パーキングサイエンス株式会社の紹介
Location Weekly Japanです。今週はパーキングサイエンス株式会社の井上さんにお越しいただきました。
井上さん、よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
会社紹介と自己紹介をお願いいたします。
私どもパーキングサイエンス株式会社と申しまして、2022年9月に創業いたしました。
共有価値を創造し、駐車場業界の成長に貢献するというところを掲げておりまして、
駐車場のデータベース化というのに取り組んでおります。
私はもともと親会社の会社でずっと事業をやっておりまして、
その中からこのプロジェクトに参画しまして、
そこで立ち上げと同時に代表取締役に就任させていただいたという流れになっております。
パーキングサイエンス、具体的にどんなことをされる会社なんでしょうか?
まず私たちのコアとなる部分としましては、先ほどお伝えした通りに駐車場のデータベース化というのを進めております。
なぜ駐車場のデータベース化が必要なのかというところなんですけれども、
そもそも私ども親会社の方で25年以上駐車場事業を進めてまいりました。
その中で駐車場事業者さんというのはあまり外に自分たちの駐車場の情報を外に出したがらない。
なぜかというと、どこにどんな駐車場があるのかというのをホームページ上であったりインターネット上に載せると、
近くに作られて100円安くやればお客さん取れるよねと。
そんなような熾烈な戦いが起きていた業界でございます。
しかしこれからの未来を考えると直近自動運転というのが迫ってきておりまして、
そのような時代になった時には今まで人間がどの駐車場に停めようかということを探してチョイスしていたのが、
自動車そのものが駐車場を探すという時代が来るんじゃないかというところで、
そうなった場合駐車場データベースというのが必要になってくるよねと。
そこでインターネット上に情報を出していない事業者さんのところにはお客さんが全然来てくれないということがあり得るなというところでこれに取り組みました。
もう一つ大きな課題というのがあって、実は駐車場業界そのビジネスモデルが優秀だったために、
やはり今言われているDX化というのに非常に遅れている業界でございます。
そのような中で他の業界に面をやると、例えば小売業界であったりとか観光業界では海外資本IT企業というのが進出してきており、
ポータルサービスというのが結構大きくなっている状況です。
このポータルサービスの課題はその業界内に集めた情報というのが還元されず、
そういった大事な情報と利益というのが海外に流出してしまうことだと僕らは考えております。
そこで駐車場業界、まだ大きなポータルサービスというのが出てきていないんですけれども、
僕らがその役割を担ってしっかり業界内に情報を還元していく。
その業界の成長を支えていくんだという思いのもと、僕らこの事業を立ち上げました。
データベースの必要性と業界の変化
データベースを基に今3つの事業をやっております。
1つが駐車場を検索できるアプリケーションですね。
こっちがPコレクションというアプリケーションになります。
2つ目がそのPコレクションのユーザ情報を可視化する分析システムですね。
こちらがパークラボというサービスなんですけれども、駐車場事業者様向けにサービスを展開しております。
メインはこの2つというところになっております。
データベースってないですね。
実はですね、ちょくちょくあります。
ただですね、なぜないと表現したのかというと、必要な情報が全部揃ってないというのが1つあります。
住所と名前と日常法というデータベースは存在するんですけれども、実はそれだけだとやっぱり足らないんですよね。
ユーザーが利用するという最終レイヤーをイメージするとですね、駐車場の料金設定であったりとか、
あとはどのサイズの車が止められるのかとかですね、そういった利用に必要な情報もそこには入れていかなければいけないので、
私どもですね、そういった情報を直接事業者さんから集めているというところになります。
なるほど。で、さっきおっしゃってたその料金出したがらないっていう問題は解決はしてきてるんですか?
いろんな事業者さんとこの事業を始めてですね、お話をさせていただいているんですけれども、
実はですね、ちょうどこのコロナの影響で、流行り病の影響でですね、業界も大きくちょっと変化をし始めている段階でして、
一気にですね、180度変わって、自ら情報を出したいよっていう事業者さんが本当に増えてきたと感じております。
それはなぜでしょう?
