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2024-05-30 16:17

遺伝学講義 - CATALRADIO SHORTS #051

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今回はヤマガミが医学博士になった記念回!

どんな論文を書いたの?博士論文の内容をラジオサイズで説明いたします。


特にコレステロールが高い皆さん、必聴です!


自分の遺伝情報、興味ある?感想・お便りは「⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠お便りポスト⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠」まで。


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📻カタラジオとは?📻

ひょんなきっかけで、突如ラジオをやってみたくなってしまった中高時代の同級生の二人。医師と企画者という異色で異職の二人が、新しい「概念」と対峙し、そしてインストールしていく様子をお届けする、概念獲得リアリティ番組です。


🤝出演 🤝

ヤマガミ:金沢在住の医師、不遜な方、ベシャり担当。

ミント:東京在住の企画者、横柄な方、ゆる進行担当。


⛓こちらもどうぞ⛓

00:01
スピーカー 2
カタラジオショーーツ 始まった?
スピーカー 1
カタラジオショーーツ
スピーカー 2
ちゃんと画面見ておいてください
スピーカー 1
やばい、今までカタラジオ何本も撮ってるけど、収録始まったの気づかなかったな。今回初めてだわ。完全に油断してた。
スピーカー 2
なんでかと言いました。山上さん改めてね、PhDおめでとうございます。
スピーカー 1
ありがとうございます。ドクターオブフィロソフィーになってしまいました。
スピーカー 2
ドクターオブフィロソフィーって何なのって話ですよ、本当にね。
スピーカー 1
知識を愛する存在ですよ。
スピーカー 2
ということで、博士、博士課程を修了したということですよね。
スピーカー 1
はい、そうですそうです。
スピーカー 2
かつ、美学領域で。ということで、今回は短い時間にはなりましたけれども、山上さん何の研究をしたのかをちょっと紹介してもらおうと思います。
スピーカー 1
はい、じゃあ改めまして、循環機内科の山上寛と申します。
じゃあミンティ、心臓の血管、我々もその循環機内科医なんだけど、心臓の血管って何で詰まる?何で心筋梗塞になるか知ってる?
スピーカー 2
ちょっと待って、前提の画面だけど、心筋梗塞って心臓の血管が詰まることなんですか?
スピーカー 1
そうそう心筋梗塞っていうのが心臓の血管、感動脈っていう心臓の血管3本あって、そのうちのどれか1本ないし2本ないし何本かが詰まってしまうことを心筋梗塞と言って、狭くなることを狭心症って言うんだけど、それ何で起こるかってご存知ですか?
スピーカー 2
まあどうでしょうね、あり得る選択肢としては2つで、まずは1つはその管自体が固くなったりとか細くなったりとか、なんかそういうことなのかなと思ったのが1つと、もう1つは流れているものの質が悪くなる、もしくは大きなものが流れてくるみたいな、このいずれかじゃないですか?
スピーカー 1
もうすごいもうあの医学部経験したことあるの?っていうようなすごい理想的な回答をいただきましたが、簡単に言うと血管内皮障害って言って血管の内側にある壁がボロボロになって傷ついて、その傷ついたところにプラークっていうそのコレステロールの塊塾種っていうのができて、それがポンと破裂して詰まると心筋梗塞になるっていうことなんですよ
スピーカー 2
コレステロールの塊ができるだけじゃなくて、それが破裂することが原因なんですね
スピーカー 1
そうそうそう、コレステロールの塊があってある日突然ポンと破裂して血種、血の塊にもついてそれが血管を詰めちゃうと心筋梗塞になります。だからそもそもコレステロールが高いっていうことがまず心筋梗塞のリスクになるのよ
スピーカー 2
はい、すでにそのリスク持ってます私
スピーカー 1
アーミティも、俺も高いんだけど
スピーカー 2
現行してる
スピーカー 1
