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#41 「正解」を捨てた先に宿る独自の魅力:Teenage EngineeringとInventureの極端なデザイン戦略
2026-04-20 14:27

#41 「正解」を捨てた先に宿る独自の魅力:Teenage EngineeringとInventureの極端なデザイン戦略

#41 「正解」を捨てた先に宿る独自の魅力:Teenage EngineeringとInventureの極端なデザイン戦略


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✅️はじめに―引き算か、掛け算か。デザインの価値はどこに宿るのか―
デザインはしばしば「いかに削ぎ落とすか」が重要だと語られます。しかし一方で、「どれだけ強い意味や個性を付与できるか」もまた、現代において重要な要素となっています。今回ご紹介する2つの事例は、この一見相反するアプローチを象徴するものです。
1つは、構造や機能を極限までシンプルにすることで価値を生み出したプロダクト。もう1つは、視覚表現に強烈な個性と思想を込めることでブランドを際立たせたリブランディングです。前者は「余計なものを削ぎ落とす」ことで成立し、後者は「意味を積み上げる」ことで成立しています。どちらも共通しているのは、単なる見た目や機能ではなく、「なぜその形であるのか」という強い意図が設計の中心にある点です。利便性や最大公約数的な正解が求められる現代において、こうした「極端な割り切り」がもたらす熱狂について、改めて考えてみる必要があるのかもしれません。
▼「買えない」ことが価値になる:Teenage Engineeringが提示する$0のPCケース

teenage engineering's computer–2 is the world’s cheapest computer case at $0 
https://www.designboom.com/technology/teenage-engineering-computer-2-world-cheapest-computer-case-free-08-26-2025/


▼30度の傾斜が示す「加速」の意志:VC業界を揺るがすInventureのリブランディング

New Logo and Identity for Inventure It’s All Fund and Gains|BrandNew
https://www.underconsideration.com/brandnew/archives/new_logo_and_identity_for_inventure_by_bedow.php


