オープニングと季節の話題
ここは、八ヶ岳三陸のアートカフェ・ブルーテラス。
今日も、マスター夫婦とゲストの皆さんが、アートと音楽に包まれ、何やらワイワイ楽しそうに盛り上がっていますよ。
この番組は、大きな暮らしができる小さな家。
小沢スタンダード株式会社小沢建築工房の提供でお送りします。
皆さん、こんにちは。ブルーテラスマスターの伊藤です。今週も、美術の話で一時を共にお過ごしください。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
お久しぶりです。
皆さん、元気そうで何より。
まもなく連休となりますが、どんな予定が皆さんはありますでしょうか。
暖かくなりましたね。
夏野菜と植え付けですね。
お二人ともお忙しそうですね。あやちゃんも松浦さんも。
天気もね、春は雨が降ったりとか、いろいろ不純なところもありますけど、何よりも暖かいっていうことですね。
あっという間にゴールデンウィーク突入ですね。
今、暖かいと言ったんだけど、ちょっと暑くなるね、最近は。
そうですね。まだまだ上の方は暖かくなったなぐらいですけれども。
下の方にはね。
下の方はもう大変なことになる。
暑くてちょっと。
非常に貴重なね、心地よい季節を楽しむ時期だなと思います。
ぜひ楽しんでいきたいと思います。
それではですね、前回まではね、新版画の話題をずっと取り上げてきました。
スティーブン・ジョブズと新版画
その中でね、Appleの創出者ですね、スティーブン・ジョブスが川瀬ハスイの作品を収集していたということをちょっと触れたんです。
その時にですね、どんな作品かなという話題を出したんですけど、ちょっと具体的にわからなかったので、
今日はそのことについてお話をしたいなと思います。
コーヒーを飲みながらぜひ来てください。
まずAppleっていうと皆さん。
Appleです、携帯電話。
パソコンも。
スマホで、iPhoneでですね、非常にお世話になってますけれども。
私の場合はやはりAppleってパソコンの関係でお世話になってますが。
そしてですね、そのAppleを最初に作ったのはガレージの中で作ったんですよ。
で、大型のコンピューターは世の中にあったんだけど、もっと自分が使えるコンピューターを作りたい。
だから、パーソナルコンピューターという考え方。
個人が持つ。
で、今までないものを作ろうというそういう考えの中でね、ガレージで作ってきたんですけども。
そのジョブス。今ちょっとカフェの中にはジョブスのですね、顔写真が写ってます。
もう亡くなって結構たずんですね。
そうなんですよ。2011年に亡くなりました。
で、生まれた年を見たら、なんと私と一緒だと思ってね。
ですから、存命であれば今年71歳ということなんですけどね。
なんとなく自分の人生とジョブスの人生を考えると、なんてすごいことを狩りはしたんだろうかっていうね。
小学生の時にカラフルなパソコンが出てきて、これがAppleだっていうのを知った気がします。
そうですね。スケルトンのね。
でもなんか最初Appleって言うから、果物の会社かと思った。
そうそう。もっと前に言ってみると、Appleって言うとね、ビートルズのレコード会社ね。
それがAppleだったんです。
マッキントッシュって言いませんでした?
そうです。最初はマッキントッシュ、Appleのマッキントッシュっていうのがコンピューターの名前だったんです。
ちょっとそれもね、この番組の中でまた触れていきたいなと思います。
なかなかマッキントッシュに関わる面白い話も見つけましたね。
はい、それでですね、どんな作品を収集したかっていうと、こんな作品です。
ジョブズが集めた雪景色の作品
えー素敵。雪景色ですね。
そうなんですよ。
雪景色をね。
日本画?
これは新版画です。
新版画?
はい。それで、いろいろな作品を集めてはいるんだけども、あくまでも公開するつもりで集めたんじゃないんですよ。
自分の生活の空間に置くため。だから、どんな作品が実際に集まってるかっていうのはね、ちょっと謎なんです。
ちょっと実際作品ですよね。
そうですね。
14×9.5cm。
はがき台。
はがき台ですね、これはね。こんな雪の作品っていうのは結構あるみたいです。
どこですかね、山の風景が遠く。
素敵ですね。
長野?
はい。
ちょっとね、これね、雪の夜というタイトルだけで、川瀬篤自身はね、日本中を旅行して、そしてそこで見た風景を絵にして、それを元にして版画を作ってますから。
これももう少し調べていけばですね、ここで絵を描いたんだってこともね、はっきりするんじゃないかと思うんですけどね。
川がありますか、向こう。
ありますね。
そうですね。橋があってね。
どうそうだろうね。
さあ、次。これはね。
雲河。雲河までは行かないけど。
そうそう、雪の庭というタイトル。うらやすです。
うらやす?