そうそう、で避けたほうがいいんだよ、それは絶対避けたほうがいい、ローアザベターって今それをLDLっていう悪玉は避けたほうがいいんだけど
で結局コレステロール、LDLコレステロールだけ避ければ心筋梗塞のリスクって予防できるかというとそうじゃなくて
03:08
スピーカー 1
もちろんタバコとか糖尿病とかもあるんだけど
コレステロール関係で言うとLDLだけなのかって言われたらそうじゃなくて実は
LPAっていう、たぶんミミティ絶対聞いたことないと思うけど
LPAっていう値がありまして
Lは大文字でP、小文字でAはカッコAって書くんだけど
LPAっていう物質があって
コレステロール、LDLコレステロール、悪玉コレステロールに似てる構造してるんだけど悪玉コレステロールとは違うっていうものがあるのよ
物質があるのよ
それってほぼ90%遺伝的に決まるって言われてて
スピーカー 2
そうなんだ
スピーカー 1
そうそうそう
だからもう
要はもう生まれた時点でそいつがLPAって値が高いか低いか決まっちゃってて
さらにそれが高いと
LDLコレステロールに負けないぐらいの
心筋梗塞だったりの発症リスクを上げるっていうふうに最近言われてるのよ
スピーカー 2
なるほど
そうそう
スピーカー 1
LPAって値が
だから
となるとLPA遺伝的に決定するって言われてるんだったら
その遺伝の元のところを叩けば
もしかしたらLPAを下げられるんじゃないかって発想になるじゃん
スピーカー 2
なるほどね
遺伝的要因によって決まってるものだから
スピーカー 1
そうそうそう
で俺が何したかというと
SNIPって言ってわかる?
スピーカー 2
これはクリスパーキャスナーインの話題の時に出てきたやつですね
スピーカー 1
さすが
一延期多計って言ってガタからね
AGTCの延期配列ってのが
人間の遺伝子構成書にあるんだけど
それが変わってAがGになっちゃったりすることを
変異って言うんだけど
その変異がめちゃくちゃ少ないのは突然変異って言うんだけど
ある程度人種によって決まってて
1%2%絶対持ってるっていう変異があって
それのことを一延期多計SNIPという風に呼ぶんだけど
スピーカー 2
だからある種言葉を言い換えると
人間の多様性を担保してるものってことだよね
スピーカー 1
そうめちゃくちゃ綺麗にまとめてくれたらそう
そうそう
SNIPっていうのがあって
人種によって結構差があるのよ
SNIPによって
SNIPのあるなしによって
例えば今回言うとLPAの高い低いが
結構影響を受けたりすることがあるのよ
俺がした研究は
患者さん120人くらいの患者さんの遺伝子を全部バーっと解析して
SNIPのあるなしと
LPAの高い低いで
どんくらい関係があるかというのを統計とって
LPAの高いことに関係するSNIPを
06:02
スピーカー 1
6つ新しいのを見つけましたと
その6つを紹介して
さらにその6つを組み合わせて
タインシリスクスコアっていう
SNIPのあるなしで
あれば1点なければマイナス1点みたいな感じでスコア付けして
そのスコアで本当に
日本人のLPAが高いか低いかっていうのを
測定できるかっていうのを逆に検証しにいったって
スピーカー 2
どこまでやったっていうのが今回の研究でございます
そういうことですね
じゃあ使える一歩手前まで普通に検算したみたいなことですね
スピーカー 1
そうそうそう
今回もちろん自分の使った患者さんたちで検算したから
当然それはもう使えるのは当たり前なんだけど
今後はもっとわーっとN増やして
今回見つけてそのスコアでもっとたくさんのN数で
本当に使えるかどうかを検証するっていうのが
今後の課題になるかなっていう
スピーカー 2
なるほどなるほど
じゃあ例えば僕のそのSNIPを調べて
その6つのSNIPを調べれば
遺伝的にそのLDAが出てくるタイプの人が
LPAか
スピーカー 1
LPA LPA
スピーカー 2
が持ってる人がどうかというのがわかるってことですね
スピーカー 1
そうそうそう
遺伝的にこれあるからミンティーは多分LPA低いよとか高いよとか
高くなるよとかそういうことがわかる
もちろんその6つのSNIPだけで全部説明されるわけじゃないから
本当に一部を説明するってぐらいなんだけど
ただそのある程度説明できるようなものが見つかって
一応それを報告して計算に使えますよってことをしたのが
今回の研究なんとなくわかる
スピーカー 2
