広報の役割と経験
スピーカー 1
新米広報のための質問箱。 こんにちは、朝日デジタルラボの新米広報津田です。
スピーカー 2
こんにちは、広報の武田です。
スピーカー 1
このポッドキャストでは、ひょんなことから広報を兼務することになった津田が、 広報の先輩である武田さんに、広報って何なのと、いろはを伺う、そんな内容でお届けしております。
今回はですね、武田さん、いろいろなご経験をされてきているかなと思うんですが。
スピーカー 2
ベテラン感、やだな。
スピーカー 1
仕事のスキルって、掛け合わせが重要みたいな話は、いろんなところで言われてたりしますけど、
広報において、どんな経験の掛け合わせが役に立ったとか、役に立ちそうとか、何かあれば、そういったお話ができたらなと思うんですけど、いかがですか?
スピーカー 2
そうですね、まず私個人がどう思ったかというと、私はもともとメーカーの広報出身なんですけど、
割と人数がいる会社のメーカーだと、人事異動というのがあって、ジョブチェンジって言うんですかね。
比較的いろんな部署に移動させられるんですよね。
スピーカー 1
何年ごとにとかってありますよね。
スピーカー 2
当時は若かったからね、広報って専門職、今も専門職だと思ってますけど、
だから、なんで広報の専門家なのに移動させられるわけとか思ってたんですけど、
今、一人で自分で広報の会社を立ち上げて、いろんな広報のお手伝いをしていいと思うのは、
メーカーに行った時にいろんなジョブチェンジをしたことが、たぶんすごく役に立っていると思っていて、
社内調整の重要性
スピーカー 2
私は元々企画にいて、企画から広報になって、広報からまた製品プロデュースのチームに移動して、
スピーカー 1
新規営業企画みたいな営業の部署にも行ったことがあって、
スピーカー 2
っていう感じで、意外と広報じゃない部署の仕事もしているんですよね。
そうすると、広報って誰かが作ったものとか、会社がやろうとしているサービスをプロモーションするじゃないですか、
その作っている側のチームに入ることで、
自分が今まではこういう機能を入れてくれないとメディアが紹介しないって言ってますとかね、
例えばメディアの視点から言うと、このタイミングにこういうリリースを出してくれないと困るのにって訴えていたこと、
企画からそんなことを言われても、今回の仕様はこれなんでとかね、
言われていたものが、自分が企画側に回ると、メディアが取り上げられやすいような商品構成とか、
お客さんに受けそうなタイミングのリリースとかを調整できるようになるわけですよ。
その時に、例えば開発の人たちとのやり取りとかが、
今になって、例えば同じように記者会見やりたいですとか、新商品のリリースを出したいんだけど、開発が協力してくれないとか、
例えばこのネタを出したいんだけど調整が間に合わないみたいな、社内調整できませんみたいな話をね、
クライアントから聞いた時に、じゃあここの部署のこういう人にこういう風に話してみてくださいよみたいな。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
広報視点と作っている側の視点で違うんで、作っている側の言い分というのがあって、
その言い分を知った上で、協力をお願いできるようになったとかね、そういうのがまず一つあるかなとか。
あとは広報チームで広告宣伝とかも一緒にやってたことで、
広告だったり印刷部フライヤーだったりテレビCMだったりとかを一緒にやってたことで、
スピーカー 1
自分でDTPができたりするっていう、私できるんです。
スピーカー 2
できるっていうか、要はフォトショップとかイラストレーターとか動画ソフトとかを自分で扱えることによって、
広報になってできることが増えるっていう。
例えば反則用の資料を作るのも、綺麗に作るにはクリエイティブに一回頼まなきゃいけなくて、
スピーカー 1
そこのタイムラグがあるんですけど、簡単なパネルだったら自分で作ってしまうと早いじゃないですか。
スピーカー 2
そういうメリットだったりとか。
スピーカー 1
確かに伝えるのもまた面倒くさかったりしますよね。
パネル作ってっていう時に、こういうコーデっていうのをデザイナーさんに発注するより、
スピーカー 2
スピードが今重要ですとかなってくるとちょっとありますよね。
