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建コンのアレこれの建コンのアレです。よろしくお願いします。
今回、第4回は、公共事業の流れについて説明していきたいと思います。
前回は、業者選定方式の説明をいたしました。
建コン業界には、会員企業、建コン協会というアソシエーションの協会の協会会員だけでも490社ぐらいあって、
国土交通省に登録をしている建コン業の企業の数でいうと、2500という数字があったり何千という、たくさん会社があります。
各いろんな自治体、あるいはいろんな事業主体が発注する設計や計画のプロジェクトは、そんなたくさんある候補の中から1社を選定するわけですね。
分野も分かれていて、得意分野なんかもあるので、毎回4000社が応募してくるというわけでは当然ないんですけれども、
とにかく複数社から1社を選ぶというプロセスが必ず存在すると。
その方式として3つ紹介、前回第3回でしました。競争入札方式、プロポーザル方式、そして総合評価落札方式。
この3つのものを使い分けながら1社を選定すると。
この辺が特に、我々の業界B2Gと言われたりします。GはGovernmentですね。
B2Cビジネス、コンシューマーのB2CとかB2B、ビジネスとビジネスのビジネスと言われますけれども、我々はGovernmentに対して仕事をすることが多いと。
そのGovernmentに対して仕事をする上では、原資としては税金なので、フェアさ、公平さというのが非常に求められる。
その公平に業者を選定するというために、今前回説明したような3つの方式が運用されているという状況です。
今回はこの前提知識を持った状態で、公共事業全体の流れを外観してみたいと思います。
つまり、これは第2回のお話でお話をした福岡県が橋を作りたいと例として、例えば思ったときに橋を作りたいと思ってから、実際に橋ができるまでの流れをもう一度順を追って説明をしたいと思います。
まず、橋を作りたいという例はちょっと一回忘れていただいて、そもそも我々が公共事業としてお仕事をするときは、公共のインフラって大きく分けると、交通のインフラと河川系のインフラに分かれます。
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そう言われることが多いです。いずれも交通インフラというのは、例えば道路ですね。道路というのはずっと繋がっているわけですね。県をまたいで。県をまたいで繋がっている広域の道路なんかは国土交通省という国が見ますよとか、河川も県をまたいで繋がっているので、ここからここはこんな方法で整備するけど、あっちの県では別にしていますというのは、繋がっている河川に対してはよろしくないので国土交通省がやりますというふうになっていたりするんですけど。
その道路や河川を全体的に俯瞰をして、どんなふうにしていくのがいいのかという計画を立てるというところがまず公共事業の最初のフェーズです。
今私は広い大きな道路や広い大きな河川を例にとって国の話、国土交通省の話をしましたけれども、道路で言えば市町村単位でも市町村単位の市が管理している道路というのがあって、その道路を使ってどんな交通が行われるのが良いかなという未来像を描くんですね。
これ交通マスタープランというふうに言ったりします。
河川も同じように市や県が整備する河川でも、もとおき国土交通省が管理する河川でも河川整備計画という計画を立てます。
この計画の中で交通だったら将来的に幹線道路としてここからここにできれば、今こんなふうに渋滞とか課題があるものがこういうふうに解決しますねとか言って、
ここからここを繋ぐ大きな幹線道路を作りたいとしたときに、AのルートとBのルートとあるんだけど、どんなような効果が期待できるかと。
こうやってまっすぐ繋げば工事は安く済むんだけど、実はこんなこんな問題があったりとか、ここにどうしても避けられない施設があるとか、そういうような話で全体の交通計画を立てます。
皆さんの住んでいる市町村の交通マスタープランというのもインターネットで調べてみると出てくるかもしれないので、見てみると面白いと思います。
そういうふうにして、河川整備計画で言えば、まず対象雨量と言って、どのぐらいの雨を想定するかという雨量の設定から始まって、
同じ雨の量でも雨の降る広さによっても違うし、広さだけじゃなくて降る場所によっても違うんですよ。川に到達するタイミングとか出てくる量とかですね。
そういったものをいろんなシミュレーションをしたりして、一番厳しい危険な状況を想定するとこうですねと。
そうなるとこういう流量、河川の流量になりますね。この流量に流れたときにこのポイントだったらこんな水位だけど、このポイントだったら川が広がってて水位がちょっと下がりますとか、そんなシミュレーションをしたりします。
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これが計画っていうフェーズです。
一つ重要な話は、こういった計画業務っていうのがいろんな事業主体から発注されるんですけど、その計画業務っていうのは前回説明をした三つの方式のどれかで発注されて、一つの健康業者が選定されてそれを実施します。
そしてこの計画業務を実施したら一度納品します。今回の計画業務での結論はこれですって言って納品します。
そして例えばその次、その計画のある一部を具体的に進めましょうとなったとしたときに設計のフェーズに入るんですけど、この設計業務っていうのはもう一度先ほどの三つの方法のどれかを使って発注されます。
ということは、これ理解が難しいところなんですけど、ということは計画を実施した会社が続きの設計の業務を実施できるとは限らないんです。
一回キャンセル。前回も説明したプロポーザル方式とか総合評価落札方式みたいに、実績とかあるいは現地をよく知ってるかっていうところも加点されたりするので、有利か不利かって言ったら有利であるとも言えるんですけど、計画を実施した会社が。
設計を実施している会社の方が次の続きの設計のフェーズを担う上で有利とも言えるんですけど、でもあの1回目とか2回目に話したみたいに計画の技術者と設計の技術者って結構分かれてるんで、その会社が果たして設計も得意かというと場合によってはそうじゃない可能性もあったりするっていうことですね。
