1. イラストレーター原あいみの話
  2. #70 過酷だった「人形作家」と..
2024-04-11 11:53

#70 過酷だった「人形作家」というお仕事

今日は久しぶりに「イラストレーター」のお仕事話です。以前、人形作家という肩書きもつけていた時期がありました。気力も体力もめちゃくちゃ必要なお仕事で、子供が生まれてからはちょっと控えています。いつかまた作品として作れたらなと思いますが…😗

原あいみのポートフォリオサイト
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00:06
イラストレーターの原あいみです。
トイレトレーニングの時期のお子様にぜひ読んでいただきたい絵本、
ウンピーがパイインターナショナルより発売中です。
よろしくお願いします。
今日はですね、最近イラストレーターの話を全然していなかったので、
ちょっとイラストに関するお話をしようかなと思います。
とはいっても、いわゆる普通のイラストではなくてですね、
立体イラストとか、そういうふうに呼ばれたりするようなお仕事です。
私はですね、一時期人形作家っていう肩書きをつけていた頃がありました。
さっきも言いましたように、立体イラストレーターとか造形作家って言ったり、
ちょっとね、肩書きを当時も迷っていて、結局なんか定着しなかった感じはあるんですけど、
そういうお仕事をしていました。
どういうものかというと、いわゆる人形を作ってですね、
人形を売るとかそういうものではなく、
例えば広告とかポスターとか、そういうビジュアルが必要な時に、
平面のイラストではなくて、立体製作物を作って、
それを光を当てたりとかしながら写真撮影し、
その写真でグラフィックの仕事をしていくっていうようなものです。
なのでね、ちょっと言い方がどういう肩書きがいいのかわからなくて、
人形作家って言ったりしていました。
もともと作品でわりと人形を作るのが好きで、
作った人形を写真に撮ってポスターにするとか、
そういう作品を結構作っていたんですね。
これが仕事になったら嬉しいなっていうふうに思い、
ちょっといろいろ頑張ってお仕事になったっていうことなんですけど、
最初の頃は雑誌のカットとかをよくやっていました。
普段ね、もしかしたらあんまり気にして見られないかもしれないですけど、
雑誌とかウェブコンテンツとかそういったビジュアルに、
もしかしたら手作りの人形っぽいものがイラスト代わりに入っていることがあるかもしれません。
そういうお仕事ですね。
雑誌のカットでかなり経験を積んで、
いつかは広告とかメインを貼るような大きな仕事がしたいなっていうのを目標にやってたんですけど、
ありがたいことにランドセルのパッケージのビジュアルを作ったりとか、
あと企業さんの雑誌広告、見開きの雑誌広告とか、
あとブラジャーのお仕事を結構やってたんですけど、
ブラジャーの反則物とかポスターとかそういうものをやったりとか、
03:00
いろいろとやらせてもらいました。
お仕事してる頃も作品展とか個展とか、
そんなに頻繁にはやれなかったんですけど、何度かやったことがありまして、
そういう時は必ず割と立体作品を作って、
それを作品展に出したりしていました。
よく聞かれるのが、
これはご自身で手で作ってるんですか?
それともどこかに発注をして作ってるんですか?
というふうに聞かれるんですが、
全部自分で手で作っています。
あとは、これ何でできてるんですか?
っていうふうに言われるんですが、
いろんな素材で私は作るんですけれども、
一番多いのが石粉粘土って言って石の粉って書くんですけど、
パッと見紙粘土みたいなやつですね。
それの人形制作用の粘土があるんですけれども、
それをよく使っていました。
中身はですね、発泡スチロールみたいな、
実際の発泡スチロールとはちょっと違うものなんですけど、
スチレンボードっていうのを削り出して、
ベースの芯を作って、
その上に石粉粘土を乗っけていって、
ヤスリで、ヤスってですね、紙ヤスリで。
滑らかにした後、アクリル絵の具で着彩をして、
お洋服とかは布や毛糸などで自分で手で作りまして、
着せていくっていう感じで、
お人形を作っていました。
なので、平面のイラストを描くより、
めちゃくちゃ手が混んでるんですね。
工数もすごくかかるし、
だから雑誌のカットで、
あんなことよくやってたなっていうような、
仕事量だったんですけど、
でも自分的には、
それで結構大きな仕事を取っていきたい、
っていう目標があったので、
会社に所属していましたが、
いいよって許可をもらって、
その値段だけど、
あんまり時間かけないようにやりな、
っていうふうに上司に言われながら、
ずっとやらせてもらっていました。
石粉粘土や布、毛糸を使うことが多かったんですけど、
それ以外にも、
樹脂粘土っていうのを使うこともありました。
樹脂粘土は、もともと色が付いているので、
石粉粘土で自分で着彩して作るよりも、
結構パキッとした表現ができるんですよね。
わかりやすいポップな感じに仕上がる人形になります。
それでやったお仕事で、
とても印象に残っているのがですね、
世界文化社さんというところから出ている、
月刊絵本、保育園とかでね、
定期講読して読んでもらうような絵本なんですけど、