うらやす。
今のうらやすの感覚。
そうそう、ディズニーランドができる前にね。
昭和7年目。
昭和ね。
非常にね、この深いモノトーンの中に。
今こんなに雪が降らないですよ、うらやすは。
で、この明かりがね、こんな風にファッと広がって、そして火に当たっていて。
ストーブか何かを燃やしているような。
多分、ストーブというか焚き火みたいですよね。
こんなね、実はこういう雪の風景というか作品をね、結構集めていたみたいです。
で、あとはですね、雨や夕暮れの景色とかね、あんまり人がいない作品。
お部屋に飾って落ち着く作品という感じですね。
非常にこの波水特有のね、静筆さというか。
それをですね、感じる作品を集めていたということなんですね。
で、何しろ具体的なね、全リストはないので、実際に見た人。
そこに訪れて行って、見てこんな作品があったよということで伝わってきているんで。
じゃあ必ずしももしかしたら性格ではないのかもしれない。
こんな感じみたいな。
ジョブズの美意識とAppleのデザイン
ただ集めたとしてはね、波水が東京20景シリーズ、東京を紹介するための風景、東京の風景を20箇所で描いたりとか。
それから日本各地の風景、旅見上げ第3章とか。
どうもそこから、そういうものから買い求めていったと。
それも実際に若い頃日本に来て、それに出会って買い求めていったということなんですね。
非常にこの空気静かでしょ。
静かですね。
チーンとしてくる、空気が伝わってきます。
だからあまりにもね、いろいろなものを描くのではなくて、できるだけ抑え込んで描いていくという。
そうするとね、どうもこれを見ていると、アップルの製品というか。
シンプルで。
無駄を省く。
あまり説明的ではなく、関わってみて初めてわかるというようなところ。
そんな精神がどうもこういう作品からの影響があったりとか、その価値観が共有するんじゃないかって。
そんなような見方もあるんですね。
じゃあジョブスさんのその考え方とか物の見方の中には、この日本的な風景とか捉え方があったが故のアップル。
うわー素敵。ジャポニズム。
そんな作品があるんですけど、さあもう一つユキの作品。
これはね、見たことがありそうな。
見たことありそうな。
何しろ版画ですから、当然何枚もあるわけですよ。
ちょうど三菱一号館美術館で行われた新版画の作品展の大半はスミソニアン美術館にある。
だけども同時に日本の美術館であるとか、あるいは画賞であるとか、あるいは個人のお宅であるとか、というようなこともありますから、どこかで見たことがあるかもしれない。
えー素敵ですね。
そうですね。ですから、ぜひラジオ沖の皆さんも河瀬波水と検索していただいて、ユキの作品とかですね、そんなようなものを入れていただけると、いろいろユキの作品に出会えると思います。
いいですね。お寺の山門で、赤色と雪が白く積もっていて、赤と白で。
この朱色の山門ってなかなかないですよね。
赤と白だね。
女の人がいるけど顔が見えないところをまた観察させていてね。
ですから若い頃、ちょうど28歳の時に先ほど話題になったマッキントッシュと呼ばれるアップルのコンピューター第1号を発表しているわけです。
それ以前にも流れの元になるものを作って発表していますけれども、そのちょうど前ぐらいに日本に来ているんですよ。
どうもこういう作品に出会っているという。
えー。
まだ起業する前ってことですよね。
起業していて、そしていよいよ具体的にいろんな試行錯誤しながら、最も第1号というパソコンを作っています。
だから以前の最初の頃作ったパソコンとマッキントッシュの第1号と見るとずいぶんデザインが違うんですよ。
以前のやつはその時にあるいろいろなものとよく共通するんだけど、そのマッキントッシュは実は今でも置いておきたいなというようなデザイン。
えー。
本当に魅力的な、まだまだちっちゃなモニターでモノクロですけどね。
このぐらいの大きさですよ、確かに。
まあまあそんなね、ですからひょっとしたら日本に来て、その中でいかにシンプルにするか。
まあ、その部分というのはね、非常に影響を受けているんじゃないかなということを感じるんです。
でも彼が来た時代は、28歳の頃ってなると、ちょうど日本は高度成長期の時代で、また違うじゃないですかね。
そういう風な中で、あえてこの昭和とか新版画を選んでいったっていうのは。
そこがね、やっぱり彼の感性なのかなっていう。
世の中がものすごく華やかで、というところに行って、逆にそのシンプルさに出会うことによって何が大事かという、そういう視点にたどり着いたんじゃないかな。
新版画の海外での評価とジョブズの感性
えー。日本に来て画廊とかで売ってたんですか。
そういうことでしょうね。
へー。
画廊。
どこ、画廊じゃないですか。どこですか。
もしくは神保町あたりの古書店。
古本屋ですね。
古いこの、あるじゃないですか。日本の版画とか使う店とかね。
