ここは、エビスのクリフトカフェ&バー。
先週に引き続き、建築家の隈研吾さんをお迎えしています。
JOI ITO's Podcast
僕がメディアラボにいたときに、
new metabolism という言葉を使っていて、
やっぱり、メタボリズムっていうのは、
バイオロジーに影響されてたし、
ちょっと分散型だったし、
ただ、あの時代は、やっぱり、
サイエンスも理解してないし、
バイオロジーみたいなコンクリートのものを作っちゃってたので、
でも、今度は本当に、
バイオロジーの感覚とかもっと巻き込んでいけるんじゃないかなっていう話があって、
隈さんの話だと、メタボリズムのムーブメントは、
やっぱりちょっと、なんていうか、
あれじゃないよねっていう時代があったわけですよね。
黒川さんとか。
黒川さんは、僕の小学校の時代はアイドル。
ああ、そうですよね。
1960年東京オリンピックの時、10歳で、
その頃、黒川さん、
隈研さんよりテレビの露出は黒川さんの方が多かった感じで、
メタボリズムの建築の進退者みたいな話で、
こんなに廃棄物を出すのはいけないみたいな話で、
登場して、かっこいいなと。
そこかっこよかったですよね。
かっこよかった。
だけど、できたものを見て、
70年の大阪万博で黒川さんが作ったものなんか、
鉄のお化けで、これやばいなって。
だけど、黒川さんはやっぱり、
情報の収集の仕方とか、
頭の整理すごい良い人だったから。
1960年、急激な人口増加に悩む日本で、
黒川貴正など若手建築家が、
新たな運動を起こしました。
それが、進退者を意味するメタボリズム。
都市の成長に合わせて、
増殖や交換が可能な建築をいくつも発表し、
当時、かなり話題になったようなんです。
ちょっと聞きたかったのは、
メタボリズムにあったいろんな循環だとか、
今となれば結構インスパイアされた話があるんだけれども、
この新しいメタボリズムみたいなフィロソフィーは、
黒川さんのこの先にあるんですか。
いや、メタボリズムの多くは、
単位の小さいものでのメタボリズム。
だからメタボリズムって基本的には、
臓器種族みたいな話なわけですよ。
だから臓器を変えるみたいな。
臓器変えるっていうのは、
人間だって実際ものすごい大変なことだし、
生物のメタボリズムって臓器なんか特化してないわけだから、
サイボーレベルや分子レベルで、
適当に変化してってるわけだから、
そういうものすごい小さいもので変化してるっていうものに、
僕の建築はなんか似てるんじゃないかなって自分では思ってて、
だからメタボリズムの人たちっていうのは、
やっぱりバイオロジーの理解なんか、
ある種プリミティブな理解じゃないですか。
そこ、実は僕一つ似てるなと思うのは、
サイバーネティックスっていう言葉があって、
もともとあれミサイルのコントロールのためにできた、
このフィードバックなんですけども、
セカンドオーダーサイバーネティックスっていうのが、
中央周辺型のミサイルコントロールから、
大きなシステムのフィードバックシステムのモデリングをして、
セカンドオーダーサイバーネティックスっていうのは、
すごくそこから複雑系の物理学とかに出てくるんですよね。
で、我々がやっていくデジタルのアーキテクチャでいうと、
おっしゃる通りで多分その中央周辺型の組織論みたいなのが、
今までのコンピューターサイエンスで、
今のWEB3なんかは非中央周辺型だし、
あと今の大規模言語モデルっていうのは中央周辺なんですけども、
我々がやろうとしてるのは、
もっと分散したモデルが全部ネットワーク化されていて、
で、多分そのオブジェクトオリエントで分散型で、
ボトムアップでデモクラティックなシステムっていうのは、
コンピューターアーキテクチャもそうだし、
サイバーネティックスとかコントロールシステムもそうなので、
それは多分今流れとしてあると思うんですよね。
だからそのメタブリズムが、
ちょっと中央周辺型、大量生産型メタブリズムだとすると、
熊さんが行こうとしてるところと我々もみんな、
もう少しそこのパーティクルって熊さん言ってるんですけど、
我々はこうディセントラライズとかっていうこともよく使ってるんですけど、
でもそのディセントラライズだけれども透明性が高くて、
フラクチュエーションが落ち着いてる、
元気だけど不安定ではないっていうシステムを、
やっぱりこれから設計しなきゃいけないなって。
えっとね、里山復活っていうのは、アイデアコンセプトとしては里山復活ってのはものすごい数あると思うけども、
実際に実効性のあるものってあんまないような気がする。
今ちょっと質問したミシェルって彼女、アメリカから来たんですけど、
そのブロックチェーンの世界のDAOで、やっぱ日本って空き家いっぱいあるって話を聞いて、
海外のこの環境とかデザインを意識した人たちで、
空き家を買って、そこでそこの中でみんなでなんかやりましょうっていうプロジェクトのメンバーなんですけども、
でも意外に日本の地方に行くと難しいじゃないですか。
で、なんかやっとね、信用してもらったみたいな感じで、彼女も一生懸命日本語を勉強してボランティアとかしてるんだけども、
でもなんかこう里山を大事にして空き家があるような日本の市町村と、
そういうとこに入って一緒になんか作りたいっていう人たちの、
このマッチングができたら、なんかいろんな意味でいいんじゃないかなと。
でもなかなかそれって機能できてないので、で結構くまさんもいろんな市町村、一時期回ってたと思うんですけども、
なんかそういうのももう少しこううまくできると、やっぱりいい循環になるんじゃないかなという気がするんですよね。
それはね、やっぱり行政の人がもう英語って言うだけでもう拒絶しちゃうから、
だけど北海道の東川って言ったよ、すごく面白いところ朝日川の隣で、
僕そこサテライトオフィス作ったんですけど、そこなんかはねちっちゃい町なのにね、
もう日本語学校を作って、外国人もどんどんそこで教育させて、
町役場のね職員の中でもかなり外国人の人出てたしね。
それも別にその町長は英語できるわけでもなんでもないんだけど、
町長はそうしろって言ってたら、ガーッと町全体がそうなって、
そういうビジョンがある人がいるから。
簡単にできるんですよね。
そしてくまさんに今日の感想を伺いました。
いやなんかすごく同じような時に同じようなことを考えてたなっていうのを思って、
だからそのちょうど僕がその建築でバブルが弾けた頃からと今って、
その建築家の世界で言うとまさにセントラルシステムかディセントラルシステムの大きな転換期、
自分はラッキーだったと思ってるんですよ、両方見れたから。
だからそれはもうそういうやっぱり社会システムの大きな転換期を生きていて、
そこの中から日本に興味を持ってっていうのがすごいパラエラルな感じが面白かったです。
ありがとうございます。
私も、メテラブーは建築学部の中なので建築家だらけで、
建築を勉強しなきゃいけなかったんですけども、
今日初めてそこからブラブラになってたものがくまさんのとこでつながって、
今まではリアルの建築家と僕のデジタルの建築って関係ない、
ほぼ関係なかったのが初めて関係があるようになったのですごくありがたいです。
感謝しています。ありがとうございます。
くまけんごさん、クリプトカフェ&バーへのご来店ありがとうございました。
そして来週のジョイトーズポッドキャストは、
短くするとこれなくなっちゃうからしょうがない。
でもまたこれ別に入れてもいいのか。
なんとジョイさんがイケバナに挑戦です。お楽しみに。
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1960年代に黒川希少などが起こした建築運動の名前は何だったでしょうか。
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