1. 震動
  2. EP03|傷つきの震動
2025-06-05 28:57

EP03|傷つきの震動

文フリにエントリー/”強がる”について考えてみる/別れの予感を察知するのが速い人/相手に別れを言わせる人/本谷も同じことしてた/別れの納得感/傷はその人のアイデンティティ/普通コンプレックス/佐々木チワワ「ぴえん」という病/なんで傷を欲しがるのか/大人になるとまあまあ酷い目にあってる/同じ体験なのに傷が癒える人と癒えない人がいる/忘れっぽい本谷/「この苦しみが薄れませんように。」と祈って寝る/他者に期待しない人と自分に期待しない人


あなたが感じ取った『震える』事象を、本谷有希子が読み解きます。


あなたの『震える』事象を募集しています。

感想のお便りも大歓迎。
お便りフォーム ▶︎ https://x.gd/5wWYl


毎週聞いて欲しいので、Spotifyのフォローとコメントもお待ちしています。


本谷有希子 X | @motoya_yukiko
1979年、石川県生れ。2000年「劇団、本谷有希子」を旗揚げし、主宰として作・演出を手がける。主な戯曲に『遭難、』(第10回鶴屋南北戯曲賞)、『幸せ最高ありがとうマジで!』(第53回岸田國士戯曲賞)などがある。2002年より小説家としても活動。主な小説に『ぬるい毒』(第33回野間文芸新人賞)、『嵐のピクニック』(第7回大江健三郎賞)、『自分を好きになる方法』(第27回三島由紀夫賞)、『異類婚姻譚』(第154回芥川龍之介賞)、『セルフィの死』など。近年、著作が海外でも盛んに翻訳され始め、『異類婚姻譚』、『嵐のピクニック』をはじめ、世界12言語で出版されている。


