2024-09-02 20:04

脱炭素をビジネス化する、LーGXプロジェクト

2024年5月に発表した、「Location-GXガイドライン」は、位置情報データを活用した炭素排出量の算出、可視化、ポイント化などの共通化を推進するためのガイドラインでした。この度、環境省が主催する国民運動「デコ活」において、令和6年度補助金対象事業として採択を受け、実際に事業としての展開の開始がされます。「L-GXプロジェクト」脱炭素は地球全体の課題でありつつ、それを継続的に実施していくためには、ビジネス化していくことが必要である、という観点のもと、LBMA Japanは位置情報データを活用した脱炭素施策のビジネス化を目指します。本エピソードでは、その概要と目指すビジネス化の姿についてお話をさせて頂きました。

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Location Weekly Japanです。今週は、私、LBMA Japan代表理事を務めております川島が、Location GXプロジェクトという、LBMA Japanで立ち上げたプロジェクトについてお話をさせていただきたいと思います。
さて、Location GX。GXって何でしょう?なんですけれども、グリーントランスフォーメーションを指しております。
脱炭素を促して気候変動を最小限に抑えていきましょうという、全世界共通の取り組みかなと思っておりますけれども、このグリーントランスフォーメーションに関して、位置情報データを活用することでどんなことができるか、またそれを継続的に有効に活用していく、そんなことを目指したプロジェクトとなっております。
ちょっとその概要の説明を今日はさせていただきたいと思っております。
位置情報データを活用したときに、様々な事業体で活用が進んでいるというのは、いろんな方々のインタビューを含めて皆さんにお伝えしてきているところですけれども、
脱炭素、二酸化炭素の排出を抑制していきましょうという取り組みにも活用できるんじゃないかということを、昨年から考えて様々な施策を展開してまいりました。
まずその第一弾としてですけれども、ロケーションGXガイドラインというものを発表させていただいたのが今年の5月です。
これは何をまとめたガイドラインかというところなんですが、位置情報データってスマートフォンであったりとか車だったり、様々なデバイスから取得できる位置情報と
位置っていうのは、緯度、経度、精度、時間というような形を取りますけれども、この位置情報データを活用することで、その特定のデータが
例えば10キロ車でこう移動しましたとか、5キロ自転車でこう移動しました、2キロ電車でこう移動しましたということを推測することができるということは、AIなどを活用することでわかりますよねというところから着想を得まして、
ではその移動のデータがどれだけの炭素を排出しているかということを求めることができるんじゃないかなと考えました。
例えばガソリン自動車だと、150グラムのCO2、二酸化炭素を1キロ移動することで排出していると言われています。それがトラックだと1,124グラムだったりとか、飛行機だと人に戻すと124グラムで、そういった値があります。
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ということは特定の位置情報データを使って、5キロ自家用車でガソリン自動車で移動しましたということがわかれば、実際にそれが600グラムぐらいの二酸化炭素を排出していますよねということを推測することができます。
その集合体ですね、例えば1つの移動じゃなくて、それが10万人相当、10万データ、リニークデータの移動とその移動手段、移動の時間に応じて、それが自動車だったのかバスだったのか電車だったのか歩きだったのかを経路図などと掛け合わせると、
推測することができるので、10万人の1ヶ月間の移動データから、どれだけCO2を排出していたかということを認識することができます。
それに対してやりたいことというのは、脱炭素を伴った行動をしましょう、より地球に優しい行動をしましょうという移動に関するキャンペーンだったりとか施策をさまざまなサービスで展開することで、
8月には10万トンのCO2を、このサービスユーザーさん10万人が10万トン排出していました。そこでサービスでキャンペーンを打つ、何らかのポイント、施策などをすることで、
9月にはその10万人の人たちの移動データから推測できる炭素排出量、二酸化炭素の排出量というのがどれだけ減ったかということを比較値で出すことができる。
こういったことを実施していきたいなというところから、このガイドラインを取りまとめ始めるに至りました。
このガイドラインはLBMA Japanでガイドライン委員会を立ち上げまして、さまざまな角度からどれだけの炭素排出量をどうやって測って、もちろんその炭素排出量というのはガソリン自動車なのか電気自動車なのかハイブリッド自動車なのかに応じてもさまざま変わります。
その平均値をとってベースラインを作るなど、さまざまな施策を展開できるように共通の指標値を作っていきましょうと。
この共通の指標値、特定の異動に対しての排出されるCO2の量、それからどうやってその異動を推測したのかというベースの考え方、そういったものを共通化していきましょうというのがこのガイドラインになっております。
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このガイドライン自体はエルビー・メイ・ジャパンのウェブサイト上で現在一般公開しておりますので、ご興味のある方はぜひダウンロードしていただければと思います。
