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『はたらくiPad いつもの仕事のこんな場面で』(五藤 晴菜)

ゲストは、五藤晴菜さん。

* Twitter:@haruna1221

* Newsletter:iPad Workers Newsletter

* YouTubeチャンネル:ごりゅごcast

* Amazon著者ページ

書誌情報

* 発売日:2022/9/13

* 出版社:インプレス

目次

* Chapter0 Introduction

* Chapter1 iPad でアイデアを出す

* Chapter2 iPadで企画書作成のヒント

* Chapter3 iPadで会議を制する

* Chapter4 iPadでプレゼン攻略

* Chapter5 iPadで時間・タスク・データ管理

内容と特徴

iPadの取り扱い説明書ではなく、特定のアプリの解説書でもない、これまでに無かったタイプのiPad本。

実際の仕事のシチュエーションを想定し、それぞれの場面でどのようにiPadが「活きる」のかを紹介してくれる。具体的なTipsよりは、「どうiPadを使うのか」という考え方を提示してくれる点が特徴と言える。

仕事と手書きとiPad

どのくらいの人が所有しているかはわかりませんが、それでもiPadは「なんとなく欲しい」ガジェットの一つです。どういう用途で使うのかは具体的にイメージできないけども、なんかあると良さそう。そんな感覚がするガジェットなのです。

そんな感覚のままiPadを購入すると、だいたいは「高性能ビュアー」がその居場所となります。なんといっても、便利でちょうどよいサイズ感なのです。動画を見る、PDFを読む、SNSをしながらゲームをする。高性能なスペックが、心地よい体験をもたらしてくれます。

これは別に悪いことではありません。むしろ、純粋なiPadの使い方と言えるでしょう。つまり、「iPad単体の使い方」としては自然なものなのです。

変化が生まれるのは、そこに「外付けキーボード」か「Apple Pencil 2」が加わったときです。そうしたとき、iPadは仕事道具に生まれ変わります。

「外付けキーボード」を使えば、iPadはグッとパソコンに近づきます。文章入力をするための装置に化けるのです。さまざまな資料を参照しながら書くような文章は、画面を二つに分けられるiPadは──iPhoneと比べれば──非常に作成しやすいでしょう。パソコンに完全に並ぶほどではなくても、メールやら報告書といったものであれば、悠々と入力できます。

一方で、「Apple Pencil 2」を使えば、iPadはデジタル文房具へと変身します。デジタルノート、あるいはデジタル手帳としての存在感が生まれはじめるのです。

こちらの変化は、「外付けキーボード」によるミニ・パソコン化よりもはるかに強力です。なぜなら、ミニ・パソコンは機能の劣化が多少あるわけですが、デジタル文房具は、むしろアナログ文房具の強力版だからです。

* やり直しができる

* コピー&ペーストができる

* テキストとして認識してくれる(なので検索できる)

* 共有や送信がそのままできる

アナログの文房具では不可能だったり、手間がかかりすぎていた行為が、iPadなら一気に簡単になります。

でもって、そうやって仕事で活躍する文房具は、趣味の文房具とは違って「使えればそれでいい」ところがあります。実用性が最優先事項なのです。

*もちろん、仕事の文房具に趣味を持ち込んではいけない、という話ではありません。

その意味で、仕事におけるデジタル文房具としてのiPadは過不足がないどころか、一番良い働きをしてくれるとすら言えます。特に、普段仕事で手書き作業をよく行っているならばなおさらです。

私も、仕事でよく手書きのメモを作っていますが、iPad Air + Apple Pencil 2 を導入して以降は、その比率がデジタルにかなり傾きました。iPad : アナログノート が 7:3 や 8:2 くらいになっています。むしろ「広い画面を一覧したい」という欲求がない場合は、ほとんどiPadを使っていると言ってもいいかもしれません。

もちろん、私はデザイナーではないので、今日突然iPadが世界から消滅しても大きく困ることはありません。それよりも、MacOSとキーボードが消える方がはるかに困ります。

それでも、この iPad + Apple Pencil 2 による「デジタル手書き体験」は、ずいぶんと大きいインパクトを持っています。世界が変わった感覚があるのです。合わせて言えば、私のように字が汚い人ほど──手軽に直したり、整形できるので──デジタル文房具の恩恵は大きいでしょう。



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サマリー

ポッドキャスト番組「ブックカタリスト」のゲスト回では、著者のデザイナー後藤春菜さんが書いた「働くiPad いつもの仕事のこんな場面で」という本について話されます。この本では、企画から執筆プロセスまで詳しく語られ、具体的な内容やツールの使用方法にも触れられています。また、Windowsの連携本を作ろうかなと思われている様子も伝わってきました。ゲストのゴリゴさんと一緒に、iPadの使い方や魅力についても話されます。この本では、iPadのメリットや使い方、コミュニケーションへの影響についても具体的な事例を交えながら紹介され、iPadを使うことで効率的な仕事が可能になり、コミュニケーションのミスも減ることが紹介されています。

