1日10分、宇宙時間をテーマに、毎日お届けしております。宇宙話。今回は、月の地下深くの情報を研究する、そんな研究分野を紹介していきます。
今、みんなが月に注目しているから、月に関する最新の研究を紹介していこうと思ったら、月にぶつかっている隕石によって、月の地下深い情報が掘り起こされている。
そんな研究出てまいりましたので、こちら紹介していこうと思っております。 ぜひ最後までお付き合いください。
2023年10月1日、始まりました。佐々木亮の宇宙話。このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが1088話目を迎えるというところになっておりまして、基本的には1話完結でお話ししているので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
ちなみに前回は、まあ中秋の明月っていうところで、皆さん月に注目していたので、月の話なんですけど、土星の輪っかの話をね、させていただきました。
土星の輪っかが、実は土星にとっての月からできてた、そんな話をしていたり、その前の回では地球外生命体、やっぱり見つかりそうだな、みたいな、そういったところのお話もしておりますので、
気になるところからぜひ聞いていただけたら嬉しいです。 ということで、まあちょっとだけ月特集していこうかなっていうふうに思います。
月特集。で、なんでかっていうと、昨日のエピソード、やっぱりなんか評判が良くてですね、その月に関する疑問ってやっぱりみんな持ってるんだなっていうところと、
あとは、最後のパートで話したの、皆さん聞いていただけましたか? 本屋大賞にノミネートされた作品である
月の立つ林でっていう、青山美智子さんが書かれた小説に出てくるポッドキャスト。 これ、僕のこの番組なんじゃないか、みたいな話させていただいたじゃないですか。
あれに対する反響もすごくて、なんならそれで見つけてくれたみたいな人もいて、 みんな月聞きたいんだったらこれ月の話しよっかなというところで、今日、明日は少なくとも月特集を
していきたいと思います。 ぜひですね、そちら楽しんでいただきたいなと思っているのと共にですね、その青山美智子さんの作品
をきっかけに宇宙話見つけてくれたっていう人のコメントとかも、今日ちょっと最後に紹介して いこうかなと思っておりますので、ぜひ最後まで楽しんでください。
ということで、今回月に関するお話をしていきますが、 月、どんなところ話そうかなと思ったら、一個面白いのがあって
月の中ってどうなってるか知ってますか? 月の中。
ね、僕たちは毎日こうやって月を眺めて、綺麗だなぁ、 なんかちょっとボコボコしてるの見える気がするな。
若干マダラ模様っぽいな、みたいな。そういったところ見えるじゃないですか。 で、そんな中で、じゃあその奥行きみたいなのって想像したことあるかなっていう。
月の内部には地球と同じように、地殻っていうのがあって、で、マントルっていうのがあって、 核っていうのがあって、っていうふうに
層になって分かれてるんですね。で、この層によって、まあ地質の性質っていうのが全然違うという ところで、その深さを知りたいんですよ。
特にマントルにあたる部分を研究したっていう、今回研究結果で、 どうやってその表面に見えてない
マントル、つまり月の深さの部分の研究を進めていくのかっていうところなんですけど、 これですね。
面白いのが、月っていうのは 隕石がものすごく落ちてるんですよね。
隕石がものすごく落ちているから、 表面があんなにボコボコしていて、
で、隕石がたくさんぶつかっているから、地表がえぐられたり、 下からものが掘り起こされたりして、
衝突した場所には、地中深くのマントルの物質っていうのも、 掘り起こされている状態になっているだろうというようなところに注目して、
研究を行ったっていうところですね。 実際にそういう見方をしている部分はいくつかあったんですけど、
今回はその月の表面のマントルが掘り起こされている場所っていうところを、 月の周りをぐるぐる回している人工衛星のデータを使って
観測してあげて、で、その観測した結果から、 あれ?月のマントルってちょっと不思議な形、性質じゃないかなっていうところが分かったというような、
そういうお話ししていきたいなというふうに思っております。 実は月の表面の
ボコボコ、あの隕石がぶつかって穴が開いている部分というのは、 ボンチって呼ばれてたりするんですよ。
いろんな、それぞれのクリエイターに名前がついていて、 例えば南極エイトケンボンチって呼ばれるものだったり、
雨の海ボンチっていうボンチの名前がついていたりとか、 本当にね、多種多様な名前がついてるんですよ。
