます。
ただし、何分古い船でありますから、かなりガタが来ております。
船底には穴が少々、船体にはひびも走り、その上、船頭は年老いております。
一度乗り込んだら最後、いくら助けてと叫んでも無駄です。
あなたが乗り込んでいるのは助け船なのですから。
でも大丈夫。
必ず救助いたします。
必ず癒して差し上げます。
本当の本当です。
で、カタログナンバー、商品番号、第15番、助け船。
ご覧の通り、ボロではあっても意外に大きくて立派な船です。
それゆえ、助け船を出してもらったことを他人に悟られてしまうと、
弱虫と言われたり、負け犬と言われたりした挙句、なぜかネタマリたりすることもただあります。
くれぐれも誰にも気づかれぬよう、こっそり乗り込みましょう。
変わったものの紹介
Speaker 1
でもなんかちょっと深いんですよね。
いろんなその日本語って多分やっぱり、こう意味があってこの言葉になってるっていう、
それがこうドキッとさせられる感じで、
Speaker 3
これも自分の困難を癒すことができれば自分だけなのですとか。
まあそうね。
Speaker 1
そんな感じで。面白いです。
Speaker 2
予約できるって言うね。
Speaker 1
予約できる。
Speaker 3
なるほどね。ありそうでないものね。
Speaker 1
よく聞くけど、見たことがないもんね。
Speaker 2
船なんですよね。だから複数乗れることが前提なんですかね。
助け杖とかじゃない。
Speaker 3
目から落ちた鱗とかもあるよね。
Speaker 2
そう。
変わった土産物
Speaker 3
あとメイドの土産。
Speaker 1
そう。
Speaker 3
左フチワ。
Speaker 2
左フチワ。
Speaker 3
とらぬたぬきの。
Speaker 1
かまちゃんバー。
Speaker 3
面白い。
自分をあげる棚。棚にあげてってやつだね。
ありそうでないんだね。
Speaker 1
面白いです。おすすめです。
Speaker 3
俺、最近見つけたのはギャフンと言わせるの。ギャフンってやつね。
あいつをギャフンと言わせたいって言うじゃないですか。
そのギャフンってどういう状態っていう。
どうなったらギャフンなんだろうって。
Speaker 2
イメージですけど。
Speaker 3
あるいはギャフンと言えばいいのかね、言葉でね。
あ、ギャフン。
よし、ギャフンと言わせた。
いいじゃないですか、この本。面白い。
Speaker 1
チクマ処分。
Speaker 3
じゃあ千恵さんいきますか。
Speaker 2
はい、では最後に読み上げていただきます。
私はですね、これです。リベンジです。
Speaker 3
これ、この間あれだね。ちょっと読みかけて。
Speaker 2
そうです。なんかちょっと、すごくこう。
Speaker 3
観音小説っぽくなってしまってってやつだな。
Speaker 2
そうです。思ったように魅力を伝えられなくて、すごく悶々としたところがあったので。
今回は私が非常に共感した部分を読ませていただけたらなという風に思います。
たぶん若い世代の方になるのか、もしくは私とかと同世代ぐらいか、もうちょっと上かもしれないですけど、
LGBTQの世界とデートの様子
Speaker 2
こういうLGBTQの世界に、すごく触れ合ってみたいけれども一歩入れないみたいな方に向けて、
この辺の話を聞いていただけたらなと思います。
約束の時間まであと5分。
レズビアンの出会い系掲示板に書き込むのは初めてで、
そのせいか文面も他の人と比べやや保守的で、
素っ気なくすら感じられる。
それでもセフレ募集なんて板に書き込むのは、
ユウにはとても勇気のいることだった。
他にも恋人募集や友達募集の板もあったが、
今のユウは差し出せる心を持ち合わせていないし、
必要なのはお友達ではなく体を温め合える相手だった。
パソコンの画面とにらめっこしながら躊躇しているうちに10分がたち、
文面の作成に30分かかり、
作成後また20分迷ってからやっと意を消して投稿ボタンを押した。
それは仕事の仕様書を仕上げるよりも遥かに精神力を消耗する作業で、
ユウは投稿後にしばらく虚脱感に包まれた。
投稿後にカカオトークにはそれなりにたくさんのメッセージが来たが、
写真の交換を拒否する人もいれば、交換した後に会う気が失せた人もいた。
写真を交換した途端に連絡が途切れた人も何人かいた。
どういうつもりか。僕は男ですが大丈夫ですか?とか、
彼氏が混ざっていいですか?とか聞いてくる人もいた。
大丈夫なわけねえだろうと思いながら、どちらもダメですと返してブロックした。
かろうじて会いたいと思える人と出会い、新宿で待ち合わせることにした。
ユウさんですか?後ろから声をかけられ振り返ると、
事前のやりとりで確認した服装を身につけている女性が目の前に立っていた。
白のコートにベージュのカバン。コートの下からは濃いめの赤のスカートの裾が覗いている。
交換した写真の通りそれなりに整った顔だが、髪型だけは写真と違っていた。
写真では黒のロングだったが、目の前の女性は茶色のショートで、毛先が風に吹かれて軽やかに揺れていた。
カリンさんですか?
