Level 430 Nの概要
Level 430 N 危険度1 空間信頼性安定、実体信頼性実体なし
Level 430 N とは、バックルームにおける430 N番目の階層である。
概要
Level 430 N は、書棚が立ち並ぶ屋内の空間である。
現実世界の図書館に酷似しているが、貸出カウンターやレファレンス等は見当たらない。
当階層に存在する設備は、大量の書棚と、その間に点々と設置された椅子のみである。
しかし、規模は非常に広大であり、その際は、その際は未だ確認できていない。
階層内はやや肌寒く、乾燥しているが、常識的な範疇であり、害はない。
このように、当階層は比較的に安全な空間ではあるが、食料が確保できないため、定住は難しい。
注意点
Level 430 N で第一に気をつけるべきことは、階層内の書籍を汚損、破損しないこと、そして、不要意にページを開かないことである。
前者は危険な階層への移動に繋がるためであり、後者に関しては、書籍を独領することが実質的に唯一の階層脱出手段となっており、
さらに、当階層でページをめくることのできる書籍は、1回の到達ごとに1冊のみであるためだ。
例えば、放浪者が習得していない言語で執筆された書籍等を独領することがおよそ不可能なものを開いてしまった場合は、かなりリスクの高い脱出手段をとらざるを得ない。
詳しくは後の「階層からの出方」のほうで解説する。
注意点
図書
収蔵されている図書の形態は、一般的な書籍と思われるものから、手書きの手記、ブログ記事のスクラップ帳、ファイリングされた業務資料、アルバム等々、異常なまでに滝に渡る。
内容も様々であり、一般に販売されているような書籍のほか、放浪者が実家に置いてきたアルバム、卒業文集等、
明らかにこの場にあるのが、この場にあるのがおかしいものや、レベル500Nと思われる団地内への入居を勧めるパンフレットといった、現実に存在するとは到底思われない物品も確認されていた。
さらに、題名やサブタイトルと実際の内容が大きくかけ離れている、あるいは完全に意味不明な内容である事例も存在する。
こういった書籍は共通して、タイトルに誤字や文章的におかしい箇所が見られ、これによって判別が可能である。
一例として、放浪者によって記録された人生を良好する100の法則と題した書籍の一部をいかに抜粋する。
第1章
先月購入した消しゴムのカバー下に、いつの間にか生じていたかさぶたです。無理やりに剥がし、いささか出不欠。
米印、別売りは許可されませんでした。
これらの書籍の並びに規則はなく、著者名や書籍名によって図書を探すことは不可能である。
そのため、当階層内で特定の書籍を探すことは非常に困難であると言える。
また、先にも少し触れたが、閲覧することのできる書籍は一度の到達につき一冊のみである。
故意であるかに関わらず、いずれかの書籍を開いた場合、その他一切の書籍はページをめくることが不可能になる。
具体的には、ページ同士が強力に癒着し、報告者の一人は、溶けて塊になったようだった、と証言した。
書棚
書棚について
占術した図書は、通常の図書館と同様、書棚に収められている。
書棚は列ごとにテーマで分けられ、先頭の棚には区分と番号が書かれた金属プレートが設置されている。
しかし、この番号は実際の並び順とは何ら関係がない上、負の数、小数も存在する。
なお、報道者のほとんどは到達時、0番の列付近に出現している。
この列の区分テーマは、「自身」であり、報道者によって大きく収蔵内容が変わる。
これまでの報告では、報道者自身の日記、アルバム、戸籍等本等が発見されている。
占術したように、書籍の分類方法は一般的な図書分類法とは大きく異なる。
まず、一軸分、例、自然科学、二軸分、例、生物学、といった段階的な区分が存在しない。
例えば、海洋生物という大きな括りの列があるにも関わらず、同時にタコ、南帯生物、標紋ダコ、といった列もそれぞれ個別で存在する。
また、列の並びには合理的な規則性が見出せず、およそ脈絡というものがない。
例を挙げれば、ヒポポタマスの列の前後はタコ、
千葉産業である、
下画像参照、千葉産業、千葉産業、
地面のGに場所のバーですね。千葉、千葉産業。
また、区分自体についても合理的でないものが散見され、
2053年4月16日、高速道路に置いてある軍手、車内比、等の意味不明な分類も確認されている。
常識的に考えれば、これらの区分に当てはまる書籍はごく少数であると思われる。
しかしながら、実際は他の区分と同じく、こちらにも書棚が連綿と立ち並んでおり、やはりその果ては確認できていない。
なお、その棚内に収められた書籍は、現実世界に存在しているとは思えない題名、想定のものが大部分を占めていた。
物品、書籍。書籍に関しては通常、別の階層へ持ち出すことはできない。
しかし、ページの間に貸し出し表が挟まっていた場合は持ち帰ることが可能である。
この貸し出し表には、放浪者の氏名と書籍名、返却日が記入されている。
なお、返却日は最も近いものでも、3456年7月8日であり、返却日が来た場合にどのような事態が起きるのかは不明である。
入り口と出口。階層への入り方。
各階層にて、書籍またはそれに類するものを読んでいる最中に居眠りをした場合、起きるとレベル430Nへ到達している場合がある。
階層からの出方。
レベル430Nからの安全な脱出方法は、実質的に階層内の書籍を読了することのみである。
最後のページを読了後、書籍は一人でに閉じ、別階層へ移動する。
報告者によれば、直後に周囲が激しく滲み、気づくと全く別の風景に変わっていたという。
他階層へ外れ落ちたという例もあるが、当階層は非常に安定しており、意図的に引き起こすことは難しい。
主な移動先は以下の通りである。
レベル2N、レベル29N、レベル30N。
また、当階層内の書籍を破損、汚損した場合、その場でレベル570Nに外れ落ちる。
ページを破り取る、水没させる、読むことが不可能になるほど汚す等の行為がこれにあたるようだ。
少なくとも、ページに折り目をつけることや、多少のシミを作った程度で階層移動が発生したという話は聞かない。
ただし、レベル570Nは危険な階層であるため、この方法での脱出は基本的には推奨しない。
しかしながら、注意点の項でも触れた通り、不明な言語による書籍等、読量不可能な書籍を開いてしまった場合は、この手段に頼らざるを得ない。
画像画2枚、レベル430N内を撮影した写真。
まあ、図書館、本屋さんとかですね、一般的な本棚がずらーっと並んでいます。
2枚目、列の先頭に設置されたプレート。
1513、タコ。
-3、ヒポポタマス。
で、奥にも5557って書いてますが、ちょっと文字は読めないですね、にじんでて。
一般的な本屋さんだと、小説とかライトノベルとか、あとはグラビアとか語学とか、ジャンル分けがされているんですが、
そのジャンル分けの仕方が結構脈絡がない、バラバラ。
番号順でもない、アイウエオ順でもない。
なんじゃこりゃ、っていうことですね。
読量、そうか、不明な言語による書籍でも、とりあえず目を通してしまえばいいんじゃないの?と思ったんですが、
ちゃんと文字、言葉として認識しないといけないということですかね。
よくわからない言葉が書いてある本を最後まで見たようじゃダメなんだな。
それはただの絵を見ただけと同じカウントだと思うので、
言語屋がちゃんと活動をしていないと、読んだ判定にならないということですね。
はい、ではまた次回。お疲れ様です。