広告をやって楽しむ、見て楽しむ、話して楽しむアドバタラヂオパーソナリティの富永誠です。よろしくお願いします。
今回も広告にまつわるトピックスからお話をさせていただきます。 今回ピックアップした広告のテーマですね。
みんなのおもしろネタに新しい技術と試行錯誤で逆境をチャンスに変えたマッチングアプリです。
みなさん、初めてのマッチングアプリはオタコイというキャッチフレーズを聞いたことありますでしょうか?
特に、そうですね、ツイッターを使われている方は見たことあるんじゃないかなというふうに思うんですけども、
こちらのマッチングアプリのサービス、広告が印象的で、生成AIを活用してオタク男性と美女のカップル画像を
それを広告として活用したマッチングアプリなんですよ。 マッチングアプリの広告といえば美女が出会い欲しいなぁみたいな広告をよく発信してたりとかするんですけど、
これは一見不釣り合いそうな2人っていうのを広告に使って発信してたと。
しかもそれが生成AIを活用した、生身の人間ではなくAIが作り出した男性女性のビジュアルでやってたんですよ。
これがX状で、時には1万回以上のリポストがされるなどとても話題になっております。
もちろんね、みなさんも見たことあると思うんで、それなんだ知ってるよとかっていう方もいらっしゃると思うんですけど、
僕としてもこんな広告あるんだみたいな、こんな広告しちゃっていいんだみたいな印象からちょっと調べてみました。
今回色々調べた中で面白ポイント4つあります。
1つが業界的判例を逆手に取った手法であること。
2つ目が実はかなり試行錯誤しているビジュアル画像なんだということ。
そして3つ目、みんながパロディできるような種巻きをしていること。
そして最後4つ目、ネタ系アプリサービスからオタクの出会い方の新しい挑戦というところ、面白ポイントを4つ挙げさせていただきました。
面白ポイントを4つ挙げさせていただきましたけど、それに向けてオタ恋とは何なのかみたいなことを改めてみなさんにご説明させていただきます。
まずオタ恋っていうのは改めてどういうものかっていうと、お互いの趣味を完全に許し合えるオタク同士の出会いを実現するマッチングアプリです。
そうですね、みなさんもマッチングアプリ最近よく聞くようになったと思うんですけど、有名なところで言うとPairsとかTinderとかTappleなどのマッチングアプリが有名かなと思うんですけど、
一昔前はそれは出会い系みたいなことを言われてたりとかしていて、結構ちょっと若干ダーティーな部分、みなさん印象あったと思うんですけど、
マッチングアプリっていう言葉に変わってからよりカジュアルに、そして結構今出会い方としても一般的になっているなと。
ここはもう言葉の力と言いますか、変化っていう促したっていうところ、随分世の中に一般的になったポイントなのかなと思うんですけど、
その中でもオタク同士の出会いっていうところにフォーカスしたマッチングアプリであるというところですね。
運営会社はHEM Systemsという会社です。
こちらの会社は設立は1998年、なので25年ぐらい経っていると。
創業当初はシステム開発とかシステムコンサルティングの授業を行っていて、その後2011年からソーシャルゲーム業界に参入してきたと。
三国志系のゲームだったりとか、そういうのをやって開発運営をされていたようですと。
オタコイってどういうものかってお話をしたんですけれども、基本料金は無料。
なのでアプリをダウンロードすればタダで始められると。
その中で始めている人、オタコイに登録している人っていう同士をマッチングさせると。
そこにはこういう趣味を持っている人とか、こういうステータスの人みたいなので検索をかけて、より相互ないように。
そしてお互いが出会いたいというモチベーションがある人たちが出会える、一個のツールとして活用されていると。
例えば自分と話が合いそうだなとか、様子も含めてこの人好きだなみたいな人を探していって、その後いいね、この人素敵だねみたいなアプローチをしますと。
そこからマッチングしたらメッセージを交換し合ってやり取りをするというような流れとなっております。
料金体系は女性は基本機能は全て無料ですと。
男性は女性とマッチングするまでが無料。
そこからのメッセージはもうお金がかかってくるというところなんですね。
これはやっぱり面白いですね。
なので最初は男女共に無料からスタートできるんですけど、女性はやり取りも無料で、男性はやり取りに関しては有料になってくると。
有料会員、プレミアム会員、プライベート会員というように分かれていて、
もちろんその中に先ほどお伝えしたいいねの数の制限だったりとか、メッセージっていうところもどれぐらいできるのかっていうのはそれぞれのプランによって異なってきます。
それが料金体系なんですけども、ここからはなぜ面白いのか、このサービスの広告がっていう話をさせていただきますね。