それの表紙を1年間、
この立体イラスト、お人形撮影でですね、
やらせていただきました。
06:01
この時のテーマが食育だったんですけど、
世の中にね、あるお野菜とか果物とか、
そういうのが実際に畑や木とかでなっている姿を、
子どもたちがあまりたくさん見たことがないので、
その姿を楽しく見せていきたいっていうようなテーマで、
あれは確かご指名をいただいたんだったと思います。
コンペとかではなかった気がします。
そのリアルの現場に、
お人形とか造形物で施しをして、
写真撮影をしたものが表紙になるっていうのを
やりたいということで、
私は何度か配信でも話してますが、
アートディレクターをやっていたので、
撮影ディレクションができるんですよね、一応。
なので自分で人形を作り、
カメラマンさんと一緒に畑などに行って、
自分の人形をセッティングしながら、
角度とかアングルとかをカメラマンさんと一緒に
作り上げていきながら、
一枚写真を撮って帰ってくるっていうようなお仕事でした。
それができる人ということで、
ご指名をいただきました。
これがですね、
本当に変わったお仕事で、
とっても大変でした。
現場に行くまで、
どんな大きさなのかっていうのがね、
例えばリンゴとかだと、
大体このくらいだろうっていうのが分かりますけど、
プチトマトとかだと、
プチトマトにね、
みんなずらーっと枝についてるプチトマトに
お顔をつけて、
プチトマトちゃんたちがずらーっと並んでる様を
撮りたいっていう話、
会だったんですけど、
その目の大きさが、
実際現場に行って、
ピッタリかどうか分からないんですよね。
なので、
2パターンずつくらい作っていって、
その場で、
背景も良くて、
光の当たり具合も良くて、
一番良い場所で撮れるものを選び、
そこに、
自分で作った目とか、
虫とかね、
そういったものを、
小人とかそういうのをセッティングして
撮っていくんですけど、
本当にね、
ライブだったんですよね。
現場に行ってみないと、
分からないっていうような、
とても恐ろしい進行でした。
あと、
例えばですね、
スイカを切って、
そのスイカをシャベルで掘っている
小人さんとか、
蜜を吸ってるカブトムシ君とか、
そういうのをね、ブスブス刺して、
屋外だけど、
ファンタジーを作り上げるみたいな感じなので、
あんまりね、
もたもたしていると、
カピカピしてきちゃうんですよね、スイカが。
そういうことも多くて、
その、
みずみずしさをちゃんと
映さなきゃいけないので、
スピード感も
必要というような、
09:00
本当にね、
毎回めちゃくちゃ緊張する
撮影でした。
それを12ヶ月やりました。
かつ、
日の光がいい時間帯に撮らなくちゃいけないので、
だいたい現場で、
午前中に撮りたいんですよね。
そうすると、かなり早朝出発になる
っていう感じで、
しかも当時は、
たぶん、あれ20代、30代前半かな、
くらいなんですけど、いろんな仕事を
本当にめちゃくちゃやっているときだったので、
自分のこの人形の仕事は、
もう後回し、後回しになってしまって、
本当にね、
前日まで徹夜で作っているみたいな、
もうむっちゃくちゃなね、
働き方だったんですよね。
徹夜明けで出来上がった人形を抱えて、
早朝出発で畑に行って、
土で掘って、
そういうことをやって、
撮影してくるみたいな、
そんな1年間をやらせてもらいました。
でもね、
表紙を飾れるっていうのは、
やっぱりイラストレーターとしては、
かなり嬉しいことなんですよね。
表紙は、その本の顔ですからね。
とても嬉しい、
ありがたいご指名でした。
最近はですね、
この人形のお仕事を、
ちょっとだいぶやってないんですよね。
PRのポイントとしても、
あんまり入れていないんです。
というのも、やっぱり、
ものすごく体力がいるんですよね。
やり直しが効かないので、
ものすごく緊張して、
作らなくちゃいけないし、
作るのもですが、
あと撮影もね、めちゃくちゃ体力いるんですよね。
本当に、お人形って、
1ミリ、本当0.5ミリくらい、
角度が変わったり、
写真のアングルが変わるだけで、
全然表情が変わったりするんですよ。
なので、
本当にスタジオとかでも、
屋外でも、
本当に緊張しながら、
足腰、中腰とかになって、
調整して調整してみたいなのを、
たった1枚撮るために、
ずっと細かく作り上げていく、
みたいな作業なんです。
なので、体力的にね、
ちょっときついかなという風に、
今は感じています。
なので、今はお仕事のアピールポイントには、
あんまりね、
積極的に入れてはいないんですが、
作品とかね、
まだいつか作りたいなと思っているので、
大量にある家に置いてある布とか、
材料とか、
捨てられずに、
置いてあるんですよね。
またいつか、
挑戦する時が来たら、
いいかなと思っています。
あ、過去の作品の一部ですが、
見られるサイトを、
概要欄にURLを付けておきます。
よかったら覗いてみてください。
ということで今日は、
イラストレーターの中でも、
ちょっと変わった人形のお仕事について、
お話ししてみました。
イラストレーターの原絵美でした。
また話します。
11:53

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