家庭と料理
父と母がすごい、結構グルメでして、なんやかんやいろんなとこ、父はいろんなレストランに連れてってくれたし、母親はそこでレストランで美味しい味を見つけたら、それを再現しようと頑張ったりとか、いろいろ創意、工夫して美味しいものを作ってくれるっていう家庭に生まれたんで。
それは、小学生ぐらいの時では、僕も母親みたいに料理を作りたいなと言って、だし巻き卵を作ってましたね。
食家の姿勢というか、味に対する感度が高い環境だったんですね。
その通りですね。食によってわが家がつながっていると言っても過言ではないかなと。
だし巻き卵は、最初から意外とうまくいったんですか?
最初はもうぐちゃぐちゃで、いい加減なスクランブルエッグみたいなのができて泣いてたりしてたんですけど、
やっぱり10回ぐらいやってると形になってきて、あとは好みで少しだしを入れて、多めに入れてふわふわにしたりとか。
逆に今は目玉焼きをどうやって美味しく作れるかみたいなのに挑戦したりとかですね。
目玉焼きで実は奥が深いんですか?
卵料理はね、難しいですね。
卵自体のいいものと、やっぱり悪い卵、美味しい卵。
卵は鮮度です。
焦げたてみたいな。
そうですね。やっぱりケーキとかカスタードクリームとかお菓子に使うのはもう鮮度です。
ちょっと日が経ってくると加熱料理にしたり、日が経ってくると料理向けですね。
目玉焼きってフライパンに落として水を入れる刃とかいろいろあるじゃないですか。
ありますね。
ポン太郎さんの今の段階での美味しい目玉焼きの作り方って簡単に実践できるので、どうやって?
まず油をたくさん使いましょう。
サラダ油でもオリーブオイルでも、ごま油はすごくご飯と相性がいいですね。
それでピチピチピチって跳ねるので、それを跳ねるのを防止するために蓋を使います。
そうするとピチピチピチって最初跳ねてたのが蓋をして、そしたらピチピチピチって音がジューって音にかかってくるんです。
フライミングで私パッと外すといい感じに半熟になるんで。
水とかはもう入れないと?
入れないです。
もう半分くらいフライにするような感じで。
油が多いから。
それで白身は外側がカリッと真ん中に行くほどちょっとプリンみたいになって、そこにちょっと薄く膜を張った黄身が入っていて、
あとはもうご飯にかけるなりパスタに絡めるなりを好きで。
浮かびましたね。
塩とか胡椒とか醤油とか、それはもうお好みのやり方?
後掛けでもいいですし、醤油を先に入れといたら、ちょっと色はつきますけど、均一な味になってムラがなくなるんで、お弁当向けの味になります。
ただし目玉焼きをお弁当に入れるのだと加熱不良になりやすいんで、それはやめた方がいいかも。
だからあまり入ってないもんね。
完全に火を通してないと危ないって。
他に最近ハマってる料理、さっきビリヤニとか、最近この料理ちょっと。
お粥とカレーの工夫
ビリヤニはインドの炊き込みご飯で、ちょっと前のは私の部分でしたね。
炊き込みご飯で、今は何かというと沼というお粥でして。
今私11月に結婚式なんで、痩せるためにお粥食べてるんですよ。
お粥のいいところは低カロリーで、あとひき肉とかブロッコリーとか入れると美味しくて、しかもタンパク質がたくさん取れる。
タンパク質でお腹がいっぱいになりやすくて、かつ腹持ちもいいというので、いかに美味しくそのお粥を作るかっていう。
味付けはね、私の場合は塩とウェイパー。
ウェイパー。
はい。あれがね、結局外れがなくていいですね。
ここでずっとウェイパーとウェイパーがありましたね。やっぱりあれは美味しいんですかね。
はい。美味しいですが、ちょっと入れるだけで全てウェイパー味になっちゃうので、ずっとコンソメパンチを食べ続けるような。
中毒性がちょっとある。
そうですね。
あ、でごめんなさい。そこに大事なのがカレー粉を入れるんです。
カレー粉。
はい。ウェイパーとカレー粉ってすごく相性が良くて。
なんかその、同じ味なんですけど、なんかこう、ウォーってこう味のなだれという。
なんでカレーに、例えばレトルトのカレーとかあるじゃないですか。
なんかちょっと味気ないなと思ったらウェイパーを入れると一気に味が変わるんで。
カレーにウェイパーは意外とか、きっとこれ聞いてない人はウォーって思いますよね。あんまり入れないですよね。
やっぱり中華の夢。
そうですね。あの、なんでしょう。私の料理のモットーとして、
えーと、ある、なんでしょう、仲間で仲良ししてるところにちょっとだけ異質なものを入れると、それがすごい良いスパイスになるんです。
さっき言った、アイスクリームにちょっとだけ醤油かけるとか、酢豚の中にちょっとだけパイナップルが入ってるとか、
パイナップルだらけだとね、ウェーってなっちゃうんですけど、それが良い味出してたりする。
隠し味。
まあそうですね。隠し味というのはつまり仲間外れをあえている。
なんで結局その仲間外れって今言ったんですけど、実はそれが足りないものだったりして、それが入れることによって初めて分かるんです。
大阪でスパイスカレーブームになったじゃないですか。
なってますね。
あれは、私は大阪出身であるんですけど、割と昔からあったんです。それとも最近のブーム?
最近ですね。
最近なんか、さっきも例のカレー屋さんの社長さんの話もチラッと出ましたけど、やっぱりカレーの良いところって原価が安くて購買層がとても広い。
カレー嫌いっていないでしょ。
油っこいのが嫌っていう人はいるでしょうけど、じゃあそこはうまいことちょっとスープカレーにしてみたりとか。
牛肉の油っこいのが嫌だったらフィッシュカレーとか、外れがないのはチキンカレーですかね。
チキンカレーは骨も一緒に煮込むとそれ自体が鶏ガラスープになるんで、その鶏ガラの延長上にウェイパーがあるんですよ。
手羽元がおすすめですからね。あれだと煮込むとだんだんボロボロって崩れて。
チャーハン動画を見るのがすごくです。
あの動きを見てると達人レベルにいくと、本物の達人っていうのは無駄な動きをしない。
カンカン鳴らしたりとか、全部意味ないじゃない。味見とって。
でも本当に達人はカンカンそういうの全くしないで、意外と待つ時間があって、音を聞いてて。
本当最小限ので最終味に直接動きしかしないっていう。
今すごくいいことを教えまして、料理って待つのがすごく大事なんですよ。
これ言っちゃ失礼なんですけど、料理がちょっと苦手っていう人は待てないって言うんでしょうかね。
もうあと1分くらい火通したらいいのに火止めちゃうとか。
もうちょっと待ってから塩入れたらいいのに最初からかけちゃうんだとか。
気持ちが早く食べたいとか早く完成させたいみたいになっちゃうんでしょうね。
それは達人は分かってるんでしょうね。タイミングとかね。
そうです。有名なことわざに見ている鍋は煮えないっていう。
要は大きな鍋の前でじっと水からお湯が沸くのを加熱するのを待っていると、
きっと時間が長いんですけど、ちょっと火元を離れて、
例えば包丁で物を切ったりとか、ラジオかけながら音楽に耳を傾けたりする余裕があると、
思いのほか鍋って早く沸くんですよ。
それをじっと目の前で見てて、まだ沸かない、まだ沸かない、もういいや生焼けだけどラーメン突っ込んじゃえとかやると、
おかしくなってしまう。
人間性っていうかもう成熟してる人が美味しく作れる。
そういう余裕っていうか、心の余裕。
いやー、料理に全てが出るんだ。