短母音と長母音の違い
英語に関する素朴な疑問。なぜ同じooの綴字なのに、bookとfoodでは母音が異なるのですか。
bookは短いうの発音ですね。bookという単母音です。 一方foodというのは長い
food、うーの発音で、まあ長母音ということですね。 同じうでありながら、短い長いという区別があるわけです。
同じooの綴字であるのに、このように短いものもあれば長いものもある。
ということで、これは一つ一つ覚えなければいけないわけですよね。 これはちょっと面倒と言えば面倒です。
例えば、短いものを他にいくつか挙げてみますと、まあbookの他にですね。 good, look, stood
などがありますね。他に長いものでいえばfoodの他にはpool, tooth, doom
などがあります。 このように一つ一つ結局ですね、単語ごとに短い発音なのか、長い発音なのかっていうことを覚えて
いかなければならないというのが英語なわけですね。 なぜこのような状況になっているのかということです。
ooと2文字を使って表現しているわけですから、これ長いということではよくわかるわけですね。
2文字使って長い発音を表す。 実は歴史的に言うとこれが本来の発音なんです。つまり長い発音が本来なんです。
2文字使っているわけですから当然です。 ですからbookも実はですね、bookだったし
good, look, stoodという当たり前の単語も数百年遡るとですね、それぞれgood, look, stood
というふうに長かったんです。 ところがこの今挙げたbook, good, look, stoodという単語、もともと長かったわけなんですけれども
歴史のある段階でですね短くなってしまったんです。 では
今までずっと長く続いているfood, pool, tooth, doomなどと何が違っていたのかというと、これはなかなか難しい問題でよくわからないんですね。
確かに例えばgoodとかstoodとかbeで終わるというのがあってですね、これだと短くなるのかと思いきやですね
foodなどは長いままですからなかなか説明がつかないということなんです。 どうもこのうううという発音を持つですね、今挙げたような
単語の中で一部が短い発音になったんですね。 book, good, look, stoodのような。
これがどうして短くなった、これらの単語で短くなったかということははっきりとはわかりません。 そこがまあ問題なわけですね。発音の変化というのは往々にしてこういうことが起きるので
結果的に見るとですね、つづり字はそのまま末置きで往々となったので、二分されてしまったわけです。往々と書いておきながら短いものと長いものというふうに分かれるようになってしまったということなんですね。
非常に不思議なんですが、発音の変化というのはこのようにある単語を選んで短くなったりするということがよく起こるんです。
謎ではあります。 さらにですね、この短くなった方の単語、例えば book, good, look, stoodのタイプですが
いくつかありますよね。この中で選ばれしにごがありまして、このにごはですね、さらに短くなっただけでは満足しないかと言わんばかりにですね
発音の変化と歴史
うの発音でなく、あ、あ、あという発音。これに変わります。これが blood, flood です。
b-l-o-o-d、血ですよね。これblood。f-l-o-o-d、洪水。flood。これは往々とつづりますけれども
floodとかbloodとかいう発音ではなくて、さらにですね、flood、bloodという発音でもなく、またflood、bloodという発音でもなく、さらに先を行ってしまってですね
なぜかflood、bloodという風な発音になってしまっている。 つまり英語の語彙においては往々で綴った時に
3つ異なる発音がタイプになります。 一つは往々とのうううという長い発音です。food, pool, tooth, doomですね。
それが短くなってしまったのがbook, good, look, stood です。 さらにこの後者の短くなったものの中で、にごだけがなぜか選ばれて
blood、floodという発音になってしまったということなんですね。 これは言ってみれば、もともと長かったのがデフォルトです。これがオリジナルなわけなんですが、これが短くなるという変化を経た単語がいくつかある。
さらにその短くなるという変化を経た後の単語で、にごだけ、blood、floodだけは発音がさらに変わってですね、これは
centralization、母音の中央化、中絶化なんて言ったりするんですけれども、これを経たものがにごだけある。
どの単語を選んでこの短くなる変化、発音が短くなる変化になったのか。 さらに言えばなぜblood、floodがこの中絶化を経たかということに関しましては
ある程度傾向が見えなくもないと言えども、最終的には何でなんだろうということがわからないわけですね。
ただ面白いことにこの変化は、実は現代も現在にもですね、進行中と言えば進行中なんです。
特に長いうーの発音がうと短くなる。 つまりfoodのタイプがbookタイプになるというものは実はいくつかの単語で起こっています。
実はこれ非常に非近な、我々の身近なところで起こっていまして、例えばroom、
部屋を意味するroomというのは、 これはroomという短い発音もどんどん出てきています。
とりわけですね、複合語でbedroom、寝室ですよね。 この場合にはこの短くなる傾向がさらに強まってbedroom、
bedroomではなくbedroomというような発音がどんどん増えてきています。 他にはほうきを意味するbloomですが、これもbloomという発音が出てきています。
このように長かった発音が短くなるというですね、 かつて起こった発音変化は実は今でもいくつかの単語においては、
起こっていることがわかるわけですね。 ただにこの問題と関連して最後に一言だけ述べておきますが、
日本語ではですね、系統を意味する、用語を意味するwool、 これは長く読まれてうーのように読まれそうですが、実際の発音は英語の発音は
と短いんです。 短いっぽいんです。同じようにフード、と思わず発音してしまいそうなフードズキンですね。 これも日本語ではフードとカタカナで調音記号を使いますけれども、実際の英語の発音は
フッドです。つまりwool、フッドというふうに、これはブックタイプなんですね。 フードタイプではなくてブックタイプだったりします。
これカタカナ語に惑わされずに英語できない発音としては、短いブックタイプなんだと、つまり wool、フッドなんだということを意識しておく必要があります。
この辺りの動画題につきましては、ヘログの547番、それから1353番の記事をご覧ください。