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2025-10-23 11:07

#69 ロケ地巡り:『マリリン7日間の恋』あのシーンは本物だった──ロケ地に隠された真実

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映画『マリリン 7日間の恋(My Week with Marilyn)』のロケ地をめぐる旅へ。


実際に撮影に使われたお城や学校には、思いがけない“本物のつながり”がありました。

 

コリンの父は、あの美術史家ケネス・クラーク卿。
そして映画の中に登場する屋敷は、クラーク家が実際に所有していたソルトウッド城。


さらに、マリリンが訪れるウィンザー城やイートン校にも、興味深いエピソードが隠されています。

 

映画の背景を知ると、作品がまるで違って見えてくるかもしれません。
英国の美しい建築と、スクリーンの裏側にある“もうひとつの物語”を一緒に旅してみましょう。

 

 

 

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サマリー

映画『マリリン7日間の恋』のロケ地巡りでは、1956年にマリリン・モンローと過ごしたコリン・クラークの実話に基づき、ソルトウッドキャッスルやウィンザー城、イートンカレッジなどの撮影場所の背後にある興味深い歴史が探られます。また、映画に登場する名誉ある場所への実際の訪問とその関連性についても語られます。

ロケ地の概要
英国ドラマタイムへようこそ。この番組は、イギリスの歴史ドラマが大好きな私が、ドラマや映画のおすすめ、ロケ地の秘密、当時の暮らしまで深掘りしてご紹介しています。
物語の背景を知ると、作品がもっと楽しくなります。
今日は、先週ご紹介した映画、『マリリン7日間の恋』のロケ地巡りの回です。
この映画の物語は、1956年、マリリン・モンローが映画の撮影でイギリスにやってきていた数日間の実話です。
23歳のコリン・クラークという人物が、マリリン・モンローと過ごした知跡の7日間。
コリン本人が、それから40年後に書いた回想録が原作になっています。
私はこの映画を何度も見ていたはずなんですが、今回ロケ地を調べていて、パッと気づいた面白い話がありました。
今日はそのことについてもご紹介したいと思っています。
前半は、映画冒頭に登場したコリンの実家です。
そして後半は、映画の中盤にマリリンとコリンの冒険旅行、ウィンザー城とイートンカレッジです。
それでは早速ロケ地巡りの旅へ。
映画冒頭にコリンが中世のお城のような建物から出てきて、緑の芝生の中庭を横切って、別棟にいる父の部屋へ向かう場面って覚えてますか?
その時コリンは自分のことをこんな風に話しています。
人生で初めての仕事、僕のその話をしよう。
僕は優秀家系の末っ子。
父は高名な美術史学者で、兄は何でもできる秀才。
僕だけが機械外れ。
私はこれを聞いていたんですけど、ちょっと気がついていなかったんですよね。
コリンのお父さんは、あの有名な美術史学者のキネス・クラークだったんです。
この人がどれだけすごい人かというと、NHKでも放送されていたBBC製作番組のシビリゼーションを手掛けたり、
レオナルド・ダヴィンチ研究の第一人者でも知られています。
さらに30歳という若さで、ロンドンのナショナルギャラリーの館長にも就任しています。
そして彼の著書は日本語でもたくさん出版されているんですね。
そんなキネス・クラークが1950年代に購入したのがソルトウッドキャッスルなんです。
この場所が映画で使われているんですね。
つまり映画の中で使われたクラーク家のお屋敷は、コリンが実際に住んでいた本物の家なんですね。
コリンのお兄さんのアランは政治家であり、作家としてもとても有名な人なんですが、
お父さんが亡くなった後、お兄さんのアランがお城を受け継いでいたんですね。
そういうこともあって、映画撮影の時に実際のお城でロケを行う許可が得られたんだそうです。
このソルトウッド城は、イギリス南部の丘の上にひっそりと建っている古城です。
でもこのお城は実は血なまぐさい陰謀の舞台でもあったんですね。
時は1170年、当時のイギリスでは国王に次ぐ権力者のカンタベリー大使卿のベケットを暗殺しようとする計画がこのお城でひそかに練られたんです。
実行犯は騎士たち、彼らはここに集まって作戦を話し合い、そして本当にやってしまったんです。
その後、国は大混乱。国王ヘンリー2世への反乱が起き、戦火の中でこの城も一度壊されました。
映画の中でもチラッと映っている分厚い石の壁や丸い塔も、ただの飾りではなく、敵の攻撃を防ぐために計算されて作られた、当時の最前端技術の結晶です。
千年近く生き続けてきた城の裏には、人間ドラマとか権力のドロドロしたものが詰まっているんですね。
このソロトート城は一般公開されていないので、年に数回だけ特別な公開日があるようです。
