前回より始まった特集シリーズ「あなたも私もサイコパス!?」2回目の今回はブルーム『反共感論』のエッセンスが詰まった第1章を読み進めて行きます。
いじめやトラブル、凄惨な事件があると「他者への共感が不足している」とか「他人の気持ちへの想像力が足りない」だなんて言われがち。心ない人はいつだって社会の問題児。でもそれって本当でしょうか?むしろ他人の気持ちがわかるからこそ、効果的に嫌がらせできるとしたら...?共感が巻き起こす様々な結果を紹介しながら、その光と影に迫ります。
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- 特集:あなたも私もサイコパス!?- 前回の振り返り/他社の立場に身を置く/情動的共感と認知的共感/共感への違和感はどこにある?/すべてを共感では説明できない/共感はいかに失敗するか/国民の僕、ゼレンスキー/肩入れする性質の功罪/『虐殺器官』との共通点/情動的共感はアンフェアだ//認知的共感はフェアなのか?/あくまでも中立/第1章のまとめ/何のための共感?/概念に挑む
📻カタラジオとは?📻
- 医師と企画者という異色で異職の二人が、交わり、語らい、化学反応を起こす、似非インテリジェントな実験型ラジオ番組です。
🤝出演🤝
- ヤマガミ:金沢在住の医師、不遜な方、ベシャり担当。
- ミント:東京在住の企画者、横柄な方、ゆる進行担当。
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📚参考文献📚
サマリー
カタラジオは、リアリティ番組形式の概念獲得リアリティ番組になっています。本エピソードでは、道徳心理学の専門家であるポール・ブルームの著書「反共感論」の特集を紹介しています。この本では、著者が世界をより良い場所にするために共感に頼ることの問題点を指摘しています。著者は浄土的共感と認知的共感の2つの共感の種類を紹介し、特に浄土的共感に違和感を抱いていることが分かります。著者は共感だけによる行動原理では説明できない行動パターンが存在することを指摘し、その行動原理を突き止めたいと考えています。共感だけではなく、信仰や統計学など、共感以上の何かが行動を駆動する場合もあると述べています。ウクライナとロシアの戦争についてスポットライトが当たっていますが、実情を見ればウクライナが良くてロシアが悪いというわけではありません。ウクライナの人々に共感しやすい一方で、共感は先入観によって影響を受けることもあるということです。認知的共感の使い方や道徳的判断についても考えられます。この章では、認知的共感と情動的共感の違いについて深掘りし、目的に対して新たな共感の形が必要であることや情動的共感の限界について議論されています。今後の話の展開に注目です。