本の企画と出版プロセス
面白かった本について語るポッドキャスト、ブックカタリスト、第48回の本日は、働くiPadについて語ります。
はい、よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
今回は、再びの著者に登場してもらおうコーナーということで、リアルに身内の私の奥さんの春菜さんに登場していただきます。
はじめまして、後藤春菜と申します。
goryugoさんの妻をしております。
普段はフリーランスのデザイナーで、今回そのiPadが好きすぎて、iPad活用術っていうのをずっと発信し続けてたら、本が出版できたという感じの人です。
よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
という感じで、春菜さんが初めての本を書いて、9月13日に働くiPadという本が発売になりました。
いわゆる一般的な、よくあるiPadの解説書とはちょっと違うよっていうのが割と特徴であって、売りであってっていう本になっているんですが、
どんな感じなのか簡単に春菜さん紹介していただいてよろしいですか。
はい、今回出した働くiPadというのが、もともとは自分が読みたいiPadについての本を作ったというのがメインテーマになってまして、
普通iPadの本っていうと、よくあるのがアプリの紹介がメインだったりだとか、iPadの操作方法がメインで、写真が結構たくさん載っていて、文章はちょこっと説明が載っている程度のものっていうのが多いんですけど、
自分がやっぱり読みたいコンテンツっていうのが、なんでそのアプリを選んだのかとか、どういう理由で何を考えてそういう使い方をしているのかみたいな、そういうところが結構知りたくて、でもそういうのが書いてある本ってほとんどなくて、
そういうのを目指して作ったら文章が結構多め、多めって言ってもビジネスショーとか小説みたいなものに比べれば文字数的にはすごい少ないんですけど、iPadがテーマの本にしては多分まあまあ文章が多めの本だと思います。
とりあえず最初に伺いたいのですけども、出版社さんから出版されたということで、一番大きなレイヤーでの出版に向けての流れみたいなのは、どんな手順というかプロセスというかフローをたどったんですかね。
これがですね、ちょうど去年の7月ぐらいにゴリゴ.コムってブログのお問い合わせフォームから、私こんな出版社でこんなことやってて、こういう本をちょっと作ってみたいと思ってるんですけど、ご興味ないですかっていうふうに連絡があり、本の出版には興味がありますよと。
もともとKDPでiPadワーカーズとかiPadの話っていうような電子書籍を出版してたのも、紙の本を作りたいからちょっと紙の本っぽさを出して作ろうっていうのが狙いであったので、しめしめこれはいい話が来たぞという感じで打ち合わせを重ねて、
去年の7月末とか8月ぐらいまでには、社内で企画を通せるように打ち合わせをしていきましょうっていうので、Zoomで打ち合わせをして進めていった感じ。
一応お話が最初来たときにも、編集者さんの中でこういう本にしようというイメージがあったかとは思うんですけど、それと花さんが書きたかった本とのギャップというか、どれだけ合ってたのか、どれだけ外れてたのかっていう具合はどうですかね。
かなり合ってました。向こうがなんで声をかけたかっていうのが、そのKDPで出していたiPadWorkersっていう本を読んで、すごいいいなと思ったから、それをベースというかこんな感じの本を作りたいですっていう連絡があったので、私が読みたいと思ってた本の形を見て、こういう本を作りたいと思ってくれたので、そこはすごいマッチしてた。
タイトルのひらがなの働くに込めた意味とかはあるんですかね。
これはですね、もう完全100%出版社側で名前をつけてくれたっていうタイトルになっていて、最初の仮タイトルっていうんですか、そのプロジェクトが走ってた最初の頃の仮のタイトルっていうのは、iPad欲張り仕事術っていう名前でした。
最終的にあれだよね、名前としてはすごくいい文字数も長くなく、でもちゃんと意図が伝わって、ハッシュタグとしても使いやすい、素晴らしいタイトルだよなっていうのはあるなと思って。
働くっていうのが予測変換とかを使うと必ず漢字変換されてしまうので、ひらがなで打つのって意外とちょっと難しかったりはするんですが、ハッシュタグだったりだとか、その本の内容を一言で表すのにすごく向いている。
今回作った本っていうのが、会社でっていうか業務の流れに沿った承立で書いているので、ビジネスより間違えてもクリエイティブなことをしたいから、絵を描く方法を知りたくて、この本を手に取るっていうミス待ちは起こりにくいなっていうので、すごいいいタイトルをつけてもらえたなと思ってます。
確かにビジネス書法面をより強調すると、今度はiPad仕事術とかになって、これはまたそれでちょっと違う感じなんで、働くっていいバランス、内容と非常にマッチしている感じがしますね、これは。
自分の中では全然そんな言葉考えられてなかったので、これ初めて出てきたときに、すごいなっていうのは素直に思いました。
あと、iPadワーカーは働く人ですから、そことのマッチングもありますよね。
そうなんです。今やっているコミュニティとかも、全部iPadワーカーズ、複数件にしてiPadワーカーズっていうふうには言ってるんですけど、iPadワーカーズっていうよりも働くiPadの方が優しい感じ、地面的にもひらがなで可愛さもちょっとありつつ、でも内容的にはちゃんと伝わるっていうので、すごいいいなと思っております。
なるほど。続いて中レイヤーで、執筆のプロセスというか、目次案を立ててから原稿が脱稿するまでっていうのがあると思うんですけど、どんな感じ、どんなツールやガジェットで進められましたかね。
春菜さんの本の特徴とタイトル
ツールに関しては、私が普段使っているツールがそのままっていう感じで、アプリの話で言うと、今回この原稿はUlyssesを使いました。
Mac版とiPadでUlyssesを使って原稿を作成し、原稿のフォーマット自体はマークダウンファイルでよかったので、.mdファイルプラス画像ファイルをセットにしたものを、ドロップボックスのフォルダ共有で編集さんとも丸々共有したフォルダの中にどんどん原稿を詰めていくという形でやってます。
その前段階として、どういうことを書くかみたいな話で言うと、一番最初に編集者さんから企画こんな感じの本を書きたいですっていうふうな企画書みたいな書類が届いて、その書類に私がこんなんどうですかっていう案を書き込んだんですね。