うなずく女性に、はじめましてと挨拶を交わした後に、
しばらく気まずい無音とあいそ笑いが続いた。
じゃあご飯行きましょうかとカリンが言い出し、それを合図に二人は夜の街へ歩き出した。
写真とイメージ違いますね。
人並みを塗って歩きながら、ユウはカリンに言った。
黒のロングではないという点を除き、熟女と呼べるほど熟識っていないけれど、
大人の女性特有の色気を身にまとうカリンは、ユウの好みのタイプのど真ん中だった。
それゆえに残念な気持ちと騙されたような気持ちが一層高まり、
ユウは相手の髪型について文句の一つでも言わなければ気が済まなかった。
切りました。写真は半年前のものですとカリンは言った。
夏が暑かったから。
確かに今年の夏は外国でもニュースになるほど記録的な猛暑だった。
冬より夏の方が好きなユウも毎朝汗をかきながら通勤しているうちに嫌気がさしたくらいだから、カリンの気持ちはわからなくもない。
写真みたいにロングの方が似合うと思いますよ、という代わりに。
晩御飯、何食べますか?とユウは聞いた。
ライフカフェに行こうかと思って、とカリンは答えた。
行ったことありますか?
あるけどユウは首を横に振ることにした。
誰かと誰と行ったか聞かれるのは夫だからだ。
日曜目には2回行ったことある。
1回は1年前の冬で長引いた就職活動をやっと終えた日に、浮き足立ちながら一人で訪れたレズビアンバーだったが、誰にも話しかけず、また話しかけられずに終わった。
この後、この2人の初対面のデートの様子が描かれていくんですけれども、
もし10代とか20代の頃、私がこれを読めてたらです。
もっと気兼ねなく、今だったらSNSですね、当時は。
掲示板みたいなものでしたけれども、そういうものにトライできたんじゃないかとかすごい思いましたし、
Speaker 3
本当にどころどころにめっちゃリアルなんですよね。
Speaker 2
この男は僕ですけど大丈夫ですかって、別にそういう肉体関係じゃない何かを載せても、
かなり高い確率で来ますし、彼氏が混ざってもいいですかって来ますし、すごいよくありますし、
本当にめっちゃリアルに描写されてて、笑っちゃうぐらいです。
でもこんな感じで気軽にみんな会ってるんだよ、みたいなものが伝わればです。
Speaker 3
興味あるけど、ちょっと踏み入れられないみたいなハードルが少し低くなるんじゃないのかな、だったり思ったりもしました。
タイトル言っといて。
Speaker 2
ポラリスが降り注ぐ夜。リ・コトミさんですね。
Speaker 3
はい、以上です。
でもあれですね、この方が、千恵さんが読んで、すごいリアルだなって感じるわけでしょ。
それってね、これはちょっと全然別の角度なんですけど、書く方の立場から言うと、
それを感じられる文章っていうのはやっぱりすごいんですよね。
これはね、頭で想像して書いてるんじゃなくて、もう見えてるんだよね。
自分が体験したことだとか、場所、人、経験、その時の空気とかね。
それが見えて、それをしっかりと文字に起こさないと、なかなかこの感覚が出てこないんですよね。
Speaker 2
千恵と。
私もその自分の場面をすごいリアルに描写しました。
そもそもこういうのがある、みたいな。
Speaker 3
だからこそね、さっき千恵さんが言ったように、ちょっと若くてね、この世界にどうなのって思ってる人たちにはね、
とてもいいガイドブックなのかもしれないよね。
Speaker 2
そうですね。恋愛じゃなくてもちょっともらってほしいだったりとか思いますし。
なんかそういう、なんかあんまり吸わずにどんどん、なんかね、いろんな世界に入っていけばいいんじゃないのかなと思ってます。
Speaker 1
はい。そんな感じ。
Speaker 2
はい。では今回の朗読の回はこれで終了しようと思います。
このポッドキャストでは、あなたからのご質問ご相談、こんな本朗読してほしい、などなどお待ちしておりますので、概要欄のお便りからお送りいただければと思います。
今回読んだ本は概要欄の方にリンクとタイトル貼っておきますので、ご興味のある方はぜひ覗いてみてください。
では、今夜もほっこりした夜をお過ごしください。さようなら。
28:20

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