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2023-04-14 15:17

読書ラジオ#村上春樹『ドライブ・マイ・カー』

いつも聴いていただきありがとうございます。

てんみみさんのライブで映画ドライブ・マイ・カーを話されていたことがきっかけで映画を観て、短編集を再読しました。
村上春樹さんもチェーホフも苦手だったけど今回は深く読めた感があります✨
映画ドライブ・マイ・カーはとても素敵な映画でした✨光と影の演出が印象的。多言語+手話で舞台ワーニャ伯父さんを演じているのはとても斬新です。作り上げていく過程はテキストの発声をただ繰り返すことから、役者の中で何かが起こるのを待ち、それを互いに影響させていくやり方。それはチェーホフの何も起こらない中に深い示唆を与える戯曲や、村上春樹の原作のパラフレーズして短編6つを書き上げたこととも共通するなと思いました。村上春樹さんは現実であり、どこか予言めいている。とまえがきで書かれています。
そういう点では演出や脚本で大いに改変しつつも、原作のコンセプトにはとても忠実に、共感、リスペクトしている映画なのかなと思いました。是非、映画も短編集もワーニャ叔父さんも観てほしいです。

⭐︎本紹介
女のいない男たち https://amzn.asia/d/iBQlwGL

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こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書録や日々の学びや音声配信しています。今日は、村上春樹さんの短編集『女のいない男たち』という本について話してみようと思います。
舞台俳優が服をさいなみ続ける亡き妻の記憶 彼女はなぜあの男と関係したのかを追うドライブ・マイ・カー
妻にさられた男は会社を辞め、バーを始めたが、ある時を境に店を怪しい気配が包み、謎に追いかけられる昨日
封印されていた記憶の数々を解くには今しかない 見慣れたはずのこの世界に潜む
秘密を探る6つの物語 ということで、この本の中には表題になっている
女のいない男たち ドライブ・マイ・カー 昨日
イエスタデイ 独立期間 シエラザード 6つですね。このうちドライブ・マイ・カーっていうのは
映画のドライブ・マイ・カー 原作にもなっている話ですね
今日はこのドライブ・マイ・カーについて話してみようと思います まずこの女のいない男たちっていうモチーフが村上春樹さんの中に湧き上がってきて
短編集を書こうと思われたそうです 書くにあたって
女のいない男たちというか女を失った男たち その男たちの姿や心情を
いくつかの異なった物語の形にパラフレーズして笛してみたかったと それが村上春樹さんという人間の現在の一つのメタファーであるのかもしれない
あるいは遠回しの予言みたいなのかもしれないと この6つの短編集のことを村上春樹さんはそのように自分で表されています
その中のドライブ・マイ・カーっていうのはですね 舞台俳優加福が一応主人公という形で出てくるんですけれども
この人は奥さんを亡くすんですね 実は奥さんは
生前
加福以外の男性と
寝ていたという事実があって 加福はそれを知っていながらも知らないふりをし続けていたんですね
でその知らないふりを続けている間はとても相性のいい夫婦で 夫婦関係も円満で幸せだった
03:07
自分がこれを知っているということを妻に言わなければ この幸せな夫婦関係は続いていくと思っていてそうしていたんですよね
でも ずっとそのなぜ自分以外の男性と関係を持つのかっていうことは
加福の中で謎だったし傷ついてもいた それを傷ついていないふりをした
つまり加福はその舞台俳優なので舞台で演技をするだけじゃなくて 夫婦の生活でも演技をしていた
奥さんが亡くなられた後に加福はそのさんと関係を持っていた一人と 近づいて友人関係を
友人になるんですよね それはなぜかというとなぜこの男が自分の妻と寝ていたのかを知りたい
でまぁちょっと懲らしめてやりたいという気持ちで近づいたんですけれども 結局理由はわからないまま
さらにこの2人の過去には生後3ヶ月で亡くなってしまった娘がいて
でその後も奥さんから子供を作るのはやめたいのって言われてしまったんですよね で加福は妻だけじゃなくて自分の娘も過去に失っていた
でこのドライブマイカーっていうのは守護がないんですけれども誰が自分の車を 運転しているかというと
加福の専属ドライバーの美咲が加福の車を運転します なぜそうなったかというと加福は
飲酒運転で交通事故を起こすんですね その時に
目の検査で 緑内障であるということが発覚します
緑内障っていうのは視野がどんどん狭くなっていく病気なんですよね
運転にはそこまで差し支えない 状態ではあったんですが事務所の方が舞台俳優なので運転しないでくださいと言って
つけたのが専属ドライバーの美咲です この美咲は加福が生後3日で娘を亡くした
生きていればこの美咲と同い年 自分の娘のような年齢の美咲なんですよね
美咲にとっても父親は自分が生まれてすぐ出て行ったんですけれども 父親と同じ年齢の加福ということで二人は失った娘
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の穴を埋めるかのような存在であり 出て行った父親の穴を埋めるような存在でもあったと
加福は自分の視野が欠けていく 視野を失うということと自分の車を運転する
ハンドルを握るということを失ってしまうわけですがそこに
何かを埋めるように美咲が現れると 加福はずっと自分が失った妻
の謎が心に棘のように引っかかっていたんですけれども その美咲との会話で