そうですね。専門の店もありますからね。
へー、すごい。
海外の人の方が、新版画というのは海外に向けて発信しているわけだから、それを受け取った人が日本のどこだということにおいては、非常に関心が強いんじゃないかなと。
むしろ情報を持っていたかもしれない。
そうかもしれない。
だから我々新版画というとあんまりピンとこないですよね。
受け負えというと、ああそうだねって言うんだけど。
やっぱりそこら辺の感覚がどこに向かって発信されていたかということの違いとして国はあるかなと。
まあそんなふうに思います。
へー。
音楽紹介
ということで語ってきましたけども。
それでは、フロアラさん今日の音楽をお願いいたします。
はい、本日の曲は三階さんの君のために歌おうです。
君のために歌おう 君のために歌おう
君のために心込めて この歌を歌おう
君のために祈ろう 君のために祈ろう
君のために心込めて 幸せを祈ろう
光をくれる 君のために歌おう
君のために歌おう
君のために心込めて 幸せを歌おう
瞳にきらり 涙あふれ
君のために歌おう 君のために祈ろう
君のために君を想い 君だけに歌おう
君を胸に君を抱いて 君のために歌おう
ただいまの曲は三階さんの君のために歌おうでした。
ジョブズのコレクションと日本の美術
はい、前半はジョブスのカオセハスインの作品に触れましたが、
彼のコレクションは実際に公開されていません。
あくまでもプライベートな空間に置いてあるということです。
彼の日本文化、特に禅の世界への思いを考えると、
たぶんこういうものに惹かれたんじゃないかということで、
マスターの妄想みたいなところは後半の話をさせてもらいたいなと思うんですけれども、
実際にあるかどうかわかんないですか?
わかんない。たぶんあるだろうと言われてはいるんです。
自分でも持っているだろうということ?
もうたぶんこういうものを持っていたんじゃないか、持っているんじゃないかという。
2011年に亡くなって以降、家族はずっとそれを保管していますが、
一切公開されていないので、まだわからないんです。
さあ、それで今この画面に映しているのは演奏。
演奏。丸。
丸ですね。
隅で丸をくるっと描いている。
このどこにジョブスは惹かれたんだろうかということなんですけれども、
これ小道でもそうなんだけど、隅で描くって後で描き直ししませんよね?
はい。
そうですね。
実は小学校の頃ですね、小道をやっていて、ちょっと変だったんで、また上に描いたんですね。
それを家屋に見たら、蝶ちん屋をするんじゃない?という感じで。
蝶ちん屋どういう意味なんですか?
だから、塗って、またちょっと塗り直してということで。
でも小道ではそんなことしませんよね?
いや。
どうですか?
駿先生もいらっしゃいますけど。
そうですか。
最初はそんなこと言われてね、ああそうなんだって。
だから結局、筆を置いたら、それで一気にずっと描いていって。
一筆書きってことですよね。
だから、最初と最後が見えてるっていう。
だからプロセスが見えるっていう意味で。
すごい。
非常にシンプルだっていうことなんです。
そんな意味でも、特に円というものの完璧な形とかね。
そうですね。窓柄というかね。
窓柄。
今すべて完璧、何一つ描けることがないっていう。
それから墨という画材の、非常にシンプルですね。
黒か紙の白か。
紙が色がついたとしてもね、墨という。
同時に若干の濃淡というものが現れますけども、色はそこにないんですよ。
同じものが多分、2枚は描けない。
描けない。
そうですね。
そんなような作品っていうのが、実はあるんではないか。
で、これもちょっと、多分こんなものもあるのかなとかね。こういう世界。
墨をにじませたようなもの。
にじませて、にじんでいったとかね。
だから描いた後、それが徐々ににじんでいくという面白さ。
どういう作品になるか、最初から予測できないよね。
そうですね。その時の環境と紙質。
紙質。
あとはその墨の濃淡で。
だから関わってみて初めてそこに現れるっていう。
なんかもう本当、左の方は水墨画って感じですよね。
そうですね。
景色があるような。
何が描いてあるかは、見る人にとって見方によって変わってくるっていうね。
あるいは文字に関してもね。
何かが、こういう文字が描いてあるっていうよりも
ある種記号とか線のようなものという。
そんなような書道の中でのそういう作品なんかも
転んでいたっていうことも伝えられているってことはあるらしいんです。
ただ今今日ここで見ているのは、実際にジョブスが持っているかどうかは別なんですけどね。
非常に完璧なものとどうなるか分からないというような
そんな二つの要素を持っている。
変わり方によって、人によってそれは見え方が変わるとか。
道具なんかでも人の使い方によって、パソコンにおいてもね。
いろんな入り口がありますよね。
絶対こうでなくちゃいけないってこと。
