下野孔明
活躍って言ったのちょっと大げさですけど、いろいろウイスキーの仕事を目指していただいています。
Drinkers Lounge
ウイスキーを飲み始めて、ウイスキーに人生を捧げることになったっていうタイプの変態ですよね。
A whisky lovers diary
いい意味でですね。
いい意味でですね。完全に褒め言葉として。
下野孔明
捧げてるというよりかは、好きでやらせていただいてるっていう感覚なので、あたから見るとそうなのかもしれませんけど、
自分はただやりたくてっていうとの語弊がありますけど、自分が好きでやりたいから、ただ一生懸命やってるっていうだけなんで。
Drinkers Lounge
すごいですよね。
A whisky lovers diary
すごいですね。設立の話とかも本当は聞きたいところがあるんですけど、これ確かに結構記事とかそういうものを常に作ってらっしゃったと思うので、
下野孔明
そうですね。
A whisky lovers diary
あるコンテンツをここで擦ってもらうとちょっと思ってしまいまして、せっかくなんで僕たちの興味のあることをお伺いできればというふうに思ってます。
ドリガニさんはジェイズバーさん中心の常連でさんもいらっしゃいますけども、結構下野さんもジェイズバーに行かれてらっしゃっていたので、そこでお会いされてというようなところでしょうか。
Drinkers Lounge
実を言うとですね、ジェイズバーさんよりももう少し手前の段階で、いろいろ飲み手の人がいて、クリリンさんとかゴブリンさんとかですね。
それらの方々に最初に紹介されたんじゃないかなと僕は記憶してるんですけど。
ああ、そうだわ。
そうですよね。そっちなんですよ。
僕なんか全然面識ない。面識ないのは嘘ですけど、本当に1回とか2回しか会ってないのに、ちょっとブラインドテイスティングやりましょうとか言って、小瓶送りあったりとか。
ゴブリンさんとかが、ホタルイカの置き漬けの季節だなとかつぶやいてたんで、僕も試しにつぶやいてみたら、下野さんが送ってくれたりとか。
下野孔明
そんなのありましたっけ。
Drinkers Lounge
ありました。本当にありがとうございます。
下野孔明
覚えてないですけどいい。
Drinkers Lounge
あれから僕ホタルイカ大好物になっておりますんで。
A whisky lovers diary
そうなんですね。
Drinkers Lounge
そうなんですよ。だからあれまだ酒屋やる前ですよね。
下野孔明
ああ、あの時は酒屋やってないですよね。
Drinkers Lounge
そうですよね。
A whisky lovers diary
やってないですね。
下野さんが富山に戻られてすぐみたいな感じなんですか。
下野孔明
いや、そういうわけでもないんですけど、自分がまだ酒屋やる位置、ウイスキー飲みだった時に、お話ししながらすごい鮮明に蘇ってきて、すごい楽しい思い出がですね。
A whisky lovers diary
伝説で聞いた伝説のなんとかの回みたいな、そういう回とかがあったみたいな、ちらほら。
下野孔明
割と神々のロコモノみたいなのがちらほら出てくるような回で。
Drinkers Lounge
そうですね。
下野孔明
衝撃的な出会い。よくそこで、今まで忘れてましたけどね。
Drinkers Lounge
衝撃的な出会いでしたよね。
下野孔明
よく思い出しましたよ。鮮明に思い出しました。
Drinkers Lounge
そうだったんですよ。
A whisky lovers diary
ちなみに僕は、当時、石川県内の野戸の方だったような気がするんですが、そこでウイスキー飲んでいたので、せっかくモルテアマっていうのがオープンして、すごいいろいろ頑張ってるらしいという噂をですね。
確かにマザーズで聞いたんじゃなかったかな。キャンベルで、結構今、下野さんがガンガン行ってるっていう噂を聞いて。
下野孔明
でしたか。
A whisky lovers diary
マザーズのマスターが当時、毎月、毎週まで行かないですけど、かなりの人が行ってたんですけども、それを超えて行ってるっていう話をしていて。
そうですね、確かにそうです。
じゃあちょっと今度、ぜひ買ってみようと思いますっていろいろとお伺いしたのが最初だったような気がします。
下野孔明