プロデューサー:佐伯ポインティ @saekipointy

ディレクター:メチクロ @maticlog

製作・配信:密談 @mitsudan_net

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こんばんは、本谷有希子です。 震動、第3回始まりました。
このポッドキャストでは、あなたが感じ取った震える事象を、私、本谷有希子が元やなりに読み解きます。
はい。 そう、最近ちょっとさ、その震える前にさ、私が思ったことを話してやったこと。
こないだ、「本の未来を考える」っていうテーマで、ことごとブックスっていうオンライン書店をやってる木村彩子さんっていう人と対談したのね。
彼女は、もともと私のこないだ出したセルフィーの詩を読んで、あのすごい売りたいって言ってくれて、SNSにそのDMっていうのかな?
ぜひ売らせてください、販売させてくださいって言ってきてくれて、そのことごとブックスのコンセプトが、作家と一緒に売っていくっていう。
だから、今までってさ、担当さんが書店さんとかに流通させてくれたりとかしてたんだけど、それをどうやって読者に知ってもらうかっていうことを2人で一緒に考えたりして、
じゃあオンライン読書会しよう、みたいな話になってっていう、そういう経緯があって、でそれを見た人からちょっと2人で対談してほしいって言われて。
で、それはいろいろ喋ったんだけれど、最後に今更だけど文芸振り間っていう振り間が本当にすごい盛り上がってきてるんだよっていう話を、その場にいた人に教えてもらって。
なんかそれはね、あれだよ。コミケみたいな、コミケの文芸版で、その自分で本を、文芸を作って、その場で手売りする即売会みたいな感じ?
で、それがすごい盛り上がってるって聞いて、なんかその場で私、え、じゃあ出すよって言って。
で、木村さんは本作ってる人だから、木村さんも巻き込んで、ちょっともう一人そこにいた人も巻き込んで、ちょっと本作ろうよって言って、その場で次の文振り、11月の文振りまでに本作って、出展するっていう目標をその場で立てた。
で、なんかわかんないなりにその約束だけ取り付けて、で、なんか家に帰って、ちゃんと文振りのこと調べたら、そのまたその文言が良くて、文振りとは、作り手自らがこれが文学だと信じているものを、作り手自らが販売する展示即売会です、みたいなこと書いてあって。
何が良いってその、自分が文芸と信じるものっていう、そのコピーめちゃくちゃ良いなと思って、私もさ、文学とか言うと、どうしてもそのさ、ドストエフスキーとかさ、ダザインとかさ、トルスタインとかさ、モームとかさ、そういうのを思い浮かべて、ああいうのが文学なんだろうなと思っていた口なんだけど、
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自分が小説書くようになって、なんか薄々気づいたのが、なんか自分が、これが文学だって思う箇所って、なんかね、全然そういう感じじゃない場所なんだよね。自分が、うわ、これめちゃくちゃ文学してるなとかって思う箇所が、どうやら多分めちゃくちゃ人とずれている気がして、でも私には文学ってこういうことだとしか思えない、みたいな箇所があることに気づいて。
だから、それって多分、そう、私はこれを文学だと信じるんだけれど、みたいなことなんだなと思って。だから、そう、その、自分が信じてるものを出すっていうのはすごい良いなと思って。それで、そう、なんか、こないだの土曜日の夜、午前0時にアラームかけて、その時間から次の11月の出展のエントリー始まるから、もうアラームかけて5分前から準備して、
で、その時間になった瞬間、こうやってエントリーして、で、無事、出展枠を申し込み受け付けましたっていうメールが来ました。だから、今、そっちに向けて、初めて出版社と組まないで、自分で自分の好きなような本を作るっていうのを、この年にして、やる。
えーと、なんで、ちょっとこれについてはまたちょっと、おいおい、リアルタイムで、ちょっとこういうことやってるっていうのは更新していこうと思う。っていうか、多分、本自分で作るのってすごい面白そうだなと思って。文芸振りもが盛り上がってるのも、多分みんなちょっと気づいちゃったんだなと思って。要するに、本を読むより、あれ、本って作る方が面白くね?っていう、そこにみんな気づいてしまったんだなって思う。
だから、ちょっと好きに作ろうかなと思っています。
お便りに行く前に、この番組って、そう、実は3人で作っていて、私と、そのプロデューサーの沢木ポインティ君と、あともう一人、めちくろさんっていう人で、3人で作ってるんだけど
