今月のゲストは、
東洋大学健康スポーツ科学部健康スポーツ科学科
准教授の谷塚哲さんにお越しいただきました。
【今週のテーマ】
・ドイツでのフェアアインの仕組みとは
【番組内容】 スポーツ×街づくりをテーマに、30年のスポーツ界でのキャリアをもつ常田幸良が、
スポーツを通じて街を盛り上げる様々な人にフォーカスを当て、掘り下げていく番組です。
番組の感想は各媒体のコメント欄、または X(旧Twitter)で #ビルドアップローカル
でよろしくお願いいたします。
【配信日】 毎週金曜日
【出演】 パーソナリティー: 常田幸良
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サマリー
今回のエピソードでは、東洋大学の谷塚哲准教授がゲストとして招かれ、ドイツのフェアアインシステムについて詳しく紹介されています。特に、地域スポーツクラブにおける冷え入りの仕組みや、プロサッカーにおける50プラス1ルールが地域性をどのように保っているかが議論され、地域の人々との結びつきの重要性が強調されています。また、ドイツやスペインのプロスポーツクラブの運営形態を比較し、特にソシオ制度の特徴とその影響について語られています。さらに、日本のJリーグもそのシステムとの違いを検討し、地域との関係性や社会貢献の重要性について意見が交わされています。
フェアアインの仕組み
BUILD UP LOCAL!!
BUILD UP LOCAL!!番組ナビゲーターの常田幸永です。
この番組は、30年のスポーツ界でのキャリアを経て、現在は地域金融機関に勤務している私が、
スポーツを通じて、街を豊かにしようという番組です。
さて、今週も東洋大学健康スポーツ科学部健康スポーツ科学科の准教授 谷塚哲さんにお越しいただきました。
谷塚さん、どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
今週はですね、先々週に続きまして、ドイツのフェアアイン、冷え入りの経営について、今回はガッツリお話をお伺いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
まずですね、フェアアインの仕組み、これをですね、ちょっとお聞きしたいんですけども、冷え入りの仕組みということでよろしいんですよね。
そうですね。まず大前提として、冷え入りっていうのは、よく間違いがあるんですけど、
お金を稼いじゃいけないっていうことではなくて、冷え入りっていうのは、稼いだお金をよく事業年度に繰り越すっていうことが、冷え入りっていうことになるわけですね。
日本だと一般的には、冷え入りとか冷え入り、冷え入りはお金稼いでいい、冷え入りはボランティアっていうふうな認識があると思うんですけど、これ実は全くの間違いでですね。
当然冷え入りっていうのは、稼いだお金を自分たちで山分けできる。一般的には株式会社みたいな仕組みで、だから株式会社っていうのは株主配当がある。
この配当するってことが冷え入りっていうことで、一方でこの冷え入りっていうのは、当然お金を稼いでいいんです。
その余った利益を一部の人間で山分け、いわゆる株主配当みたいなものをしないで、翌年にまた事業として使ってくれれば、これ全て冷え入りっていう仕組みになります。
まずここが多分大前提としてご理解をいただきたいなというところです。
ドイツの場合は、いわゆる地域のスポーツクラブっていうのが150年以上の歴史があってですね。
いわゆる地域の人たちが、例えばサッカーやりたい、陸上やりたいという人たちが集まって、まずはその冷え入りの仕組みの中のスポーツクラブっていうものを作っていくと。
だから日本で言えば、いわゆるサッカー少年団、野球少年団、ミニバスのように、地域の人たちがスポーツをする場を自分たちで作って、日本の場合も基本的にはサッカー少年団とかミニバスっていうのは、仕組みとすると冷え入りっていう仕組みになるんですね。
なのでそこの部分でいうと非常に同じ、似ている。
ただですね、ドイツのサッカーブンデスリーガーの場合は、原則として登録はその冷え入りの地域のスポーツクラブ、ですから前に言ったYMCKも地域のスポーツクラブですし、もっと言っちゃえば他のサッカークラブっていうのも基本的にはその地域の冷え入りの、いわゆるこれがフェアアインって言うんですけども、これのスポーツクラブで登録をするっていうのがまず大前提なんですけども、
ただどうしても地域でっていう話になると、集めるお金の上限がなかなか決まってきてしまって、じゃあお隣のイングランドだ、スペインだ、ドイツだ、イタリアだを見るとですね、どんどん外からお金を持ってこよう、それはある種株式会社みたいなエイリの仕組みになってくるんですけど、そういうのは他の国になかなかドイツのクラブが勝てないと、ヨーロッパのステージでですね。