ああ、そうでしたね。
A whisky lovers diary
なので、ドリガジさんよりは遅いですが、最初のPB出す前だったのはモルテアマ初めて2年ぐらいだと思いますね。マクダ風を確か当時下野さんのお家で飲ませていただいたような気がします。
下野孔明
なんかやってたなと思う。
持ち売り会、76とマーティンとか会ってた会ですね。こんなボトルを大理石のテーブルの上で置いて大丈夫かみたいなのを。
A whisky lovers diary
いやいや、
そんなちょっとドキドキしながらたくさんボトルを置いた覚えがありますね。
A whisky lovers diary
あの辺りは確か、アバフェルディ28時とか。
いや違う、最初に買ったのはシムーズさんのところで買った90バルブレアとか、そんなの買った気がしますね、キングスバリーの。
ああ。
下野孔明
リフィルシェリーの。
A whisky lovers diary
はいはいはいはい。
彼これもう10年くらいですかね。
下野孔明
リフィルシェリーさんとは結構その蒸留所に、バーにも行きましたっけ、いろいろ。それも四国行きましたよね。
A whisky lovers diary
一緒に行きましたね。
下野孔明
行きましたよね、蒸留所も行ってるはずですし。
A whisky lovers diary
宮城峡も行きましたよね、ゴルデンウィークになんか2人で、当時の僕の車で行ったりとか。
下野孔明
そうですね。
そうだそうだ。
何か所か遠出しましたね、一緒に。
A whisky lovers diary
そうだそこはないですよ。
そんないろいろ行ったんですね。
本当は本当に、コロナ禍前までは特に下野さんや他の方と交えていろんなとこ見させてもらったりとか。
そうですね。
いやー非常に楽しい思い出ですね。
なんかコロナ禍になっちゃってこうめっきりそういうのがなくなって、まあ寂しい思いもあるんですが、
下野孔明
そこはそこで、やっぱり音業にされている方とそうじゃない僕の違いっていうのは、ニュースに出たなっていうのは振り返ると思うんですけども。
Drinkers Lounge
でもなんか僕の方から見てると、やっぱり百万石ウィスキーフェスとかみたいな形で、
金沢とか北陸の方にウィスキーフェスとかを作ったりとかしたのは結構お二人の。
A whisky lovers diary
僕が最初に言ったのは下野さんなんですかね。
富山でやりたいっていうのを最初におっしゃっていて。
百万石ウィスキーフェスは実は昔からあったんですよ。コロナ前から。
あ、あったんですか。
ローカルなウィスキーフェスだったんです。野外でやる。
地域ではそういう地方でポツポツあったんですけども、そこに僕も出させてもらったことはコロナ前からありまして。
で、今のような全国規模のものにしようっていうふうに動いたのはハリーズの田島さんが結構関わってますね。
実行委員長は違う方ですけども。
なので、ただそういうのをやろうねっていう土壌はちょっとずつ出たりとかっていうのはありますし、今後。
Drinkers Lounge
そうですよね。
A whisky lovers diary
このあたりは今後どうなるのかっていうのはちょっと気になるところですけど、やっぱり大きな組織がやってない良さ悪さは当然あると思うので。
でもそういうウィスキーフェスやろうねって土壌が北陸でずっとあったからこそ、こういうふうに繋がっていったのかなというのは思いますし。
特に金沢でウィスキー飲めるモルトバーが結構多いのは、確実に下野さんとかがいらっしゃったっていうのは大きいなと思いますし。
いなかったら僕もこういう活動できてないので、なんか地方都市でちょっと無理矢理足掻いてるみたいな。
そういうのは一緒に戦ってきた仲間だと勝手に僕は思っています。
Drinkers Lounge
いやいや、結構僕はその完全にそういう認識でいましたね。
結局それがサブローマルグライムって繋がっていくんじゃないかなと。
A whisky lovers diary
そうですね。そこは今後のT&Tのお話はちょっと後で聞きたいなと思いますので。
そうですね。
そのあたりは少しお話をいただければと思います。
お願いします。
Drinkers Lounge
よろしくお願いします。
A whisky lovers diary