それもiPadで赤入れっていうか、もらったファイルにそのままマークアップの機能を使ってちょちょちょって書いたのが、今本で出てる書立てそのままですね。アイディアをまず出して企画書にまとめて改良してみたいな、こういうのでやったらどうですか。
こういうのでまとめて一冊の本にしたら、なんか良さそうな感じなんですけどどうですかねって言ったら、もうそれをそのまま企画会議に通してもらえて、ほぼそのままの見出しで、書の見出しもいったって感じです。
もう最後まで、執筆途中から終わりまでその最初に立てたままいきました。
はい、こまごまとした言い回しみたいなのはちょこっと変わってたりしますけど、でももうほぼそのままです。私が手書きでラフに書いたものがそのまま書立てとして使用されました。
書立て立てた時に、そのチャプターのそれぞれの中身もイメージはできてました?
ちょこっとだけはイメージしてました。仕事をその例えば、なんか想定が結構若い会社入ってするぐらいの若手社員で、仕事を一通り任されるようになって、いろんなことをやるようになった中で、
1個のプロジェクトを進める上で、どんなことをするかなって私が勝手に考えて妄想して、こういう感じでやるのかな、流れこんな感じかなっていうので、だいたい埋めていって、作ったのがこの書立てになっているので、
ただその時点では、ここにじゃあこのことを書こうとか、これを書こうみたいな、そこまでは考えてなかったですね。
簡単にちょっとだけ書立てを紹介すると、0章から5章まであって、0章がイントロダクション、大雑把に言うとiPadを使ったこれからの働き方みたいな、読み物的なものかな。
1章がiPadでアイデアを出す、そういうテーマでのiPadの使い方。
2章がiPadで企画書作成のヒント。
3章がiPadで会議を制する。
4章がiPadでプレゼン攻略。
5章がiPadで時間、タスク、データ管理という感じで、まさに初めて会社員になった場合にこのぐらいのことが経験できておくといいのかなっていうのが書いてあるイメージかな。
あとツールの話というと、はるなさんが確か目次案を使う時もアウトライナー。
マインドマップアプリを使いました。忘れてましたが。
この企画が通って、じゃあ具体的にこの中にどういうのを詰めていきましょうかっていう時に、
今回この本の中の原稿っていうのが新規で書いたものが大体3割ぐらいで、残り7割ぐらいは、
もともと私がiPadワーカーズっていうコミュニティの中でiPadについて発信していた内容の原稿をそのまま使ったものもあるし、それを加筆修正したものもあって、それが大体7割ぐらい。
そこの中になかったものっていうのを新規で書いて、3割は新規で書いたっていう感じになっているんですけど、
過去に書いたこういうネタを書いているっていうのが広目としてあるので、まずはそれをマインドマップツール、マインドノードっていうMac、iPhone、iPadで使えるアプリを使って、
その中にとりあえず全部過去に書いた記事、タイトルをダーッと入れてしまって、1章から5章までに、振り分けるとしたらどこに入るかっていうのを、私はキーボードをほとんど使わないので、
マウスまたはiPadでそのまま指を使って入れていくと。そうするとアウトライナーみたいな見え方としても使えるアプリなので、1章の下にこういう項目があって、2章の下にこういうこういうっていうのがどんどん膨らんでいく。
で、それ全体を見ながらここがちょっと弱いなっていうところに、じゃあ新しく書けるとしたらどんなことが書けるかっていうのをシンティでマインドノード上で書いていったという感じです。
なんか書くときに、書き下ろすときに困ったこととか詰まったところとかってありました?
書き下ろすところの話で言うと、足りなかった部分っていうのが、結構その編集者さん側からこのことは入れてほしいですみたいな感じのことで、
一番大きいところで言うと、オフィス系アプリとの連携とか、Android系、Windows系の別OSとの連携とかも入れてほしいっていう希望があったんですけど、
実際私が今自分の環境で言うと、すべてiOSというかAppleの製品で固めてしまっているので、WindowsとかAndroid端末の環境がないので、
自分が実際に今使っている環境の話でなかなかできないっていうのとか、
あとオフィスに関しても、基本Apple製のもので、iWorksシリーズので固めているので、オフィス系のアプリをほぼ使っていないっていうところで、
実際に自分が使ってないけど、でも一応本には入れないといけないからみたいな話で書いた部分が一部あるところがあるので、
そういうところは若干筆が重いというか進まないというか、どうしようかなって。
本のスタイルと読者要望
インターネットで調べただけの情報とかを載せるわけにはいけないというか、これは自分のこだわりで、
自分が実際に使ってやってみた感想というか、こういう使い方ができるよとかっていうのを自分の言葉で書かないと意味がないと思っていたので、
できるだけ自分の環境で頑張ろうとして、わざわざその環境を作るところからやったりとか確認しながらとか、
あとはなんとなく書けって言われたけど、ボリュームをちょっと減らしつつ、他のところちょっと増やしてそっちに振るとかいう感じで書いておりました。
なるほど。はるなさんは全部をiPadでやるっていう一つのスタイルをやっておられるんで、そもそもWindowsとか言われても困るでしょうし、
Apple自身がiOSのサイクルの中で完結するように作ってるんで、だからWindowsの連携とか言われても困るわけですよね、基本的には。
そうなんです。ただやっぱり会社の環境で言うと、AppleのMacを支給されていて、MacとiPadとiPhoneで仕事ができている人達っていうのはやっぱり限られていて、
多くの会社さんはまだWindows環境のパソコンが支給されているか、置いてあるから勝手に使えみたいな感じで、使わざるを得ない。
なので、結局そういう人たちが何を知りたいかというと、WindowsパソコンとiPadでいい感じにできないのかな、みたいなところがやっぱり知りたいところではあるので、
そこは出版社さん的には抑えておきたいっていうポイントにはなっていた。
それは逆にサービス化のポイントにもなるでしょうね。だいたいiPadで行けとか、Mac使いましょうみたいな話になりがちなので、現実的な連携っていうのは話題としては必要でしょうね。
よく聞きますもん、iCloudドライブのWindows版がしょぼすぎて使えないみたいな話をよく聞きますけど、
それは先方がいい人たちがたくさんいるでしょうから、そういうこともケアしていく必要は多分あるんでしょうね。
ただ実際問題で言うと、すごく少ないですね。本の中のコンテンツの割合で言ったらすごい少なくて、基本はAppleのMacとかiPadを使った連携方法っていうのを推して書いてます。