やはりですね、これだけですね、皆さんいろんなところのいろんな業界でポータルサービスっていうのが支流になってきて、
いろんな情報があふれている中でですね、駐車場業界も外にしっかり出していかないとですね、お客さんがそこに来てくれないと。
要はですね、Googleマップでですね、皆さんGoogleナビで目的地に入れたりするんですけれども、
そういったところでですね、ウェブ上に自分の駐車場が載ってないと本当に来てくれないですね。
昔はですね、一本お口にあってもどっか安いところあるでしょうってみんながですね、ぐるぐる回って探してくれたんですけど、
今そういうようなシチュエーションよりかはですね、もう近場にあるものにスッと止めるユーザーさんが多いっていうところだと思います。
あとは先ほどお伝えした本当に自動運転っていうのがリアルにどんどんどんどんイメージできるようになってきて、
やはりあのインターネット上に情報を出さなければいけないなっていう機運が高まっているというところだと思います。
キャッシュレス化の進展
なるほど。実際に、例えばオンシャーのデータベースっていうのは、
そういったGoogleないしはさまざまなナビサービスに対してデータを提供するようなモデルっていうのはやってらっしゃらないですか?
これはですね、3つ目の事業で今準備をしているっていうところになります。
なるほど。じゃあそれはデータ提供というかAPI提供みたいなことを検討されてらっしゃるっていうところですよね。
そういったナビだったりGoogleだったりって、今現状彼らが持ってる情報っていうのは、
どっかデータベースがあってボコッと入れてるわけではなく、それぞれ皆さん集めてらっしゃるっていう感じなんですかね。
そうですね。おっしゃる通りだと思います。
ナビゲーションの場合はですね、そもそも地図の日本の地図を提供しているところだったりとかっていうのは現地で歩いて調べているところもあります。
それかですね、一部インターネット上からクローリング等々でですね、引っ張ってきてるっていうのがあります。
で、Googleさんはですね、ビジネスプロフィール登録という制度があって、ビジネスをマップ上に登録していけるんですけれども、
実はここに結構大きな課題があってですね、無人ビジネスだとオーナー確認ができないので登録ができないということがございます。
なので、思うようにGoogleさんはきっと集めきれてないっていうのが現状だと思いますね。
なるほど。それは面白いですね。そんな中で今回こういったデータベースを作りましょうっていうのはすごい大変だなと単純に思ったんですけれども、
駐車場ってできたりなくなったりするじゃないですか。
おっしゃる通りです。
で、この10、今3万件でしたっけ?
そうですね。
情報って。それをメンテナンスってどうやってやってるんですか?
僕らの強みがまさにそこになりましてですね、
僕らやはりもちろん一部クローリングも活用しておりますけれども、
基本的には駐車場を運営している事業者さんから直接データ連携をするということを進めておりますので、
今現状ですね、13万件の約今半分ぐらいかな、リアルタイムでの更新っていうような流れになっております。
なのでAPI連携をしてですね、5分1回ぐらいデータベースとデータベースの間でですね、しっかり更新していくと。
それ以外の事業者様は本当にまちまちでして、1週間に1回データを送っていただいている事業者さんもいれば1ヶ月に1回というところもございます。
なるほど。結構なんて言うんですかね、古くからやっている看板の駐車場名がちょっと斜めの音頭帯の、
要は昭和からやっている駐車場みたいなところ。
ああいうところがデータをAPI連携しているようには思えないんですけど、ああいうところはどうしてるんですか?
そうですね、一番古くからやられていて一番有名な会社様かなと思うんですけれども。
そこはですね、実は僕らもそこの会社さんと繋がりがございまして、
ゆくゆく将来は直接データ連携させてくれないかというアクションは起こそうと思ってるんですけれども、
今は現状はですね、してないという状態ですね。
そういったITで連携できないようなところっていうのは手作業になるんですか?