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Balloon Channelは、デザインクリエイティブスタジオBalloon Inc.が配信するメールマガジンと連動してお届けしているポッドキャストです。
メールマガジンにてお届けしている最新のデザインニュースや日々の仕事で得られた知見、おすすめの書籍情報などについて、音声でお届けしていきます。
皆さん、こんにちは。今回のBalloon Channelは、メルマガ第41号の内容をもとに、私、広報のSaayaが担当させていただきます。
メルマガ第41号では、生涯を捨てた先に宿る独自の魅力、Teenage EngineeringとInventureの極端なデザイン戦略、というタイトルで配信しました。
デザインの世界では、よく、いかにそぎ落とすかが重要だと言われますよね。
でも一方で、強烈な個性や思想をこれでもかと積み上げることで、唯一無二の価値を生むアプローチもあります。
今回は、そんな一見正反対な二つの事例をご紹介します。
一つは、究極なまでにシンプルにすることで無料を実現したプロダクト。
もう一つは、業界の常識を無視して加速という思想を視覚化したリブランディングです。
利便性や程々の正解が求められる現代において、こうした極端な割り切りがなぜ私たちの心を動かすのか、その熱狂の正体について考えていきましょう。
まずは一つ目のデザインニュース。
買えないことが価値になる。
ティーンエイジエンジニアリングが提示するゼロドルのパソコンケース。
まずはスウェーデンのデザイン集団、ティーンエイジエンジニアリングが発表したパソコンケースについてです。
このプロダクト、最大の驚きはその価格。
なんとゼロドルです。
つまり、買うことができない、無料であること、そのものがコンセプトになっています。
構造も極めてミニマルで、半透明のポリプロピレンの一枚板を折り紙のようにパタパタと折ってスナップで留めるだけ。
03:05
ネジも工具も一切使いません。
でも決して安かろう悪かろうではないんです。
最新のマザーボードや電源、グラフィックボードもしっかり搭載できる設計で、性能面でも妥協がありません。
コスト削減を単なる合理化ではなく、デザインの核にして無料という極端な条件を成立させる。
余計なものをそぎ落とし、何を残すかを徹底的に選び抜くことで、自作PCというハードな世界を遊びへと変えてしまう。
まさにデザインの民主化を体現するようなプロダクトです。
概要欄のURLに見ていただくと、こちらの実際の画像が見れますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
ちなみに、さらっとデザインの民主化という言葉を使いましたが、最近この言葉、あつこじで耳にしませんか。
もともとは、一握りの特権階級のものだった良いデザインを、大量生産や低価格化によってみんなの手に届くものにするという意味で使われていたそうです。
IKEAの家具なんかがその代表例ですよね。
でも、最近の民主化は、もっと一歩進んで単に買えるだけではなく、誰でも作れる、関われるという意味合いが強くなっている気がします。
今回のゼロドルのパソコンケースみたいに、素材と設計図がオープンになって、組み立てること自体を遊びに変えてしまうようなのも、このデザインの民主化の一例と言えるのではないでしょうか。
ここでどうしても考えてしまうのが、最近のAIの流行です。
今や、生成AIを使えば、専門的な訓練を受けていない人でも、プロ顔負けのビジュアルを数秒で生み出せますよね。
これもある意味、一つの究極の民主化と言えるのかもしれません。
ただ、ふと思うんですが、プロンプトとボタン一つでそれっぽい正解が手に入る今の状況を、デザインの民主化という言葉で表現するのは適切なのかな。
デザインの民主化が表せる意味・感受を超えていないかなと思うわけです。
06:05
ティーンエッジエンジニアリングが提示したゼルドルのケースが面白いのは、それが全自動だからではなく、むしろ自分でパタパタ折って組み立てるというちょっとした不自由さや身体的な関与を残しているからだと思うんです。
誰でも簡単にできることと、誰もがデザインのプロセスに参加できること、この似ているようで違う2つのプロセスの間に大切にすべきデザインの本質が隠れているような気がします。
AIが何でも作ってくれる時代だからこそ、このゼルドルの板を自分の手で折るといったちょっとした手応えこそが、本当の意味でデザインを自分のものにする瞬間なのかもしれません。
続いて2つ目のデザインニュース。30度の傾斜が示す加速の意思、VC業界を揺るがすインベンチャーのリブランディング。続いては、がらりと変わって意味を積み上げるデザインの事例です。
北欧のベンチャーキャピタルであるインベンチャーが公開した新しいブランドアイデンティティが大きな話題を呼んでいます。新しいロゴを見て驚くのは、文字が30度の上昇角度をもってぐにゃりと立体的にねじ曲がっていること。
これは従来のロゴデザインの定石からすればありえないほど型破りな構成です。ただ、インベンチャーの哲学である少数に転化し多数を加速させるという勢いを視覚化するために、配色からタイポグラフィーに至るまで徹底的に燃えるようなエネルギーが表現されています。
保守的な金融界隈においてこれほど強烈な視覚的な影響を与えるデザインを採用する。そこには他と同じではない、というVCとしての圧倒的な覚悟が伴っています。
要素を増やし、意味を重ねることでブランドを唯一無二の存在として立ち上げる。デザインが思想を伝える強力なメディアであることを改めて教えてくれる事例です。
09:01
こちらデザインニュースの方でも紹介されているのですが、実際のインベンチャーさんの公式ホームページを見ていただく方が実際の使われ方、右斜めに角度がついているとか、すごい縦書きかつ斜めで表現されているというところがわかりやすいと思うので、
ぜひ概要欄のURL、VCのインベンチャーの公式ウェブも合わせてご覧になってみてください。
ここからは個人的なコメントなんですが、もちろんUI、ユーザーインターフェースの設計であれば、なるべく多くの人にとって操作がわかりやすく安定しているべきですよね。
それは絶対的な正論ですし、そうでなければならない場面も多いはずです。
ただ、UIと違って、このグラフィック、このロゴがやっているのは、まさにその最大公約数的な最適化への抵抗です。
誰もが受け入れやすく、誰にも嫌われないデザインが並ぶ景色。
そこにあえて空気を読まずに、30度という極端な斜めの角度を突き通す。
ただ、そんなデザインにも面白いジレンマがあります。
もし、この極端に尖ったデザインが大きな支持を得てしまったら、今度はそれを模倣する勢力が現れて、今、異端であるはずのこのデザインは、いつの間にか新しいスタンダードになってしまいます。
そしてまた、別の尖ったデザインが現れる。
この尖ってはスタンダードになり、また尖ったデザインを出す、といったイタチゴッコのような揺り戻しを繰り返しながら、デザインの歴史は進んできたはずです。
私たちは、このサイクルを経て、より本質的な洗練されたデザインへと向かっているのでしょうか。
それとも、単に刺激の強さを更新し続けているだけなのでしょうか。
確かに、私は普通のハッピーターンではなく、コンビニで売っているハッピーターン250%しか受け付けなくなったので、刺激は更新され続けているような気もします。
あえて群れ、大衆から離れて、自分だけの角度を持つこと、その勇気が単なるトレンドで終わるのか、新しい美式の種になるのか、そんなことをこの斜めのロゴを見ながら考えてしまいました。
12:06
最後にもう一つ、ジンフェス大阪のお礼と次回予告。
さて、最後にお知らせです。
先週日曜日に開催されたジンフェス大阪、バルーンのブースにお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。
おかげで、暑さに負けない大盛況のイベントとなりました。
今回、ジンフェス大阪で発表した新作の2冊のジン、こちらを純駆動書店大阪本店内のキューブックス様へ納品いたしました。
西梅田にお越しの際は、ぜひキューブックスにてバルーンの新作ジン2冊を手に取ってみてください。
試し読み、購入が可能です。
そして、次回の舞台は東京です。
7月11日開催のジンフェス東京にエントリーが完了しました。
今度は東京の皆様にお会いできるのを楽しみにしています。
バルーンのジン詳細については、概要欄URLのバルーンジンプロジェクトにてご紹介しておりますので、そちらも併せてご覧ください。
ということで、今回はティーンエイジエンジニアリングのゼロドルのパソコンケースの事例、そしてベンチャーキャピタルインベンチャーのリブランディング事例、
ジンフェス大阪のお礼と次回予告をお届けしました。
ぜひ次回のバルーンチャンネルもお楽しみに。
本日ご紹介した情報は、ポッドキャスト概要欄に詳細を記載しています。
メールマガジンへの登録ページも記載しているので、ぜひご購読いただけると嬉しいです。
ではまた次回のバルーンチャンネルでお会いしましょう。
14:27

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