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こんばんは、本谷有希子です。 震動第2回始まりました。
このポッドキャストでは、あなたが感じ取った震える事象を、私、本谷有希子が、本谷なりに読み解きます。
はい、ということで、今回はまだ始まって2回目なので、私自身の震動の話をちょっと話そうかと思います。
まず、こないだ、ハッとと気づいたんですが、なんかこの番組って、サエキ・ポインティ君のね、プロデュースによって作られているポッドキャストなんですが、
それ、なんかよく考えたら震えるなぁと思って。っていうのは、そもそも、筆頭にプロデュースされるっていう経験が、もう
だいぶなくって、で、それって多分私が、そのプロデュースされることが苦手だったからしてきてなかったことなんだけど、それをあえて今、ポインティというよくわからない人に、手綱を預けてね、コントロールされるっていうことって、よく考えたら、すごい震えることだなぁと思って。
だって、ポインティのさ、感覚がさ、おかしかったらどうするの?みたいな。彼、私をどうするつもりなんだろう?とかもさ、よくわかんないし、その私が植物だとしてさ、じゃあポインティが植木に入った土だとしてさ、その土腐ってたらどうするの?みたいな震えがこないだ走ったんですけど。
で、じゃあなんでそんなポインティと一緒にやるかって言ったら、私割と嗅覚だけで生きてきた人間なので、なんか本当にこっちの道行っていいかどうかっていうのも、あんまりその、論理的に考えず、感覚であ、こっち行けそうとか、こっち行ったらまずそうだけでやってきてるんだ。
で、ポインティとやるってなった時に、面白そうな人と何かやるっていうこと以上に、なんか魅力的なことって私今のところなくて。
で、彼がやっぱり喋ってて、なんかすごい面白いなと思ったのは、人間ってその自分と遠い遺伝子に惹かれるっていう性質があるらしくて、なんかちょっとポインティそうだなと思って。
この間電車で一緒に帰っている時に、ポインティが僕は人の期待を受けた時に、誰よりもうまく踊りたいって言ったの。
で、マジかって私は言って、私は人に流された曲で踊りたくないの。
もう自分で流した曲でしか踊りたくないっていう、もうそう言ったら結構対極なメンタリティを持ってて。
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私は自分はそう、踊らされるの嫌いだから、自分の曲で踊りたいんだけど、でもと同時に誰からの期待にも応えて、誰よりもうまく踊りたいっていうメンタリティもすごくいいなと思って。
そこは憧れがあって、そうなりたかったんだよ、私。
っていう意味で言うと、私のなりたいものにポインティが持っているものが結構あって。
だからこの番組を始めるにあたっても、ポインティにプロデュースされるの怖いっていう自分と、いやでもポインティに全部乗っかってやりきりたいっていう、今自分が割とこう両方いる感じ。
で、プロデュースに関しては、もともとあんまり良い印象を持ってなくて。
っていうのは、なんかすごい昔にさ、オールナイトニッポンの、あれなんだ?MCっていうのかな?に抜擢された過去があって。まだ20代前半で。
それも何でかよくわかんない。本当にまだ何者でもなくて、演劇もし始めた頃に、何でか知らないけど、ちょっと日本放送に連れて行かれて
で、何の事情も話されないまま、ブースにいきなり入れられて、ちょっと10分面白い話してって言われたの。
何かも説明されてないまま、「え?」とか言いながら、ブースで10分面白い話したんだよね、たぶん。覚えてないけど。
で、その時に、「あ、オッケーオッケー。」って言って、「帰っていいよ。」って言われて、何だったんだろう?と思いながら帰って
後日、「オールナイトニッポンのオーディションだった。」みたいな。なんだこのパターン。あるよね、漫画とかで。
実はあの人、偉い人でしたみたいな。清掃員だと思ったら偉い人でしたパターンみたいな感じで、
知らない間に、そうそうたるメンツ。他の予備全部芸能人。99とかさ、松浦彩ちゃんとかさ、すごいメンツだった中に、本当に名もなき一般人の私、何予備かに入って話したんだけど。
で、その時がたぶん、自分というのも何者かも分かってない中で、番組によって、なんかこう作られていった感覚があって。
で、そのうちになんかやっぱり、だんだんその自分がキャラクターみたいにキャラ化していった感じとかもあって。
それがちょっと怖かったのかな。なんかその、別にこういうキャラクターになれとも言われてないし、やんなくていいんだけど、おそらく自分が無意識に感じ取って、何かになっていったっていうのかな。
なんかその、ちょっとその、ちょっと怖さがあって。あとその頃は本当に劇団モテエフキコっていう劇団をやってたんだけど、もうその超初期で。
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で、ちょっと特徴的な演劇をやってたから、それでの私へのイメージみたいなのも勝手にどんどんついていって。
で、なんかね、それにも応えようとして、みんなすごい毒気があること求めてるなとか、こういうのを描いてほしいんだろうなと思って描いて、芝居作ってた時期とかもあって。