それが一番スムーズに使えますからね。一応ドロップボックスとかPDFファイルとか実体を作ることによって、クラウドを共有することも不可能ではないし、多くの人たちはそうしてるんでしょうね、実際は。
本を作るときに注意した点というか、読者に向けてこういうところを気をつけようとか、こういう目標にしようみたいな、そういうビジョンみたいなってありました?
コンテンツのビジョンとスクリーンショット
読者の方にというよりかは、本を作る上で私がこういうふうにしたいっていうビジョンとしては、できるだけiPadのスクリーンショットを載せたくなかった。
なぜかというと、やっぱりiPadってアプリのアップデートだったり、iPadOSのアップデートによってめちゃくちゃ見た目が変わってしまうので、スクリーンショットを載せてしまうと、どうしても1年後に見たときに全然違う画面じゃないとか、こんな操作方法で全然できないよねっていう風になってしまう。
今、本屋さんとかで並んでいるiPadの本っていうのは、あれはもう毎年毎年書き換えられることが前提で、多分もうすぐ10月に出る予定なので、iPadOS16完全対応みたいな感じの表紙になった本とかが結構本屋さんに並んでくると思うんですけど、
ああいうのは毎年毎年新しいのになったらなったで作り変えていくことが前提の本だから、あれはあれでOKと。でも私が目指している本っていうのはそうじゃなくて、iPadの本だけど、1年後に読んでも参考にしてもらえる、ヒントになるものにしてほしいっていう思いがあったので、
一番最初に編集の人と言った話の中では、できるだけスクリーンショットを入れたくないですと。ただし、iPadの本なので、スクリーンショットゼロというわけにはいかないので、可能な限りやっぱり減らしたいです、みたいなことは伝えました。
なるほどね。操作説明とか、こういう見え方するツールですっていうのを紹介しないとわからないところもあるんで、完全にゼロにはできないし、結構写真類は多いですけど、それでも確かに古くはなりにくい。というか、画像がなくてもテキストが生きてたら生き残る本にはなってますね、確かに。
そういうのを目指して作りたかったのと、あとそれにちょっと関連してなんですけど、よくあるiPadの本って、最初の方に今出てるiPadのモデル比較みたいな、iPad無印からMini Air Proみたいな感じのものとか、どう違うのかみたいな、そういうのとかも私全然いらないと思っていて、本にはいらないと思っているので、
そういうのは載せたくないです、みたいなことは伝えたら、ちゃんとその糸を組んで出来上がりというか、本を作ってもらいました。
なるほど。つまり、Googleが済むようなことはだいたい省いていると。
そうです。基本的には最新情報、例えばiPadOSの話でも、この出版のタイミングではiPadOS 16の話っていうのは出せないというか、入れれないっていうことで、そういうのはもう全部後からWebで配信していきましょうっていう形で、
その読者コンテンツ、本を買ってくれた人にはここのページにアクセスしたら、追加コンテンツとしてiPadOS 16が出たら、その情報、まとめのイラストとか解説とかをここのページで公開しますっていうのを本の中に入れてもらえたので、
そこで見てくださいとか、最新のアプリの使い方とかについてはiPadWorkersのニュースレターで毎週やっているので、そっちを見てくださいっていう感じの。
なので、考え方とか思想的な基本は本で、あと全体の流れ、こんな感じなのかっていうのをざっと見るのに本を使ってもらって、最新の新しく出てきたアプリだったり機能だったり、そういったものはWebで保管できるようにっていう構造にしてあります。
それはでもやっぱりこの手の方には必要ですよね。必要だと思います。結局、細かい話をいくらされてもだいたいわからないというか、全体像がわからんままに細かい話されてもつかめないんで、この本で例えば細かいアプリの使い方がわからないとしても、それはそれでまた調べたらいいわけですから、
どんなことができて、そのためにどういう選択肢があるのかっていうのを提示するのが多分一番実用的に重要じゃないかなと思いますけど。ちなみに、ゴリゴさんはこの本の執筆に何かヘルプなり手助けなりはあったんですかね。
具体的なレベルではないんですけども、目次案を考えているときにこういうのあるんじゃないって会議ってほどではないけれどもやり取りをしたりとか、そういうレベルですかね。作る前の段階でこういう何か書けそうなアイデアないかみたいな感じでちょっと協力したりみたいな、そんなぐらいの協力の仕方というのかな。
さらに言うとiPadの話とかは、俺がわからなくて、はるなさんが知っていることの方が何百倍もあるので、逆に言うならば、そんなにすごく詳しくない人目線でこういうのとかがあった方がいいんじゃないかとか、逆にこれは難しいんじゃないかみたいなことは話したような気がします。
なるほどね。逆にその文章を書き下ろす段階になったらもう完全にフリーハンドというか、ノータッチで。
うん。少なくとも俺が間に入ったら邪魔になるだけっていうか、手数がお互い増えるだけで。
うんうんうん、確かに。あ、そうか。では、はるなさんは今回商業ショッパーが初めてやったってことですよね。
編集・共同作業の過程
そうですね。私の名前で一人での本は初めてです。
なんかこう、KDPとかセルフプリッシングの出版活動との違いとかって感じられました?
それはあまり感じなかったです。
なるほど。
意外と面白い意見として。
うーん、なんか編集者さんいてよかったみたいな話を僕はよく聞きますけど、そんな感じもあまりなかったですか?
あー、その働くiPadというタイトルをいただいたことに対しては、すごく自分だけでは多分出てこなかったので、ものすごく感謝はしているんですが、
実はその文章の中身的な話でいうと、
その商立てに関しても、私が最初に上げたものがそのままストーンといってしまって、
その中に詰まっているコンテンツに関しても、どっちかというと削られはしたんですけど、
アドバイス的な、こういうふうにしたらどうですかみたいなものはほぼなくてですね、
私は単純に現行、今まであったやつを順番にリネームとかして、
Ulysses上で順番混ぜこぜしながら、最初それをドロップボックスに入れているんですけど、
ドロップボックス上にマークダウンファイルと画像をすべて共有した上で、
編集者さんが順番、これはこっちに入れた方がいいんじゃないかっていうような入れ替えみたいなものはしてもらいましたけど、
細々した言い回し文章の、日本語の正しさ的な話で直してもらったところとかはあるんですが、
内容についてとか、コンテンツ的な話での修正みたいなものはほぼなかったです。