わかりましたさっきまでも単因子というふうに言いましたからね
これも一つの因子ではあるがこれを消せば当然ね
リスクは一手一手と減る
スピーカー 1
そうそうそう
スピーカー 2
なるほど
結構すごいことなんじゃないですかそれは
スピーカー 1
そう言うとそう聞こえるすごい嬉しいんだけど
実はSNIPっていうのは1%2%あるって
1%って聞くと少ないように聞こえるかもしれないけど
実は結構あるっていう認識なのよ
だからそのSNIP1個を消したごとき
じゃあLPAに与えるその影響
エフェクトサイズって言うんだけど
どれぐらい上下するかっていうのは
ビビってあるものなのよ
仮にその6つのSNIPを全部やっつけたところで
影響はビビってあるものだから
そんなに今回見つけたもので
LPAの値がめちゃくちゃ上がったりめちゃくちゃ下がったりってことは
多分ないのよ
スピーカー 1
でそれよりもっと0.00
いわゆる1%とかじゃない
0.000何パーセントしかないのをポンと見つけて
それとかがあるとポンと上がるとか
そういうものを見つけた方が
世の中的には評価されるというか
スピーカー 2
ああなるほど
インパクトサイズがよりでかくて
かつ特定されるようなもの
複合的な要因ではなくて
09:00
スピーカー 2
これとほぼ一体似たようですよみたいなものがあれば
スピーカー 1
それはめちゃくちゃクリティカルだよねって話
もっとレアな宝探しをすぎた方が
クリティカルなもので
論文的にはもっと世間の注目を集めれるっていうのが
今後はそういったのをやっていこうかなっていうところだね
スピーカー 2
すごいっすね
そうやって聞くと
その研究自体も面白いなと思うし
一方でさ
山上くんが時間をかけてやった研究って
そのスポットなわけじゃない?
別にこれは賄賞化したいわけではなく
そのスポットなわけじゃない
スピーカー 1
その手前にさ
スピーカー 2
すげえたくさん研究が積み上がってて
っていう巨人の肩に乗るじゃないですけど
そういうのが一方であるなと思ってて
すごい営みだよね
これってね
スピーカー 1
すごいよね
スニップっていうものを発見した人がまずいるわけじゃない?
そばにワトソンとクリックさんだっけ
二重螺旋構造を見つけた人がいるわけじゃない?
スピーカー 2
DNAというものがね
そもそも
それこそ僕らが読んでた進化論の時には
そんなもの見つかってなかったわけですから
遺伝子がない状態で
あんなものを書かなければいけなかった時代から
あれはあれよというままにね
二重螺旋
遺伝子が見つかり
その中に二重螺旋構造があるということが
DNAが二重螺旋構造になっているということが分かり
その中にスニップというものがあるということが分かり
っていうところに乗っかってる
山上くんの研究
スピーカー 1
地の巨人の上で言語させていただいておりますよ
日本人というか今
人間の全遺伝情報解析も完了してるからね
だから一応全部の遺伝子はもう
文字起こしできるような状態に今なってるわけ
スピーカー 2
その中で
そのなんていうか
変動する部分というか不動する部分というのが
1,2%あるよって話なの
スピーカー 1
そうそうそう
だからもう
スピーカー 2
ちなみにさ
全然僕知らないで聞くんですけど
その動くさ
揺れ動く1,2%はどの部分かってさ
決まってんの大体
スピーカー 1
そうそうそれも大体決まってて
結構人種によって違うんだけど
スピーカー 2
そもそもスニップ候補があるわけだ
スピーカー 1
そうそうそう
遺伝子って住所みたいな感じで
ここの遺伝子座の
いやここの住所のここの区みたいな
東京と品川区みたいな感じで
なんとなく決まってて
そうそうそう
だからスニップもそう1,2%は
この場所の遺伝子が
変わってるか変わってないかってとこが
スピーカー 2
着眼点になってくる
なるほどね
基本的にさDNAってさ
二重螺旋と言われてるようにさ
ある種鎖状のものじゃないですか
つまり情報ってさリニアに進んでいくでしょ
別に面積があるようなものじゃないじゃん
基本的には一方に繋がってるじゃん
その中でさ
どのあたりの情報がどこと対応してるかっていう
位置と位置の対応関係ってあるんですか
スピーカー 1
あるある
位置というか遺伝子って全部
タンパク質を高度してるから
12:00
スピーカー 1
結局そのスニップで変化があれば
高度するタンパク質の構造が変わってくる