私なんか、めちくろさんをさ、これ、人にも説明する機会があるんだけど、めちくろさんの説明が本当できなくて、どういう、何の人なのか。でも、ポッドキャストを初期から支えてるっていうのは違うのかな?
よくわかんない、やっぱり。でもなんか、ピクサーみたいにいるんですけど、めちくろさんっていう人が。ちょっと私、よくわからない人たちと今、あの、番組作ってるっていうことだけ、お伝えしておきます。
はい、で、そう、だから今3回目だからさ、そう、まだだから、募集してないから、めちくろさんのお便りを読みます。
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心動ネーム めちくろ
僕は強い男の子でありたいと思い続けて、まあまあの年齢を重ねました。幾度にわたる失敗も、別れも、喪失も、何でもへっちゃらなにやけ顔で過ごし、我慢している自覚すらありません。
過去を振り返っても、苦い記憶として定着しているシーンが思い浮かびません。でも全く自覚がないのは意識下だけの話で、無意識下では無理やり封じ込めているはずの傷が、
かさぶたの奥で可能して、いつか爆発しないと辻褄が合わないだろう、というかすかな震えもあります。
これはいつか生産しなければならない夫妻の初期美堂のような気もしています。
もてあさんにとって強がるはどんな現象と捉えますか? 伺いたいです。よろしくお願いします。
はぁー。強がる。強がるか。
まあこれでも、あれだよね。
傷の話というか、これは何か私が今読んでて思ったのは、
まず私思ったのは、そもそも、え、そもそもメチクロさんってこれ傷ついてるの?っていう話で、傷ついてないよねこれ絶対?って思っちゃったんだよな。
なんでかって言ったら、メチクロさん本人を私は知ってるから余計なのかもしれないけど、
多分本当に平気な人で、なんかさ、前さ、メチクロさんと話してた時に、なんか印象深かった話があって、それが今までこういろんな人たちと、
まあ、人生をね、一緒な時間ともにしてきて、でもなんかこう、別れの予感を察知するのが、俺はめちゃくちゃ早いんだって自負していて。
で、その別れの予感を感じ取ったら、半年前から、その別れるための伏跡を打ってあげるって自分が。
要するに、相手に、相手を悪者にしないために、これはもうメチクロ外さないとダメだろうっていう行動を、あえて取っていって、最終的に、いやこれはもうメチクロはいないほうがいいねっていうふうに、誰もが納得できる形で終わらせるっていう。
相手からそれを言わせるようにするんだよね、とかって言ってて。でさ、その時、えー?とか言って聞いてたんだけど、私同じことしてたわと思って。
私さ、過去付き合ってきた男性に同じことしてる。あの、半年は時間かけないよ。半年は時間かけないけれど、本当に若い頃の話になるけど、やっぱり
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絶対に相手から別れよって言わせるように、仕向けてきたなと思って。で、これなんで、なんでそんなことしたんだろうなって、じゃあ今考えると、変だね、変だね。なんかさ、相手がじゃあこれ、友達にこの、私と別れて話をする時に、
俺が元屋に振られたんだって話すより、俺が元屋を振ったんだって話すほうが気持ちいいというか、つらくないよねって思っての行動なんだよね。
で、でね、そうそう、なんかその、おそらく傷つくって、受動的か能動的かがすごい関係あると思っていて、そう、相手に傷つけられたって思ってる限り、傷は言えず、私があの人に私を傷つけさせたんだって思うと、なんか傷の治り早い気がするんだけど、伝わるかな。
なんか嫌なことめっちゃ言われたとするじゃん。で、それを、うわ、すっごい嫌なこと言われた、傷つけられたって思ってるより、あ、私がその嫌なこと言わせたんだなって思えば、それで完結っていうか、そこに傷つく理由ほとんどなくなる。
私があの人にああいう嫌なことさせたんだなって思えば、なんかそういう感じでなんじゃないかなって思ったから、たぶんその、私は過去のお付き合いした男性に、いやでもちょっと違うんだよな。なんかちょっと、こんなこと考えてないの。
なんとなく、どうやって納得感を出すか、みたいな。相手が自分がその別れを選んだんだって思わせることで、やっぱりその、納得感出させて、自分が納得してれば傷つかないじゃんっていう。
で、だから本当はね、傷って本当は、同じエピソードの場合は、同じ傷、同程度の傷がついているんだよ。で、なんかそれをどう受け止めるかで、その傷がもうずっとぐじゅぐじゅして、治らなくて、癒えない傷の場合もあるし、もう完全にさっさとカサブタになって治癒する人もいるし、
と思えば、そのカサブタになるたびに剥がして、ずっと傷にし続ける人がいるなと思ってて。で、だからさ、傷って、だから一種のやっぱりアイデンティティーではあるんだなーって思うんですよ。
