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みもれ真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAウェブマガジンみもれ編集部のバタやんこと川端です。
おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになる、をテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
さて、第75夜を迎えました今夜のお便りをご紹介します。ペンネームモンブランさんからいただきました。
家業を継いで農業を始めて3年になりました。嫌なわけではないけれど、どうやっても今から抜け出せない現実や親からのもらはらに、この先を考えると辛くなってしまいます。
現状を俯瞰できて見方が変わるような本があったら教えてくださいというリクエストをいただきました。ありがとうございます。
実はこちらのリクエスト、今年の春頃にいただいていて、ぜひお答えしたいなと思ってずっと考えてたんですけど、どんな本をご紹介したらいいか、なかなか思いつかずですごく遅くなってしまいました。
だいぶ時間が経っちゃったんですけど、聞いてくださっているといいなペンネームモンブランさんと思いながら今日お伝えしていきます。
今日の勝手に貸し出しカードは、ブライアン・アールリトルのハーバードの心理学講義という本にしました。
こちらの本はですね、ブライアン・アールリトルさんという著者は、ハーバード大学の心理学の教授なんですね。
3年連続人気教授に選出されたということで、講義の教室は毎回超満員ということなんですよ。
大学で人気教授ランキングみたいなのを発表するんですね。それもまた面白いなと思いましたけど、日本の大学もあるのかな。あるとこもあるのかもですが。
そんなハーバード大学の心理学の人気講義をまとめた本がこちらになります。
帯、私が買った時は帯がメンタリストだいごも絶賛みたいなのがかかってて、ちょっと嫌だなと思って外しちゃったんですけど、
今アマゾンを見たら違う帯になっていました。そんなことはさておきすごくいい本だったので、ご紹介したいなと思ってピックアップしました。
どんな本か紹介していきたいと思います。心理学と一言に言ってもいろんな種類があると思うんですが、この本はパーソナリティ心理学について最新の知見をまとめたものなんですね。
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パーソナリティって一般的に性格だったりとか、個人の気質みたいなものをイメージすると思うんですが、この本の中には
パーソナリティというのはタイプではなくて尺度で理解するというふうに書かれていて、なるほど面白いなと思いました。
なんとかタイプってね、なんとかさんは外交的なタイプとかタイプで分類してしまいそうですけど、5つの尺度があって、
5つの因子があって、それが強いか弱いかという点数で見れるんですね。5つの尺度のことビッグファイブというふうにここに書かれているんですが、パーソナリティは5つの主要な因子に還元できるという理論なんですね。
その5つの因子とは、誠実性、協調性、情緒安定性、開放性、外交性という5つだそうです。
この本の中にチェックテストみたいなのが、心理テストみたいなのがついているので、私も採点してみたんですけど、誠実性、協調性、情緒安定性、開放性、外交性ともに平均よりちょっと高めでした。
これが私が別に良いとか悪いとかいうことではなくて、今の自分がやや高めだなっていうことなんだと思うんです。
この本の中に出てくるすごく大切なメッセージとして、パーソナリティは変えられる、変わるっていうのが何度も書かれています。
子供の頃からのパーソナリティが、この子は協調性がないとか、外交的じゃない、内交的だとかっていうのは、変わるってことなんですよね。環境とか、付き合う人だったりとか。
今私がたまたま情緒が安定が高めに出ていて、開放的で、外交的に出ているというだけで、数ヶ月後、
身近な人とちょっとイザコザがあったりとか、仕事で何か大きなミスをしてしまったりとかっていうと、この数値が下がる可能性もあるので、
パーソナリティっていうのは必ずしも固定されたものじゃないっていうことが、この本の中でいろいろと出てきますし、何によって変わるのかっていう話も出てきたりして面白いです。
なんでこの本を紹介したいなと思ったかっていうと、パーソナルプロジェクトっていう言葉が出てきまして、パーソナルプロジェクトって聞いたことありますか?