そこで唯一の特例として、フェアアインであるサッカークラブからトップチームだけをくり抜いてですね、いわゆる株式の仕組みにして、いろんなところからお金を引っ張ってこれるよというのが、確か1990年代にですね、ドイツのブンデスリーガーでもそういう特例がOKになったというような経緯があります。
ですからドイツの場合はプロのスポーツチームであっても、初めから株式会社という考え方ではなくて、やっぱり大元はその地域のフェアアイン、非エイリという仕組みから必要に応じてこのエイリの株式会社化をくり抜いて別会社化するというのが、そもそものドイツのプロスポーツでもそういう考え方になっているというのが元々のベースになっているというのがありますね。
プロスポーツの地域性
なるほど。株式会社は株主がいて、配布がされるということですよね。一方非エイリの法人に関しましては地域の方が会員だということですよね。なので地域の方が中心になって運営をすると。ただ経済面に関して言うと、やはり株式会社の方が優位性というか、稼げるお金の額が違いがあるので、そこだけを切り出して株式会社を作る。
ただしその支配は非エイリ団体がやっているという、そういった構造になるんでしょうかね。
そうですね。一般的な株式会社エイリの構造であれば、いわゆる出資のパーセンテージがイコールその会社へのいわゆる支配権のパーセンテージになると。
例えば一社が60%お金を出せば、いわゆる議決権の60%がその一社が持てるというのが一般的な株式会社の仕組みだと思うんですけど。
ドイツの分裂リーガーに関しては、当然株式会社化したトップチームにはいろんないわゆる外資の企業なんかが出資をして、自分たちのクラブにしたいと思う思いが当然出てくるんですけど、
当然ドイツの人たちは例えばお金をたくさん出してほしいんだけど、やっぱりそこは俺たちのクラブだよねっていう意思がすごくあるので、
これは分裂リーガーの中の特例50プラス1ルールって言うんですけど、例えば株式会社化したトップチームに極論ですけど90%お金を出してくれるというお金持ちが現れたとしても、
お金の割合は90%出してください。地域のフェアインは10%しか出しません。でも株式会社であるトップチームの経営権の50プラス1、分かりつけば51%の経営権は必ず地域のクラブが持つ、地域が持つという特例を持ってるんですね。
だからよく言われるのはドイツのプロサッカークラブって買収ができない。どんなにお金を出したところで与えられる発言権は49までしかないということで、
それでいて地域の人たちが10%しか借りに出してなかったとしても原則過半数は取れるというこういう仕組みになっているので、より地域の人たちからしてみたらプロスポーツがどこか企業がお金出してやっているものじゃなくて自分たちのものなんだ。
例えば有名なのはドイツで言うとバイルミューヘンって一番強い大きいクラブあると思いますけど、あそこお金を出しているのはアディダスとアリアンツっていう会社とあとアウディなんですね。これ実際すごいお金を出しているわけです。
ただしアリアンツとアディダスとアウディの持っているパーセンテードはみんな8%ずつなんですよ。8%8%8%しか持ってないんですよ。で残りは全部地域のバイルミューヘンのスポーツクラブヒエーリの法人が持っているっていうのがすごくドイツでは面白くてやっぱりドイツはそのお金は当然いただきたいけどクラブは地域のもの。
これをそういう仕組みで体現している。だからこそブンデスリーガーっていうのは十何年も続けて全世界のサッカーリーグの中で収穫数が多いっていうのがドイツの特徴かなと思いますね。
エーリ法人とヒエーリ法人の二重構造ではあるものの50プラス1。分かりやすくて51%。51%があるので地域性の透明性っていうんでしょうかね。そこが担保されていると。非常に合理的な作り方ですよね。
企業名の例外とその影響
なるほど。分かりました。ありがとうございます。あと靖川さんですね。もう一つちょっとお聞きしたいのはチーム名なんですけどもね。基本地域名がチーム名になるとかそういったことだと思うんですけども一方例外的に企業の名前が入っているチームも例外的にあるじゃないですか。ここはどういうことなんでしょうか。
例えばJリーグやBリーグ見ていただくと基本的にはクラブ名には企業名が入らない。もともとJリーグはドイツの仕組みを参考にしているので当然ドイツでも原則は企業名は入らないが大前提なんですね。だから当然JリーグもBリーグもそれすごく守ってるんですけど大元のドイツには実は例外があってですね。例えば有名なのがこのバイヤーレバークーゼ。バイエル社っていう世界的に有名な約金会社があるんですけど。