ということで話題を変えまして、本格的にちょっと聞きたいなと思うことがいくつかありまして。
T&Tの話も出たのでそっちの方からと思うんですけども。
先ほどもお話しさせていただいたように、
ドリラジさんや僕っていうのはまずドリンカーだった時代から酒井を始めた時代にお会いしまして、
そこからボトルアーツ事業も始めて、コンサルティング事業っていう形も今やってらっしゃるかと思うんですけども。
10年ほど経ちますけども。
T&Tもそうですし、ここまでウイスキーに関わることっていうのがいろんな視点で関わることになってらっしゃるかと思うんですけど。
心境の変化ですとか、今どんなことをやって感じ方が変わったこととか、
何かそんなことを思うままに聞かせていただければなというふうに思います。
下野孔明
そうですね。結構思うことたくさんあるんで。
一言で何っていうのは言うのは難しいですけど、本当に身近なところというか、皆さん誰にも関係あるところで言うと、
ウイスキー飲む人は本当に以前に比べて、私が酒井を始める11、2年前に比べてすごい増えたなっていう印象がある一方で、
ものすごいウイスキー高くなっちゃったなっていうのが、これは本当にまずパッと出てくるところですよね。
下野孔明
確かにコロナ前までというかもう少し前とかだとPBとかっていうのはすごくもの珍しさを感じたりするイメージがあったんですけど、
A whisky lovers diary
今は別に出すことがどうこうっていう話が多くなって珍しくはなくなったなっていうのは。
下野孔明
そうですね、それこそ酒屋は酒屋自体の入れ替わりっていうのは多少あったかと思うんですけど、
もともとある有名店さんはずっとたくさん出されてましたし、いくつかPBを出す酒屋っていうのもあったと思うんですけど、
それだけじゃなくて、バーの方が中年とか関係なくものをガンガン出されるっていうか、コロナで市販免許を取られたりして、
それがきっかけで本格的に期限のあるものではなくて、本当の市販免許を取ってどんどん参画されるというか、PBの販売とかも積極的にされる方がどんどん増えてきて、
A whisky lovers diary
プレイヤーが増えた分、出てくるものも増えたので、消費者の方としてはやっぱり追うにも追いきれない部分っていうのはやっぱりあるんじゃないかなっていうのは、そういう感覚はありますよね。
いろんなとこから確かに出てますし、なかなか1本、1万とかの時代だったら、この酒屋から出るPB全部コンプリートしようみたいな、そういう人も結構いたイメージあるんですけども、
Drinkers Lounge
今はちょっと難しいですからね。
A whisky lovers diary
やっぱり3万とか5万が当たり前の状態になってきて、しかもこれは酒屋側の問題ではないというか、仕入れ値が上がってるだけっていう話ですもんね。
下野孔明
そうですね。別に酒屋が釣り上げて売ろうとしてるわけじゃなくて、仕入れ値の段階ですごい金額だと思いながらも、結局何かしら選んで、酒屋もビジネスで会社維持していかなきゃいけないですから、何かしらいい物語出したいっていうのがあるんですけど、
それでもやっぱり高いなというか、この前プロビデンスのアランのお家から話したんですけど、アランにしても10年経ってないのに税込2万近くて1万9千弱ぐらいはしてしまいますんで、気軽に買ってくださいよなんて言えない、そういう時代になっちゃってるっていうのは本当に辛いところですよね。
Drinkers Lounge
僕ちょっとじゃあ下野さんに一つ質問があるんですけど、今言ったみたいな形でPBですね、プライベートボトルたくさん出すプレイヤーが増えたわけじゃないですか。そんな中でもモルトヤマはそういった意味では少し前からプライベートボトルを何本か、もう今トータルで何本出したかわかんないんですけど、その中でモルトヤマだから、モルトヤマのセレクトっていうのにどういった差別化をしてるのかなっていうのはちょっと聞きたいなと。
直接確かに聞いたことないんですよね。
下野孔明
そうかもしれないですね。どうやって選ぶかって、たまに聞かれることはあるんですけど、これも結構難しくて、実際やっぱり単純にいいものを出したいっていうのは他は漠然とそういったものはあって、味の品質と価格が見合ったものっていうのをまず、それは大前提なんですけど、
