第39回では、「思い込み」や「アンコンシャス・バイアス」についてお話しします。
バイアスという言葉には、偏見や決めつけなど、どこか悪いイメージがあります。けれど永田先生は、バイアスそのものは悪いものではなく、人が生きていく中で身につけてきた「意思決定の基準」だと捉えます。
私たちは過去の経験や周囲との関係から、「こうしておけば大丈夫」「これはやめておいたほうがいい」といった判断基準をつくっています。それは自分を守り、毎回ゼロから考えなくても行動できるようにするために必要なものでもあります。
一方で、過去につくられた基準が、今の自分には合わなくなっていることもあります。「変わりたい」と思っているのになかなか動けないとき、その背景には、まだ起きていないことへの不安や、これまでの経験からつくられた思い込みがあるのかもしれません。
永田先生は、人には「知らない幸せより、知っている不幸」を選んでしまうところがあると話します。今の状態に不満があったとしても、その先に何があるのか分からなければ、知っている環境のほうが安心できる。だからこそ、新しい選択肢を知ることに意味があります。
大切なのは、思い込みをすべてなくしたり、無理に自分を変えたりすることではありません。「自分はなぜそう思っているのだろう」と一度立ち止まって考え、今まで見えていなかった選択肢にも気づくことです。第39回では、自分を縛っている思い込みがどのようにつくられるのかを知り、それを少し外側から見つめる方法を考えます。「変わりたいのに動けない」と感じているとき、自分を責めるのではなく、自分の中にある判断基準に気づき、選べる可能性を増やしていくためのヒントが得られる内容です。
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