1. ゆうこ|読書ラジオ
  2. 読書ラジオ『アートとフェミニ..
2023-08-27 16:53

読書ラジオ『アートとフェミニズムは誰のもの?』村上由鶴

いつも聴いていただきありがとうございます。

⭐︎本紹介
アートとフェミニズムは誰のもの? (光文社新書 1268) https://amzn.asia/d/4JLjW35

⭐︎自己紹介
https://stand.fm/episodes/63c3432660a5d6684a4fd590

#読書
#読書ラジオ
#読書感想
#フェミニズム
#アート
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/63650fb3b4418c968ddbd7ab
00:02
こんばんは、ゆうこです。
このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は、アートとフェミニズムは誰のもの、村上由鶴さんの本について話してみようと思います。
アートとフェミニズムは少なくない人々からよく見えていないのです。
よく見えていないとは、見ていていい気がしないというのもありますが、
どちらかというと、そこにあるのは分かっているのだけど、見通しが悪くてその実態がよく見えないということです。
いわば、アートとフェミニズムは入門したくてもしにくい、みんなのものではないものなのです。
もともとみんなのものになろうとするエネルギーを持っているアートとフェミニズム。
現代社会では、両者に対する理解の断絶が進んでいる。
この状況に風穴を開けるには、美学研究者による新しい試みということで、
村上由鶴さんという方が書かれた、よく見えなくなってしまったアートとフェミニズムを点検してみようという本ですね。
公文写真書から出ている本になります。
フェミニズムっていうキーワードを聞くと、
いやもうちょっとそういうのはパスっていう人結構多いんじゃないかなと思うんですよね。
あんまり良い印象を持ってない人が多いんじゃないかなと思っていて、
女性の権利を叫んでるみたいな、
うわーって言ってるような、
主張ばっかりしてくるとか、攻撃ばっかりしてくるとか、
何を言ってもそれは差別発言だみたいに言われるし、
言ってる人の意味がわからないから難しすぎて、
難しすぎて、ちょっと耳を塞ぎたくなっちゃうっていう人多いんじゃないかなと思います。
アートに関しても同じなんじゃないかなと思っていて、
美術館とかに行って、この絵すごいなぁ、どんな描き方したんだろう、
なんかよくわかんないけどすごいなぁ、ちょっと感動しちゃったぐらいの感想だと、
なんかダメなんじゃないかっていう、すごい敷居が高いものになっているような気がするんですよね。
かといって、アートを見て評価するとか、評価が高いもので、
03:00
どういうものだったらこれはアートだみたいになるのかもよくわかんないし、
それを説明している人の言葉とか文章を読んでもやっぱり意味がわからない。
アートっていうのはそのアート界隈の人たちのものであって、
ちょっと一般人にはよくわかんないわっていう、
すごい高額の値段がついてるっていうことだけは知ってるみたいな。
要するにアートもフェミニズムも今の私たちからすると、
ちょっと取っつきにくいもの、その界隈にいる人たちだけのものになりつつあるかもしれない。
そういうアートもフェミニズムもよくわかんないっていう人に向けて、
フェミニズムを使ったアートの読み解き方を初心者向けに教えてくれている本になります。
私にぴったりだなと思って、
アートもフェミニズムもいまいちよくわかってないのでね、
勉強したいなと思って手に取った本でした。
特にフェミニズムに関しては、自分の中でもやもやは確かにあるんですよ。
これってなんか女性差別なんじゃないかなとか思うことってたくさんあるんだけど、
それをフェミニズムっていう観点でちゃんと誰にでも通用するような言葉で説明できるかっていうと、
そうじゃない気がする。そうじゃないので、
私の中のもやもやは私だけのものになってしまってる。
でもそうじゃなくて、こういう考え方、
解釈の仕方、読み解き方があるんだよっていうのをこの本では学ぶことができます。
まずアートとフェミニズムの共通点、どういうことがあるかっていうと、
さっき私が話したことでもあるんですけれど、
奥が深そうで、でも同時に窮屈そうで、
その界隈のお仲間だけが熱を上げているように見える。
そういうところがアートとフェミニズム共通の、
私も含めて一般の人から見る印象だと思うんですよね。
特にフェミニズムに関してはバックラッシュといって、
今その強い反動、反発っていうのが盛り上がっている。
アートに関しても、今その美術館とか展覧会みたいなのが結構イベントで開催されていて、
広く社会に受け入れられているように見えるが、
それでも表現に対する規制とか、
06:01
税金、公金を使うことへのバッシング、
愛知トリエンナーレなんかの時もそうでしたけれども、
やっぱりそういったバックラッシュだったりバッシングみたいなものが目立つようになっていて、
アートとフェミニズムの理解をめぐる断絶がここに起きていると。
共通点としてはですね、アートもフェミニズムもなんかよくわかんないし、
その界隈は人たちだけのものになってそうで、
たこつぼ化してるんじゃないかっていうことですね。
たこつぼ化っていうのは、自分や仲間たちだけの世界に閉じこもって、
仲間ではない人や他のトピックに目を向けない状態になってしまうこと。
まさに奥が深くて窮屈そうなたこつぼ化が共通点なんじゃないかと。
ただですね、実はアートとフェミニズムはどちらも本当はみんなのものになろうとするエネルギーを持っています。
というのがこの村上ゆずさんの主張になります。
みんなのものになろうとするエネルギーっていうのは既存の権威を疑ったり解体したり、