設計の実績を持ってるかっていうと、別の会社の方が実はその施設の設計実績持ってるって可能性もあったりして、そういうふうにして1個の会社が最後までずっとやるわけじゃないっていうところが1つ理解しにくいポイントなんですけど、そういうふうになってます。
この背景っていうのは、まず1つの計画に紐づく設計業務っていうのはたくさん出てくるんですね。さっき言った広域に市なら市全体とか、県なら県全体のマスタープランを立てたときに優先順位を決めたりして、ここを先に設計して進めようとか、A、B、C、D箇所、来年度はやりましょうとかなったとしたときに、当然全部を1社じゃ設計できないっていう事情もあります。
それと、これまた設計・施工分離の原則に通ずるものもあるんですけど、やっぱり同じ業者が最初から最後までずっと面倒を見るっていうのは、公平性に欠けるっていう観点もあるというふうに私は理解してます。
そういうわけで、ある程度のボリュームで区切りの良いところで区切って、結論を出して納品をして1回終わり。続きの設計のフェーズは改めて前回説明した発注方式で、のどれから発注をするということになります。
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設計のフェーズのお話をこれからしようと思います。設計のフェーズでは、これは設計のフェーズと言いましたけど、〇〇〇〇設計業務っていうふうにして出てきます。
同じように発注されます。3つのどれからね。設計業務でやることは、計画に基づいて、まずその施設、例えば定房の改修設計とか、新しい橋梁を設計しますとか、ダムを設計しますとか、ダムの補修設計をしますとか、
そういった設計の中で、今回の設計で実現するべき機能をまず整理します。機能っていうのは、例えばどんな水位で耐えるのかとか、あるいは水門とかだったらどんな流量を放水できるかとか、あるいは道路とか橋だったら交通量はどんな風なのかとか、速度はいくつ、時速何キロかとか、
そういった機能をまず整理して、それを実現するようなものを設計します。設計するっていうものをもう少し噛み砕くと、いろんな計算関係ですね。構造物だったら構造計算、あるいは水にかかるものだったら水利計算、等々計算をして、それでその計算に基づいて、どんな形のものを作るかっていう設計図面を作成します。
その他ですね、いろいろどういう風に構造するかっていう施工計画を立てるとか、たくさんあるんですけれども、代表的なものとして今みたいなものを説明しました。
これでですね、設計業務の内容なんですけど、これで設計業務も一回納品をします。これで設計業務を一回納品をして、設計のフェーズとしては終わり。
この設計した内容、設計業務の成果をベースにして、今度は工事が再び発注されるわけですね。この工事が発注されるときも、3つの発注方式のどれかで発注されるっていうことです。
そういう風にフローは流れていくんですけど、担う業者が毎回変わる可能性がある。一回納品して、もう一度改めて発注をするっていうことを繰り返して、公共事業っていうのが進んでいくっていう、このイメージをちょっと持っていただきたいというか、ご説明したかったっていうのが今回の主たるポイントです。
そうすると設計業務っていうのは、当然工事の準備として行うことになるんですけど、これは例えばITで、ITのシステムで例えると、システムでも仕様書とか設計書っていうものを作りますよね。
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これと全く同じ言葉が公共事業でも使われていて、国交省とか自治体の事業主体が工事を発注する際に作る書類をまさに設計書って呼ぶんですよ。私たちの設計業務っていうのは、自治体さん、事業主体さんが設計書を作るための材料というか資料として図面や構造計算書や数量計算書っていうものを提示するっていう位置づけなんですね。
設計書って言葉が共通してるっていうのは面白いなと思って。ITとちょっと違うのは、ITだったらおそらく設計書や仕様書を提示したその業者がその続きのコーディングなんかを行って、実際のシステム開発まで一つの業者が行うと、元受けとしては行うということが通常だと思うんですけど、
公共事業とそのIT業界との違いは必ずそこが分かれてるってことですね。設計を担う業界と工事をする業界がもう業界レベルで違うんで、設計業務、いわゆる設計書の元になる図面や構造計算書っていうのは一度納品したらそれで業務としては完了。そういう位置づけになってるというところが伝わればいいかなというふうに思います。
というところで、大体ご説明したかな。工事も同じように発注されますっていうことを説明しましたよね。
ということでですね、晴れて設計業務によって具現化、具体化されたこの社会にこんなものが必要だ、鉢でもトンネルでもこういうものが必要だ、それを表す設計図面とか、それをベースにして改めて工事が発注される。
で、工事業者が一つ選定されて、その工事業者がものを作ると。そういうわけで晴れて、第2回の例に出した福岡県の橋梁というのは工事に至って、実際にはですね、また工事っていうのがこんなふうに短く済ましてはいけないぐらい大変なんですけど、
ちょっとこのチャンネル、この番組の趣旨としては建設コンサルタントの説明ということで、工事をして完成しますっていうところでちょっと終わらせていただきますけど、
そういう全体像で公共事業が成り立っているというところが少しでも伝われば嬉しいなというふうに思っております。
ちょっと拙い説明でしたけれども、この番組はですね、まず私が個人的にやっていることなので、説明が不正確なところもあるかもしれません。
用語がちょっと間違っているところもあるかもしれません。ぜひご指摘いただきたいということと、間違っているところとか不正確なところは上書き上書きで次の回、その次の回にちょっと足していって、
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全体でなるべく精度を高めていくみたいなことにしていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。
それでは最後まで聞いていただきありがとうございました。