モスクワの海とか、キキの海とかね。 こういう名前とかを見るだけでも結構面白くて、別になんか結構あれじゃないですか、
エモーショナルというか、なんかこう、何かしら名前つけた人の気持ち乗ってそうだな みたいな名前がついてるんですね。
キキの海、キナンの海っていう、海っていう性質の名前がついているところとかは、 なんか危なそうじゃん。
でも別にそんな他の月の穴と変わんないし、 で他のところもボンチって呼ばれているところはもっと大きかったりするし、
っていうような、 ちょっとネーミングのセンスに面白さを感じる部分はあるんですね。
一時期、 月の土地とかって流行ったじゃないですか。
月の土地なんか証明書3000円とか5000円ぐらいで買えるみたいな。 あれをちょっとした冗談のプレゼントみたいな感じでプレゼントするっていうのが一時期流行ってた時期があって、
ああいうのってどうやって月の土地を区別しているのかなってずっと気になってたんですよ。
なんか今の話で言うと、雨の海ボンチ、4番地みたいな。 ってなってるのかなみたいな。それとも、まあ緯度経度みたいな線がちゃんと引かれてるから、
緯度経度、このエリアの10平方メートルあたりはあなたの土地ですみたいな書いてあるのか、 それとも何も書いてないのかね。
っていうような、あれがどうやってできてるんだろうみたいな。 みんなも不思議に思ったことあると思うんですけど、実は月のいろんなところには名前がついていると。
で、その名前のついているところについては、一旦ね、今回のメインのテーマではないんですけど、 ああいう
クレーターみたいになってるところは、さっき言ったみたいに、隕石の衝突によって作られたものだから、 その衝突によって掘り起こされたマントル紀元の物質っていうのを、まあいろんな
クレーターの周りで見てみようっていう研究が行われました。 そうするとですね、その結果何がわかったかっていうと、場所だったり
深さだったりっていうところで、地質学的な性質っていうのが全然違う性質が見えるというようなところが明らかになったっていうところなんですよね。
なので、月のマントルっていうのは、場所によって 科学的な性質っていうのが不均質なんじゃないか。
つまり均質っていうのが、100円均一の金に質量の質なので、 だだっぴろーく全部同じ性質ではなくて、
まだら模様だったり、違うような性質のところがあるんじゃないかっていう研究結果ですね。 ここで使われた観測装置っていうのが、カグヤ
月探査機カグヤって呼ばれるもののデータを使ってるんですね。 2007年から2009年っていう間で
観測された目に見える光、可視光だったり赤外線とかを使って、分光って言われる この光の種類は
こういう物質である。例えば 僕たちの目に見える光っていうのも7色とかに変えれるじゃないですか。
その7色に分けた時に赤みが強いってことはここに何かがある。 全然対応間違ってますけどここに
H2O、水の成分があるだろうっていうふうに言われたりとか、 そういう色ごとの強度によってここの土地にはこういう性質の物質があるっていうのが
わかる調査方法があるんですね。 そうすると月の周りをぐるぐる回って月を観測するだけで
表面にどういう物質があるのかっていうところを提案していけるっていうような、 そういう観測の手法があります。
よく宇宙話で天体、遠くの天体を見てそこに水があるってわかったとか その星の鉄がめちゃめちゃ豊富にあるとかっていう話するじゃないですか。
そういうのはそういう観測手法によって明らかにしている部分っていう感じですね。 で、今回その使用したカグヤっていうのは日本の月探査機で
カグヤ姫とかからネーミングセンスっていうのは取ってきてるんだろうなっていうところで 冒頭に話した月の立つ林でっていう番組で使われているカグヤ姫
竹取物語のところが中心になっている名前なんですけど、まあそういったところに ネーミングセンスもらってるそんな探査機を使ってですね
観測を行っていったと。で、そうするとその結果何がわかったかっていうと 例えば雨の海盆地って言われるところとか
南極エイトケン盆地って言われる 比較的強めに掘り起こされた場所っていうところには
低カルシウムの奇跡と呼ばれるマントルの性質の石が 結構多く見つかったというようなところですね。
で、それに加え一方でですね、あの別の 巨大衝突によって作られた盆地ですね
雨の海盆地っていうところだったり 雨の海盆地は今のか
雨の海盆地とか南極エイトケン盆地っていうのはそういう低カルシウムのものが見つかった っていうところがある一方で別の衝突盆地ですね
これモスクワの海って呼ばれるところだったり 奇跡の海っていうさっき紹介したものについては
これ観覧石。観覧石っていう石ですね。 これ多分中学校の時の理科の授業で絶対に定期テストに出るやつですね。
なんか 竜…竜…竜山?竜門岩?