これをやることで何が変わってくるのかというと、おそらく脱炭素を目指した行動をしましょう、みんな地球に優しい行動をしましょうねということは、さまざまな形で叫ばれてきていますけれども、
実際にそれが異動に関してどれだけ出しているのか、CO2を排出しているのか、またさまざまなキャンペーンを行うことでどれだけそれが削減できるのか、それぞれの行動がどれだけ二酸化炭素排出を削減しましたよということを言えるのかということが同じ尺度で測れていくということを目指したのがこのガイドラインで。
作った目的になっております。
このガイドライン5月に発表させていただきまして、その後、これを実際にサービス上で展開していきましょうということで、キャンペーンだったりさまざまな機能施策を開発するというプロジェクトがこのロケーションGXプロジェクトになりまして、
8月の末に発表させていただきましたけれども、このロケーションGXプロジェクトが環境省が主催するデコカツという国民運動ですね、脱炭素行動を促す国民運動にて補助金対象事業として採択をいただきましたというところがございます。
この採択された内容というのは、LBMAジャパン及びLBMAジャパン会員がこのガイドラインに基づいてさまざまなデジタル施策を打っていきます。
移動に関してのデジタル施策キャンペーンを展開することで、さまざまなユーザーさん、事業者さん含め国民サービスを使っている方々の行動変容を促して、位置情報データを使ってどれだけその変容があったのか。
実際にそれがどれだけ二酸化炭素の排出量を削減することができたのかということを証明していく、また展開していく、そんなプロジェクトとしてスタートいたします。
最終的には今年度中、2025年2月ぐらいにその成果も含めた発表をさせていただこうと思いますが、まずはこの枠組みをもってスタートいたしましたということが一つ報告事項となっております。
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実際にそれがどうやって可視化されていくか、またその変容値を出すことというのはどんな形なのかというと、それぞれ今回プロジェクトに5社の会員企業を参画いたしますけれども、それぞれのサービス上でナッチと呼ばれる行動変容を促すサービス施策を展開いたします。
それぞれが展開する内容において、例えばこの施策を始める前の1ヶ月と始めた後の1ヶ月を比較してどれだけ各サービスで測れる位置情報データから測れる二酸化炭素の排出量というのを削減できたかということが最終的に発表されていくという形になります。
ただこれ別に今年だけのプロジェクトではなくて、これを始めたということは、我々LBMA Japanとしては位置情報データを活用した社会的な貢献という目的ももちろんありますが、社会貢献を実現するためにはビジネス化しなければいけないというのは常々お話しさせていただいている内容です。
我々LBMA Japanの存在意義というか目的というのは、位置情報データを活用したビジネスがどんどん大きくなっていくことになりますので、その両面からビジネスを作っていく位置情報データを活用して脱炭素ビジネスを展開していく。
最終的にはそれが社会貢献というか地球貢献につながっていく形になるかなと思っています。
これやっぱりボランティアでやり続けることっていうのは難しいと思っています。
刹那的な行動を取ることで、ちょっといいよね、地球に優しい行動できたよねっていう、個人個人のある意味善意というかボランティア行動っていうのはもちろん大切ではあるんですけれども、それだけでは継続がしていかない。
継続をさせるためにはやっぱりビジネス化していかなければいけないというのが、現状の資本主義に基づいたビジネス上のルールというか概念になってくると思いますので、そういった意味ではこのプロジェクトの目指すべきところっていうのはビジネス化であります。
二酸化炭素脱二酸化炭素排出のビジネス化ということがプロジェクトの骨子になっています。
ということを踏まえ、今年はこの5社とともに様々な施策を実施して、それをしっかりと可視化していくということがスコープとなっていますけれども、来年度以降、2025年度以降ももちろんこれは継続していきます。
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二酸化炭素排出というのはずっとやらなければいけないことなので、それを実現するためにはこのプロジェクトに参加している企業さんにもビジネス化をしてしっかりとお金儲けをしてもらう必要がある。
お金儲けというか、そうですね、お金儲けです。結局ビジネスなのでお金が儲からないと続かないので、それを実現していきましょうということが来年度以降のスコープとなってくるかなと考えております。
来年度以降ってどういうことをしていこうという観点で今考えているのが、やっぱりこの脱炭素した値が何トンCO2の排出を削減しましたということを可視化することができますので、それに対してポイントを与えるようなそんな枠組みを作っていきたいと思います。
サービスのユーザーさん観点から言うと、脱炭素行動をしましょうというキャンペーンを受けて、いいよ、やってあげるよということは一つです。
ただそれを継続的に行っていくことで、ある意味インセンティブというかマネタイズポイントがもらえるという、そういった施策につながっていかないと大きく継続していく、そういったことにつながっていかないんじゃないかなということを考えておりまして、