今の私みたいに個人でやっている広報さんとメーカーの中にいてやってる広報さんで、
多分微妙に必要なスキルセット違うんじゃないかなと思うんですけど、
メーカーの中にいる広報さんにとってきっと一番必要なのは社内調整で、
いかに社内調整がうまくいくのかっていうのがとても大事だと思ってるんですよね。
そのためには、やっぱり広報ってちょっと部外社で使ってる人たちからすると、
だから外からやってる奴が何勝手なこと言ってるんだみたいになりがちなんだけど、
例えばいろんな部署にいた経験があると、そこに知り合いや仲間がいるから協力してもらいやすくなったりとか、
あと視点を変えて相談できるから、うんって言ってもらいやすいとかっていう感じになりやすいと思うんですよね。
だからよく広報に向いてる人って、どういう人間を社内で広報にしたらいいかみたいな相談を受けるんですけど、
いろんな部署、例えば営業とかいろんな部署で経験値を積んだ、社内に知り合いが多い人がいいですよみたいな。
スピーカー 1
顔がきくから社内調整をしやすくて、なんかちょっと融通聞かせて欲しいとかだった時にお願いできる関係性があったりとかってことですね。
スピーカー 2
あとその社内のことに詳しい、いろんな部署に詳しいと、メディアさんと話す時も広報本人が詳しいから、
フリーランスとしての広報
スピーカー 1
はいはいはい。
スピーカー 2
伝言ゲームにならないで会話ができたりとかもするじゃないですか。
スピーカー 1
そうですね。いつも持ち帰りの人は辛いですもん。メディア側からすると。
スピーカー 2
専門的なことはともかくある程度は喋った方がいいから、そういうところは多分すごく役に立つんじゃないかなって思うんですよね。
スピーカー 1
おそらくあれですよね。広報さんとしてもメディアから質問を受けた時に、これはあの部署に聞けばいいなとかも必要なんですよね。
スピーカー 2
この部署のこの人に聞くとみたいなことが当たりがつけられる人だといいかなと思うので、
もしくはどの部署に行っても愛されるキャラみたいな人。どっちかがいいんじゃないですかねってお伝えしたりします。
あとどうしても広報さんって、違う部署の上の人たちと対等に話をしなきゃいけないシーンがあって、
例えば社長のインタビューで、社長がうっかり出言しないように社長に強く言わなきゃいけないとか、事業部長に対して情報を出さないように指摘しなきゃいけないとかいう時に、
広報が部門として成立している大きい会社だったら、自分の代わりに広報部長さんが言ってくれるからいいんだけど、そうじゃないケースとかもあると思うんですよ。
そうすると立場が上の人に言いづらいじゃないですか。
だけど社内コミュニケーションが取れてる人だったら、こいつが言うなら聞いてやるかみたいになると思うんですよね。
スピーカー 1
そうだよね。メディア側はうっかり出言も含めて、ポロッと何かを言わせるために、あの手この手、僕なんかすぐ馬鹿なフリをして。
怖い怖い。
よくやる。
スピーカー 2
こういう人だよ、危ない人は。
スピーカー 1
やったりするけど、でもそういうことだよね。
そこでストップってかけられるタイプの人とか、社長それ言い過ぎとか、ここNGでとかちゃんと言ってくれると、なるほどってこっちもなったりしますもんね。
スピーカー 2
特にその企画開発系の作ってる部門のスキルというか経験値は役に立つ気がしましたね。
スピーカー 1
逆に今の私みたいにフリーランスというか外部の工房としてやる場合は、多分営業経験とかがすごい役に立つんじゃないかなって。クライアントワークって言われてるよね。
スピーカー 2
いろんな相手がいるからね。いろんな相手によってその人が求めてるものを考えて、タイプにも合わせて受けてきた結果、満足度を上げるために今度は社内側にそれを調整していくって仕事をすると思うんですけど、それがまんま工房がやってることと同じだと思うんですよね。
スピーカー 1
確かに。そうか。無駄になる仕事は基本なさそう?
スピーカー 2
意外とそうなんじゃないかなっていうのをメーカーを辞めてから気づきました。
スピーカー 1
そうか。フリーで求められるものに多分いろいろ変わってくるわけですよね。
そうですね。
これ工房か?みたいなのも今お仕事としては相談を受けたりとかも結構多いんですか?