玄武岩とかいろいろあるじゃないですか。 花崗岩とかあって、そういうのの石の種類の中に出てくるのがこういう奇跡とか
あとは観覧石って呼ばれるものですね。 で、そういったところで別の場所には観覧石がたくさんあって、別のところには
奇跡って呼ばれるものが見つかってっていうところで、なんか普通に衝突でぶつかって掘り起こされた物質の性質を見てるのに、見てるにも関わらず
そういう月の場所によって全然性質が変わっているっていうところが明らかになったんですよね。 そうすると
これからどんどん研究が進んでいくだろうなぁとは思うんですけど、月のこの深さの層の中でも、普通に地殻があって、マントルがあって、核があってっていう中のそのマントルと呼ばれる層の中にはですね
物質の不均衡さっていうところがあったり、場所によって全然違うものが入ってるっていうところがありそうなので、今回
2つの性質に大きく二分されましたけど、月全体を見ていったら今後どうなっていくのかだったり、多分アルテミス計画って今からどんどん人が月に行くわけじゃないですか。
月に行った時に、多分地質学とかめちゃめちゃやると思うんですよ。 だって、この間話したけど月に水があるっていうところの話はめちゃめちゃ重要だから、みんなしたいし
で、それに加えて、月の水だけじゃなくて多分地下の方にもっと資源になりそうなものとかもあったりするんですよね。
チタンとかもあるって言われてますね。っていうようなところで、これからどんどん月の地質っていうのを調べられていくので、今回今お話しした研究内容がどういう風に広がっていくのかっていうところは
頭の片隅に入れておいていただけたら、月面探査っていうところはこれからもどんどん楽しんでいけるんじゃないかなというふうに思っておりますので、ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。
こういった月の話、どんどんしていこうと思います。みんな月が好きだっていうのだけ分かったので。 なのでぜひですね、月好きな人はどんどんコメントしていろんなシェアとかもしていただけたら嬉しいです。
ということで、本題は以上というところになりまして、冒頭にもお話ししましたが、昨日のエピソードですね、1087話で、中秋の明月の話をして、月に関する話、土星の月の話をして、そのアフタートーク的な感じで、実は僕のポッドキャスト、小説の題材になったかもって話させていただきましたね。
青山道子さんっていう方の小説の月の立つ林でっていう小説の中で、ポッドキャストのエピソードが中心に物語が繰り広げられていくんですけど、そのメインになっているチャンネルが朝7時に更新される月の話ばっかりする毎日配信の男の一人語りのポッドキャストと。
もう宇宙話じゃん、みたいな話をしたんですよね。で、これが本当に嬉しくて、まあモデルになってたら嬉しいなって思ってるんですけど、まあわかんないですよね、そこは。で、そうしたらですね、なんと嬉しいことに、
その青山道子さんの小説をきっかけにですね、僕のポッドキャストを見つけてくれた方がいたというところのコメントを、一個だけじゃないですよ、いくつかいただいていて、まさかこんなんなってるとは、みたいなところで、ちょっといくつかコメント紹介させていただきますね、来てるやつ。
リスナーネームカズさんからいただきました。最近ポッドキャストを聞き始めました。そのきっかけが今日お話に出た青山道子さんの月の立つ林でを読んだことなんです。
とても感動して、そこで紹介されたポッドキャストって実在するの?と思い、宇宙の話を毎日朝10分更新されている佐々木亮さんの宇宙話がこの本に出てくる。好きない話じゃないかと感じました。きっとそうですよ。
そして最初にフォローして以来毎日聞いてます。ポッドキャストを聞くことで大げさじゃなく私の生活まで変わり、世界が広がりました。これからも楽しみにしていますというところで。
嬉しくないですか。絶対そうって思ってもらいながら見つけてもらったっていうのがすごくて、本屋大賞にノミネートされる作品がポッドキャスト軸ってやっぱいいですよね。
もう一人紹介させていただきます。リスナーネーム宇宙ビギナーさんからいただきました。初めまして。3日前より番組を聞かせていただいている宇宙ビギナーです。楽しく聞かせていただいています。
実は私はオーディブルで青山美智子さんの月の立つ林でを聞いて、ポッドキャストから探してこの宇宙話に行き着きました。
今日の放送で月の立つ林での話が出て嬉しくてお便りしました。まさかここでタイムリーにつながるとは。
私個人は息子が来年春から大学院で月の研究をすることになり、全く未知の世界なので番組を聞きながら勉強していこうと思っています。
これからも素敵な話を楽しみにしていますというところのコメントいただきました。ありがとうございます。
いやこれはやっぱこういうコメント、ツイッターでも来てたんですけど、このお便りフォームから送ってくれたこういうコメント見ると、なんか思い過ごしじゃないのかなって思うんですよね。
でこれ、僕も本当感動して、僕ポッドキャストのやり方変わっちゃうかもって思うぐらい、ポッドキャストってすごいんだなって思わせてもらいました。
ちょっとそのあたりの話も今日かなり喋っちゃったんで、明日のアフタートークでこの月の立つ林でっていうところの中でポッドキャストがどう使われてて、ネタバレはしないですよ。
でその中でこの配信者目線で、なんか思うところすごいあるなと思ったんで、ちょっとそのあたり話していきたいなと思いますね。
とにかくいろんな人が聞いてくれてて、その後ろにいろんな人生があるみたいなところをちょっと想像すると、責任持って喋んなきゃなってすごい思ったっていうそんな話をしていこうと思っているので、ぜひ楽しみにしておいてください。
そして明日も月の話をします。明日話す月の話は、さっきちらっと話したチタンとかの話が出てきたり、あとは月の海って呼ばれる部分。
月って模様あるじゃないですか。あの黒く模様のついている部分のことを月の海って言うんですよね。
その月の海に関する研究、まとまった記事とかが出ていたので、こちら紹介していこうかなと思っております。ぜひ楽しみにしておいてください。
今回の話も面白いなと思ったら、お手元のポッドキャストアプリでフォローボタンの近くにある星マーク、こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、ツイッターのハッシュタグ宇宙話、またはスポティファイのQ&Aコーナーだったり、概要欄のお便りフォームからじゃんじゃんお寄せください。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。