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2023-11-04 14:42

読書ラジオ『黒い絵』原田マハ

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こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は、原田マハさんの新刊『黒い絵』という本について話してみようと思います。
ついに封印を解かれたのは、著者初のノワール小説集。
襲撃と背徳によって黒く塗り込められた全6作品を収録する衝撃作。
深海魚。高校生の魔王は友達も彼氏もいない上、暮らす人からいじめられていた。
そんな魔王が暗底を得られるのは、押入れの中だけだった。
真っ暗にすると海の底のようで。
続いて、楽園の破片。ニューヨーク発の急行列車は遅れていた。
ボストン美術館での講演会でスピーチをする予定の京子は焦る。
もう一人の和射の霊とは7年間の不倫関係を生産したばかりだった。
続いて、指。私は師大の日本美術士博士課程の2年生。
課程を持つ彼の研究室で助手をしている。
ある週末に奈良の諸王子を訪れ、ずっと手を繋いでいる私たちはどう見ても不倫カップルだ。
続いて、木原。厚紙時には10年ぶりの裁縫だった。
秋は文化財の修復可能ある芸術大学を休学して、20歳でイタリアに渡り、
長年フレスコが修復の修行をしていたところ、中部の大地震に見舞われ。
次はオフィリア。私は絵の中の囚われ人。
水にあって、あと一息で命が絶えるその瞬間を生き続けています。
ロンドンから日本へ連れて来られた私が目撃した残虐な復讐とは。
最後はヒマワリキタン。
超うれっこ役者の山城の舞台の脚本を描きたくて、脚本家の私はゴフォが主人公の脚本を完成させる。
が、脚本が仕上がった直後にゴフォらしき人物の奇妙な写真を入手して。
ということで以上、短編6作品が収録されているマハさん初のノワール小説になっています。
ノワール小説っていうのはですね、悪意があるとか、残虐なとか、そういった意味合いのダークサイドの小説っていう感じですね。
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一方マハさんはご自身の作風をサニーサイドであるっていうふうにインタビューの中でお話しされています。
本日はお日暮らみ浴などで知られるマハさんの小説は、時にはアートっていうものを題材にして、
どこかね、人に希望だったり、愛を教えるみたいな、人間とはこういうものなんだみたいな、どちらかというと、陰と陽で言うと陽の部分に光を当てた作品が多いのかなと思って、そこが好きだったりはするんですよね。
マハさん自身もすごい爽やかな方でですね、ショートカットで笑顔の素敵な女性なんですけれども、今回のこのノワール小説、黒い絵、かなり意外でした。
帯にはですね、禁断の書と書かれていて、アートの世界の闇にうごめく悲鳴ごととは、禁じられた遊び、ただれたエロス、ひらめく殺意、人間の醜い部分だったり、ダークな部分、禁断の感情だったり行為がもうこれでもかというくらい、ここにこう収録されているわけですね。
マハさんがこれを書かずにはいられなかった。だから何なのかと、前回の小説から、どれくらい経って、2年くらい経って、これを発表された背景は何だったんだろうみたいな、そんな風にちょっとこう、探りたくなるような、ちょっとニュース性もある本ですよね。
想定はですね、非常に気持ちが悪いです。これは誰が描いた絵なんだろう。アーティストの絵だと思うんですけど、ダース・ベイダーみたいなね、顔で、虫人間なのかな、そんな風にも見えるし、ダース・ベイダーにも見えるし、目がすごい顔の、本当にもう耳のすぐ横くらいまで広がって。
あってですね、目と目の間隔がめっちゃ広いんですよね。で、目なのかちょっとよくわかんないですけど、黄緑色に怪しくぼーっと光っている、本当ダース・ベイダーみたいな、何か仮面をかぶっているかのようにも見えるんですよ。
で、これが人間なのかどうか置いといて、どうも顔つきを見ると女性的に見えなくもない。色は白いし、首は細いしね。
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で、ここに出てくるのが、ほとんどが女性が主人公、女性目線で描かれたお話がほとんどなので、ダークな部分というか、女性のダークな部分を暴き立てたような、そんなお話なのかなと、この本の想定を見ただけでも想像ができるような、そんなお話ですね。
6編ありまして、マハさんのインタビューによると、この一番最初の新開業は、まだ本当に若い学生の時に書いたような本、お話みたいですね。
同性愛者なのかどうかも自分が自覚していないような女子高生同士のお話なんですけれども、本当に最初からこれかと思って、かなり気分が落ち込むくらい暗いお話ですね。
