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2020-03-17 10:11

【第1夜】送別会のメッセージに気の利いた文を書きたい

「ホッとできて明日が楽しみになる」をテーマに、本や漫画をご紹介する“聴く読書会”。第1回は、「送別会のメッセージに気の利いた文章が書ける人になりたい!」というお便りに、穂村弘さんの『はじめての短歌』をご紹介します。短歌と送別会のメッセージの関係とは……?

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みもれ真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、ナビゲーターの高段者ウェブマガジン、みもれ編集部のバタやんこと川端です。
おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホットで来て明日が楽しみになる、をテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
さあ、今日から始まりました、真夜中の読書会。ちょっとドキドキしますね。
おしゃべりな図書室としたのは、図書室ってしゃべっちゃいけない雰囲気があるじゃないですか。飲食も禁止だったりとか、人に迷惑をかけちゃいけないんですけど、
ラジオだったら聞いてくださっている方と、スマホの向こうの私だけだし、うるさくしても、途中で寝ても、飲んだり食べたりしながら聞いていただいても自由ですよっていう意味でつけました。
水曜日の夜っていろいろやることが多いと思うので、あ、水曜日に限らないかな。洗濯物たたんだり、シートマスクしたり、いろいろしながら聞いていただけたらと思います。
さて、最初のコーナーに参ります。おしゃべりな図書室、勝手に貸し出しカード。
こちらのコーナーでは、皆さんからいただいたお便りをもとに、ナビゲーターの、ナビゲーターってちょっと細ばゆいな。
図書室だから、図書係。そんなに若くもないけど。図書委員、図書委員にしましょう。図書委員のバタヤンが勝手におすすめの本を選んで貸し付けるというコーナーです。
さて、最初のお便りをご紹介します。東京都にお住まいの羊ちゃんさん、38歳、会社員の方、ありがとうございます。
バタヤンさん、こんばんは。いつもミモレをお昼休みに楽しみに読んでいます。ありがとうございます。
今月予定していた部署の送別会ができなくなってしまったので、みんなからメッセージを書いて渡すことになりました。
昔から卒業式の寄せ書きとかそういうのが苦手です。そういう時に気の利いたメッセージが書けるといいなと思うのですが、気が利いた文章が書けるようになるおすすめの本はありますか?というお便りをいただきました。
ありがとうございます。すごくよくわかりますね。今、宴会とかも中止になってますもんね。
みんなでメッセージを渡すなんて、でもいい部署ですね。
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そんな羊ちゃんさんにおすすめするのは、小村ひろしさんの初めての短歌という本にしました。
短歌かーって思いました。気の利いたフレーズのトップオブトップみたいな感じですかね。
今再生ボタンを止めようとした人、ちょっと待ってくださいね。大丈夫です。歌を読む心とかなくても大丈夫なやつです。
この本は歌人の小村ひろしさんが社会人向けのビジネス講座で行った短歌入門の講演をもとに作られている本なんですね。
一般の方とかいろんな方の短歌があって、それを小村さんが少し変えた改悪例が載ってるんです。
普通こういう講座の本って先生の改善例が載ってて、ここをこう変えると上手になりますよっていう例が載ってるものが多いじゃないですか。
でも改悪例が載ってるっていうところは面白いなと思ってご紹介します。
せっかくなんでちょっといくつか読んでみようと思いますね。
アキスでも入ったのかと思うほど私の部屋はそういう状態。
これは平岡亜美さんという方の作品で、それに小村さんの改悪例が載ってます。
アキスでも入ったのかと思うほど私の部屋は散らかっている。
わかりますかね。
後半の方がわかりやすすぎるっていうことなんですかね。
他にも読んでみましょう。好きなやつ読んでみますね。
今日は老人ホームに行く日なり、支度をして待つ迎えの車。
藍沢紀夫さんの作品です。
そして改悪例。火曜日は老人ホームに行く日なり、支度して待つ迎えの車。
なるほど。
この改悪例の方がわかりやすいし、誤解の余地がないけど、
あ、今日はっていうのは火曜日はってなった途端に、誤解がないけど情緒がないっていうことですかね。
普遍的になればなるほど、その人らしさがなくなっちゃっているっていうことなのかなと思うんですよ。
最初の私の部屋はそういう状態っていう、そういう状態がどういう状態なのか書いてないからわかんないけど、
でも散らかってるって言い切っちゃうと、情緒がないっていうことですよね。
あ、そうそう、それです。送別会の色紙の話でしたよね。
その普遍的になっちゃうっていうことは、相手がその人じゃなくても使い回せると、
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この本でいうところの改悪例なんじゃないかなと思ったんです。
だから送別されるその方と羊ちゃんさんだけのエピソードとか、
一緒にあった大変だったプロジェクトとか、もし何もなかったら、何もなかったらね、
なんかデスクのペン立てが半魚丼なのが気になってました。
私も半魚丼好きなんですよとか、
わかんないけど、無理やりでも何か2人だけのエピソードを見つけてください。
あと思うのは、気が利いてるなって誰に思われたいかっていう問題もあると思うんですよね。
色紙とかって回し読みされるから、送別する側のいろんな人に読まれる可能性があるじゃないですか。
なんとなくその人より送別する側の人たちに、
いいこと書いてるなって、この人さすがいいこと書くなって思われたいっていうプレッシャーで、
余計書きにくいっていうことありますよね。
なんか私とかも、編集部とかって本当気の利いたメッセージ展開地武道館みたいになっちゃう時があって、
気の利いたフレーズ競争になることもあるんですけど、
やっぱり横の対決じゃなくて、ご本人が一番印象に残ってくれることが大事なのかなと思ったりして、
2人だけのエピソードを無理やり探すっていう、
別の人にすげ替えて普遍的にならないっていうことがいいんじゃないかなと思いました。
そんな感じで、この本からちょっと紙フレーズをご紹介します。
誰が読んでもOKですが、素敵なことを読もうとすると失敗します。
という小村さんの、これは見出しなんですけど、私も胸に刻んでいます。
しゃれたことを言おうと聞おうとね、失敗したり、ちょっと恥ずかしいことになったりするから、
逆に恥ずかしかったこととか、自分だけが思っていることを書くといいですよって書いてあって、
寄せ書きだからちょっとポジティブな思い出の方がいいと思いますけれども、
そういうのをひねり出して書くといいかもしれません。
羊ちゃんさん、お便りありがとうございました。
今日ご紹介した本村ひろしさんの初めての短歌をプレゼントいたします。
この番組ではお便りが採用された方にはご紹介した本をプレゼントしたいと思っています。
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見漏れの記事からご応募いただけますので、ぜひリクエストを寄せください。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室はこんな感じで、皆さんからのお便りをもとにしながら、
いろんなテーマでお話ししたり、本とか漫画をご紹介したり、
できればゲストを時々はお招きしたりしていけたらいいなと思っています。
今日は最後までお付き合いいただきありがとうございました。
また来週水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。
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