傷ってさ、間違いなくその人を形成している一部ではあるじゃない。だからその、傷ついたって言ってる中には、実はその、傷治したくないっていう気持ちが隠れてる場合もあって。
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だからその、私、昔、昔ってか、やっぱり最初の頃、普通コンプレックスっていうのがあって、あの田舎で育って、で、割と両親優しくて、まあ普通に学校生活を作って、みたいな。で、やっぱ傷がある人に、本当に幼稚な考えだけど、すごい憧れが強くあったわけ。で、それは、
なんか本当に多分、想像力が欠如してるだけなんだけどさ。でもまあやっぱりどっかで普通であることのコンプレックスがあって、かつ大人になってからも、やっぱりその海外のアーティストとかと話したりとかすると、やっぱり彼ら彼女たちって、すごい政治への抗議運動だったり、戦争だったり、マイノリティへの、に対しての体験とかがあって、そこを根っこに表現してるから、
めちゃくちゃ強度がある。で、それに引き換え、そういう意味での根っこが、やっぱ弱いな、それって表現の強度に直結するな、とかって思うことがあって。だから、まあだいぶそれは抜けたけどね、その普通であるコンプレックスってもうほとんどなくなって。
っていうのは多分、今はもうそのはっきり原因がわかる痛みより、なんで痛いかわからないっていう、でもなんか確実に痛いんだよな、でもこれはっきりわからないからないことにしてはいるけど、みたいなものに対して言語化したりする方が私ができることだなと思うから、
はっきりした傷はむしろもう、いらないとか、物を作る上で別に必要じゃないって考えるようにはなったけれど。で、あれかも、あの、佐々木千和さんっていう、知ってる?
ピエンという病っていう、現代若者論みたいなものを読んだ時に、まあ主に新宿歌舞伎町にいる女の子たちに出てくる子があって、それでなんかね、書いてあったのかちょっと忘れちゃったんだけど、彼女たちがリストカットを割としている子が多くて、それの理由が
ちょっとごめん、私の解釈だけれどごめんね。なんかちょっとね、その、えーと、傷がある自分の方がイケてるっていう感覚なのかなって思ったんだよね。つまり、傷のないヘルシーな状態の健全な精神である人間って、つまんなくない?
ダサくない?イケてなくない?っていう感覚なのかなーって思って。それちょっと、わかるんだけど、わかるっていうか、私、前に戯曲で、それこそ書いたことがあって、セリフで。フィクションだから言えるんだけれど、こっちのがかっこいいじゃない?って言い切ったりしてたの、セリフで。
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なんでそういうこと、リストカットするんですか?って言った時に、こっちのがかっこいいからって言ってて、え?みたいなセリフ書いてたんだけど、それと同じで、アイデンティティを無理やり偽造してでも作りたいとか、ID作りたいみたいな、あとは、そこまであればいいけど、さらにもう一つ浅いところのファッション。
ファッショナブル、傷があった方がファッショナブルなんだっていう感覚があるっていうんじゃないかなって、私は思って。なんでそんなセリフ書いたんだろう?え?でもあれだよ。小学校の時とかにさ、骨折したこのギブス、めちゃくちゃかっこいいかったじゃん。
めちゃくちゃかっこいいかったから、ああいう感じで、その、私、傷ありますよっていうこと。で、それって結局さ、自分の他との差別化だったり、特別感だと思うんだよね。私にはこれだけの価値があります。
あ、だから、傷って結局その人の内面とかに関わってくるんじゃないかなって。私はだから、最初のメチクロさんのお便りを読んだ時に、なんでその、傷を欲しがってるように思ったわけ。なんか、僕は傷つかないんだけどって。だから、傷が逆に欲しいのかなって思っていて。で、なんで傷が欲しいかは私もちょっとわかる。
なんかね、わかんない。メチクロさんとは違う理由。私は単純に、傷のある人間の方が人として深みが出ると思っている口で。だから、傷ついてないペラペラの人より、傷たくさんあった方がおそらく人間として味わい深いんだろうな、みたいな。薄っぺらくないんだろうな、みたいな思いがあって、傷が欲しい派ではあって。
これ、あー、言ったらダメだろうな。なんか、全員とは言わない。全員とは言わないよ。もちろん。でも、中にはやっぱり、傷ついて痛くて傷ついている人がいるとは思っていて、私は。