ってことだね
要はその遺伝子っていうのは結局
タンパク質を作るための設計図なわけで
そこに異常があると
作られるタンパク質に
スピーカー 2
そうなんだけどさ
例えばさ
ガタカンみたいなさ
文字列になるわけじゃんね
はいはい
文字列になったときにさ
前半のここら辺に
例えば血管に関する情報が多いよとか
そういう偏在ってあるんですか
スピーカー 1
情報の中で
あるあるある
決まってて
ナンバー染色体は何々高度してて
ナンバー染色体の何々はどことく高度してて
決まってて
だからもう今回俺が
研究したLPAっていうのも
6番染色体のこの場所みたいな感じで
もう決まってるのよ
ああそうなんだね
そうそうそう
それはもう情報として全部読まれてて
スピーカー 2
はいはいはい
そっかそれじゃもう当たりがつくわけだ
そうそうそう
それかさたまたまさ
全然違う染色体のここでっていうのがさ
影響してるかもしれないわけだよね
スピーカー 1
可能性はある可能性はある
だからもう全部解析して
そうそう全部解析して
その統計取れば
そうしたら全然関係ないところのピンっていうのが
見つかってくる可能性はある
スピーカー 2
ああなるほどなるほど面白いですね
スピーカー 1
多分それやるとそのなんか
倫理上の問題とか
同意書だったり結構いろいろ
この研究するのにもいろいろこうなんていうの
倫理審査委員会みたいなのを通さなきゃいけないんですよ
それが結構全部やるとなると
スピーカー 2
倫理上の問題がある
スピーカー 1
そうそこが煩雑になってくるって問題もある
のよね
スピーカー 2
ああなるほどね
そこはちょっとね
テクノリバタリアン的に言ってほしいところですよね
読んでほしいところなんですけどね
スピーカー 1
なるほどなるほど
スピーカー 2
面白いねそっかそっかなるほどなるほど
スピーカー 1
そうそうそんなことをやって
ドクターオブフィロソフェに
させていただきました
スピーカー 2
いやいやいやありがとうございました
スピーカー 1
ありがとうございます
またどうかまたね
研究の進捗があればここでも報告しようと思ってますので
確かに
ここで報告するのが楽しんだけど
スピーカー 2
いやいやここでも報告していただいて
スピーカー 1
たまにはね
スピーカー 2
確かにでも
スピーカー 1
言い訳というかあれだけど
自分のした研究を
お医者さん相手だったり
専門家相手にだけ
喋るんじゃなくてやっぱこういう
全然その医学に関する
知識がそんなない人に対して
発信できるプラットフォームを
持ってるっていうのは
一つ自分の強みかなと
そうですか
そうじゃないだって
なかなかこう
例えば俺で今回の研究が
要は
例えばノーベル賞になるとかさ
メディアに取り上げられるとか
そのレベルのことをしたわけじゃないから
結局こういうのがなければ
今回の研究を
世に発信するプラットフォームでないわけじゃない
論文あるけど
論文って一般の人は
読まないじゃない
それをここで自分で研究者が
15:01
スピーカー 1
一般の方に発信できるって
ちょっとこれ得した気分というか
自分でインパクトファクター上げに
いってるというか
そうそうこんなに
論文単位でいえば
このカタラジオリスナーが
何人か聞いてくれてるわけじゃない
自分の論文内容
それってすごいことだなって
悪く言えば
ジャックしちゃってるわけだけどカタラジオ
スピーカー 2
全然いいんじゃないですか
スピーカー 1
そうそうそうとちょっと思ったり
スピーカー 2
しました
確かに特に医学論文なんてね
読みづらいですからね
そもそも読もうってなかなかならないと思うから
簡単に紙くらいで
スピーカー 1
教えてくれると
著者自ら
スピーカー 2
しゃべりますんで
いや素晴らしいありがとうございます
スピーカー 1
またこういう機会があったらぜひ
スピーカー 2
そうだね
参照した論文とかも紹介してもらえたら
スピーカー 1
嬉しいです
わかりました
スピーカー 2
いくらでも話します
スピーカー 1
今日はこんなところで
スピーカー 2
皆さんも自分のスニップ
調べてみてください
スピーカー 1
いくらかかるのかなまあいいや
ではでは
お疲れ様でした
お疲れ様でした
16:17

コメント

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