その上で個人的な好みとして、まずある程度味が強い方が好きというか、重くてしっかりとした飲み口のものの方がどちらかというと好きなんですよね。
かつ他の集販店さんとかを見ていても、割と柔らかくフルーティーな感じと言いますか、市場的にはそっちの方がはっきり言って受けるとは思うんですけど、じゃあそういったものが世の中の支流としてあるんであれば、もちろんそういったものの中で自分が好きだなとかいいなと思ったものはもちろん出すんですけど、
ただどちらかというと、僕は正直買ってすぐその時が飲み頃じゃなくても、回線して時間かけて育てたり、それこそ買って開けないでボトルで数年置いといて育ちそうな元気なやつを出したいなっていう思いが実はあるんですよね。
というのも、我々が例えば東京のモルトバーとかでオールドボトルを飲んだりするわけじゃないですか、たまに。その中でやっぱりボトリングから10年20年30年経ってるものが、明らかにこれは経年で、おそらく詰めた時はアルコール感も強くて、そんなに味が乗ってなくてっていうものが、
経年とともにやっぱり甘さが出てきて味が出てきて、アルコール感もいい感じで枯れてきて、それでビシッとはまった味になるようなものって結構あると思うんですよね。
僕はやっぱり今出てるものって、私流のさっき言ってた柔らかくてフルーティーなもの、もちろんそれはすごくいいですし、もちろん僕が好きなものもあるんですけど、そういったものがボトルで数年育てればもちろんもっと良くなるものもたくさんあると思うんですけど、
下野孔明
それが10年20年30年っていうふうに長持ちして育っていくのかなっていうと、中にはそうじゃないんじゃないかなって思うものもあったりするんで、僕はもちろん今飲んでいいっていうのも出したいんですけど、さらに育つ、ボトルの中で育つ飲みしろがあるものを選びたいっていうのは、これは自分の英語でもあるのかもしれないんですけど、結構そういう意識で選んでますね。
A whisky lovers diary
なるほど。
Drinkers Lounge
いやー、ボトルは面白いですよね。やっぱり他のボトラー、日本の大手のボトラーさんというか、プライベートボトル出しさはやさん結構あると思うんですけど、やっぱり本当におっしゃる通りフルーティーさよりなボトルが多くて、実際開けたてから結構美味しくて、おーってなってみんな買うんですけどね。
なんか僕もたまに時の試練に耐えるかどうかみたいなことを言うときがあるんですよ。開けたては確かにこれ本当に美味しいけど、10年20年経ったらこの香味ちょっと落ち着いちゃうんじゃないかなみたいな。やっぱりそれこそ76のベンリアックだったり、トマーティンだったりとか、すごいフルーティーなお酒がその回戦して何年か経った時に、その開けたてのフルーティーさがちょっともう落ち着いてしまったみたいな、抜けてしまったとかで、
いう事例を見ながら本当に思うことが結構あって、いやまさになんか今聞いてなるほどなって思いましたね。
A whisky lovers diary
そうですよね。なんかそういう5年とか10年経つようなのを見定めて、5年前こうだったんだよとか、昔はこうだった、当時の時こうだったんだよって教えてくれる人って本当に全国的にすごい少ないですよね。
下野孔明
それは少ないと思いますね。でも僕はやっぱり、お店の名前言っていいのかわかんないですけど、東京の千代田区有楽町のキャンベルタウンロッホさんに行って、結構ウイスキー飲むことが多かったんで、
その時にやっぱりキャンベルタウンロッホの中村さんから、これはボトリングされてリリースされた当時は、こういう味だったものがこういう時間の経過で、これがこう変わってこうなっていったよっていうのを、それを何十回何百回っていういろんなものに対して繰り返しをやっていく中で、
自分で逆に、現状オールドボトルとかを飲んだ時に、これって詰めた当時こういう味だったんじゃないですか、みたいなことが逆になんとなくわかるようになってったんですよね。
で、なった時に、じゃあ今度自分が選ぶ側で、今詰めるとした時に、今こういう味だけど、これはもしかしたらこれだけのポテンシャルがあって、こういうふうに変化するんじゃないかなみたいな、そういうのがなんとなく見えるものがあって。
それで、これは多分今出しても、そんなに正直評価されないだろうし、いろいろ言われるとは思うけど、それでもその中で開けずにとっておいた人が、5年10年20年経った時に飲んで、
