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どういうことかというと、夫婦のコミュニケーション問題とか不倫の問題とかが起こった時っていうのって、
そのされた側がすごい傷つきますよね。その傷はパートナーにしか癒すことができないんじゃないかなって僕は思うんですね。
これは、以前お話を聞いたトラウマ治療専門家の矢野博之さんがおっしゃってたんですけど、不倫の傷というのは下側にしか癒せない。
心理医さんの癒しもありますけど、カウンセリングもありますけど、
ずっと向き合っていくものだってことをおっしゃってて、それがずっと僕の頭の中に残ってるんですよね。
いろんな方から不倫の話、パートナーが不倫をした話を結構何度も聞くんですけど、
その不倫の傷というのは、
一人で何とかして欲しいとか、乗り越えて欲しいとかっていう話が出てくるっていうケースが結構多いんですよね。
で、その不倫の傷というのは、
一人で何とかして欲しいとか、乗り越えて欲しいとかっていう話が出てくるっていうケースが結構多いんですよね。
下側の人が寄り添ってくれないっていう事態が結構起こるんですよね。
一人で何とかして欲しいとか、乗り越えて欲しいとかっていう話が出てくるっていうケースが結構多いんですけど、
そういうことじゃないんじゃないのかなって僕は思っていて、その話をしようと思うんですけど、
同じ家の中で夫婦って暮らしてますよね。
これは矢野博之さんも言ってたんですけど、
夫婦の不倫っていう問題ってすごい特殊なトラウマがそこに起こってるっておっしゃってたんですよ。
どういうことかっていうと、被害者と加害者が一緒に暮らしてるんですよね。
で、これが別のトラウマ、何か事件であったりとか災害であったりとかした場合って、
その被害をした人と被害を受けた人が、
つまり被害者と加害者が一緒に同じ家の下で暮らすことってありえないじゃないですか。
ないんですよね。事件の被害者と加害者が同じ家で暮らしてるってことって。
だけどそれが起こってるのが夫婦なんですよね。
被害者と加害者が同じ家の中でずっと暮らしてる。
家に帰ればいる。朝起きてもいる。寝る時もいる。ずっといるっていう状態。
これって異常事態なんですよ。
トラウマ治療っていう観点から考えるとすごい異常事態なんですよね。
何度か自分で頑張ろうとしても乗り越えようと思っても、
家の中でその人と顔を合わす度に心の傷がフラッシュバックするってことが起こってくる。
じゃあ、だけどその下方っていうのはもう終わったことだとか、過去には戻れないってよく言うんですよね。
確かに下側にとってはもう終わったことだし、忘れたいと思ってるし、
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パートナーにもそれを乗り越えて新しい関係を作る努力をしてほしいってつい思ってしまう人が多いんですよね。
だけど、された方にとっては過去のことじゃないんですよね。
終わったことでもなくて、今ここにあるまさに今負っている傷なんですよね。
そのトラウマっていうのは過去のことではあるんだけど脳の中では今この瞬間っていうふうに認識しちゃうんですよね。
だからフラッシュバックが起こった時にまさに今すごい傷ついているかのように混乱したりとか取り乱したりとかするんですよ。
なのでそのトラウマを与えた本人がパートナーになる場合って何気ない日常生活がトラウマの引き金になっちゃうんですよね、家の中であっても。
だからこそ下側にしか癒せない傷があって、下側だからこそそのされた側の心の傷を癒すことができるんですね。
どうやってやったらいいのかっていうと、された側の気持ちをとことん引き出していって理解しようとする。
同じ体験を疑似体験するかのようにその感覚を感じないまでに共感を寄せていくんですね。
理解されることと寄り添われることで癒しが始まっていくんですよ。
矢野さんも言ってましたけど、傷は消えないって言うんですよね。
トラウマの心の傷っていうのは消えないんです。
だけど薄くすることはできる。
毎日毎日寄り添い続けることでその心の傷を薄くすることはできるんですよね。
もし本当にパートナーのことが大切であるならば、
