映画『ロンドン、人生を始めます』の紹介
英国ドラマタイムへようこそ。この番組は、イギリスの歴史ドラマの世界が大好きな私が、おすすめのドラマや映画の紹介、似た感想、ロケ地や時代のことなどを話しています。
イギリスが好きな方が、家にいながらも、美しい風景やお屋敷巡りをしている気分を味わえる作品をたくさんご紹介しています。
今日は、歴史ドラマではなくて、現代のイギリスの映画をご紹介します。
映画のタイトルは、ロンドン、人生を始めます。現代はハムステット。2017年公開の映画です。
実は私は、この映画に導かれるように背中を押されて、去年イギリスに行って、ロケ地も実際に巡ってきたんです。
去年は、私は長年働いた会社を辞めて、新しい人生をスタートさせた年だったんですよね。
映画、ロンドン人生を始めますは、私のように何か新しい一歩を踏み出したいと感じている人にぴったりの映画だと思います。
さて、ここであらすじを少しご紹介します。
舞台はロンドンの町ハムステット。オリジナルタイトルは、この町の名前になっているんです。
ある日、窓から見えるハムステットヒースの森に住む孤独な男性、ドナルドの日常に気づくエミリー。
エミリーは、自分の生活とは全く違って、貧困でも自由な生活を選んだドナルドに興味を持ち始めます。
ドナルド役を演じるのは、ブレンダン・グリーソン、アイルランド人俳優で、私はハリーポッターのマット・アイ・ムーディーの役がとても印象深い俳優さんです。
エミリー役は、ダイアン・キートン。おしゃれで可愛らしい女性ですよね。
私にとっては、大人の恋愛映画にたくさん出ている、素敵な年齢の重ね方をしている女性のイメージが強い女優さんですね。すごく憧れの女優さんです。
エミリーは、夫の死後、金銭問題に悩んでいて、友人から紹介してもらった弁護士を頼りに問題解決を願っています。
彼女が住んでいるのは、高級住宅街ハムステットにある豪華なマンションです。
ひょんなことから、エミリーはドナルドと親しくなっていって、彼が不法占拠しているとされる土地を開発企業が売却しようとしていることを知ります。
この不公平な状況に腹を立てて、彼の生活の権利を守るために力を合わせることを決めます。
エミリーはなかなか行動的なんですね。
そんなエミリーは一見とっても幸せそうに見えます。
エミリーとドナルドの成長
友人もたくさんいて、素敵なものに囲まれて過ごしている。
でもその友人関係をちょっとよく見てみると、表面上の薄っぺらいものなんですよね。
そのことは自分でもよくわかっているんですけど、そこから逃れることで、社会的に枠組みから外れて孤独になることを恐れています。
ドナルドの方はどうかというと、都会の喧騒から逃れて、ハムステッドの森に小屋を建てて、自分だけの平穏な世界を作り上げることを選びました。
貧しくても自由で単純な生活を楽しんでいるようには見えるんですけど、それも人を寄せつけずに時に強がっているようにも見えるんですよね。
2人は少しずつ心を開き始めて、お互いが世間体やこだわりなど囚われているものがたくさんあることに気がついて、少しずつ変化していきます。
エミリーは生活を見直し始めて、お金とかものとか社会的評価よりも深い人間関係とか愛情の価値を理解し始めていきます。
ドナルドも孤独からの解放を感じて、エミリーや他の人たちのつながりを受け入れ始めます。
そして2人は土地開発企業と裁判で戦うことになります。
エミリーが集めた地元の支持も大きく影響して裁判に勝って、ドナルドはなんと自分の家を維持することができるんです。
この映画の物語の大きなテーマは、人生の再出発とシンプルな幸せの探求です。
ドナルドとエミリーの2人が新たな価値観や幸せを探る過程を見ていて、自分のことを考えさせられるんですよね。
物語の舞台になっているのが、ロンドンの中心地から地下鉄で20分ほどの距離にあるハムステッドヒースという広大な自然の中です。
都会の中にあるこの美しい場所は、忙しさから終われる日常から解放されて、心を落ち着ける象徴的な場所として描かれているんですよね。
その中で2人は本当の気持ちに気づき再出発するんです。
私は去年この近くに宿をとって滞在して、ハムステッドを歩き回りました。
2人が映画の中でピクニックをしていたお墓にも行ってきました。
これまで行きたいなと思っていた場所ではあったんですけど、映画を見たことが実現することに大きな力になったんです。
このハムステッドもすごく美しいんですけど、もう一つ映画の最後の最後に出てくる場所も必ずじっくりと見てほしいです。
一旦別れてしまうエミリーとドナルドが再会するコテージです。ここもすごく美しい場所です。
この2人が再会するコテージについてはブログにもまとめているので、ぜひそちらも読んでみてください。
今日は映画ロンドン人生を始めますをご紹介しました。
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次回は映画公開までずっとダウントンアビーです。楽しみに。