A whisky lovers diary
これすごくない?って言ってもらえるようなものを出したいなと思って、やっぱり出したものがあって。例えば、これはダイヤリーさんに買っていただいてたかと思うんですけど、アスタムリスのハードフォアのシリーズ。
下野孔明
ああいうものとかもやっぱり、あれはその時は多分そんなにそこまで評価される方が多かったとは思えないんですけど、あれはまだ全然全然まだまだ伸びしろがあって、あれまた5年10年この先寝かせておくと、かなり良くなると思います。
A whisky lovers diary
まあ正直そうですね、アスタモリスの13-18の5年だったような。
下野孔明
5年ですね、はい。
A whisky lovers diary
で、当時バッチバチで、なんでこんなん詰めたんですかって当時の僕には分からなかったんですけども、まあ今の自分だったらちょっと分かるかもしれませんけども、当時は出し物さんやったなーみたいな。
まあどうせ良くなると踏んでやってるのは、分かってるんだけども、やってますなーっていうのを感じましたね。
今飲んでこうどうこうっていうものを詰める気が全くないやつだなっていう、タイムカプセル的なボトルだなっていうのは。
Drinkers Lounge
なるほど。
A whisky lovers diary
で、これ本当に良くなるのかみたいなの当時はものすごい疑問でしたけど、まあ今は当時よりはまあ確かにって思うと思うんですけども、まあでも最近ですかね、ここ1,2年以内飲んでものすごい良くなっていて。
Drinkers Lounge
えーそうなんですか。
下野孔明
私もあのバーで去年かな飲んだんですけど、結構育って、着実に育ってました。
A whisky lovers diary
まだですよね。
下野孔明
やっぱりその、まだまだまだまだこれから時間かかりますけど、でもやっぱりその自分の見立てはある程度ちょっと正しかったんだろうなっていうのは、やっぱりちょっと確認できつつありますね。
Drinkers Lounge
あー良いですね、ちょっと飲んでみます、僕それ探して。
A whisky lovers diary
はい、で、なんかそういうのをやるところって、もう昔だとキャンベルで飲ませてもらったドイツ向けのボトルとかっていうのはそういうの多いイメージなんですけども、
日本でそういうシェリーでそういうのやる人って、下野さんと、まあこれも名前出していいかどうかわからないんですけど、前川さんもたまにそういうことやるイメージあるんですけども、
下野孔明
あーそうですね。
A whisky lovers diary
その2人にしかいないんじゃないかと僕は勝手に思ってますね。
下野孔明
勝手に、これ僕側の勝手な感覚なんですけど、前川さんは年齢的にも僕の1個上なのかな、まあ年も近いんですけど、結構ウイスキーの感覚というか感想とかそのボトルのポテンシャルの見立てって、
下野孔明
やっぱ話してるとめちゃくちゃ納得いくというか、すごく通じるんですよ。なんかこう、お互い何を感じて何を言わんとしてて、これをこういうボトルだと捉えてるみたいなところは、結構僕は一方的に似てるなって思いますね、前川さん、シャムロックの前川さんは。
A whisky lovers diary
確かに詰めるボトルもそういうとこありますもんね。
Drinkers Lounge
なるほどな、いい話ですね。
A whisky lovers diary
そっか、やっぱり下野さんもそう感じるんだなっていうのは改めて勉強になったというか、聞けてよかったですね。
Drinkers Lounge
いややっぱりキャンベルタウンの中村さんから、まあこれ僕たぶん1回目かもしれないけどこの話するの。なんか1本のボトルを飲むときに人の一生を見るように飲むのがいいっていうふうに言われたのはやっぱり僕ずっと本当に何回でも繰り返したい日本語になってるんですけど、僕の中で。
いやでもこれは確かにやっぱり、その下野さんの今言ったみたいなことにも結構通ずるものがあるなと思って。
下野孔明
そうですね。
いやその要はボトルを改善してから、やっぱりまあ加水のボトルはともかく、そのまあ近年寿命の度数の高いカスクストレングスのボトルって、まあものによってやっぱり開けたてあんまり香りが、味があんま取れなくけど、