今回参考とさせていただいた記事がですね、文春オンラインとITメディアとデンファミニゲーマーというサイトを背景して、そこから情報を集めさせてもらいました。
じゃあ先ほどの面白ポイントについて話していきます。
まず業界的判定を逆手にとった手法というところなんですけども、2022年の11月のオタコイのサービスがスタートしました。
サービス開始当初はですね、会員数が伸び悩んで結構厳しかったと、すでにタップルとかペアーズとか市場ではですね、パワーの強い競合相手がいたのでなかなか難しかったですと。
差別化がなかなか難しいジャンルではあるんですけども、そこに対して先ほどお伝えしたオタク同士の出会いっていうところによりもっと突き詰めていく中で、ちょうどそのタイミングで生成AIっていうのが流行り始めたんですね。
いわゆる自分で文字を打って、それを読み込んだAIがあなたが欲しがっているのはこの画像ですかっていうので自動で作ってくれる、そんな生成AIですねが普及し始めたと。
それに着眼したHMシステムがですね、これを広告に使おうというようになっていきました。
マッチングアプリっていうのは既成業種になってしまっていて、サービスの特性上出演していただけるモデルの方がそもそも少ないですと。
やっぱりマッチングアプリイコール怪しいというイメージがあるため、実際のモデルさん、かわいい女性を使って広告したいって思ったとしても、なかなかそれに手を挙げてくれる人がいらっしゃらないというところが、これは業界とかサービス的な仕方のない部分だと思うんですけど。
仮に手を挙げてくださったとしても、通常のギャラのだいたい5倍か10倍って高額になってしまうケースが多いと。
参入したばっかで、しかもこれから規模を大きくしていかなきゃいけないという中で、広告費としても結構かかってきてしまうっていうのが正直マッチングアプリの参入するのが難しい部分でもあるんですね。
ギャラが5倍か10倍ですからね、全然違うんですよね。
やっぱりオタクっていうイメージを再現してくれる人たちに出演してもらうっていうののハードルよりも、じゃあ自分たちで作ってしまおうっていうところで発想を切り替えて、
その業界のハードルを別の角度でアプローチすることで結果にもつながったっていうのは、これはもう面白ポイント1だなと思いました。
次ですね、かなり試行錯誤しているビジュアルですというところなんですけど、これさっき生成AIで簡単に作ってんじゃないかみたいな話したと思うんですけど、
一応この記事によると大量に作成したもの、生成AIから作られてた画像出てくるんですけど、その中で月80枚程度を広告素材として採用していると。
なのでABテストもしやすい。要するにこの画像は反応が良かった、この画像は反応が良くなかった。
じゃあ反応が良かった方をベースとしてまた違うやり方をしていこうっていうような、いわゆる広告素材を使ってのABテストっていうのをよく企業さんでも、例えば言葉違いとか背景違いとかそういう訴求違いでテストしてたりするんですけど、それをめちゃくちゃ重ねてるっていうふうに言ってました。
しかも生成AIだから撮影しますとかじゃなくて、もう重要なポイント、重要な要素を落とし込んだら、そこからもうどんどん作ってはくれるんですけど、やっぱりそこからどれがいいんだっけみたいなのをチョイスするのは人間なので、そこの検証をたくさん重ねてたっていうふうに言ってますね。
ちょっと僕も今回このエピソードを撮るにあたって、オタコイ公式さんの投稿を一番最初から振り返って見てたんですけど、ちょっとそれをぜひ皆さんにお伝えしたいんですが、この今Xのオタコイの公式のサイトをグーッと遡ってた、まず一番最初が2022年の12月に投稿をスタートされてました。
ここがいわゆるサービスローン地ですね。そこから時間が経ち、2023年5月10日、最初の生成AIを使った投稿をしておりました。これはかわいらしい女の子ですね。ちょっとやっぱり雰囲気としてはオタク気質のあるような女性、女の子が画像として出てきて、そこにオタクのための恋愛マッチングアプリ、オタコイっていうような投稿がまずありました。
そこから女性が仲良く重なって、ちょっと様子違いだったりとか服装違いとか雰囲気違いっていうので上げられてるんですけど、その間に2023年5月の12日に猫が出ております。猫もいわゆるキャッチーだし、興味持ってもらえるきっかけとなるので、猫にもトライしていると。
そこから5月13日、今度は男性を生成AIで作った画像で上げていると。その後に5月18日、5月すごいですね。5月の段階だけでもかなりABテストを検証しているなという印象です。ここで動画にもチャレンジしています。いわゆる画像が動く形ですね。まだ寄っていくみたいな動きをしている投稿がありました。