加福の中で一つ 腑に落ちることがある
これ一生懸命説明してるんですけれども 村上春樹さんの本って私結構苦手で
ノルウェーの森とかそれ以外の小説でも全部 読了できた試しがないんですよね
エッセイなら読めるんですけど小説になると短編でもすごい苦手で 今まで読破できたことがなかったんですけれども今回
まずドライブマイカーの映画を見てこの小説を見た時に すごい入ってくる感覚があって
やっぱりこうビジュアルで見てから 小説を読むと解像度が上がってすごい
なんていうか読める っていう感覚がありました
それこそ映画で演じられている西島秀俊さんの顔がやっぱり加福が出てくるところでは浮かんでて
あの私西島秀俊さんすごい好きなので
すごいリアルな映像とともに小説がこう読んでいけたって感じでしたね たぶんこの原作と映画って
完全一致はしてないんですけれども映画の方が結構忠実にこのドライブマイカーの原作の
空気というか雰囲気を再現しているような気がしていて 違和感が全くないんですよね
なので映画も楽しめるし原作も楽しめるし どちらかだけっていう方は両方を見た方が
すごい面白いんじゃないかなと 映画を見るとまた小説も読みたくなるし
小説読むとまた映画を見直したくなるって これもうエンドレスパターンな感じがしますね
映画ではある程度の結末があって この加福っていうのは舞台俳優なので
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舞台でワーニョおじさんっていうロシアの戯曲を演じてるんですよね 小説の中ではそこまでそのワーニョおじさんがクローズアップされないんですけれども
映画の中ではそのワーニョおじさんを演じるっていうことが 結構描かれている
映画では手話を使ったり日本語だったり韓国語だったり 中国語だったりでワーニョおじさんを演じるんですけれども
それ自体がめちゃくちゃ面白い 映画のラストシーンはワーニョおじさんのシーンで終わる
最後の一つ前のシーンですかね ワーニョおじさんの最後のシーンが出てくるんですけど そのシーンは
なんか圧巻というか ずっと心に残り続ける
本当に素敵なシーンでした 映画は映画でめちゃくちゃ面白いしこの小説は小説で面白い
私もこれを説明するために2回目3回目って読んでるんですけど 毎回新しい気づきがあって
この表現がここにもまた出てくるんだとか こういうことをここで花服はこういうこと言ってたわみたいなのがあって
短編集なのにそんなのが繰り返すたびに発見するっていうのは 私の
見方が結構浅いのかもしれないんですけれども すごい深い
面白い短編小説だなっていうふうに感じます 印象的なのは花服はその
私生活でも舞台の上でも 誰かを演じ
自分とは違う誰かになり 演じ終わったらまた元の自分に戻る
ですけれども戻った時は前と同じ場所ではない そのフレーズがすごい印象的です
きっとそれはドライブマイカーって車を運転して移動していくっていうことが時の流れだったり
人生 というようなことと
アナロジというかね
村上春樹さんはパラフレーズって言ってましたけど そういうふうに表現しているのかなぁとも思います
なんかすごいいっぱい喋ってますけど全然喋りきれてない感じがある きっとこれ
もう何時間でも喋れるんじゃないかなっていうぐらいです ということで
この映画見たきっかけはテメミさんっていう方の配信を きっかけにまず映画を見て
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3時間なんですけど全然飽きないんですよね 一気に見れた
光と影の演出がすごい印象的で それはその
花服が視野を失っていく その視野を失うってどういうことかというと今
目で見えている映像の ある一部分が黒い影になる感じなんですよ
影みたいな感じになってそれがどんどん広がっていくのが緑内障 で視野を失ってしまう病気なんですよね
そういうその緑内障のように視野が欠けていく
ことを 影で演出しているのかなって私には感じ取れる
そんなシーンがたくさんあって 逆に
すごい光でいっぱいのシーンとかもあるんですよ それはまあもともと設定がちょっと暗い話なので
特に三崎の教具なんかは すごい効いてて切なくなってしまう悲しい気持ちでいっぱいになってしまうんですけど
そこに三崎を包み込む光でいっぱいのシーンみたいなのもあって
なんなんだこの映画はって思いましたね 本当に
でも繰り返しになりますけどそのワーニャ王子さんっていう舞台の 舞台を作り上げていく過程も全部見せて
でそこで役者と役者の間で何かが起こり始めていって 舞台になっていくっていうところも見せてもらえるので
なんかそれもね
見入っちゃうんですよね だからもう
語り尽くせないっていうか 見どころ満載の映画
だし原作の短編集だなと思います なんかもう繰り返し同じこと言ってるっぽい感じがしてきたのでここまでにしようと思います
いやーほんと 映画見てよかったなぁ
村上春樹さんの小説も初めて全部読めたし 本当になんかそれだけで
感動しているっていうか
すごい読書体験映画体験でした
この興奮がなんか うさくない程度になんか皆さんに伝わっているといいなぁと思います
ということで今日はここまでにします この配信が気に入っていただけたらいいねをコメントフォローをお願いします
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励みになります 今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました
ではでは
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