さて続いて、マリリンがこっそりと撮影スタジオに抜け出して、コリンとデートに出かけた場所です。
ウィンザー城とイートンカレッジ
コリンがウィンザー城に案内します。
美しいまっすぐに伸びた一方道を車で門の方へ向かっていきます。
そして城の正門で入場交渉する場面は、本物のウィンザー城で撮影されています。
マリリンが車の窓から顔を出しても、なかなか門を通してもらえないんですね。
そこでコリンが切り札を出します。
図書室のモースヘッド卿は僕の名付け親なんです。
その一言で二人は城内へ招き入れられます。
内部はさすがにウィンザー城では撮影できないので、撮影が行われたのはハットフィールドハウスというカントリーハウスです。
このお屋敷はドラマや映画撮影の常連なので、このフォトキャストの中でも何度も名前が出ているので、
覚えてくださっている方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
まず二人はハットフィールドハウスのロングギャラリーという名前の通りの細長い廊下のような部屋を歩いていきます。
この部屋は金色に輝く天井装飾がすごく特徴的なので、ここがハットフィールドハウスだなと気がつくポイントになっています。
この後訪れるのがライブラリーです。赤いカーテンとソファー、2階のある吹き抜けの空間もとても印象的なんですよね。
ここで二人はゴリンの名付け親モースヘッド卿にレオナルド・ダビンチとかホルヴァインといった巨匠たちのスケッチを見せてもらいます。
またここでもケネス・クラークに関連しているか何かレオナルドの作品が登場しているんですよね。
さらに映画に登場してくる大きなドールハウスが置かれた部屋もこの屋敷で撮影されています。
このハットフィールドハウスはロンドンからも電車で行けるとてもアクセスが便利な場所にあります。
17世紀に建てられたカントリーハウスはエリザベス1世が幼少期を過ごした場所でもあって、女王の肖像画とかゆかりの品もたくさん所蔵している場所です。
ここは普通に一般公害されているんですよね。
なのでロンドンに行く予定がある方はちょっと足を伸ばすだけでエリザベス1世の行き遣いを感じられる場所へ行かない手はないんじゃないでしょうか。
さて次にコリンが向かったのは自分の母校です。
ウィンザー城からテムズ川を渡った先にあるイートンカレッジです。
イートンって名前聞いたことありますか。
ここは1440年創設の全寮生の男子校です。
ただの学校ではないんですよね。
イギリスの超厚くエリート校です。
ウィリアム王子もハリー王子も歴代の師匠たちもみんなここの卒業生なんですね。
つまりイギリスの権力者を育ててきたような学校です。
今も男子だけで伝統を守り継げている学校です。
映画のシーンではマリリンが現れた瞬間に生徒たちが集まってくる場面がありました。
ウィンザー城の方でも同じような場面があったんですが、
マリリンがちょっとしたショーを披露して人だかりができたという場面があったんですが、
あちらの場面もイートン校で撮影されているんです。
ここで面白いのは、コリン・プラークはイートン校の出身なんですが、
彼を演じた俳優のエディ・レッドメイも同じくイートン校の出身なんですね。
なのでこのシーンは物語の舞台、登場人物、俳優本人の母校が重なっているという、
ちょっとした偶然の巡り合わせなんです。
イートン校は通常は非公開なんですが、夏の期間のみガイドたちの校内見学が実施されています。
見学では中庭とか礼拝堂、歴史的な建物の一部を巡ることができます。
ウィンザー城とセットで立ち寄るなんていうのはいかがでしょうか。
さて今日はマリリン7日間の恋のロケ地を巡ってきました。いかがでしたか。
実際の出来事と撮影場所と人々の人生が思いかけず深く絡み合っていましたよね。
映画ってただスクリーンに映っているものだけではなくて、その裏にあるこんな背景を知ると、
同じシーンなのに見え方が変わってちょっと楽しくなりませんか。
さて最後に少しお知らせをさせてください。
12月14日日曜日の午後、ちょっと素敵なイベントを開催します。
実は私はアート鑑賞解説もやっているんですが、
今回はフランス印象派の絵を見ながら、アフタロンという楽しむ会をやります。
扱うのは19世紀パリのオルジョワたちの暮らしを描いた映画中心なんですが、
美しいインテリア、光に満ちた室内、上級階級の優雅な日常、
カントリーハウスやイギリスのドラマが好きな方にもきっと楽しめる世界観じゃないのかなと思っています。
しかもアフタロンティー付きです。
紅茶を飲みながら、絵を眺めながら、ゆったりとした午後を過ごしませんか。
詳細は概要欄にリンクを貼っています。ぜひお会いできたら嬉しいです。
次回はBBCドラマジェントルマンジャック。
19世紀のイギリスで常識にとらわれず自分の道を切り開いた女性、アンディスターの驚くべき実話を取り上げます。
力強くてちょっと堅破りな彼女の生き方、どうぞお楽しみに。
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