そうですね、これはもう普通にCSVでですね、エクセルデータをベースに管理表を送っていただいてですね、
それをアップロードして入力していくようなイメージですね。
なるほど、そうですね。だから最近その駐車場っていろんな決済手段も出てきてるじゃないですか。
おっしゃる通りですね。
駐車場って言われて一番困るのが、結構最近もうキャッシュ持ち歩かなくなっちゃってるんで、
で、止めてみてここ現金しか使えませんみたいな時に、どうしようみたいな。
まあこの動きってもっと加速していくのか、最近ちょっと都内の某所でリニューアルされた駐車場、
結局まだキャッシュしか使えないじゃん、ここみたいなところもあったりして。
これって何でみんなキャッシュなんですか?
そうですね、一番はインターネットの問題が大きいと思います。
やはりインターネットを現地に引っ張るっていうのがですね、ランニングで費用がかかってきますので、
ギリギリまで賃料とですね、あらりのバランスで攻めてるところはなかなか引けないっていうのが現状だったんだと思います。
なるほど。
ただもう今業界ではですね、皆さんキャッシュレス化に舵を大きく切っておりまして、
というのもですね、やはりキャッシュレス化するとですね、就勤作業等々っていうのもなくせるようになってくるんですね。
一番大きな変化っていうのがですね、実はキャッシュレス化の前にフラップレス化っていうのがあってですね、
ロック板がなくなった駐車場っていうのが出てきたんです。
これがさらに進化してですね、ロック板がなくなり、そうすると今度キャッシュレス決済にするとですね、
もしかしたら生産機自体もなくせるんじゃないかっていうところで、今その両方をなくした駐車場っていうのが出てきまして、
そうするともうほぼですね、メンテナンスフリーに近いと言いますかですね、
メンテナンスの人員を現地に行かせることっていうのがかなり少なくなる。
駐車場事業の展望
なのでコストが非常に安くなるっていうところでですね、業界としても今後一気にそういった駐車場がですね、増えていくと予想してますね。
なるほど。あれカメラとか使うやつですかね?
おっしゃる通りですね、はい。
で、車の車両番号に対してクレジットカードを紐付けておけば勝手にそれが課金されていくっていう。
はい。
そんなイメージですよね。
おっしゃる通りですね。
いや、ほんと全部それにしてほしい。
そうですね。
そこはね。
なるほど、面白いな。だから冒頭おっしゃってた通り、自動運転になってくると目的地周辺の駐車場に勝手に空いてるとこ探して止めてくださいっていうような流れになるのかなと思うんですが、
駐車場が空いてるかどうかっていうのってどのぐらいでリアルタイムで把握できるようなデータベースになるイメージですか?