例え自分が下側であったとしても寄り添うってことはできるんじゃないかなって思うんですよ。
そうすることでやっとお互いの本当の気持ちが分かるようになるんじゃないかなって。
本当はあの時こうして欲しかった、ああして欲しかったっていうのがお互いにあると思うんですよね。
それを知ることができるんじゃないのかなって思うんですよ。
なんでなのかというと、理解してもらって寄り添ってもらえた、
その分かってもらえたっていう安心感が2人に親密さを作るんですよね。
僕よく思うんですけど、心の傷が生まれてしまって距離ができてしまった夫婦っていうのは、
橋のない川で両側に両岸に立っているようなものなんだなって思うんですよ。
2人の間には川が流れていて、すごい流れが急な川がそこに流れてるんですよね。
もう濁流ですよ。ゴーってもう水が流れてる。
なのでもう向こうから喋っても声が相手に届かないんですよ。
自分の声を相手に届けるためには、
もしくは相手の声を自分が受け止めるためには近くに行かないとダメなんですよね。
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心の傷があってすごく怖かったりとか近寄りたくないとかっていうふうにお互い思ってしまうんだけど、
その濁流に流れる川に足を入れて足場を作って橋を作っていくんですよ。
ちょっとずつ橋を作っていって相手に近づいていくんですよ。
川の流れに飲み込まれそうになったりする時もあると思うんだけど、
もう頑張って橋を架けていく。
その橋を架けるっていう行為が理解と共感だと思うんですよ。
理解と共感によって相手に向けて橋を作っていく。
自分が近づいていけば向こうも気が付いて同じように橋を作り始めてくれるんですよね。
その2人が作った橋の上で落ち合えた時にやっと2人の心も結ばれるんじゃないのかなって思うんですよ。
すごい大変な作業だし、その当事者にしかわからない苦悩がそこにいっぱいあるんだけど、
下側にしか癒せない傷があるんじゃないのかなって思うんです。
家庭の中には被害者と加害者がいる状態になっているので異常事態。
だから下側はされた川に寄り添い続ける必要がある。
じゃないのかなって思うんですよね。
あと一概に被害者加害者って分けられないケースもあるんじゃないかなと思うんですよ。
たとえ不倫な問題であっても下側が一方的に悪いのかっていうとそうでもないケースも中にはあると思うんですよね。
それってなかなか相手が心を開いてくれなかったりとか、
親密さをお互いに作り出していけなかった環境自体に問題があったりとかもすると思うんですよね。
2人の言動がお互いに対して強い影響を与え合っているから、
怒りとか寂しさとか恥っていった感じを引き起こすんですよ。
それによっていろんな気持ちを作り出していくんですよね。
なので大事なことは自分の心の傷に触れることを恐れないこと。
相手から責められることを恐れないこと。
流れの急な川に橋を架けるように少しずつ2人の距離を縮めていく。
たとえ橋を架け終わったとしてもトラウマは消えることはない。
だけど薄くすることはできる。
その努力を続けるっていうことだと思うんですよ。
夫婦の旅っていうのは死ぬまで続いていくんじゃないのかなって思うんです。
それはすごい辛いとか苦痛な旅っていうわけじゃなくて、
2人がお互いを理解し合う旅だと思うんですよ。
理解し合うことによって、
2人の間には今まで感じたこともなかったような親密さが生まれて、
もう本当に幸せっていうのはこういう感覚なんだなっていうことを
実感できるようになるんじゃないのかなって思ってます。
僕自身もそうだったし、
関係性がうまくいった方の話を聞いていても、
そういうふうにおっしゃる方は多いです。
夫婦の旅っていうのはとても奥深いものだなって思ったりもしています。
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ちょっとでも参考になれば幸いです。
ということで、今回も最後までありがとうございました。
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ということで、また次回お会いしましょう。
さようなら。