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玉城ひろしさんってかっこいいですよね。 男性芸能人の中だったら、一番好きかもしれないですね。
僕ね、でも、奥さんのね、
きなみはるかさんも、昔からずっと、あの好きな女優さんなんですよね。
で、そのきなみはるかさんが結婚ってなった時に、「わぁ誰と結婚すんだよ?」って結婚相手を見たら、玉城ひろしってなってるんですよね。
で、普通だったらね、「あぁ玉城ひろしだったら仕方ねえか。」とか思ったり、まぁ実際そういうふうに思った、きなみはるかファンの方とかね、いらっしゃると思うんですよ。
ただね、僕はもう一周回って、きなみはるかさんに嫉妬しちゃいましたもんね。
「わぁ玉城ひろしと結婚するのかよ!」みたいな、まぁそんぐらい玉城ひろしさんってかっこいいと思います。
というわけで始まりました。シガ15のツボ。皆さんいかがお過ごしでしょうか。シガです。
で、今日お話ししようと思うのは、玉城ひろしさんも、きなみはるかさんも関係ないです。
今日のテーマは、「ていうか?」とか、「こういう?」とか言うときの、「ゆう?」ですね。
これって口に出すときは、「ていうか?」とか、「こういう?」ってこの、「ゆう?」っていう音が出てきますよね。
ただ口に出すときはこうなんだけど、実際文字で書くとき、あるいはテキストで打ち込むときとかはですね、
こういうとかていうとか、そのいうっていう風に書きますよね。
なんかこういうって、ゆとうとかあるいはゆのばしぼうみたいな風に書いたりすると、なんかバカっぽいなぁとかね。
もっと言うと、教養がねえなぁとかね。すごい激しい人はそういうふうに思ったりすると思うんですけど、
この、「いう?」と書いて、「ゆう?」って読むっていうね、このことについてお話ししたいと思います。
言語学的な視点からね。
結論から申し上げておきますと、「いう?」を、「ゆう?」って読むのは、別に大したことはないというか、普通なことっていうか、当然のなりゆきっていう感じなんですよね、僕自身としては。
で、これはですね、すごい大胆に一般化してお話しすると、母音の連続を日本語は嫌うっていうことなんですね。
母音ってつまり日本語だと、「あ、い、う、え、お。」っていうことなんですが、この、「い」と「う」っていうのがまさに母音の連続ですよね。
で、それを避けて、「ゆう?」っていうね、「いやゆうよ。」っていうのは半母音とか言われたりもするんですが、
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まあ、「う」の長音、長母音とか言った方がいいんですけど、日本語ってそういう特徴があるんですよ。母音連続を長母音に変えるっていうね。
なので、「ゆう?」って発音したりあるいは書いたりするっていうのは、その一般化にのっとっているということになります。
なんかピンとこねぇなぁと思うかもしれませんけど、これはね意外とあることなんですよね。
例えば、英語。書くときは英語って書くと思うんですけど、これは英語って口に出すときは読みますよね。
あるいは、「おとうさん」とかですね。「おとうさん」で、「おう」っていう母音の連続を避けて、「おう」っていう長母音に置き換えていると。こういうことなんですね。
なので、「ゆう?」っていうのが「ゆう?」ってなるのも同様に母音連続を長母音にしているということです。
これは実は過去のトークとも関係していてですね、
「おはよう」っていうのは関西弁だっていう話を最近したんですが、最近でもねぇか。
で、「おはよう」っていうのはまあ、「早く」から来ているわけなんですけど、「早く」の形が落ちて、「早う」になって、「あう」っていう母音の連続が「おう」に変わって、「おはよう」になっていると。
「ありがとう」もそうで、「ありがとう」も「ありがたく」の形が落ちて、「ありがたう」から、「ありがとう」になっているということで、これはね、日本語のいたるところで観察される現象です。
あるいはですね、西日本の岡山や広島あたりの方言だと、形容詞っていうのが、この母音連続の長母音化っていうのをすごい引き起こしているというか、よく観察されるんですよ。
まあ共通語でもあると思うんですけど、「やばい」が「やべえ」になったり、「太い」が「太てえ」、「薄い」が「薄い」っていうふうに、形容詞って「い」っていうのが必ず出てくるので、その母音連続っていうのが必ず起こるんですよね。