やっぱり、私がそうだったから。傷ついた、傷つけられたって言い続けたかったから。だから本当はもう全然治せるのに、その傷に執着して、傷を本当にこう、縋って持ち続けてるみたいな人が、実際、私は忘れちゃったから亡くなっちゃったけど、ずーっと持てる人もいると思う。
だから、私、だから傷つくって、意志が入ってんじゃないかなって思っちゃうんだよね。傷って実は、意志の力でその傷つけられたっていう状態を維持してるんじゃないかと思っていて。
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本当の傷がある人からしたらしんどいね、これね。でも、だから全員じゃない。全員じゃないけど、意外と結構多くの人は自分の意志で傷ついているのでは?って。傷つきたくて傷ついているのでは?って思う場合もある。
で、私とメチクラさんちょっと、相手に別れを言わせるとかも似てると思ったけれど、私もさ、それで言うと、苦い経験とかのシーンがほとんど思い浮かばないわけ。
で、それ、そうそう、だから幼少期はそれが普通のコンプレックスなんだなって、なんで私って傷つく体験してないんだろうって思っていたけれど、大人になるとちょっと違って、記憶にはない。もうその、私がしんどかった記憶とかないけど、すごくよく考えてみると、まあまああるわけ、その経験として。
これ多分、だいぶひどい目にあってるよねっていう経験が、まあ少なくとも2、3は出てきて。で、例えばある一つの経験としては、全く同じ場所にいて、同じ目にあった子がいるのね。
で、まあ立場は若干違えど、引きで見ると、私の方がおそらくより深い傷がついている出来事があるんだけど。
例えば、ついこの間、なんかのきっかけで、その傷について、その子と話した時があって、そしたらその子がふと、「もっと屋さんはその傷、癒えたと思うんですけど、私は癒えてないんです。」って言われて。
え?って。え?って。だって、私の方が多分、しんどいというか、私の方が多分、深さで言うとめちゃくちゃ深い傷ついたんだけど。私結構普通に、もうなんともあんまり思ってなくて。
でもまだすごい傷ついてるから、それには触れないでほしいって言われた時に、なんか、あ、そうなんだ。そう、回復力か。っていうのもあって。
あともう一つ、その、同じ体験ではないけど、エピソード的には全く同じ。だが、絶対私の方が多分3倍、4倍ぐらいしんどいであろうなっていう経験をしたことがあって。
その人とも、まあその話をした時に、3年後ぐらいか2年後ぐらいかな。その後どう?みたいな話をした時に、やっぱりこれも対照的で、私はもう忘れてるわけ。完全に。
で、その子はやっぱり未だ、その苦しみの中とらわれていて。なんで忘れられるの?とかって言われるの。で、忘れっぽいのかな。
忘れっぽいのかな。でも私覚えてる。この、人の辛い体験って、ほとんどその、まあ、失くしたとか喪失したっていうこととは別に。
あとは裏切ったとか、裏切られたとかに結構気にしてくるんじゃないかと思うんだけど。人に裏切られた経験とかが割と深く残ると思うんだけど。
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で、これ私もすごい酷い裏切りにあったけど、その時に覚えてるんだよな。なんか、その酷いことがあって、1ヶ月ぐらい結構しんどかったんだけど。
でも、だんだんだんだんその、しんどいのが、よなよな薄れてってるのがわかる。で、寝る時に、このしんどさ、この苦しみが薄れませんようにって、毎晩祈りながら寝たんだよ。
なんでだろうね。この傷が癒えませんようにって思いながら寝るっていう。それは多分、私が癒えるのがわかっているからであることと、傷ついている限り、その傷つけた相手に対して、なんていうかな。
私の、これ私の感覚ね。傷ついている限り、傷つけた人に対してマウントを取り続けるわけですよ。で、苦しめ続けられるわけですよ、相手を。私はこんなにしんどい、まだしんどいっていうことで、相手を楽にしないっていう効果があると思っていて。
で、そのために、私が忘れちゃったら、相手も多分私を、これだけ傷つけたこと、多分忘れちゃうと思って。だから、ずっとこの傷を覚えてますように、みたいなふうに寝てた記憶があって。で、でもその、多分1週間くらいに忘れてんだよね。
なんか逆なんだよ、もうその。だからもうね、本当は普通忘れたいのに忘れられないが正しく、私のようにその、この傷を忘れちゃうから忘れませんようにって思ってること自体が、もうなんかちょっと、なんか私とか自分のこと信用してないんだよな、多分。
今こう思ってる自分が、明日とは言わないけど、多分3日後には消えてなくなってるっていう経験を死ぬほどしてきたから。だから今こんなに大事だと思ってることが、明日にはどうでもよくなってる、みたいなことを。