7割もコンテンツができてたら、もう言うことはないですよね、おそらくは。
よくある技術書の作り方っていう感じで、大割っていうExcelで作られたファイルが送られてきて、
ここが何ページでこれが入って、これが入ってっていうので、原稿が入ってる、チェックが完了した、
入稿する何たらかんたらみたいなステップがあって、みたいな表があって、それが進んでいく程度でした。
なるほど。一応確認ですけど、この本を書く上で大体iPadで済ませたんですよね、きっと。
テキストを打つという意味では、仕事場にいるときはMac miniで作業することが多いので、
タイピングというか、文字を入れた割合で言ったらほとんどがMac miniなので、
マジックキーボードとマジックトラックパッドを使って操作はしています。
なるほど。発売からある程度経って、おそらく呼んでくださった読者さんも出てきていると思うんですけど、
いただいた感想とかで、印象に残ったものとかってありました?
まず一つ思ったのが、Amazonの公開されているレビューとかなんですけど、
今までにないくらい長文のレビューを作ってくれる方が多くてびっくりしました。
KDPのときはアンリミテッドにしていたということもあり、
様々な層の人が読んでみて、感想を入れてくれているという感じなので、
文字を打ってくれるということは、それだけの熱量を持って何かしてやろうと思ってくれているので、
それだけでも感謝するところなんですけど、
今回のこの本に関しては、なぜかみなさんすごく長く書いてくれる方が多くて、
それは単純に嬉しいなと思ったのが一つです。
なるほど。
なかなかこれだけ長い文章を書くのって、感想だとしても時間もかかる労力もかかるので、
それの時間とか労力をかけて書いてくれているんだなというのはすごく思いますし、
もし読んでくださった方がいたら是非、短いコメントでもいいので、
コメントレビューなどいただけると、ものすごく著者としては嬉しいなというのを伝えておきます。
感想の内容的に、「おおー!」とか、「えー!」みたいなのってありました?
内容的には、今までのKDPの本だと、自分がこういうことをやりたいっていう文章ばっかり、
本の作成意図と読者との共感
文章がメインのiPadの本が欲しかったから作ったっていうのを、
本の中でも書いてるんですけど、読んでくれないというか、
こんなiPadの本としては全然間違ってるみたいな、違うんじゃないですか?みたいなコメントとかもあったりするんですけど、
今回のこの働くiPadに関しては、届いている人がまだ自分の範囲の外を出てないとも言えるかもしれないですけど、
私がこういう本を作りたくて、こういう意図で作っているっていうのを素直に受け取ってもらえているという感じはすごくしてます。
良い読者さんと出会えているという感じですね。
はい。
ちなみに、100点満点でも星5つ評価でもいいんですけど、この本を自分で採点するとしたら、どんな評価になります?
自分で採点するとしたら、そうですね。
星4ぐらいはつけたいんですけど、星5にならないのは、やっぱりもっといい見せ方がさらにあるんじゃないかって、
ただ、その答えがまだ自分の中で見つかってないので、こうすればもっと良くなったみたいな、
そういう残念な感じは全然なく、希望的な意味で、もっといい方法、見せ方とかがあるんじゃないかっていう意味で星4ぐらい。
もっと上手い見せ方があるんじゃないかと思うということは、この本を通して読者に何らかのメッセージとか考え方を伝えたいということですよね。
そうですね。
それはどういう考えとかなんでしょうか。端的に言うのは難しいでしょうけども、一言で言うと読者にどうなってほしいというか、どういう変化を起こしたいというか。
やっぱりこの本を読んで、実際にiPadを使ってもらえるっていうのがゴールだと思っているので、読んで、
すごいね、iPadってこんなことができるんだへーって終わらなくて、ちゃんとそれを実践してもらえるっていうのが一番の理想というかゴール。
ただそれって本をただ売っているだけ出してお店に並んだ段階では、ゴールに行ってるかどうかっていうのは直接は見れない状態なので、そこが結構もどかしくて。
今ですね、出張iPadセミナーっていう名称で、この本の営業じゃないですけど、宣伝させてくださいね、その代わり無償でiPadセミナーをその社内だったりグループだったりでやりますよっていうのを今やってるので、
そこで対面だったりオンラインのセミナーの中でもう少し見せるというか、あなたの仕事の中でこういう使い方ができますよっていうピンポイントにもうちょっと具体例を見せてあげれたら、もう一歩踏み出してもらえるのかなという感じがしているので、
本の完成度で言ったら、今これ私の中では今の力で作れる中では、ほぼ自分の力を入れてできたもの。そこから先の読者の行動につなげるために、そういうセミナーとかをやっていけばもう一歩踏み出せるのかなっていう感じで今やろうとしています。
なるほど。そこまでiPadを使ってほしいっていうぐらいiPadに魅力を感じているということだと思うんですけども、iPadの魅力って何でしょうか。例えば他のAndroidタブレットとかこのクローブブックとかに、軽いクローブブックとかに比べてiPadの良さっていうのはどこにあるんでしょうね。
もう一言で言うならApple Pencilです。
このペンの書き心地っていうんですかね。書いた時の質感じゃないですけど、本当に書き心地っていうのが、今までのデジタルでの手書きを今まで体験していたものを全く違うものだったんでしょうね。
それが一番私の最初の感動、iPadの感動で、初代Apple Pencilが発売された時、初代の初めてiPad Proが発売された時なんですけど、その時に初めてこれなら文房具というか紙とペンの代わりにiPadが使えるんじゃないかって思い始めたのがやっぱりスタートはそこでしたから。
このAppleのiPadの魅力っていうのはApple Pencil。一言で言うならApple Pencil。なので、ペンを全く使わない人にとっては、例えばiPad以外のタブレットだったりパソコンだったりっていうデバイスを使うのとそんなに差は出ないかもしれないです。
確かにキーボード、スタイヤとChromebookとかSurfaceの方が元々親和性がありますからね。一応使いやすい可能性はありますけど、確かにApple Pencil 2はすごいですね。僕も初代のiPadの時は、いわゆる普通の棒のスタイラスペン使ってて、使い物にならなかったわけですけど。
2になって初めて、確かにこのニアイコール手書きみたいなところに完全に同じとは言わないけど、手書きにかなり近づいた感じがあって。だから手書きのノートとか手帳とかが好きな人ほどiPadが相性がいいっていうのはあるんでしょうね、きっと。
