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2023-08-28 17:37

『犬だけの世界-人類がいなくなった後の犬の生活-』青土社(2022)

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『犬だけの世界-人類がいなくなった後の犬の生活-』青土社(2022)

note記事

『犬だけの世界』〔本〕犬

 

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サマリー

「犬だけの世界」という本は、人類がいなくなった後の犬の生活を想像する実験的な研究書です。犬の未来や犬種の変化、犬の幸せについて考察されています。 この本は、人類がいなくなった後の犬の生活や犬の幸せを考えたいというテーマであり、倫理学や犬の生活について冷静に考えさせられる良書です。

00:03
キャンパスプレゼンツ、LISTEN to books。
この番組は、本を取り上げます。
LISTEN to booksという番組なんですが、
ただ単に本を紹介するということでもなければ、書評をするというわけでもない。
LISTEN to the voice of booksということで、
その本の声を聞くという内容にしたんですけれども、
どういうことかというと、結局、この本は何が言いたいの?と、
何が言いたくて、この人たちはこの本を書いたんだろうという、
その本から聞こえてくる声を、私なりに解釈してみたい。
いろんな本を取り上げたいんですね。
この本は、読んだらいいと思われるような最近の本もそうですし、
もう本当に古臭い古典的な本もそうですし、
もういろんな本を、あとこれは結局これいろいろ書いてあるけど、どうしようもないよねという本も含めてですね、
皆さんが知っているような古典的名著から、あんまり知られていないような良書から、
私なりにこれはちょっと取り上げてもいいかなと思えるような本を、
その本が結局何が言いたかったのということをぶっちゃけ引っ張り出してみたい。
耳を傾けてみたい。そういう感じの番組なんですね。
不定期配信。いつ放送するかわからないという、そういう番組。
この本を紹介したいなと思ったら、取り上げて収録して配信するという感じで、不定期配信でいこうと思っているんですけどね。
今日は一冊目。まずやってみましょう。僕もどうなるか分かりません。
犬だけの世界を想像する
一冊目はですね、「犬だけの世界」という本なんですけど知ってますかね。
英語のタイトル。英語の本なんですけどもともとね。研究書なんですこれ一応。
英語のタイトルは、「A Dog's World: Imagining the Lives of Dogs in a World without Humans」
人間がいなくなった世界における犬たちの生活をイマジンしてみようということなんですね。
結局要するに人類が滅んだとして犬だけになったら犬は生きていけるのかと。あるいはどんなふうに生きるんだろうかということを考えてみよう。
これは実際、実験できるわけじゃないので、頭の中だけで考えるということなんですね。こういうのを思弁的生物学と言うそうです。
頭の中だけで論理的に、なるべく客観的に考えていく。
論理的に考えていくとこうなるんじゃないかと。その根拠はいろいろちゃんと整えるんですけどね。
今までに分かっていることで。
動物学者と倫理学者の二人の共著なんですけれども、犬が大好きな人たちなんですが、男性と女性ですね。
生物学とか生態学とか、あるいは動物行動学とか、そういった研究成果をベースにしながら、人間がいなくなった後の犬の生活、犬だけの世界を想像してみるというね、そういう本なんですね。
これ真面目な学術論文なんです。とても綺麗な装丁の本で、概略欄に写真も載せますけれども、プリンストン大学出版局から出された研究書なんですよね。
ある日突然人類が消えてしまったら犬はどうなるだろうか。これを考えようと。あり得るかあり得ないかわからないんですけれども、こういう世界が来るかどうか。
犬はオオカミに戻るのだろうか。それとも人類が滅びると犬も滅亡するのか。犬は実は人間と一番深く、そして古く密接に関わってきた動物なんですね。
最初に人間が動物と暮らし始めたのは犬だったわけなので、犬なし、犬なしじゃない、人間なしの犬っていうのが想像できるかということなんですが、それをとにかく想像してみようと。
これは思考実験、考える実験。生命倫理学者のジェシカさんと動物行動学者のマーク君。この二人が人類が滅亡した後の世界に生き残った犬たちがどうなるか。妄想するわけね。妄想ですね。論理的に妄想するということなんですが。
犬の未来と幸せについて
これ面白い本なんです。すごくいい本なんです。2022年の10月に出たばっかりの本ですね。まだ1年経ってない。ちょうど私これ、今年の2023年のお正月に読みまして、とてもいい本でしたね。びっくりしました。なので紹介したい。
実はこれすでに、私はSNSでnoteをやってるんですけど、noteに本の紹介を書いてるんですけれども、その記事のリンクも貼っておきますけれども、あと本の写真とリンクも貼っておきます。Amazonのリンク貼っておくので、そのリンクから買ってください。買う方はね。
何が書いてあるかというと、一応章立てちょっと読んでいくと、第1章、人類がいなくなったら犬はどうなるのだろう。第2章、犬は今、犬の現状。犬は今一体どういうふうに暮らしているだろう。人間と一緒にね。
3章、未来の形。4章、食と性。食っていうのは食べ物ね。性はセックスの性ね。要するに今犬は性をコントロールされているわけね。去勢されちゃったりとか、ブリーディングされちゃったりとかね。これ一体どうなるんだろう。野生に戻ると。