直接API連携、データ連携しているところはですね、更新頻度が5分に1回、早いところだと本当に3分に1度という状態になるので、そのぐらいのリアルタイム性は出ているんですけれども、
月1回の更新の場合はですね、満空情報というのはですね、リアルタイム性はほぼほぼないという状態なんです。
で、我々もですね、満空情報をそのアプリケーション情報としてですね、出すことがユーザーの利益になるかというところで、いろんなことを実験と言いますかですね、ユーザーの意見を集めたりしました。
で、実はですね、満空情報が事前に分かったとしても、あまりユーザーの行動変容が起きなかった。
なるほど。
要はですね、そこがたどり着くまでに開くかもしれないということで、皆さん満車って出ててもそこに行くんですよ。
なるほど。
これが面白いところですね。
人間ってバカですね。
まあ私も言っちゃいますね、これは。
特にやはりですね、料金デメリットがある駐車場さんは本当にそうですね。
そうか。台数が多ければ誰か出るかもしれないねっていう希望的観測に基づいた行動原理なんですね、そこは。
そうですね。
なるほど、そうか。ただそれは人の気持ちが介在するからであって、そこがAIが判断するようになると、
そんな希望的観測じゃなくて、今空いてないんだから行かないぞっていう判断になるかもしれないっていうことですかね。
おっしゃる通りですね。
でも満空情報ってのは結構取れたりはしてるんですか。
そうですね。なので僕らとしてもですね、すごく最初の開発段階の時ではですね、優先順位高くセットしていたんですけれども、
今そういったことが分かってからですね、ちょっと優先順位を下げているというところが本当のところですね。
ただ一部の事業者様についてはすでに満空情報はアプリ上でも見れるようになっています。
これめちゃくちゃ大変じゃないですか、システム。
料金の計算というところが結構複雑でして、
なるほど。
もうその駐車場ごとにですね、かなり種類があるんですね、料金設定の種類が。
これをですね、料金計算できるようなフローを組むっていうのがかなり大変でですね、
1年半ぐらい修正を繰り返しながら開発した状態ですね。
なるほど。面白いな。深いですね駐車場って。
ありがとうございます。もう本当に駐車場事業をもともとやってたメンバーが主体でですね、
このプロジェクトを進めているので、本当僕ら何やるにもそういうような話ばかりしているのでですね。
なるほど。
面白いですね。
ありがとうございます。そしたら今後の展望というか、こんな感じでこの事業を展開していきますよっていうのを教えてください。
ありがとうございます。今駐車場事業のお話のボリュームが結構多かったかなというところですけれども、
駐車場事業ってですね、よく三方良しの事業だよねって紹介されることが多いんですけれども、
僕らはですね、駐車場事業っていうのは八方良しになり得ると。
例えば事主様、不動産会社様、駐車場事業者様、あとは駐車場の利用者様ですね。
あと周辺住民の方、周辺の店舗様、あと観光庁様、あと最後に弊社と。
こういったようなですね、八方良しになり得るビジネスだなと思っておりますので、
この八方それぞれにですね、共有価値を創造して事業、サービスをですね、展開していきたいと思っております。
今回ですね、LBMA JAPANさんに所属させていただいたのは、先ほどPコレクションの話しておりましたけれども、
パークラボというですね、需要可視化するマーケティングシステムで位置情報をかなり多く使っております。
駐車場ってですね、車室の数が例えば5車室とかっていう小さい駐車場になってくると、本当にですね、ミクロな需要の可視化っていうのが必要になってきます。
そこでですね、やはりあのちゃんとした位置情報の知識であったりとか、位置情報を活用した最新の技術等々ですね、やっぱり入れていかないと、
お客様にとってですね、有益な情報を提供するっていうことができないだろうなと思って参加させていただきました。
なので、まあ皆さん、あの位置情報のシステムっていうと、どちらかというとマクロな話だったりとか、そういったところが多いと思うんですけれども、
ちょっと僕らはですね、ミクロな位置情報っていうところをですね、まあ意識しながらですね、この先発泡良しを実現していきたいなと思いますので。
まだスタートして3期目なので、皆さんのご指導、ご鞭撻どうぞよろしくお願いいたします。
はい、ありがとうございます。いや面白かったですっていうのと、いろんな可能性があるなと思ってお話を伺ってましたので、またいろんな競争を共に作るの方の競争を実現できていければなと思います。
新しいビジネスモデルの提案
実はですね、あの物流システム屋さんから話があったりするんですよ。
ラストワンマイルの小さめの箱版とかで運んでるですね、物流屋さんだとですね、駐車禁止取られちゃうとですね、ドライバーの方の気になっちゃうんですね。
なので、配送先近くの駐車場を検索して出したいというようなことがあってですね、結構いろんな業界の方にですね、課題解決のソリューションとして提供できるんじゃないかなと思っております。
ありがとうございました。本日はパーキングサイエンスの井上さんにお話を伺いました。井上さんどうもありがとうございました。
ありがとうございます。