ありますね。私は一応工房のコンサルタントというお仕事をしているんですが、イベント屋さんみたいな仕事を頼まれることとか。
僕らもお願いしますからね。
まさにそれですね。
スピーカー 2
それこそイベントの年生広報会社さんとか運営会社さんとかPAさんとかと直接ずっとやり手をしてきたから、なんかそこが得意分野みたいになっていて。
広報に必要なスキル
スピーカー 2
そうすると、例えば記者発表みたいなことをするときに、工房さんって記者発表で仕切れるのはメディア側の視点で動けるところだと思うんですけど、
実際は会場のイベントを仕切らなきゃいけなくて、そうするとマーケの人とかに協力してもらわなきゃいけないじゃないですか。
でももともとイベントのスキルがあると全部一人で仕切れてしまうので。
スピーカー 1
イベントのスキルっていう意味だとマーケとかそっち側の人たちが普段展示会やったりとかそういうのが多いから詳しいとかっていうのがあるってことですね。
私がいたメーカーの会社は工房チームがイベントを仕切っていたので、勝手に身についたスキルなんですけど。
スピーカー 2
でももちろん一番多いのは、数を考えるとマーケ系のところに所属していることが多いと思うし、
そういう感じのアルバイトをしててスキルを持っているみたいな友人もいましたね。
スピーカー 1
学生時代に、それこそ御社のインターンとかね。
そうか、そういうことか。
いたりしましたね。さっきのBTPソフトが使えるみたいなのも地味なんだけど、仕事増えるんだけど意外と役に立つスキルだったりとかあるし。
確かにね、そういうのがあると自分が手を動かさない場合もあるけど発注もしやすくなるよね。
スピーカー 2
あと工房のスキルの掛け合わせっていう意味で言うと、多分記者さんのスキルの掛け合わせはいいんじゃないですかね、すごく。
多いですよね、元記者さんとか。
スピーカー 1
ああ、確かに多いですね。
スピーカー 2
メディア側だった経験と文章を書く能力を持っているっていうのは工房としては結構強みなんじゃないかなと思います。
スピーカー 1
確かに。前にいたメディアとかだと、工房さんから文章の添削をお願いされたりとかしてましたよ。
スピーカー 2
そういうのはありますよね、多分。
スピーカー 1
確かに。
スピーカー 2
私も前の同僚で元新聞記者さんとかいましたからね。
スピーカー 1
はいはいはい。多いですよね、添削のパターンとしてメディア系をやっていて、工房職に就いているとか。
スピーカー 2
特にエージェンシーとかフリーランスだとその手のスキルセット的なやつはいいのかもしれない。
メーカー系の工房になるなら、それだけだと外側のことしか見えていないので、うまく社内で立ち回れないってことが起きやすいから。
スピーカー 1
社内調整のスキルセットがあると、本質的にそっちの方が多いですもんね、多分ね。
スピーカー 2
そうでしょうね。
スピーカー 1
実際にリリース書くときには文章力とかいろんな表現力とかあるかもしれないけど、その手前の誰それに交渉してとかっていうのが…
スピーカー 2
巻き込み力みたいなのが、工房として成功するって意味だと大事な気がする。
スピーカー 1
うんうんうん。なるほど。確かにそうだな。
だから多分今これを聞いていて、工房から他の部署に行っている人もいるだろうし、これから工房になりたくて今でも違う部署にいるって人も、経験が無駄にならないようくすぶってちゃダメって話ですよね、これってね、多分ね。
スピーカー 2
私、メーカーの時にね、やっぱりジョブローテーションでいろんな部署に行った時にずっと工房をやりたかったから、メディアの人たちとかと添えにならないようにするためにボランティアをしたりとかね、某メディアのイベントのレザーをさせていただいたりとかですね。
スピーカー 1
その施設は大変お世話になりまして。
スピーカー 2
そうやってメディアとの接点を作りつつ、社内の他の部署の仕事をしていたんですけど、
当時はやっぱり猫なんだよって思ってましたけど、今私はジョブローテーションをかけてもらってよかったなと思っているっていう。
スピーカー 1
それしか知らないってね、やっぱりちょっと弱点にもなりますもんね、専門職ってね。
スピーカー 2
特にね、工房さんはね、荒木に飛んだ経験があった方がいい気がしますね。
スピーカー 1
工房の一個だけのスキルって、そもそも工房が一個だけのスキルで成立しないもんね。
多分いろんなスキルの掛け合わせが工房だもんね。
スピーカー 2
なんか裏方仕事みたいな感じ。
経験の活かし方
スピーカー 2
そもそも工房の人って多分営業とかバックオフィスとか向いてるんですよね。
スピーカー 1
タイプが似てて。
いろんな仕事を経験して、巨匠、武田さんが成立しているような。
スピーカー 2
巨匠はちょっと嫌ですね。
そもそもそろそろ新米広報じゃないよね。
スピーカー 1
そうなんですか。
あの基本、常に新米広報のポジションで何かを聞き出すとかっていう、ずるい。
スピーカー 2
ずるいやつですね。
スピーカー 1
これ聞いてる方々もきっと新米広報であると思うんでね。
みんな常に学びの機会ということでやっていただけたらなと思います。
お時間が来てしまいましたので、今回はこの辺にさせていただきたいと思います。
アサヒデジタルラボではですね、コンテンツで明日のワクワクを作るということをミッションにお届けしております。
CMVといったメディア事業の知見をですね、いろいろ活かしてタイアップコンテンツもやってますが、
住宅政策とかいろいろな企業のニーズに応えるようなことをやっております。
ぜひいろいろご相談いただけたらなと思います。
武田さん、今日はどうもありがとうございました。
スピーカー 2
ありがとうございました。