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2024-07-10 16:16

戦闘能力の高いヒロインと、ストイックな純愛(のマンガが好き)

ちょこっとリニューアルしました!

そのうち紹介するかもしれない今読んでいる本と気になるエンタメトピックスについて語る新コーナー「くると思います」からスタート。

<くると思います>

最果タヒさんの『無人島には水と漫画とアイスクリーム』

<勝手に貸出カード>

松本直也さんの『怪獣8号』

大瀬戸陸さんの『ねずみの初恋』

ヤマシタトモコさんの『違国日記』

河野真太郎さんの『新しい声を聞くぼくたち』


YouTubeでも配信始めました。

https://www.youtube.com/@batayomu


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真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室へ、ようこそ。
こんばんは、KODANSHAのバタやんこと川端です。
真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室では、水曜日の夜に
ホッとできて明日が楽しみになる、をテーマに
おすすめの本やマンガ、紙フレーズをご紹介します。
第177夜を迎えました、オープニングのジングルから少しリニューアルをしてみました。
今回から新コーナーとして、私が今気になっている作品エンタメトピックス、
それから今読んでいる本なんかを紹介するコーナー、
題してくると思います、をスタートしたいと思います。
特に今読みかけの本、読んだばっかりの本は、
この後リクエストに合うものがあれば、そのうち本編の勝手に
貸し出しカードで紹介するかもよ、という意味では、予告編的でもあります。
先日課題図書を先にご紹介したのが好評でしたので、
もし気になるものがあれば、先に読んだりしてもらえると
先回りできるかもしれません。
さて早速ですが、今日の来ると思いますはですね、
今日この後ご紹介するテーマにも関連するのですが、
最果てた日さんの、無人島には水とマンガとアイスクリームというエッセイ集をご紹介します。
予読でも何度か取り上げた、詩人の最果てた日さんが
25作品のマンガから、そこから展開する思考とか思い出を綴ったエッセイ集になっています。
マンガの作品紹介というよりは、ある作品のセリフとか、
登場人物の関係性とかに発生して、気持ちが動いた瞬間を
どもの頃の思い出なんかと一緒に掘り下げる、みたいな感じの内容なんですね。
だからそのマンガを読んでなくても楽しめると思いました。
取り上げられている作品は、ルックバックとか呪術回戦とか、
比較的最近の作品もあれば、ちびまる子ちゃんのように
最果てさにとってマンガを読んだ原体験的なものも出てきます。
またちょっとどこかでしっかりご紹介したいなと思っています。
さてさて、今週もお便りご紹介します。
ラジオネーム山口さんから頂きました。
こんにちは。こんにちは。
パタヤンさん、リクエストなのですが、おすすめのマンガというシンプルなものです。
よろしくお願いします。
すべてアーカイブを聞いたのですが、マンガのおすすめはなかったように思います。
最近は異国日記が好きでした。と頂きました。
本当ですね。
本やマンガをご紹介しますって冒頭で言っているのに、
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マンガを全然紹介してこなかったですかね。
アーカイブを全部聞いてくださって本当にありがとうございます。
山下智子さんの異国日記がお好きなんですね。
映画をご覧になりましたか?
私も公開直後に見に行ったんですけど、マンガも好きで、すごく良かったですね。
原作を好きな方なら、あのシーンはカットされたのかとか、
削ぎ落とされてしまった部分にいろいろ思うところもあるかなと思ったりしますが、
荒垣ゆいさんも、加穂さんもとても良かったですし、
何より主演の朝ちゃんをやった早瀬いこいさんのみずみずしさが半端なかったですね。
こういうのをみずみずしいと言うんだねと、みずみずしくなくなってきつつある私はすごく思いましたよ。
まだご覧になっていなかったら、ぜひ劇場で見てください。
先ほどご紹介した最果てた日さんの、無人島には水とマンガとアイスクリームにも異国日記が出てきます。
よかったら読んでみてください。
さて、今夜の貸し出しカードは、私が好きなマンガ2作品をご紹介したいと思います。
一つ目は松本直也さんの怪獣八号。
もう一つは大瀬とりくさんのねずみの初恋です。