あとはデジタルのメリットとして、コピーとか移動とかがものすごく簡単にできたり、あとは紙の広さみたいなものも制限なくデータ上でデータが作れる範囲であればどこまででも広げていけるとか、あとはものすごく小さく書くとかそれを大きくするとかっていうこともデジタルデータならではのメリットっていうのが活かせる。
あとはApple限定にはなりますけど、MacとiPhoneとiPadっていうのはすごく親和性が高いので、行き来がものすごく楽にできるので、iPadだけで仕事をするとかパソコンの代わりにiPadを使うというのはちょっと違うなっていうのは私も最近言っていることで。
一番最初の頃はiPadだけで仕事ができるようになりたいみたいなのが自分の目標だったんですけど、今はそれが変わって、もちろんiPadだけでできるようになったらいいとは思ってるけど、でも無理してiPadが得意じゃないことをiPadで無理やりやろうとしても時間もかかるし手間もかかるし何もいいことないから、得意なことは得意なデバイスでやりましょうと。
Macのキーボードを使って何かするとか、外部のアクセサリーを繋いで動工をするとかっていうのはMacの方が得意だし、逆にモバイル性、すぐ手の届くところで何か手の中で操作をするとか、移動中にちょこっとメモをするとか、そういった用途ではiPhoneの方が得意だし。
でもiPadはやっぱりペンがあるから、手書きを使う何かとか、細かい操作だったり、あとはビューアー的な使い方。iPhoneよりも画面のサイズがあり、Macよりも軽くって持ち運びができるっていうようなメリットで、そういう得意なことを得意なデバイスでやりましょう。
iPadの利用範囲とゴリゴさんの意見
じゃあiPadの得意なことって一体どういうことなのかなっていうのがわかるように本にもいろいろ書いているという感じです。
なるほど、わかりやすいです。ゴリゴさんからこの本にコメントするとしたら何かあります?
コメントね、コメントと言われると難しいんですけれども。
逆に言うとゴリゴさんのワークフローの中でのiPadの位置付けみたいなのは?
それで言うと、俺の中のiPadの立ち位置とはるなさんのiPadの立ち位置はだいぶ違うというか。
自分の中でもうApple Pencilの出番って実質メモ帳アプリしかないんですよね。
なるほど。
それで言うと、例えばで言うとiPadでプレゼンをすることは残念ながら自分の場合は全くないし、議事録うんうんみたいなこともない。
それで言うなら企画書を作るとかはやったことはないけどつながりそう。アイデア出しとかもやったことはないけどつながりそうではあるんだけれども。
そういう意味で言うと自分の場合はやっぱり好みも含めてコンピュータパソコンのほうが好きな要素は多いんですよね。
なるほどね。そうか。だから、KDPの本を作るときもプリントアウトとかはせずに全部データ上でチェックとかアカウントとかはしてる?
それで言うとやります。iPad使います。
そうだ。じゃあ厳密に言うとメモ帳だけではないです。
はい。
いわゆる構成するようなこととか、あとものすごいちっちゃいレベルで言うと、市民プールの参加のために毎回書類に名前書いて出さないといけないんですけど、
そういうものをiPad使って書類だけ複数枚作っておいてプリントアウトして毎回毎回名前を書かないで済むようにするとか、
そういうちっちゃいレベルでは結構使ってるんですけど、原稿を書くということがコンピュータでする仕事のやっぱり大半なので、
そこが自分の中でiPadのほうがいいということはやっぱりないんですよね。
もともと手書きとか紙の手帳とかって使っておられないですもんね。
厳密に言えば十数年前にモレスキンとか買ってたりしてるんですけど、
10年ちょっと前ぐらいに一度いろんなことを諦めて、
俺はコンピューターだけで仕事をできるようにするんだって思ったのっていう決意をした時期があり、
ただそこから5年がかりぐらいで春名さんが隣にいて説得されてiPadの使い道としてApple Pencilが加わったのは確実なことで、
さらに言うとiPadの、自分だったら例えばメモ帳のお気に入り機能として四角が綺麗に書けるとか丸が綺麗に書けるとかって、
今の自分からしたら神がかって素晴らしい機能なんですよね。
それはね、たぶん春名さんがいなかったら存在を知らないままに流されていたことだとは思う。
ただ本を読む以前に隣で散々聞かされているので、そういう意味での目新しさがなくなかなか客観的に見れない。
漫画読むとか電子書き読む時とかにもあまり出番はなし。
コンテンツの商品には使っています。動画と漫画には使う。
クリエイティブなことで言うと、構成をするとか、メモ帳で特書メモを書く。
あとは家族会議の時とかiPadよく使いますね。
メモ帳とカレンダーぐらいがあれば事足りて、やっぱりパソコンよりはるかにフットプリントが小さいんですよね。
壊れにくそうな感じがするから、気楽に使いやすいというのは大いにあるかな。
もともと手書きを結構使っている人の方が、iPadプラスペンシル、親和性は高いという感じがするね。
そうですね。やっぱりペンなので、ペンを今まで使ったことない人はいないとは思うんですけど、
使う量で言ったらたくさん書く人の方が直感的というか、そのまま紙でやってたようなことをiPadでやるとどうなるのか。
そうすると紙でやってた時のアナログの結果とデジタルの結果の違いがよくわかる。
コピーできるとか、移動できるとか、きれいに消せる。跡形もなくきれいに消せるとか、
アンドゥ、リドゥでパッて戻せるとかっていうのって、アナログの世界、紙とペンの世界では難しかったり時間がかかることっていうのが一瞬で出てしまうから、
そういうところで感動の大きさに違いはあると思います。
もともとアナログのやつを使ってない人にとっては当たり前がないので、
デジタルでできたからってスフーンで終わってしまうので、
そうすると今度はiPadでわざわざやる意味ないから、結局アナログでも書かないし、デジタルでも書かないっていうことになってしまう。
なので、「わーすごい!」っていう感動が大きいのは、もともとある程度紙で書いてた人だったりとか、手帳が好きで書いてる人っていう層の方が感動は大きく、
デジタルでこんなこともできる、あんなこともできるって、わーって使い道を自分で考えて進んでいけたりする感じはしてます。
iPadのメリットとしての使い方の広がり
なるほどね。だからノート好きとか手帳好きな人がこのお道に進んでみるとよかろうと。
そうですね。一番わかりやすいのはそれだと思います。
ただ、もう一つiPadのおすすめポイントというかメリットをあげるとすれば、パソコンではないんですけど、パソコンのように使うこともできる。