そうするとなんかもう、自家中毒みたいになってて、自分の毒にね。これもちょっとやばいなと思って。
私がやばいなと思ったのは、もうそのオールナイトニッポンで、今日はコスプレの回だからって言われて。
巫女のコスプレをさせられて、で、なんか写真を撮るみたいな回があって。
本当に嫌で、もうそのコスプレとかをやる、ないのよ自分の中に。コスプレを許容する余裕が自分の中にはないから、そういうの本当にやらない人間でいたいっていうのがあったから。
でも台本っていうか、書かれてるから。で、写真も撮るってなって。本当に必死の抵抗で、顔こうやって覆って、写真撮ってっていう。
なんかこう、あれは何だったんだろう?でもこれ今考えたらやばいね、アウトだよねっていう、そういうのとかを思ったりとかして。
だからそう、多分その他人の期待に応えることへの不安、プロデュースって、なんか私そういうふうに自分の中でイメージつけてるんだけど、なんかそれがあるんだと思う。
なんか自分で自分のモノマネをし始めるみたいな危うさがあるから、なんか震えるのかなぁとか思いつつ。
で、そうそう。で、じゃあプロデュース怖いって言ってるけど、じゃあでもよく考えたらさ、結局自分も自分のことプロデュースしてるんだよねっていうふうに思って。
そのプロデュース全体を否定するのではなくて、結局私もプロデュースしてるような自分のことっていうふうに思って。
で、あの、そう、若い頃に、やっぱりそのさっき言ったように劇団モトヤユキコっていう劇団名で、20歳か21歳かそこそこで作演出で劇団を作っちゃったが故に、なんかやっぱりあるイメージがついてしまって、私は役者としてはやってないから顔出しも一切しなかったのね。
でもそれも、なんかね、上手くはまったというか、その劇団モトヤユキコなのにモトヤユキコ本人は出ないみたいな期間が、顔も誰も知らないみたいな期間を多分2年ぐらい作ったのかな、あったんだよ。
で、それも、なんだ、今で言うアドじゃないけどさ、顔を見せないブランディングみたいに結果的になってしまっていて、だから一時期は本当にそのセルフプロデュースが本当上手いよねみたいに嫌味っぽく取られたりとかしていたんだけど、実はそのセルフプロデュースでもなんでもなくて
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本当に自意識をこじらせていたね、私の場合。で、劇団モトヤユキコにした理由なんてめちゃくちゃシンプルで、劇団名つけるのって恥ずかしくないですか?みたいな。ダサくないですか?劇団名って。みたいな、子供みたいな感じ
中学生の時に創作ダンスのグループの名前つけなさいっていうのがあって、その時にちょっとそのグループの中にいた女の子が、私たちブルーローズにしようって言ったの。すっごい恥ずかしくて、そのブルーローズですって私たちが言うことがめちゃくちゃ恥ずかしかったっていう原体験があって
まだ何にもなってないものにグループ名をつけるということが、ものすごく自分の中で抵抗があり、おこがましかったの。で、なんでブルーローズなんですか?って聞かれた時の対応とかもすごい恥ずかしくて
なんでその劇団名にしたんですか?って、絶対聞かれない劇団名にしようって思ったの。で、絶対聞かれないじゃん。モトヤユキコが作った劇団なんだから、劇団モトヤユキコで誰も聞かないだろうと思ったら
これが私の音楽とは完全に真逆で、すっごい聞かれるの。なんで劇団モトヤユキコなんですか?ってめちゃくちゃ聞かれたから、これが私の完全に天然なんですよ
みんなすごくプロデュースでそうしたんだと思って。で、2年間顔を一切出さなかったのも、単純に本当に表に出たくなかったからっていう
ただただそれだけ。恥ずかしいと思って出なかったっていうのが、アドっぽくなった。だから、セルフプロデュースうまいねっていう印象できたけど、実は全く天然で
むしろセルフプロデュースって、どっちかというとアンチの立場で、それはずっとそうなんだけれど
でも今ってさ、やっぱセルフプロデュースめちゃくちゃ大事だよって、会う人結構言うんだよね
もうそんなこと言ってられないよって、セルフプロデュースって本当に大事だよ、これからの時代とかって言われて
なんかいろいろ教えてくれるわけ。セルフプロデュースの仕方とか大事だとかって、その表とか回答を教えてくれて
うわ、こんなんみんなしてるんだって思って。すっごい面白いって思う反面
なんだセルフプロデュースってっていう、なんていうかな、それやってる人間どうなんっていう感覚は拭えないじゃん
セルフプロデュースやってる人間って、これ私の昔の感覚で言うと、もうその時点でちょっとその、そこが浅いというか
自分をよく見せようとしている時点で、そう、なんかこうスンってした男の子がいたのね、知り合いで
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ちょっとカリスマ的な男の子がいて、なんかすごいカリスマ性あるなぁとか思ってた男の子が
エスカレーター乗ってる時かなんかに、鏡がヒューってそのエスカレーターの隣が鏡で、その時にパッて見て、前髪ピュッピュッって直したの
その時に私の彼に対するカリスマ性って崩れたわけ。わかる?