どっちもガチな男性コミックなんで、山下智子さんがお好きな山口さんのお好みかって聞かれると、ちょっと全然違うかもしれないんですけれども、
まずはあまりマンガを紹介してこなかったので、私がどういうタイプのマンガが好きかっていうところからお話したいなと思います。
私マンガはですね、端的に正直に言いますと、割と暴力的なマンガが好きなんですよ。
暴力シーンは結構激しくて、恋愛要素もちょっとあって、そっちはすごくプラトニックっていうタイプの男性コミックがどちらかというと好きなんですよね。
それは私のマンガの原体験によるものかもしれないと思って、
最果てさはちびまる子ちゃんが最初に読んだマンガだって、どっかのインタビューで答えていらっしゃいましたが、私は明日の女王が一番最初にマンガがすごい面白いなって思った原体験かもしれないです。
抗断者っていう社名をね、初めて認識したのも実は小説ではなくて明日の女王だったように思いますね。
文字通りチヘドを吐くようなボクシングのシーンは、目を背けたくなるような辛いところもあるんですけど、ちょっとだけ白木陽子さんとのロマンスがあったりして。
千葉さんの過去、女の人が好きっていうのもありますけど、その後ドークマンとか、ろくでなしブルースとか、不良がずっと喧嘩してるみたいなマンガが好きなのかもしれないですね。
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そういう意味では最近の抗断者のもので言うと東京リベンジャーズとかファブルとか、すごく好みのタイプなんですね。
ロマンスの部分はすっごくピュアに描かれていて、その恋心があるゆえに主人公が危ない目にあったり、普段しないようなミスとか無茶をしたりするっていうのが一番ドキドキしますね。
そういう泥臭さは抗断者の漫画っぽいのかもしれないですね。
という系譜の中で、暴力的×ピュアな恋愛ものという意味で、一番ハマっているのがオーセトリックスさんの「ネズミの初恋」っていう漫画なんですよ。
簡単にあらすじを説明しますと、ヤクザに殺し屋として育成されて育った少女ネズミちゃんが普通の少年アオ君と出会って、普通に付き合いだすんですけど、
アオ君の命を救うために、アオ君を殺し屋として育成しなきゃいけないということになっちゃうんですね。
殺し屋のおじさんが少女と出会って、少女を育てなきゃいけないことになるとかっていうのは設定としては結構まあまああると思うんですけど、
少女の方がプロの殺し屋で、ひ弱でポンコっぽい少年を育てて、殺し方とか戦い方とか教え込んでいくっていう逆パターンですね。
珍しくて既にとても良いです。
明日の女王で言えば、タンゲがこのネズミちゃんで、女王がアオ君って感じなんですけど、その戦い方を教えていってる途中なんです。
ただまだ2巻までしか出てないので、山側は多分これからって感じで、序の口なんですね。
皆さんもすぐに追いつけるという意味で、今回ご紹介してみました。
ヤクザと殺し屋の話なので、残酷っちゃ残酷なので、ちょっとお好み分かれるところかとは思うんですけれども、
私がすごくこの漫画が好きなのは、あえて残酷なシーンを描かないことで、より残酷さが際立つっていう描き方をしているところが何箇所かあって、
ページをめくると殺された後みたいなね、生々しいシーンをあえて飛ばしているところがあって、
あの子殺されたの?って書いてないから衝撃が走るみたいなね、そういう漫画の見せ方について、
私は漫画作りの現場を知らないので分からないんですけれども、
ある種の頭の中のインティマシーコーディネーターみたいなのが効いているのか、
インティマシーコーディネーターは性的な場面のコーディネーターさんですけれども、
暴力シーンとか性的なシーンを生々しく描かなくても、
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酷いことが行われたっていうのを読者に伝えることは十分にできるっていうことを、
この漫画を読むと感じたりしますね。
映画とはまた違う、漫画の小回りとかページが変わることを生かした表現ってすごいなって思います。
もう一つ私が好きなのは松本直屋さんの怪獣8号です。
これはもうすでにアニメ化もされていますし、メジャー作品ですね。
こっちは少年ジャンププラスです。
キャラクターデザインも良くて、襲影者らしい王道のバトル漫画、怪獣漫画って感じがします。
私がこの漫画を知ったのは、
実は甲野慎太郎さんという方の、
新しい声を聞く僕たちという文学批評本で紹介されていたからなんですね。
新しい声を聞く僕たちは、今はフェミニズムとかジェンダー表現が注目を集める中で、
間違えると炎上リスクもあるっていう中で、
映画とか漫画における男らしさっていうのはどう描かれ、どう聞く耳を持つべきかっていう話なんですかね。