例えばマジックキーボードを取り付ければ、その接続の手放しにキーボードを押した瞬間に文字が入力できる状態になるので、
ラップトップのノートパソコンと同じような使い方もできる。厳密には違うんですけど、同じような使い方もできる。
iPadだけパコッと取り外せば、手持ちで、紙のファイルに、バインダーに紙挟んでペンを使うような使い方で使える。
あとは、アームとかスタンドとかにくっつければ、例えばソファーでゴロンとしながらでも見たりとか書いたりとかできる。
いろんな場所で使える、いろいろな形が可能になるというところはiPadのメリットの一つではあると思います。
アナログも入り口の一つだし、それをデジタルの入り口にもできるというハイブリッド性の高さというところが、こうしたタブレット、特にiPadの特徴と。
キーボードを付けると多くの人は大雑把な、大体の仕事が結構iPadでできるのは確かに事実で、
何をやるかにめちゃめちゃよるんですけど、これ一個で結構事足りるなって思う人は、その荷物を減らすとか、荷物をスマートにする方向でもいいんじゃないかっていうのは思います。
ノートパソコンと大きめのノートを持ち歩くぐらいであれば、iPadと属のキーボードでいけるみたいな。
例えば倉下さんは、ターミナルとかVSコードが使いたいのでiPadでは事実上無理で、俺も特殊な日本語入力を使いたいのでiPadでは事実上無理で、そういう点で言うと俺たち2人はあんまり相性が、iPadだけで大体のことができるにはちょっと遠いんですけど。
それ用に仕事の進め方をカスタマイズしない限りはなかなか難しいと思う。
だから今やってる仕事をそのままの形でiPadに置き換えて、iPadをパソコン化して使おうって考えるとほぼ失敗します。
これはもうずっと言っていて、iPadにはiPadにしかできない使い方っていうのがあるので、その形に合わせて自分の仕事のやり方をカスタマイズするか、もしくはiPadに適したフローでできることだけを自分でやる、仕事として選んでやるみたいな、そういうやり方が必要だよっていうのは言ってます。
でも僕はとりあえず大概の手書きノートはほぼGoodNotes5に移動したね。まだ使ってはいるけ、手書きノートも使ってるけど、もうGoodNotes5で済むことはだいぶ多いね。
例えばじゃあ、らっしゃんさん、GoodNotesで書くようになって、アナログの時と比べて良くなったこと、これが便利であえてGoodNotes5で書くようになったみたいなのってあるんですか?
GoodNotes5を使った手書きノートの機能
先ほど書くときの編集性の高さっていうのはまず一点あるのと、あと共有しやすい。つまり書いたものをTwitterとかあるいはスクラップボックスとかに上げやすい。
この場合はスクラップボックスにTwitterに上げておくことで、そこが保存場所になるんですよ。だからGoodNotesは保管場所というよりは書く場所で、それを書いたものを使うのは実は切り張りされたスクラップボックスの個々のページだったりするんですけど、
そのデータの移動性の高さっていう点がでかいですね。だから僕にとってはルーズリーフ的に自由に配置を変えられるためのツールとして使っているし、
これは仮は一応手書きしたものをスキャンすりゃいいっていう話ですけど、それは流石に手間がかかるので、ボタン2つか3つ押して別のツールとかに飛べるというのは圧倒的に便利ですね、これは。
そこも多分デジタルのメリットで、共有っていうのもそういう別のサービスにあげる共有だったり、あとは複数人でデータを共有するっていう時にもデジタルデータであればかなり簡単に共有ができるし、
特にここ2年ぐらい、私たちはもともと家で仕事をしている種族なので、あんまり関係がなかったんですけど、その在宅勤務が増え、今まで会社で顔を合わせてやり取りをしていた人たちが、
みんなもうお家だったりとか、離れ離れの場所で作業をすることになり、データを共有する時にどうしようみたいな話で、紙のデータ、書類だったら何かしらでスキャンして、今時Faxってあんまりないと思うんですけど、デジタルデータにした上で、
どこかで共有するみたいな作業が必要だったこともあり、そういう意味でiPadだとデータの取り込みから書く、それを出すところまで1台だけで完結できるので、ものすごくその点では便利です。
ただやっぱりそこでもすごく便利だなっていうのが、ちょっとしたことがペンで書ける、赤い字入れれるとか文字を書き足せるとか、LINEを引けるとかっていうところなので、そこに関してもそういう業務が全くないとか、そういうフローが全く挟まないような仕事の仕方をしている場合は、そんなに便利さ感じられないかもしれないんですけど、
そういうのがあった人にとっては多分画期的なツール、道具になったと思います。
これ結構難しい話で、働き方そのものが多様化している中で、このツールないし、このガジェットがあれば全員に向けて正解ですよって言えるものがなくなりつつあって、そういう意味でもiPadぴったりはまる人もいれば、全然はまらない人もいるわけで、だから自分はどんな働き方しているのかを1回振り返らないと、こういう決定ってなかなかうまいことできないっていうことですよね、きっと。
そうです。なので、自分が何のためにこの書類を作ってるのかとか、何の仕事をしているのかっていうことを考えることによって、その作業に必要なツールだったりデバイスだったりっていうのは結構変わってくるので、そこを考えて振り返って、ちょっとそこに目を向けてほしいなっていうのもこの本の中ではちょろっとやっぱり入れてます。
特に多分最初の方のイントロダクションのところとかに、そういう思いを入れていて、なぜなのか、howじゃなくてどうやってっていうのは調べれば出てくるので、じゃなくて何かなぜこうやっているのかっていうのを私が伝えることによって、その読んでいる人もなぜこの仕事をやっているのかとか、なぜこのデータを作っているのかとか、なぜっていうのを目を向けて欲しいなって。
なるほど、重要なことですね、それは。
個人的にこの本で一番影響を受けたというか、すげえなって思っているのが、なぜというかそれに近いのかな。
はるなさんの俺の印象で言うと、この本の8割ぐらいは写真アプリを使って作られているというイメージがあって、写真アプリっていうかiPadのApple製品のマークアップ機能?
はいはいはい。
それをあらゆる場面でめっちゃ上手に使っているって印象があって、常識にとらわれず手書きでささっと済ませられることが世の中の仕事で思った以上に多いんじゃないかっていうのは、この本へのコメントで言うならそれかなって今思いました。
iPadを活用したコミュニケーションの改善