なんか、この人、人からどう見られるか気にしてるんだって思った時点で、彼の深刻化してた人格みたいなものが割とこう、俗っぽいんだ
前髪いい感じにしたいんだっていうので、一気に薄れたっていう経験があるから
良い自分を見せたいって思ってるって、つまりそういうことじゃんって。なんかこう、よく見せようとしているってすごい恥ずかしい
それって人に見られたらめちゃくちゃ恥ずかしいことじゃん?っていう思いがあるし
一時期は自撮りが流行りだした頃とか、なんかもうちょっと少し前って、公演とかでさ、こうやって自撮りしてる人たちがグループとかでこうやっていると
それを道すがら通り過ぎながらその子たちを見ることに、私すごい恥ずかしかったわけ
それは多分、その男の子が誰にも見られてないと思って、前髪直した瞬間を目撃した感じと同じで
すごい良い角度で撮ろうとするじゃん?めっちゃ可愛く映る角度で撮ろうとしているのを横から私見てますよ
あなたが一番良いと思う自分を撮ろうとしているあなたを私見てますけど大丈夫ですか?ってすごい思っていたんだよ
自撮りをする時間って、人間として最も恥ずかしい時間じゃないかって思っている時があって
で、それが最近なんとも思わなくなってきていて
で、これは何が起きてるんだろう?っていうふうに考えたわけ
これはなんで私はそれを見ても恥ずかしくなくなったんだろうかっていうふうに考えた時に
前は自分をよく見せたいっていう気持ちって、その自意識とか、もう本当に人に見せてはいけない
恥ずかしい部分だったと思うんだけど、今ってどっちかっていうとマナーなのかしら?とかって思い始めていて
爪が長い人見ると不快じゃない?だからその人を不快にさせないように爪を短く切るみたいなのと同様に
人を不快にさせないために自分の綺麗な面を見せようってすることって
なんか自分の欲求ではなくて、むしろ社会に対するマナー化してってるのかな?とかっていうふうに思い始めてもいて
だから今なんとも思わなくて、そういうものでしょ?って思っている自分もいて
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なんだろうね、なんかその
私たちって商品なんだって思ったの。なんか普通にもう人間、自分も商品で自分たちが商品だとすると
それは売り込むためにいい面をそりゃ見せてアピールするの当然だよね
お店のメニューで食事を載せる時に美味しそうに写真撮るのって、もう至極当然だよね
で、それが自意識とかじゃなくて、自分自身も人格ももはや商品として私たちが捉えていて
で、それをいい感じで写して世に出すのって当然じゃんって思ってて
多分もう私たちって自分のこと人間じゃなくて商品だと思ってるんだろうなぁとかって
ふと思って
で、これはそうそうすごい危ういことではあって
自分たちと資本主義の行き着く先というかさ、自分たちですら商品と自分が認識してるっていうのがめちゃくちゃ危ういんだけれど
でもそれで言うと、だからね、本当は私、物作ってるじゃない?演劇とか小説とか
本当は、やっぱりその、そこに抗わなきゃいけないんだよ。やっぱりセルフプロデュースってなんだよって言ってなきゃいけないの
一番何が震えるって、だからあれだよね
もうプロデュースかセルフプロデュースとかじゃなくて、もうそのことに自分があまり抵抗なくなってきてるっていうことに結構震えるな
えーとね、それで言うとさっき商品化されることの話をしたけど
じゃあこのポッドキャストは?って考えた時に
これはやっぱりなんかちょっと違って
で、もうポインティープロデュースなんだけれど
結構その、その危うさについても話したし
ポインティーが結構もうちょっとすごい商業的なプランも出してきていたのも
まあテストとかで撮って、これで本当にいいの?みたいなことを打ち合わせを重ねて
超キャッチーな構成だったりもしたんだけど
今いろいろ私にやれることは何?みたいな話
あとやれないこと、私商品としてこれやれませんよっていう話もしてて
一つがそのキャラ化、何かのキャラクターに他人が期待する人物になるみたいなことできないよって言って
あと茶番、その見えすいたお約束のやり取りみたいなのごめん、できないって言って
それは、そう、私に何ができて何ができないかっていう最初のところ提示でポインティーに言って
ポインティーはあちゃーって
えー、じゃあもっちゃんさん何できるんですか?とかって言ってたんですけど
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何もできないよって言ってたんですけど
そう、でも一番大事なのは、そう、私がやりたくてやってるはもう絶対だよねっていう話はしてて
だから私が話したくて話してる、みたいなところはもう抑えようと思ってて
だからそういう意味では、いわゆるその商品、棚に並ぶような商品にはならないと思っている
し、多分もうポインティーも私をそういう商品にすることはもう諦めたと思ってる
はい、で、じゃあこの番組ではあなたが感じ取った震える事象を募集します
これは概要欄のリンクから送ってください
あと毎週聞いてほしいので、この番組のフォローとコメントもお待ちしてます
最近私はTwitterXも始めたので、ポインティーがエゴサしろって言うので、エゴサも始めてみます
エゴサしないとダメだよって言うから、してみますね
じゃあ、またね