いわゆる弱者男性とか有害な男性性と呼ばれるものって、多くの男性コミックに内包されてますよね。
それらをただ単にこんなの今時ダメダメってこう、
批判する本ではなくて、変わっていく世界に対して漫画の主人公たち、ヒーローたちの描かれ方はどう変わっているのかを分析している本なんです。
こういったことにご興味がある方は、よかったらこちらもすごく面白いので是非チェックしてみてください。
それでこの本の中で怪獣8号がどう紹介されていたかと言いますと、
怪獣8号の主人公のカフカは清掃員のおじさんなんですね。
少年漫画なのに主人公は中年男性なのかって書かれたんですけど、
おじさん、中年男性と言っても32歳だから私は全然若いんですけれども、
何を清掃する清掃員かというと、怪獣を倒した後の怪獣の死体を処理する清掃員をやってるんです。
ウルトラマンとかゴジラとかそういう特撮ヒーロー的な世界観を思い描いてもらうと分かると思うんですけど、
ヒーローたちが活躍する怪獣を乗って倒れたりすると街も壊れるし、血とか内臓とかで街も汚れるわけですよね。
怪獣の遺体を処理する清掃員がいたっていう設定になっていて、その設定が天才的だなぁと思いましたね。
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あんなでかいものが倒れると血とか内臓とか街も汚れるし、ビルも壊されちゃって、街の現状復帰がめっちゃ大変ですよね。
主人公のカフカはもともとは怪獣を倒す防衛隊を目指してたんですけど、
残念ながら慣れず遺体処理の仕事に就いていて、ちょっとクサクサしているわけなんですよ。
一方で防衛隊を率いているのは彼と幼馴染のアシロミナという女性の防衛隊員で、
彼女はめちゃくちゃかっこいいんですよね、その防衛隊を率いて指揮していて。
活躍してて国民のヒーローとしてテレビにも出ているみんなを見て、
俺があっち側だったはずなのにってなっていて、このまま終わってしまうと、
彼はミソジニと言いますか、女性権をこじらせて暴走したらジョーカーになりかねないんですけれども、
そこはジャンプ、そうはいかず。
カフカはある日、自分が怪獣に変身するという特殊技能、特殊体質になってしまい、
そのおかげで強くなれるんですね。
誰かを助けることができる怪力を手に入れるわけです。
そこからはまた防衛隊に入ろうとして、32歳なんでね、若い人に比べると体力も落ちてきたり、
そもそもそんなに運動神経が良い方じゃないのか、
色々苦労をしながらも人を助ける側に回っていくというストーリーになっています。
先ほどご紹介したネズミの初恋も怪獣8号も、
特徴は戦闘能力の高いヒロインとちょっと情けない主人公という組み合わせになってまして、
努力を積み重ねて強くなったヒロインに対して、
カフカは突然変異で特殊な力を手に入れて強くなっただけじゃんって、
ちょっとずるいって私は思っちゃったりしたんですけど、
アオ君もカフカもすごく優しい人なんですよね。
その優しさが強さになっていくっていう、これから楽しみです。
さて今日の神フレーズは、
よく頑張ったねっていうセリフを紹介したいと思います。
どちらに出てくるか、どこに出てくるかはぜひチェックしてみてください。
今日はちょっと私の好み、前回の男性コミックをご紹介しましたけれども、
戦闘能力の高いヒロインと支える男性っていう組み合わせも好きですね。
新しい声を聞く僕たちでは、戦闘系美少女というカテゴライズをされていました。
戦闘系美少女ってプリキュアとかセーラームーンとか、
あとはジブリ作品のナウシカももののけ姫も、
ほとんどそうかもしれないですね、戦闘系ヒロインが主人公になっていて。
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最近のディズニープリンセスもアナ雪とかは、
戦闘系プリンセスと言えるのかもしれません。
そんな戦闘能力の高いヒロインという切り口でも、
またちょっと漫画をいくつかご紹介できたらいいなと思います。
リクエストありがとうございました。
今日はこんな感じでご紹介していきましたが、
新しいスタイル、新しいジングルにも、
もし感想があればぜひ送っていただけたら嬉しいです。
さて、今夜もお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室では、
リスナーの皆さんからのお便りをもとに、
おすすめの本や漫画を紹介しています。
インスタグラムまたよむからメッセージをお寄せください。
それではまた来週水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。
おやすみ。
16:16

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