で、ちょっと実際なんかありそうな気もするから、余計ちょっとゾッとするというかですね。小さい頃の女の子同士のいたずらが発展してしまって、性行為というものになっていく。
そこからいじめという、本当に精算な過酷な状況で生きていて、あとはネグレクトだったりね、そういう世界で生きる女の子同士が選択した、2人で生き抜いていくものは何なのか。
海の底に潜っていく、それは何を指しているのか。そこで生きるのが深海魚っていうことですよね。そういうふうに言われると、この最初の話した絵もですね、想定の絵も深海魚のように見えなくもないっていう、本当に不気味なところから始まります。
で、2作目以降はですね、わりと大人の女性のお話になっていて、不倫だったり、不倫だったり。マハさん、不倫題材にされることが多いんだけど、やっぱりその、どこかでみんなわかってるんじゃないかなと思うんですけど。
結婚っていう社会制度とか、その契約、2人の契約、約束ごとでは解決できない、本当に人間の作家というか、本能みたいなものは絶対ありますよね。
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で、まあそれを自生して、道徳的な感情だったり、正義感から、その枠からはみ出ないという人がきっと、世の中の大半を占めているんだと思うんですけれども、そういった枠に収まりきれない本能というか、エロい気持ちっていうんですかね。
私はこういう人間なんだからしょうがないでしょうみたいな、自分の本能には逆らわずに生きていく人だったり、もう何をやっても、何を食べてもお腹が満たされないというかですね、心も体も満たされない人が、いろんな男性にこう移っていったりというような部分が、誰にでもあるだろうと。
あの、綺麗事だけじゃねえだろうと。
人間ってそんな綺麗な一面だけじゃないだろうと、裏側にはそういったどうしようもない欲望には逆らえない。
一度そこに足を踏み入れてしまえば、魅力を感じてしまえば、もう戻れないところまでズルズルと行ってしまう。それが人間なんじゃないかという。
そんな原田真帆さんの爽やかな笑顔の裏にある、真実を見抜く小説家の目みたいなものがこの本の裏側に、裏側にというか奥底にあるのかなという気がして、非常にドキドキしながら一気に読んだ本でした。
人間の本質を描いているものがもしかしたらアートと言えるかもしれなくて、そのアートも綺麗事だけじゃないわけですよね。
画家はいろんな自分の感情と向き合いながら、あとはその報われない思いだったり、お金とトレードオフの絵を描く自分の画家としての魂を裏ざるを得ないような状況に陥ったりなど、画家自身も綺麗な道を歩きながら絵を描いているわけではない。
そのアートも綺麗なお金でトレードされているだけではない、暗い世界が必ずあるというか、それが大半でしょうと、マハさんはそんなことを言っているような気もしていて、これまで自分が描かれていたサニーサイドの小説、そこに表現の一つとして使ってきたアート、
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自分の作風のリバースサイドっていうんですかね、裏側はこういうものがあるっていうのはちゃんと私はわかっている。そんな風に自己主張されているような本でもあるのかなと思いました。
どうしてもこれを描かずにはいられなかった、こういうダークサイドのある小説を出さずにはいられなかった、そんな作家としての思いがあったのかななんて、この短編がどうのこうのっていう部分ももちろんそうなんですけれども、これを出されたっていうところに非常に興味、好奇心がかきたてられるそんな本でした。
この次にマハさんがどんな作品を発表されるのか、それが非常に楽しみになります。余談ですが、私はマハさんの好きな作家さんの本っていうのをAmazonで予約をすることが多くてですね、この黒い絵も予約して届くのを楽しみにしてたんですけれども、届いてみると黒い絵が2冊くるという。
どうやら一度予約したのを忘れて、予約しなきゃと思って2回予約してしまったようなんですよね。なので私の家にはこの黒い絵という本、不気味な本が2冊あります。
何か予約つきというか呪われているのかなと思ってちょっとゾッとする。そんなことないだろう。ただミスって2回予約しただけだろうというツッコミが聞こえてきそうですが、そんなちょっと不気味な余談もある。そんな読書体験でした。
はい、ということで今日は原田マハさんの新刊黒い絵という本について話してみました。この配信が気に入っていただけたら、いいねやコメントフォローお願いします。励みになります。今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。ではでは。
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