こう改善としてまあ時間の経過だと、まあボトルの残量が減っていくことによって、どんどん香りと味がグングン出てきて、すごい華やかになったりすごい味が強くなっていって、
その後のピークを超えると少しずつこう丸くなっていって、優しくなっていって、まあものによっては枯れていったり。逆にまあすごい硬いボトルは、本当にある瓶のその3分の1とか、もしくは瓶底までそんなに開かないけど、急にドカンって開くようなものも、ものによってはあったり。
その改善後の変化みたいなものが、実はその改善をしないでボトル未開封の状態で置いといても、めちゃめちゃ時間はかかるんですけど、
そういう似たような変化は実は未開戦のボトルでも本当に長い時間をかけて起きてるんですよね。
なんかそのことが理解できると、またそのウイスキーを飲むときの感覚とか、その将来のボトルのポテンシャルの見え方ってかなり変わるような気がします。
なるほど。いやでもウイスキーが本当にやっぱりそう考えると、やっぱ長く楽しめる趣味だなあって、なんか改めて痛感しますね。
A whisky lovers diary
改めてなんかそういう付き合いを取るとしなきゃいけないなと思いますし、ちょっと話を広げちゃいますけど、そういう良さをこれは楽しみ方の一つだと思うんですが、
長く見つめるっていう視点の人が増えていくと、実はこういうのって地方都市のバーとかにメリットがあったりとか、あのボトルまだ空いてるんだとか、
あのたくさんボトル抱えているようなモルトバーにスポットライトが当たったりとか、あとは海外の有名ボトルだけではなくて、
あのこういう昔地味だったんだけどもとか、昔そんな評価高くなかったんだけども、今飲むと全然違うよねっていうのは、そういう視点の多様性が出てきて、
なんか変え、変えればもっと面白くなりそうだなと思ったりしますね。
Drinkers Lounge
そうですね、僕もなんか今の話聞いて、今現状空いている少し前のボトルに対する解釈の幅も広がるし、で、そこからさらに一歩踏み出せば、今下野さんが言ってたみたいに、
あの今はこういう味わいだけどこのボトルは、これからもしかしたら5年10年経てば、もうちょっとカクカクしかしか予想できるような味になるんじゃないかみたいな、その味わいの未来について予測を語るようなこともできるようになってくるとなってくると、やっぱり楽しみ方の幅は本当に広がりますよね。
Drinkers Lounge
いろんなところで飲む楽しみもできるし、いろんな時代のボトルを飲む楽しみも増えてくるしで、趣味の幅が本当に広がって、やっぱりいいんじゃないかなと思います。そういう人増えてほしいですよね。
下野孔明
だから、ボトルを買いに自分で買う方で、かつバーにも飲みに行くっていうような方で、例えば自分が買ったボトルを開けないで、たまたま外のバーで飲んだときに、今これ自分の好みじゃないなとか、いまいちだなとか思ってても、それを手放したりしないで、
結構その5年10年置いておいたり、もちろんボトルにもよるんで、そんな伸びしどもないものもあるとは思うんですけど、ものによってはすごく良くなったりするものも中には、全部が全部とは言わないですけど、ものによっては伸びていくものもあるので、そういうのをいつ開ければいいかっていうのを見極めたり予想したりするっていうのも、またひとつ楽しさのロスだと思うんですよね。
A whisky lovers diary
いかによく行くバーで開けてもらうかっていうのは、客としてのスキルですよね。
下野孔明
そうですね。足しげく通って飲んで、いろんなものを少しでも開けてもらうっていうのは、非常にお金はかかりますけど、おウィスキーを楽しむという観点で非常に大事なことですね。
Drinkers Lounge
そうですね。回転が早いだけでは正義なわけでもないし。
下野孔明
そうなんですよ。これがいいボトルが開かないうちに飲み切られるみたいな、僕、いくつか最近飲んでても思ったんですけど、あのボトルは今飲み頃じゃないのに、もうなくなっちゃってたみたいな。
そうね。
でも、やっぱりわかるんですよ。この上流場でこのタルで、このボトラーズでこのスペックで、今開けてこの味っていうのは、たぶん全然香りも味も開いてなくて、本当はこんな味じゃないんだろうなって思うことがあるんですよ。