で、その岡山とか広島とかだと、もうそれで固い言い方ですけど、語幹が固まっちゃって、「高え」って共通語でも言ったりするけど、過去形は「高かった」になりますよね。
ただ、西日本の方だと、「高え」でも語幹が固まって、「高かった」とかそういう言い方になります。
だからまあそういう意味では、西日本方言の方がさらに変化が進んでいるというふうに言えるかもしれません。
なので、繰り返しになりますけど、日本語っていうのは母音の連続を非常に嫌うというか避ける傾向があります。
ただ、「おはよう」で、まあその早くのkが落ちるみたいに、その音の脱落があったりして母音の連続が出てきてしまった場合は、長母音に変えるということですね。
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この新音型の脱落以外にも母音の連続を引き起こした原因というのがありまして、その代表的なものが波行転降音とかいうものですね。
なんだよそれってことなんですが、これは中学校で古文を習った時に一番最初に習う歴史的金使いで、語中の
はひふへほはわいうえおでよめっていうのがありますよね。
あはれと書いてあばれとよめとか、そういうものですけど、この語頭以外のはひふへほがわいうえおに変化したっていうのが、
一つ日本語で母音の連続を生んでしまったと、その原因の一つになっています。
もっと詳しく言うと、はひふへほってもともとパピプペポって音だったんですよね。
それが唇を使う摩擦音になって、はひふへほになって、さらに唇の摩擦が弱まって、わいうえおになって、
このダビルみたいなのは和だけに残って、結果的にわいうえおに、その語頭以外ではなってしまったということなんですね。
で、この一連の言書、語頭以外で、はひふへほがわいうえおになることを、はぎおてんこうんというふうに言います。
別にこの名称自体は覚えてなくてもいいんですけど、
なので、もともと日本語って母音連続がなかったくせに、はひふへほが語頭以外でわいうえおになっちゃったから、
ここで大量に母音の連続が生じることになります。
で、まさに冒頭お話しした、いうっていうのも、もともといふと書きます。
なので、たぶんね、遡ればいぷみたいな発音だったはずなんですよね。
で、それがいふになって、さらに弱まって、いうになって、現代のいうになってるわけなんですが、
いずれにせよ、語頭以外のはひふへほがわいうえおになって、いうっていう母音連続が生じちゃったので、
現代ではいうって発音しがちだっていうことですね。その母音の連続を避けるために。
他にもですね、たとえばきゅうだとかのきゅうっていうのも、もともときぷっていう発音だったと考えられます。
あるいはきふみたいな発音。
で、それがきうになって、現代ではきゅうになってるっていうのも、まったくいふがいうになって、そしていうと発音してると。
これと同じ音変化をたどっています。
他にもいっぱいありますよ。
たとえば、てぷっていうのがてふになって、てうになって、ここでえうっていう母音の連続が起こってるので、これをようっていうね、
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長母音に変えて、で、現代のちょうになっています。
これちょうちょうのちょうのことですけど、虫のね。
こういうふうに、はぎょうてんこう音っていう音変化のせいで、母音連続が大量発生しちゃって、
で、その母音連続を長母音に日本語はしていったわけですけど、なぜかね、いうは書き言葉でそのまま残ってるんですよね。
他のは割と、たとえばきゅうとかちょうっていうのは母音連続を避けて、長母音化した表記にしてるのに、いうはね、なぜかかたくたに保持してるんですよね。
なのでもしね、日本語が初期体系を持たない言語だったら、かなり早い段階でいうはいうっていうふうに、その定着してしまっていたと思います。
だからある意味で書き言葉が話し言葉の変化っていうのを抑制してるというか、阻害してる面は多少あると思います。
なので今日お伝えしたかったのはですね、玉城ひろしさんはかっこいいっていうことと、日本語は母音連続を避けて長母音化する傾向があると、こういう2点を覚えていただきたいと思います。
というわけで今回はここまでということで、よろしかったら番組クリップお願いいたします。ではまた次回お会いしましょう。ごきげんよう。