あれば次の段階は可視化しました。これが実現できるということが分かりました。こういった施策を打ったらこれだけの脱炭素効果がありますということが見えてきますと。
見えた後にそれを実施してくれた、行動変容してくれたユーザーさんに対してはポイントを渡しましょう。そのポイントはそれぞれの事業で展開していけばいいと思いますけれども、
ただそれもこのガイドライン上でLGXポイントというものの作成を目指していきたいと考えております。この共通化したポイントが次の目指すべきところというのは、これをクレジットとして、ボランタリークレジットとして取引をしていく。
要は脱炭素した値がこのLGXポイントであるわけであって、このLGXポイントを売り買いするようなそういった枠組みに落とし込んでいきたいなと思っております。
売り買いするってどういうことか、誰が買うんですか、それをっていうところなんですけれども、もちろん皆さんご存知かと思いますけれども、2030年に向けて脱炭素の排出量っていうのを各企業がニュートラル化していく、要は排出した分を削減しなければならないというような取組が行われています。
それは日本だけではなくて全世界的にそうなっていくわけであって、実際に企業として炭素排出量っていうのが大きく一つの企業存在価値にも感案される、そんな世界がもう間もなくあと6年でやってくるんですよね。
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各企業それを表にしっかりと自分の企業の炭素排出量、ニュートラル量、要は排出量と削減量を可視化していく必要がある。そしてそれをニュートラル化、ゼロにしなければいけないというそういった流れを作っていく中で、今回我々が打ち出したこのLGXプロジェクトにおけるLGXポイントですね。
削減をした量を図るLGXポイント自体を各企業が削減値として採用することができる、要は買うことができる、そういった仕組みにしていけないかなということを考えております。
そうすることで実際にクレジットとしてこの削減値LGXポイントを企業が購入するということになっていけば、実際にユーザーさんに対してポイントを渡します。
このポイントというのは実際お金です。基本的にはさまざまな有名なポイント、サービスのポイントと同じ扱いになるわけであって、ということはそれの原資となるものが必要になる。
それをカーボンニュートラルをするためにクレジットとして購入する企業が出てくる、そしてそれがクレジットとして認められる国の基準、世界の基準で認められていく、そういったことにチャレンジをしていくというのが来年度以降のスコープになってきます。
これが回ってくることで継続的に脱炭素を推進するLBMJapan会員の企業とそのユーザーに対してのインセンティブ、そして企業自体がそれをクレジットとして外部に販売することができる、そんな枠組みができていくとビジネスとして全体が回っていくんじゃないかなというふうに思っています。
ちょっと分かりにくい部分もあったかと思うんですけれども、そして本当にそんなのできんのっていう話だと思います。
きれいごと述べているように、自分でしゃべっていてもそう思うんですけれども、ただ1年前にこの構想を環境省さんと話しながら思いついてというかたどり着いて、それをやっていきましょうといったときに全くエソラごとのような内容でしたけれども、
5月にガイドラインを発表し、また今回環境省のデコカツに採択を受けて、このプロジェクトが今第2段階までスタートしています。第3段階、第4段階、第5段階と全体がこのビジネスを形成していくためには回っていく必要がありますけれども、
一つ一つのスコープ、乗り越えるべき課題というものをしっかりと見据えて、団体として一丸となって脱炭素ビジネスを作っていくということにチャレンジしていきたいなと思っていますので、またそれぞれのスコープでアップデートしていきたいなと思っております。
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なので本当に脱炭素は待ったなしです。本当に気候変動に伴って様々な災害等々あります。一応データを防災に使おうみたいなところももちろんやってきていますけれども、ただこれが最大の防災なんじゃないかなと私は考えていますし、
これを実現していくことで本当に最終的に社会課題というか地球課題を解決する、解決しきれるかどうか何とも言えないですけれども、少なくとも現状を改善することができる、より地球の命を流れることができる、そこに対してのチャレンジというのはしていくべきじゃないかなというふうなことを考えつつ、
もうこれが善意ではできません。しっかりとビジネス化していくということを念頭においてこの枠組みを作っていきたいなというふうに考えておりますが、ビジネスビジネス言ってますけど、LBMA Japan自体は非営利団体なので決してこれでお金儲けを団体としてしようということではなくて、
こういったビジネスの枠組みを作ることで、会員企業がしっかりとした新しいビジネスの軸を作っていく、そういったことにつなげていければなというふうに考えております。
という感じでございますので、もしご興味ある方いらっしゃいましたら、ぜひLBMA Japanウェブサイトからお問い合わせいただいたりとか、ガイドライン自体は無料ですので、ぜひダウンロードしてこんな形でできるんだ、うちだったらこんなことできるんじゃないかなみたいなことを考えていただけると幸いでございます。
以上でございます。ありがとうございました。
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