それがみんな注目してるボトルだからって言って、お店によっては本物の半月とか1ヶ月でなくなっちゃったりするんで、それはちょっともったいないなと思ったりすることがちょくちょくあります。
Drinkers Lounge
お店側、売ってる側としても何かそういった少し長めの視点で物を売るっていうのをやって、なかなかキャッシュ的に難しいことがあるかもしれないですけど、やってくれると確かに飲んでるほうがすごくありがたいというか楽しいなとは思いますね。
下野孔明
そうですね。
Drinkers Lounge
でもわかるんですけどね。売れるのであればみたいな話は。
下野孔明
あと、これがちょっと使えるかどうかわかんないんですけど、結構バーテンダーの方でも、味の見たてがすごい得意な方とあんまりそうじゃない方もいらっしゃったりして、要はおすすめ、これ飲んだらいいよとかって言われて飲んで、うーんっていうものもあったりするんですけど、
Drinkers Lounge
結構、要は選んでるウイスキーの良し悪しじゃなくて、その時のコンディションの良し悪しを見極められることが割とできる方とそうじゃない方がいて。
下野孔明
確かにそれはあるかも。
それがわかってるかわかってないかで、そこのお店に通った時に飲み手として得られる経験値が実は全く違ったりするんですよね。
それは結構そのお店の良し悪しを見極めるっていうのもあれですけど、ある程度そこら辺は理解して飲めてるか飲めてないかは、おいおいすごく大きな経験の差異になってしまう可能性はありますね。
Drinkers Lounge
ありますね。そこは正直差がつくところですね。ぶっちゃけ。
下野孔明
それこそ、名古屋のダイヤリーさんと行った、GMの90のプルトニーかな。
A whisky lovers diary
Waiter Waiterさんですか、天野さん。
下野孔明
そう、Waiter Waiterさんだ。
あれで飲んだ時に、ダイヤリーさんと僕で同じものを飲んで、それで感想が全然違って、
ダイヤリーさんはなんか微妙だなって言われて、僕は結構気に入ってていいなと思ってて。
もちろん別々の環境で飲んでて、たぶんボトルのコンディションが違ったんですよ。
どっちの言ってることがどうなのかなと思って、その時僕もそのボトルのコンディションの違いだっていうのを理解ができてなくて。
サンプルで僕が飲んでたんですよ。要は自分でボトルを自分自身で回線して、最初の時から飲んでなかったやつだったんで、ある程度僕が開いた状態で飲んじゃってたんですよ。
で、かたやダイヤリーさんはボトルで確か買われてて飲んでて、なんかあんまりイマイチなんだよねって言われて、そうかなと思って話をしてた時に、
たまたまウェイターウェイターさんでそのボトルの話になって、そのボトルがあったんで飲んだんですよ。
そしたらそれは僕の知ってる味で、ダイヤリーさんが飲まれた味と違ったんですよね。
A whisky lovers diary
これは美味しいと思いますっていう話をしたじゃないですか。
下野孔明
って言われて、じゃあどうだったんですかっていう話をしてたら、ウェイターウェイターのマスターが、
実はこれは開けたてはそこまで良くなかったけど、時間が経つことによって開いてきて、今すごく良くなってきてるんだよねって言われて、
やっぱりその改善後の変化でこんな変わったんだなって自分は分かって、
開けたての時は確かに飲んでないからなっていうのは分かったんですけど、そういうことがやっぱり理解されてるというか、
本当にはっきりお客様に伝えてくださるようなお店っていうのはすごく大事な存在なんだなと改めて思います。
A whisky lovers diary
ちょうどウェイターウェイターさんの話をちょっと前にしようかなと悩んでたんですけども、
あそこはすごく天野さんやっぱりそういう経年変化をすごく気にされてる人で、
この前行った時はもう10年経ったボトルを中心に開けるようにしてますと、アルコール強いと感じ方が、
やっぱりアルコール耐性がないしあんまりわかりにくいっていう人が多いので、
分かりやすくなってる経年変化した状態で打ち渡してますねっていうので、
もう全部10年経年変化させると言ってましたね、最近は。
下野孔明
でも確かにキャッシュフローっていうか、ボトルの開店を急がなくてもいいお店であれば、
それぐらいがやっぱりいいのかなと、大体どんなボトルでも、ものにもよるとは思うんですけど、