それから犬の家族。犬の家族ね。犬の友達。犬の敵はどうなるだろう。これ5章ね。で、人類が滅亡した後、犬の内面。心理的な問題含めてね。これはどうなるか。これ6章。で、7章。人類滅亡の日に備える。で、8章、ここから倫理的な話も出てくるんですが、犬は人間がいない方が幸せなのか。
第9章、犬の未来と未来の犬。そういう章立てでなかなか面白いでしょ。面白いと思うかどうか知らないけど。面白いでしょ。で、なんでこんなことを考えたのか。この人たちはね。で、結構若い研究者なんですよね。まだね。年齢は書いてないかな。
コロラド大学の先生ですね。マークさんはそんなに若くないのか。愛犬家なんですけどね。で、なんで人間がいなくなった後の犬の世界を思考実験で考えるのか。何のために考えるのか。これ何だと思います?
これ結構わかりやすい本なんですけども。要するに人間と一緒に暮らす犬は本当に幸せなんだろうか。それを問いかけてるんですよね。人間といま犬と一緒に暮らしてるけども、それは犬にとって本当の幸せなんだろうか。もしかしたら人間がいない方が犬は幸せなんじゃないか。
そういう根源的な問いかけをするためにこんな本を書いた。人類がいなくなった後という前提で犬の形はどう変わるか。この犬種は生き残れるか。特に小型犬ね。生き残れるか。どういう犬が生き残るか。犬はみんなもう絶滅する犬種とか出てくるのか。
未来の犬はどんな姿形になるだろう。特に犬というのはブリーディングされてきちゃった。ずっと人間によって作られてきちゃった。何万年もの間かけて。最近はとにかく小型化して人間に都合のいい形で改造されてきちゃったわけですよね。
その結果奇形の犬も生まれたり。つまり性格のいい、吠えない、噛まない、誰にでもなつく犬を作ってきちゃったわけだけど、それって本当に犬にとって幸せなのか。
豆柴ちゃんもそうだし、ミニチュアなんとかっていうのは全部そうですよね。無理やり、無理やりってこともないけど、ちっちゃいやつをどんどん何年もかけてかけ合わせていって、ちっちゃいワンコを作っていくというね。
人間が人為的に生殖に介入して、人間の都合のいい犬を作ってきたけど、それって本当に犬にとって幸せなことなんでしょうかね。
人間がいない方がもしかしたら犬は野生に戻って野原を駆け回って幸せに生きるんじゃないか。そんな話なんですよね。
中身はあまり触れないんですけど、それを考えることで何をしたいのかってことはね。
実際に人類が滅亡する可能性は無きにしもあらずだけども、もう近い未来ではないわけで、犬は幸せか不幸かわからないけど、人類と共にこれからもしばらくは生き続けるわけですよね。
人類がいなくなった後の犬の生活を考えることで、人類はいなくならないという未来の犬の生活、あるいは犬の幸せを考えたいという、それがこの本のやりたかったことなんですよね。
もし人類が滅亡しないんだったら、つまり犬は幸か不幸か、人類とこのまま暮らし続けなきゃいけないとしたら、せめて不幸にならないように、犬たちがね。
犬たちが、つまり人類が滅亡した時にこういう生活になると、それに比べて不幸にならないようにするために私たち人間にできることは何かということを考えたいっていうね、そういうことなんですよね。
そういうことも書いてあるんです、この本にはね。だからせめて犬たちの幸せのために人類がやっていいこととやっちゃいけないことがあるんじゃないか。ここでだから倫理学が出てくるわけですよね。
今の犬っていうのは、場合によっては不幸にされている部分もあるんじゃないかと。もちろん人間と一緒に暮らすことで幸せに暮らす犬もいるけれども、そうじゃない犬たちもいるんじゃないですかと。
犬の幸せと人類の共存
例えば無理やり小型化することとか、それから犬らしい生活をさせてもらえないとかね、そういうことはないですか。そんな話なんですよね。中身は一切触れません。
この人たちが何でこんな本を真面目な研究として書いたのかっていうのはやはり、今必ずしも犬たちは幸せじゃないかもしれないという想定があるからなんですよね。これは非常に説得力のあるとてもいい本でしたね。
だから犬好きの方はぜひ読まれるといいと思います。本の情報はLISTENの配信のページに載っけておきますので、ぜひ他のポッドキャストで聞いている方はLISTENのホームページにアクセスしていただきますと、
この本の内容とか、あと私が書いた本の紹介、noteの記事とかそのリンクも貼っておきますし、もちろん犬だけの世界で検索すればアマゾン出てくるんですけどね。
それで見ていただいてもいいですけれども、私久しぶりに良い本に出会ったなということで、LISTEN to books、LISTEN to the voice of booksということで、この『犬だけの世界』という本の声に耳をすまして、
この著者たちがどんな思いでこれを書いたか、何を伝えたくてこれを書いたか、しかもかなり冷静に書いているんですよね、客観的にね。
とてもそういう意味では本当に冷静に犬の幸せを考えると、ごめんと。我々は滅亡しないかもしれないと人類ね、だからもうちょっと一緒に生きていこうね、お互い幸せになるようにねっていう、そういう話ですね。
ということでそういうことを考えるために、こういうのを反事実仮想って言うんですけど、事実じゃないことを仮想する、想像する、反事実仮想、つまり現実には起こり得ないことを考えることで現実を批判的に見直すという、そういう手法なんですけどね。
とてもいい本ですので、どこまでこの本の声が聞こえたかわかりませんけれども、つたない紹介ですけども、こんな形でね、本を紹介していきたいなと、このLISTEN to booksではね。
そういう意味ではちょっと変わった形の本の紹介、本の声を聞くというシリーズを、月に一回できるかな、わかりません。やってみたいと思います。最後までお聞きいただきありがとうございました。ではまた。
17:37
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