その後、5月20日に、さっきのは動画ただ動いているだけだったんですけど、次は音声をつけた広告。女の子が喋っているような、そんな動画を投稿しています。
その後、5月27日に、今まではずっと一人の女の子だけだったんですけど、複数人の女の子、女性を出してみたいとかしていますね。5月でまずめちゃくちゃテストしているなという感じですね。
6月、ついにカップル、男性と女性が生成AIで作られているものが上がっています。この時は、まだ美男美女の画像になっているんですけど、ここから6月14日、ちょっとオタク系、しかも女性側の画像が上がってきました。
ちょっとぽっちゃりしていて、かつメガネもかけていて、見たことあるような感じのオタク系の女の子を上げていると。そこから6月17日、ちょっとオタク系の男性を上げていました。
これは、さっきは男の子は割と美男系、女の子はちょっとオタク系、今度は逆にオタク系の男性と綺麗な女の子というような形でA,Bテストをやっていると。これが6月の段階で、実はここから飛んで7月13日にオタコイTシャツのサンプル画像というのが上げられているんですけど、
多分この間によりもっとオタク寄りな男女を作っているような画像を上げたんじゃないかなというふうに思われるんですけど、この話も5月6月で、今話しただけでもとてもパターン違いを作っていらっしゃったりするので、本当試行錯誤してどれが世の中の反応がいいかなみたいなことをやっていらっしゃいました。
だから、せいぜいAIであんまり苦労せず作っている画像かなと思いきや、その後のどれがいいんだっけみたいなテストをかなり重ねているというのが面白いポイントでした。
このオタコイの公式さん、結構サービスダウンロードしてねという言葉だけじゃなくて、意外と仲の人的な投稿も多くて、一つあったのがオタコイで作成したクリエイティブが累計10万枚を超えていますと。
これは去年の2013年の9月の段階ですね。5月からやって9月、4ヶ月で大体10万枚とかを超えていますと。
その中でABテストを繰り返し、ユーザー反応が一番いいのがよく録出されていますと。
データに基づいて何が一番効果がいいのかAIが判断しているというわけですというところを投稿している。面白いですよね。
そのABテストとか検証を重ねていったことによって、X公式がこのオタコイのABテストでSSAIで使った検証を評価する投稿が上がったんですよ。
だからもうX公式でこのオタコイの広告検証は素晴らしいというように投稿されていました。
オタコイ様はキャンペーンにおけるAIクリエイティビティの選挙者となり、大規模なブランド認知の獲得に成功しました。
この1年間のXとのパートナーシップに感謝するとともに、オタコイ様の成功を嬉しく思いますと。
これはすごいなあって、やっぱり続けてかつ精神的なことをやることで非常に評価された、そんな広告的取り組みになっていたというところです。
面白いポイント3つ目ですね。みんながパロディする種巻きをしていたというところで、このビジュアルが面白いというところでインフルエンサーの方とか芸人さんとかがこの広告をパロディたくさんする人が増えていってですね、結構話題になりました。
ご覧いただいたらわかると思うんですけど、見たことあるとか、芸人さん似てるよねみたいな画像になったりするので、これを実際にやってみたみたいなオタコイっぽい画像を作ってみたとか、そういうのを発信される著名な方が多くて、そこでまたさらに拡散されていくと。
本当にいろいろYouTubeでもそういうパロディをしてみたりとか、SNSでもパロディした画像を上げるとか、そういうことがとても多く行われていました。
こうなることはある程度僕は予想してたと思っていて、それがオタコイの公式のホームページでオタコイのロゴっていうのを一般公開してるんですよ。
だから素材ダウンロードが可能になっていて、これはもういわゆる皆さんやってねっていうのを9月の20日の段階で見越して、これはみんなが発信してくれるんじゃないかっていうところでロゴを一般公開した。
そんなこと普通はないんですよ、公式側が。なんですけど、みんながそれを使って、よりロゴとかあると雰囲気も作れたりするので狙ってくださいっていうのを拡作してた。
これもすごい上手だなと思うんですね。本当それでまさにみなさんがやってたりとかしますし、
23年去年のハロウィンでそれコスプレするみたいなジミーハロウィンっていうのが1年くらい前からハロウィンの定番になってたりするんですけど、
そこでもオタコイのコスプレっていう形でパネルを持って初めてのマッチングアプリはオタコイっていうXの投稿のパネルを持ってジミーハロウィンのコスプレをしている人も出てきたりとか、
そんな広がり方をしていたっていうのがこれはもう完全に偶発的なものではなくて、みんながパロディーして盛り上げてくれる種まきをしてたんじゃないかなというふうには思ってます。
これはやっぱ面白いですね。
最後4つ目ですね。