私のことを、思春期とかもかな、なんかすごいしてきて、それをもうわかりきってしまったから。あと傷つく傷つかないで言うと、他者に傷つけられる時って多分他者に期待してる時なんだよね。だからめちくろさんって多分もう何も期待してないんだと思う。あの人に。だから傷つかないんだと思うんだよね。
それはある。私も、私に対してもう期待をしてなくて、今これだけ大事と思っていることを、どうせ自分は忘れる。なんだっけ、細胞ってさ、常に入れ替わり続けてて、何日か後だっけ、に全て今、自分の中にある細胞が全部新しい細胞に入れ替わってるから、つまり今の自分って消えてなくなるじゃん、みたいな話を聞いたことがあって。
それすごい納得してて。だから自分に、私多分大きくは自分を期待してないというか、どっちかって言ったら自分を信じてない。どうせ平気になる。どれだけ傷ついてもどうせ平気になるじゃん、お前って私はどっかで思っている。
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でも多分、めちくろさんわかってくれる気がするんだよな。なんか、なんでこんなに残らないんだろう、傷としてっていう。これでもただ、タフとかそういう話なのか?
私の場合は、この傷が結局、意識化にはないだけで、無意識化で、いつか暴走する、いつか爆発するとは思ってなくて。私は多分マジでこれなくなる。このシュンって、傷ない。で、めちくろさんもなくて、ないよ、多分。でも多分、あってほしいの。
私はなんか、めちくろさんが本当に震えてることって、いつかこれが爆発するんじゃないかっていうんじゃなくて、なんかすごい、人間になりたいって言ってるお便りな気がして。
俺、俺も人間になりたいっていう叫びのお便りが、の気がしてて、その人間じゃないかもしれないっていう恐怖に震えてるのでは?みたいな、そっちをなんか読み取ったな。
で、めちくろさんは今後もこのままで、ずっと人間のフリをしてて、で、その自分に欠損があるような気がしてて、人間になりたいなーって言ってる。でも、あの、一生多分暴走もなく、無意識化に傷もなくっていう、ずっとニヤニヤしてる、へっちゃらっていう人だような、私のイメージです。
私もまぁちょっと違う。私は人間なんだけれど、単純に多分回復力すごいんだろうね。あの、そう、回復力すごいんだ。だからすぐ忘れちゃうんだよ。3日後ぐらいに忘れちゃうんだ。なんだろう、これ幸せなのかな?なんかでも幸せ、もうちょっと覚えてたいよ。
でもさ、そんなの、実際私だから、体の傷と肉体的な傷と変わんないんじゃないかと思っていて。肉体で傷つけて、すごいやっぱ治る人は治るし、治んない体質の人は治んないもあるから。そんなさ、自分に傷がついてすごい早く治った時に、なんでそんな治るの?って言われてもわかんないじゃん。
それはでも本当にその、直近で言うとその同じこと経験した2人だけど、あまりに自分と対照的すぎて、未だ傷が癒えない。3年ぐらい経ってるのに、2人とも3年と4年ぐらいお互い経ってる。違う出来事だけど、やっぱりまだ傷ついてるんだよなと思って。
これ私が作家だからかっていう話もあって、結局それを作品にして消化するから、あの芸人さんとかでもいるじゃない?ひどい目にあっても、これって話す時のネタになるから、そんなに実は客観的に見れるから、ひどくしんどくないみたいな。
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あれが自分に起こるかって言ったら、多分違う現象だと思う。だって描かないもん。私本当に自分に起きた嫌なことって作品にしないから。そう、自分のこと描いても面白くないんだよね。ただシンプルに経験上、今まで描いてきて全部ボツにしてる。
なんか自分と作品の距離が近すぎたものって、私なんか読めなくて。あと、感傷的なものが悪だと思ってるところがあるから、自分の気持ちが乗っちゃうと、なんかね、気持ち悪いんだよね、自分で。
自分が憐れんでたりもするじゃん。あとこんなにしんどいのに、みたいになったりするのは、ちょっともう直視できなくて。だから作品にするから消化してるとか、作家だからこの経験何かに生きるラッキーとか全く考えてないかも。違う、ただ忘れちゃうんだ。忘却力がすごいんだと思う。
でもそう、はい、そうです。なんか傷に関しては、そう思います。
というわけで、この番組ではあなたが感じ取った震える事象を募集しています。概要欄のリンクから送ってください。
あと、毎週聞いてほしいので、この番組のフォローとコメントもお待ちしてます。
最近TwitterもXも始めたので、エゴサも頑張ってしてみます。またね。
28:57

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