私はこの本で初めて知ったんですけど、具体的に何かというと、個人的に価値があると思って、
個人的に重要だと思っているプロジェクト、行動のことなんですね。もうちょっと具体的に言うと、
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10キロ痩せたいなとか、朝起きたら
猫に餌をやる、水をかえてあげるとかもパーソナルなプロジェクトですし、もっと大きい人生をかけてやりたい、成し遂げたいことだったり、社会に対して良い影響を与えたいこととかも
パーソナルプロジェクトですね。個人的に重要だと思っていることなので、逆に言うとパーソナルじゃないプロジェクトが、会社のミッションだったり、
家業のミッションだったり、家族を運営していくことだったり、所属している組織とか地域とか、そういうところが重要だって考えている価値観に基づいた行動ですね。
パブリックなプロジェクトと言えるでしょうか。私たちは結構パブリックなプロジェクトに支配されているけれども、
一人でだいたい平均15個ぐらいのパーソナルなプロジェクトを同時進行しているってこの本に書いてありました。15個もあるかなって思いましたけど、
具体的にどんなことがあるかなっていうお話をしていきたいと思います。
パーソナルプロジェクトにはいろんな種類があるんですが、この本の中で人気の高いパーソナルプロジェクトとしてダイエットが挙げられています。
シュッポンド痩せるとかっていう具体的なものから、スタイル良くなりたいとかですね、太ももを細くしたいとかいろいろあると思うんですけど、
こういう個人的なパーソナルプロジェクトとか、あとは家の裏庭をきれいにしたいみたいな、メンテナンスに近いような、家の中のものをきれいにしたいというようなものだったりとか、
あとは資格免許を取るとか、ベッド、ウォーターベッドを買うシーツを新しくするとか、そういうものだったり、旅行に行く、遊びに行く、友達と音楽を楽しむ時間を作るとか、妹にろくでもないボーイフレンドと別れるように言うとかもパーソナルプロジェクトだと書いてあります。
何が大切かというと、このパーソナルなプロジェクト、継続しているプロジェクトを小さく一つずつ達成していくということが人生に対してすごく幸福感を与えてくれるということが書いてあるんですね。
特にこの自分でコントロールできていると感じられるプロジェクトに対して非常に達成感が感じられるというようなことが書いてありました。
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なるほどなぁってすごい思ったのは、私実は先週夏休みをいただいていまして、どこにも出かける予定もなく、こんなご時世なんで旅行も行けないですし、誰と約束もしてなかったんですけど、
そんな休みを取るのも会社に入ってから初めてぐらいだったんですが、今までちょっと時間があったらやりたいなと思っていたことをいろいろ書き出してみて、それをやったんですよ。
小さいことっていうと、家のクッションカバーを古いやつを捨てて新しいのを買うとか、あとイヤホンがちょっと片耳聞こえが悪くなってたんでそれを修理に出すとか、セールで買ったパンツの丈が長かったんでそれを丈詰めに出したいなとか、
ちょっと時間があったらメンテナンスしたいなと思ってたいろんなことを片付けたり、家のWi-Fiのプランを変えたいなって思ってたんですけど、それを改悪手続きして新しい割引のプランに申し込んでみたいなやつもやれて、
そういうことをコマゴマと達成できたらすごい多幸感っていうんですかね、幸福感があって、それと一方で今までいかにパーソナルじゃないパブリックなプロジェクトに自分の心と時間を24時間すごい費やしてたんだなっていうことに改めて気づいてしまったっていうのがありました。
今イラストをちょっと見漏れでも書いたりしてるんですけど、それをデジタルでiPadで書けるようになりたいなと思って、オンラインで今有料なんですけど10本の動画で1000円ぐらいで講習が受けれるんですよ。
先生が書いた手書きのPDFのテキストと10本ぐらいの動画と合わせて980円とかだったんですけど、それを買ってオンラインで授業を受けながら先生の言う通り書いてみたいなのをちょっとやったんですけど、すごい楽しかったですね。
習い事ってなんかしばらくやってなかったなっていうのがあって、なかなか友達ができたりしないんで孤独な作業ではあるんですけど、そんな風にオンラインで今ならいろんなものを学んだりとか新しいことを始めたり、これも一つのパーソナルプロジェクトですよね、始めたりがこのコロナのおかげでいろんなことがオンラインでできるようになったのはいいなって思いました。
今日はちょっと話が逸れちゃいましたけど、この本から紙フレーズをご紹介して終わりたいと思います。
内発的なプロジェクトが開発的なプロジェクトよりもうまくいきやすいことは、多くの研究によって指示されています。内発的なプロジェクトは維持しやすく心身の幸福度を高めるのです。
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これはセルフプロジェクトは自分で決断しないと続かないという章に書いてあるんですけれども、パーソナルプロジェクトはもちろん他人から言われて始めたものよりも自分から内発的に発案して維持していくものの方が続きやすくかつ自分の幸福度を高めてくれるっていう話なんですけど、それはそうだろうという気がしますが、
この中に高校生が家のメンテナンスっていうんですかね、部屋をきれいにするとか洋服を片付けるとかそういうことは達成できてもあまり幸福度が上がらないっていう数字があって、
でももしかしたら今の自分だったら部屋をきれいにしたりとか洋服をメンテナンスしたりするのって結構幸福度が上がるパーソナルなプロジェクトの一つなんですよ。
自発的に自分の家をきれいにすることが自分にとって価値があって心地よいことだからだと思うんですけど、そんなふうにパーソナルなプロジェクトは自分で考えて自発的にやって、かつ自分がすごくコントロールできていると感じられたときにすごく幸福度が上がるものなんだそうです。
モンブランさんのように家業だったりとか農業とかお店をやってらっしゃる方なんかはなかなかこうまとまってこの日からこの日は私は休みますみたいなことは難しいでしょうし、
パブリックなプロジェクトとパーソナルなプロジェクトを切り分けるのも結構難しいのかなと想像しますけれども、なるべくパーソナルなプロジェクトを進めるための時間を優先的に取れるようにしてもらえたらなっていうのと、新しいパーソナルなプロジェクトを計画してみるっていうのも楽しいかなって思いました。
このポッドキャストを聞く時間だったりとか、この本面白そうかな、今度見たら読んでみようかなって考えたりする時間もパーソナルなプロジェクトの一つになっていると嬉しいなと思っています。
はい、モンブランさん今日はリクエストありがとうございました。
家業を担われているモンブランさんを応援しています。
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今日も皆さんも最後までお付き合いいただきありがとうございます。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室は、こんな感じで皆さんからのお便りをもとにしながら、いろいろなテーマでお話ししたり、本を紹介したりしています。
みもれのサイトからお便り募集しているので、ぜひご投稿ください。
また来週水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。
おやすみ。