おー、なるほど。
結構なことは手書きで大丈夫で、そしてそれを考えるとiPadはすげえ使える場面が多い。
本を見ていただくとそこら中にスクリーンショットに手書きされてるんですよね。
ほんまやね。
全部それってマークアップ機能Apple PencilっていうかiPadで書かれていて、それって向こうから写真が送られてきたら、ほぼワンタップでマークアップ起動して保存して送り返せば仕事が完結するわけで。
仕事のワークフローが大きく変わるわかりやすい事例の一つがその本にあるスクリーンショットなんじゃないかなっていうのは思います。
ああ、そうか。
用紙が書類を受け取ったら、テキストで返すんじゃなくて、その書類に直接赤いでして返した方が早いっていう、そういうやり取りがしやすいですね、iPadは。
例えばメッセージアプリでPDFを添付して送ったら、そのメッセージアプリで受け取ったままそのままコメントをつけてそのまま返してできたよっていうのとかも、だいぶワークフローが変わる。
特にそういう意味で言うと文字を扱う仕事でも使い道はすごくあるんじゃないかなっていうのは思います。
うーん、なるほどね。まあ、そういうワークスタイルに納得してくれる環境でないといけないという前提はありますけども。
もちろんそういうのはね。
でもまあ、すべてをメールのテキストでやり取りするという超雑な世界よりは、具体的なものに直接コメントする方がはるかにわかりやすいですし、話も早いですね、きっと。
多分、そのコミュニケーションコストがすごく少なくて済む。書き込む方もここですよっていうピンポイントに指示するのに、そのテキストベースでこの部分っていうのを
23ページ8行目とかって書くわけでしょ。
とか、引用をつけてコピーしてきて返信するみたいなことをしなくても、もうここっていうのがわかるようにラインを引くとか矢印を書けばピンポイントでその場所が指定できるし、ここにどんなものを入れたいのかっていうのが文字ならば文字を書けばいい。
写真イメージならばデジタルデータなのでそのままパツッと写真を撮ったりだとか、すでにある画像データを上に貼り付けるっていうようなこともすごく簡単にできるので、こういうことですっていう自分の意見を伝えるための道具としてもすごく便利な道具で、
それを受け取る側としても、これってこういうことなんですよねっていう確認がより少なくて済む。
あ、この場所なんだね、この場所にこの写真が入るんだね、この色が入るんだね、みたいなのがもう見たらそのままでわかるっていうので、その入れ違いじゃないですけど、私はこう思ってたけど違うふうに捉えられたみたいなミスコミュニケーションが起こりにくいなっていうのはすごく思います。
だからまあね、今後日本社会でこういうiPad、タブレットってギョッさん使われてるんですけど、結構その持ち運ぶパソコンみたいな使われ方してて、あんまりiPadらしい運用とかがないんで、どう導入されてどう変わっていくのかっていうのはまあ興味はありますね。
なので結構多くの人が、そのiPadは持ってる、Apple Pencilも持ってる、でもその使い道がよくわかんなくて、使いどころがよくわかんなくて、なんか宝の持ち腐れ状態になっててなんだかもったいない、その使いこなせてない気がするみたいなことをすっごくたくさんの人から聞くんですよ、言われるんですよね。
で、できたらせっかくiPad持ってるなら、iPad持っててよかったとか、iPadでこんなに楽にできるようになったって思ってもらいたいので、そのヒントになるようなことがこの本をきっかけにヒントにしてもらえたら嬉しいなという思いで、本を書いたりだとか日々の情報を発信したりとかはしてます。
なるほど、なんか良いまとめをいただいた気がしますが。
ですね、綺麗にまとまった感じですね。
だからiPadを働かせるという意味もある。働くためにiPadを使うのと、iPad自身を働かせる、役立たせるみたいな、そういうイメージ。
まあでも確かにiPadってWebブラウザーで終わっちゃうパターンって結構ありますよね。
最高の動画再生機になってるっていう。
画質いいからね、すげー画質いいからね。
わかるわかる。
序章〜iPadのポテンシャルを引き出すために〜
音もいいですしね、Appleって仕様書に細かい仕様は入れてないんですけど、聞き比べると全然やっぱ違うぐらいには音がものすごくいい。
iPad本体から鳴るスピーカーの音で十分映画とかゲームとか楽しめるぐらいには音もいいので、
どうしても何も考えずに使うってなると消費系コンテンツになってしまう。
Webブラウザーだったり、YouTubeみたいな動画を見る専用機みたいになってしまいがちなんですが、
でももっとこんな使い方もできるよ。
しかも私がこの本でもメインに取り扱っているのが基本の機能、iPadOSを使った機能を重視しているので、
その有料の高いアプリをガンガン入れて、そしたらすごいiPadの使い方ができますよじゃなくて、
iPadの基本機能だけでもこんなことできますよ。
さらにプラスアルファこんなアプリを使えばもっとこんなことができますよっていう感じで、
iPadOSを例えば100%全機能を知っていて使いこなせたとしたら、iPadのポテンシャルの8割ぐらい引き出せると思うんですよね。
残り2割は有料アプリとか別のアプリ以外が作っている何かしらのアプリを入れることでさらにそこは伸ばしていけるんですけど、
iPadOS全部機能を知っていて使いこなせて組み合わせとかも知っていたらiPadをめちゃくちゃ使えると思うんですよね。
なのでまずはそういう基本の機能だけでも知ってみましょう。
まずはやっぱり使ってみましょう。
ちょっとしたメモからでもいいからiPadを使ってみましょうということをこの本では伝えたいので、
この本を読んでちょっとでもiPadを触ってみようかなって思ってもらえたら私よっしゃって感じです。
第48回働くiPad
はい、じゃあそういう感じで9月13日に出た働くiPadという本、全国書店Amazonなどなどいろいろなところで読めるので、
ぜひお手にとってiPadを持っている人だったらへーって思えることはきっといっぱいあると思いますので、
ぜひあと今回の話の小ネタでいうこんなにいっぱい手書きあるんだみたいなのも見ていただけるとよくわかるのではないかなと思います。
ということでBook Catalyst、今回は第48回働くiPadについてはるなさんに来ていただいて語っていただきました。
それでは今回もお聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
59:41

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