第三百六十三話『楽しむことを忘れない』-【愛知篇】物理学者 小柴昌俊-
2022-08-13 11:45

第三百六十三話『楽しむことを忘れない』-【愛知篇】物理学者 小柴昌俊-

愛知県豊橋市に生まれた、物理学者のレジェンドがいます。
小柴昌俊(こしば・まさとし)。
星の終末期に起こる現象「超新星爆発」によって放たれたニュートリノを、小柴は世界で初めて、実験装置『カミオカンデ』で観測することを実現。
2002年、ノーベル物理学賞を受賞しました。
ニュートリノという小さな粒は、今、この瞬間も宇宙から降り注いでいますが、あまりに小さな粒子なので、電気や磁力には反応せず、私たちの体を通り抜けています。
小柴は、この原子よりも小さな素粒子の観測に情熱を傾けました。
ニュートリノを観測できれば、素粒子物理学の世界で予言された陽子崩壊が検出できる。
岐阜県飛騨市にある神岡鉱山に、地下1000メートルの観測装置をつくり、「超新星爆発で大量のニュートリノが宇宙に放出される」という仮説を証明しようとしたのです。
この小柴が開拓した「ニュートリノ天文学」は、1987年2月23日、奇跡のときを迎えます。
地球からおよそ17万光年離れた大マゼラン星雲で超新星爆発が起こり、見事、その観測に成功したのです。

小柴の研究者としての人生は、決して平坦ではありませんでした。
自らを「落ちこぼれ」と称する彼は、いくつかの障害をものともせず、ここまで来られたのはなぜかと後輩に聞かれると、こう答えたと言います。
「なんでも能動的に、なんでも楽しもうとしたからだよ」
科学は、楽しいものじゃない。
だから私の講演を、ただ、楽しいだろうと思って受け身で聴いていても、ちっとも楽しくない。
楽しむということ。
なんでも、楽しもうと思ったひとだけが、その道を歩き続けることができる。そう説いたのです。
日本物理学会に光を灯した偉人・小柴昌俊が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?

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