ちょうど僕が試合を見に行ったクラブなんですけどね。これ実はこのバイエルバイヤーっていうのは約金会社なんですよ。バイヤーレバークーゼ。レバークーゼは町の名前ですけど頭についてるんですね。なんでこれついてるかというと要はそのブンデスリーガーの中でクラブは地域のものだ。だから企業のものではない。だから企業の名前は付けさせない。これ大原則なんですけどそういうルールなんかを作る何十年も昔から実はこのレバークーゼンという町はバイエル約金。
バイヤーの城下町なわけです。要は我々サッカーが何だかんだいう何十年も前からここではバイエル約金が地域の人たちにいろいろスポーツを提供したり。そういうような企業に対しては一応ブンデスリーガーでも特例でつけてあげましょうと。今は確かですね一つの企業が20年以上かな。ずっとお金を出し続けてくれれば一応企業名つけていいよっていうそういう特例もあったりします。
なるほど。そういえば八塚さん今シーズンからJリーグのオーミアルディジャー。ここもレッドブルがスポンサーというか親会社なんでしょうかね。オーストリアの会社なんでしょうかね。こういったケースもあるんですね。
そうですね。レッドブルはご存知の通りドイツでもライプチーヒーという非常に強いクラブのお金を出しているところなんです。このレッドブルがまたいろいろと面白くてですね。実際にライプチーヒーって名前的に言うとRBライプチーヒーなんですよ。
誰もがこれ多分レッドブルっていうふうに読むと思うんですけどレッドブルはですねこれはレッドブルではないと。ラーセンボールスポルトっていうドイツ語らしいんですけど芝生の球技っていう全く新しい造語を作ってですね。ラーセンボールスポルトライプチーヒーだからRBライプチーヒーだと。
レッドブルは当然ドイツの隣のオーストリアの会社なので当然いろいろスポーツ世界的にお金を出している中でドイツのブンデスリーガーも買いたいんですよ。買いたかったんですよね。でもさっきお話したように50プラス1のルールがあるのでまず買えなかったんですよ。そこでレッドブル考えたんですよ。だったらフェアアイン作っちゃえばいいんじゃないかと。
確かにフェアアインっていうのは日本で言うとNPOとかの仕組みなので要は誰でも作れるんですよ。そしたらレッドブルの関係者を含めていわゆるドイツでフェアアインを作って連盟に登録してそしたらそこからお金を使ってライプチーのクラブを買収していつの間にか強いチームを作って途中からですね今度株組織も作らなきゃいけないというそれも地元の株組織を買ってきてですね。
そんなことをやったらわずか7年でブンデスリーが一部に昇格してフェアアインのままでやってたわけなんですけど当然フェアアインの中からトップチームだけを株式会社化したんですね。株式会社化すればフェアアインが例えば51%当然株式会社化した方にはレッドブルが49%お金を出すと。
でもフェアアイン自体もそもそもレッドブルが作っているので実質100%レッドブルが作ったみたいなことでなのでドイツの中でもちょっと変わり種のクラブも現実的にはあるということになりますね。
なるほどねわかりましたありがとうございます。スペインのソシオっていう制度があると思うんですけどもあれもやっぱり地域の人たちが会員になってその制度との違いとかっていうのはやっぱりある?同じようなシステムなんでしょうかね。
スペインとドイツのスポーツクラブの運営
大まかに言うとスペインのソシオっていう仕組みもドイツのフェアアインっていう仕組みも原則は非営利なんですよ。だから誰か企業がお金を出して過半数を持つじゃなくそこに参加する会員がみんな1票ずつ持つ。
ドイツの場合さっき言ったようにどうしてもトップチームだけお金をたくさん作りたいとだから別法人化いわゆる株式会社化してそこに投資を募るけどその株式会社の半分以上は地域が持つっていうすごく特殊な仕組みなんですけどスペインのソシオっていうのは簡単ですもういわゆる非営利法人のままです。
だから一番これで有名なのは多分バルセロナですけどバルセロナが有名なのは会長役員選挙はだいたい15-16万人ソシオ会員というのがいるんですけど15-16万人の総選挙をするんです。総選挙をして過半数を取ったところが会長役員を決める。
だからバルセロナって有名だったのがいわゆるそのみんなのクラブなので長らくスポンサーを取らないっていうのが有名だったんですけど何年か前から例えばカタールオールウェイズとか今で言うとスポティファイとかスポンサー取り始めたじゃないですか。
これはなんでっていうと要は単純にスポンサーを取るぞっていう会長が選挙で受かったってそれだけの話。
それがスペインのソシオという仕組みでただスペインでも実際こうたくさん何十チームもある中でこのソシオという制度を使っているのはだいたい4クラブしかなくて。
いわゆるバルセロナといわゆるレアルマドリーとオサスナとビルバオっていう4チームだけでそれ以外は実は1990年代にですね株式会社せよっていう法律になったんですよ。