私のように、これって何か良くないんじゃないかな、差別なんじゃないかなっていうことを、
ちゃんと正しく疑う、健全に疑ったり、それを解体したり、垣根を取り払ったりする方向に進んだり広がったりするパワー。
ネガティブではなくポジティブなその広がりを作り出していくようなパワーを持っている。
それがアートとフェミニズムの共通点なんじゃないかなという主張になります。
なのでさっきのたこつぼ化ではなく、できるだけ分かりやすくて、いろんな人が関わっていける、
間口も広い、そういうものであったほうがいいよねと。
そういう観点で言うと、アートもフェミニズムもそれを読み解いていく力、読み解き方みたいなのが分かると、
みんなにとっての分かりにくいもの、その界隈だけの人たちのものではなくて、自分ごととして捉えていけるようになるんじゃないかなということで、
第1章、第2章にかけてアートの読み解き方とフェミニズムの読み解き方っていうのを教えてくれる本になります。
さらにアートの読み解き方とフェミニズムの読み解き方がある程度分かったところで、
じゃあアートをフェミニズムで読み解くとどういうことになるのかっていうのを、第3章でいろんなアートを題材にして教えてくれます。
09:10
さらにフェミニズムをアートで実践するっていうことはどうなのかっていう観点で、
特に現代アートを中心にして、まさにフェミニズムをアートで実践されているアーティストたちの主張だったり、作品を紹介してくれて、
最後にアートとフェミニズムをみんなのものにしていく。
アートとフェミニズムっていうのは誰のものかって言ったら、一部のアート界隈の人だったり、一部の女性のものではなくて、みんなのものだよねっていうことを最後共有してこの本が終わっているという流れになっています。
私が不思議に思っていたのは、なんで女性の裸っていうのが多いのかっていうことですね。
今年に入って、エゴンシーレとマティスの美術展に行ってきたんですけれども、
どちらも男性のアーティストなんですけれど、描かれている裸体画っていうのは、エゴンシーレは男性の裸体画も少しはあったんですけれども、圧倒的にやっぱり女性のラフ画が多いんですよね。
マティスの場合はもう裸の絵って言ったらもうほぼ女性でしたね。
で、なんで女性の裸ってこんなにたくさん描かれるんだろうなっていうのはずっと疑問で思っていたので、この本にそのまさになぜ描くも女性の裸が多いのかっていう見出しの章があって、そこに書いてありました。
で、ぜひこの本読んでほしいので、詳細の説明は省こうかなと思うんですけれども、やっぱり女性っていうのは昔は、今はそうではないのかなと思いますけど、昔は世界の中心にいるのは男性。
世界の上位層にいるのは、カーストの上位にいるのは男性。女性はよそ者であり、カーストの最下位層にいる人たちだということにされていて、
カーストの最下位層にいるのは男性。男性はよそ者として扱われていた。だったり、怪物とか妖怪とか諸悪の根源みたいな、誘惑する悪い人みたいなものと女性は結びつけられる傾向が多かった。
12:16
フェミニズムの研究家の方がおっしゃってたんですけど、なぜ書くも女性の裸が多いのか。それはこういうことである。
例えば猫が画家だったとして、画家である猫が好んで書くのは何だと思うか。かつお節である。一番の好物だからだ。それと同じで、男性画家が好んで書くのは女性の裸である。それが好物だから、みたいなことをおっしゃった人がいて、
まさにそういった理由が女性の裸が多く描かれてきた理由の一つではあるかなと思います。
それ自体をね、私のフェミニズムだったりアートを見る際の自分の主義としては、もちろん批判的な思考を持つっていうことが間違いではないと思うんですけれども、
どちらかというと、私はそういったものを読み解いていきたい。自分で理解していきたい。そして知識、知性にしていきたいっていう思いがとっても強いので、こういった古来からの男性の眼差しで女性の裸が多く描かれてきたっていうことに対しても、
そういったものを読み解いていきたいと思うんですけれども、そういったものを読み解いていきたいと思うんですけれども、
これからどういうふうに変わっていこうとしているのか、時代の変遷でどういうふうにみんなの認識が変わろうとしているのか、どういう主義主張がそこにあるのかみたいなのを知って読み解いていくっていうことに自分は重きを置きたいなと思っているので、
こういう話をすると、男性の人は特に自分たちは否定されてるんじゃないかって思っちゃうと思うんですけど、私が言いたいのはそういうことではないし、フェミニストのほとんどの人たちはそうやって男性を攻撃したいわけではなくて、
みんなで知識、理解を深めていこうよっていう架け橋になるような本とかだと思うのでね、そこは誤解なきようにちゃんと伝わっているといいなと思います。
15:19
フェミニズムっていうとどうしても男性対女性だったり女性の中でも理解が分かれたりするところだったりするので、どうしても対立構造を作りやすいっていうのはあるんですけれども、
差別っていうのは女性に対するものだけではなかったりしますよね。男性に対するものもあるでしょうし、男性女性だけではないジェンダーに関する差別っていうものもあるし、性別以外の差別っていうのはもちろんある。
人種だったり、いろんな差別があるので、そういったものを読み解いていく共通のツールとして、こういう視点があるっていうことを教えてくれるとても素晴らしい本だったなと思います。
ぜひ、分かりやすく簡単な言葉で書いてある本なので、たくさんの人に読んでみてほしいなと思いました。
今日は、アートとフェミニズムは誰のもの?村上ゆずさんの本について話してみました。
この配信が気に入っていただけたら、いいねやコメント、フォローお願いします。
励みになります。
今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ではでは。
16:53

コメント

スクロール