大体ちゃんと適切な環境においておけば、5年10年は育つんですよ。
劇的に良くなるかどうかは別にして、ある程度、本当に極端に度数が落ちてるとか、
本当にボディがないとかっていうものではなければ、基本的にはある程度アルコール感はやっぱり柔らかくなりますし、
香りも味もある程度伸びてくるのが一般的なので、10年基本を待って出されるっていうのは、
A whisky lovers diary
ある程度理想というか、素晴らしい出し方だなとは思いますね。
名古屋はいろんな良いバーがありますけども、ぜひウェイターウェイターさんっていう。
A whisky lovers diary
そうですね、すごい素晴らしいお店だと思います。
ああいうバーもある都市ってのはやっぱりさすが名古屋だなと思いますよね。
懐かしいですね、あれは。確か名古屋ラバーズの第1回か2回目ぐらいの時ですね。
下野孔明
そうですね、きっとそういうタイミングですね。
A whisky lovers diary
GMエクスクルーシブの9013の時に買ったんですよ。
確か2015年ぐらい買った気がしますよね。
下野孔明
僕も作家をやってたんで、自分で売ってたんですよね。結構気に入ってて売ってて、
あの時に、なんていうか、あの時もまだ自分も若かったので、
要はメーカーとかインポーターさんからサンプルを頂ける場合が物によってはあるんですよね。
で、そういうのを飲んで、もちろん味見て、仕入れたりとかして、テイスティングノートも物によって書いたりしてたんですけど、
やっぱその当時、やっぱり商品が時間経ってからサンプルに詰められて送ってくるみたいなことがあるっていうのを、
そういう場合もあるっていうことが分かってなかったんで、そこら辺を考慮できなかったんですよね、自分がね。
A whisky lovers diary
だからあれはすごくいい勉強になりました、本当に。
だいぶ話も温まってきたとこなんですけども、この下野さんとの話も結構長く続いているところですので、
一旦ここで今日はポッドキャスト終わりという風にさせていただければと思います。
また次回ですね、下野さんとの話も続きますので、よろしくお願いします。
Drinkers Lounge
後半戦ですね。
A whisky lovers diary
下野さんもかなり温まったんじゃないかと思いますけど、どうですかね。
今だいぶ後半分まで話しましたけど、めちゃくちゃ面白い話になってますので、ぜひ。
分かんないなって時は遠慮なく検索をしていただいたりとか、そんな世界もあるんだなって。
このポッドキャスト、リッスンっていうところもポッドキャストも入ってるんですけど、そこはAIが文字起こししてくれてますんで。
ときどき間違いはあるんですが、結構性能よく文字起こししてくれてるので、振り返りやすいっていう利点はありますね。
スポティファイも実は携帯で聞いてると、スマホで聞いてると文字起こししてくれてるって言ってました。
いいですね。
ぜひ。YouTubeですか、YouTubeの方のポッドキャストも追加しましたので、これでAmazon、YouTube、スポティファイ、リッスン、アップルミュージック。
僕はアップルミュージックで聞くこと多いんですけど、どれでも聞けます。
結構制覇しそうだね。
そうですね。でもこれでだいたい世の中のやつはマジョリティは制覇したんじゃないかなと。
僕は車で聞くんですよ、ポッドキャストなので。
Drinkers Lounge
なるほど。
A whisky lovers diary
Apple CarPlayとリンクしてですね、非常に聞きやすくなっておりますので。
ぜひ好きなバイトで聞いていただければと思います。
あともう一つは、エンディングのエンドロールがですね、今流れてるかわからないですけども、曲を固定しようかと思いまして。
僕が音楽作ってた、だいぶ昔にですね、とあるボーカリストに歌っていただいた、そのままちょっとこう、
世に出ることなかったんですが、これを機に世に出そうかなと思いますので。
誰かはちょっと言えないんですけども、とても上手な、すごい歌うまい方でして、楽しく作ってたなと思い出しながらですね、ちょっと研修をしてました。
いや、僕もなんかその、一時期ある時、堅くなに聴かせてくれないとかって言ってたじゃないですか。