要は経営があまりにもソシオでやってるとやっぱりみんなの意見を聞くって大変じゃないですか。
だからスペインではその4チーム以外はもう全部株式会社化しろっていうルールになったんですよ。
その4チームだけはソシオで経営が良かったんで別にしなくてもいいというのが1990年代にあってでも実は最近その株式会社化せよっていうのが実は撤廃されたんですよ。
株式会社じゃなくてもいいよと。
なぜかというと別に株式会社にしたところで全然経営が上向きにならなかったっていう。
むしろそのエイリーとかヒエリーの仕組みじゃなかったっていうのが結構最近それはちゃんとスペインのスポーツクラブ法という法律があるんですけど
それが施行されて株式会社化が原則になったんですけどつい最近法改正もされた。
だから世界的に見るとそういった実はプロスポーツチームが全部株式会社化っていうと例えばドイツはそうじゃない場合もあるしスペインもそうですし
実はヒエリーっていう形の中でプロスポーツクラブを運営する方がむしろある種地域の人たちにとってみたら
日本のJリーグとの比較
自分たちのクラブっていうことを体現する意味では理想的にはこういったヒエリーっていう仕組みは一番本来はいいとされてるんですね。
なんかやっぱりヒエリーって聞くと地域に近いっていうそういうイメージもございますよね。
それからですねフェアインそれからヒエリーっていうお話聞きましたけどもJリーグとの比較なんですけどもね。
Jリーグは株式会社が運営しているそういったケースが非常に多いじゃないですか。
株式会社がヒエリーを逆に作り出してきているという流れもあるんですけどもこの辺違いはどう見られてますか。
結果として形的にはですね1個のサッカークラブの中にエイリーとヒエリーの2つの仕組みができているっていうのは実は日本でも結構増えてきてるんですよね。
一番初めは例えば湘南ベルマーリーだったりとかあと最近で当然東京ベルリーもそうですしあとはセレス大阪なんかもそうですし増えてはきてるんですけど
まず方向が違う方向がいわゆるドイツの場合はヒエリーが先で必要に駆られて株式会社をつくる。
日本の場合はエイリー会社いわゆる株式会社が先で必要に駆られてヒエリー法人をつくるっていうまず方向の違いが一つと
あと決定的な違いはドイツはさっきから説明しているようにヒエリーから株に移ったところで株式会社のトップチームの経営権はヒエリーが持つんですけど
日本の場合はヒエリーはどちらかというと社会貢献をするっていうために作るっていう傾向があるので
決してヒエリーのいわゆるNPO法人とか社団法人の作ったサッカークラブが株式会社の経営権を持つことはほぼない
そこがやっぱり大きな違いですよ
やっぱり理想像としてはスタジアムも重度のあるスタジアムも使い勝手というんですよ
それと地域に密着しながら地域全体から支えられるそういったようなクラブ経営というかそれがやっぱり理想なんでしょうね
本来はそれが理想だと思います
ただなかなかそれを一つの仕組みでやるのが難しいので
例えばドイツであればエイリーとヒエリーの二つあったり
こういうようなことに多分落ち着いてるっていうのが現状なので
日本も形状はそういうものが少しずつJリーグの中で出てきてきてるので
むしろヒエリーっていう部分の存在感というか重要度価値観っていうのをもっともっと各Jリーグのクラブなんかが理解をしていただいて
上げていただくただ単に社会貢献するだけの団体だよっていうふうに思わないで
そこをうまく活用していただくってことをやっていただければいいかなって個人的には思ってますね
分かりましたありがとうございます
文化の違いはあるけどもやはり日本のスポーツもいろんなところで参考にすべきところがたくさんありますね
そうですね全てを真似しろとは当然思わないですけど
ああいう仕組みもあるんだじゃあ日本ではどういう仕組みがいいだろうっていう
その参考にするっていう部分においては非常に現場を見に行くってすごくいいかなと思っておりますので
今回学生たちも初めて行く子がほとんどだったのですごくいい勉強になったのかなと思いますね
今月は東洋大学健康スポーツ科学部健康スポーツ科学科の準教授八塚哲さんに
ドイツでのスポーツビジネスについてお聞きいたしました
来月もまた新しいゲストをお呼びしてスポーツと地域について深掘りしたいと思っております
八塚さん3週にわたりどうもありがとうございました
ありがとうございました
常田幸永がお送りしているビルダップローカル本日はここまでとなります
番組の感想は各媒体のコメント欄かXでハッシュタグビルダップローカルをカタカナでよろしくお願いいたします
お相手はビルダップローカル番組ナビゲーターの常田幸永でした
それではまた
19:02
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