さまざまな関わり方によって、さまざまな姿を見せてくれる。
なんかすごく自由度が高いですよね。
漢字だったらもうその漢字一文字に意味が出ちゃうから
どう考えてもその意味からは外れないけれども
そうじゃなくて自由に発想ができると
先ほどマスターがおっしゃったように
見る人の発想でいかようにも作品が変化していくっていう。
ジョブズさんのオタクにあったらどんな額がかかってるんですかね。
作品の解釈と自由度
額打ちがあって。
そりゃ豪華なお城みたいなオタクでしょうけど。
カレージで始まった。
ただこの絵、絵画とかそういう思考からくると
すごくきらびやかではないんじゃないかな。
シンプルで。
気持ちよく過ごせるという。
自分が好きか嫌いかなんでしょうね。
そうなんですよね。
最初に見せた写真見てると黒いシャツです。
いつもこれですね。
いつもそうです。
黒いジーパンを履いてね。
もうこれっていう。
非常に自分が気に入ったスタイルをずっと貫き通したという。
そんなとこがありますから多分そういう制御。
薄みと黒い額打ちが合いますね。
川瀬巴水の国際的な評価
薄みっていうのは合うのかなっていう感じもね。
しかもこういうの、この水墨画とか
誰が描いたかわかんないの多いじゃないですか。
そうなんです。
それでもう一つはね、お金持ちになると
当然投資の意味で有名な作品を買うってことありますよね。
確かに川瀬ハスインの作品は安くないと思います。
だけども、例えばピカスとかゴフコとかっていう
どんどん値が上がっていくというものではなくて
自分がこれが良いという
あくまで自分の側に置きたいということだけで選んでるっていう。
でもやっぱ川瀬ハスインも
私たちは日本人だからまた違う意味で
その作品の良さっていうものを感じるんですけど
世界的に見るとじゃあ売れるかといったら
もしかしたら好きな人は好きだけれども
あまり有名という感じではないですね。
だって私たち知りませんでしたからね。
ところがね、新版画がさっきもちょっと触れたんだけど
海外に向けて発信されてるでしょ。
そうするとね、広茂だとか
と同じレベルの認知度があるそうです。川瀬は。
もうそれらへんのところは
福井の江戸時代の有名な絵師と
同じぐらいの位置づけであるってことね。
だからいかにやはり我々が
日本のことでも知らないことが多いのかなっていうか
ある種の潜入感みたいなのがあるかもしれないね。
外国だとそれがないから
単純にこれ良いっていう風に感じるんでしょうね。
そうですよね。
ですから、例えばフィラデリフィアなんかに行くと
公園で絵を売ってたりすると
そうすると仕事を描いた
いろんな人が描いたんだけど
それで気に入ったものを買っていくという
そういうところではね
生活の中に自分の好きなものを取り入れるっていう価値観が
日本よりもあるのかな。
あとは家に絵を飾るという習慣がある
それはアメリカの方たちですけど
空間の中にいろいろなものを飾って
自分のお気に入りの空間を作っていくという
そういうところがあるんで
コレクションの可能性と日本の美術の源流
ジョブズさんの
ジョブズ家はコレクションを公開するということはしないんですかね。
しないんでしょうかね。
やったら面白いんじゃないかな。
でもジョブズが求めたということで
そこに付加価値がついてしまうというのを
もしかしたら嫌なんじゃないのかな。
ただ版画って擦れるじゃないですか。
だからその版元を持っている方が
擦っていいよってなれば
また世に出てくる可能性がありますよね。
そうですね。
大正時代
震災があったでしょ。関東大震災。
あれで相当萌えちゃったんですよ。震波が。
それ以降の作品は残っているはずです。
だからそれをまっすぐにするということは当然ありますけども
それでもやたらにするわけじゃなく
ちゃんと価値観を担保するためには
何枚すったって記録を全部しながら
ということがありますけどね。
ナンバーをつけて。
というよりも本当に自分の好きなもの
そして自分だけの世界
ちょっとそれを勝手にのぞきをしているというところなんですけど
ただしそういう中で生まれてきたものを
我々は日常生活の中で
道具として使っているという
それはそのまま
その源流は日本の美術につながるんじゃないかという
ところを一人マスターは妄想しておりまして
今日皆さんに話をしてあげるんです。
エンディング
じゃあ皆さん私のマイハンガーを一枚
そうです。
推薦を。
ふと思ったのは
ジョブスに会っておけば
私の作品が一枚売れたかもしれない。
そうですよ。
なるほど。
そういう不純なことを考えてる。
いやいや。
不純ではありません。
あくまでも。
ということで
妄想をお話しさせていただきました。
またこの続きは次回
ビア・ミルストのこの中にある
マスターの伊藤でした。
この番組は
大きな暮らしができる小さな家
小沢スタンダード株式会社
小沢建築工房の提供でお送りしました。