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始まりました、志賀十五の壺。 皆さんいかがお過ごしでしょうか?志賀です。
もう5月も折り返しまして、後半に近づいてきましたね。 となるともう6月になって、
2020年も上半期が終わってしまうということですけど、 まあ毎年ね、感じますけど、早いですね、1年っていうのが。
そしてまさか2020年っていうのはね、こんな年になるとはっていうことですよ。 本当だったらね、今頃東京オリンピック
カウントダウンとかね、やってたんでしょうね。 あと何日で開会式だとかなんとかね。
まさかこんな感じでね、延期になるとは。まあ延期かどうかもね、わかりませんけどね。 それはともかくですね、今日は何のお話をするかというと、
インドヨーロッパ語族というお話をしたいと思います。 さあこれ聞いたことございますでしょうか?
どうなんだろうな。僕はその言語学を勉強したことがあるので、非常に馴染み深いんですが、
まあ普通知らないですかね、インドヨーロッパ語族。 語族っていうのは、語っていうのは言語の語ですね。
族っていうのは家族の族ということなんですが、 その字が表すごとくですね、語族っていうのは
言語の家族と考えていいですね。 そしてこれもですね、
その言葉が表す通りですね、インドヨーロッパ語族ということは、インドとヨーロッパの 言語の家族とこういうことなんですね。
もしですね、皆さんが フランス語とかドイツ語あたりの言語とかですね、あるいは
スペイン、イタリア、ポルトガルこのあたりの言語を今まで勉強したことがある方でしたら、 あれなんか
英語と似てるなとか、 この単語のスペリングはなんか
英語っぽいなとか思ったことあるじゃないでしょうか。 実際に似てるんですよね。
で、これのちょっと具体的な話はまたしますが、 これらの言語、つまりヨーロッパの言語がなんか似てるのが多いなっていうのは
家族だから、つまり共通の祖先を持つ言語で、 その共通の祖先がだんだん枝分かれしてですね、それぞれの言語になったとこういうふうに考えられるからなんですね。
で、これは中国語と日本語が似てるっていうのはまた別の話なんですよね。
中国語と日本語は似ている側面があります。というのは漢字を使ったりするし、 日本語は大量に中国語からですね漢語という形で
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大量の単語を輸入しているわけですので、
もしかしたら、 その日本人や中国人じゃない人がパッと見た場合ですね、似てるなぁと感じることがあると思うんですけど、
この似てるなぁっていうのは釈用という形でね似てるっていうことなので、 系統関係があるという話ではないんですね。
あくまで中国語と日本語は他人です。 ただヨーロッパの多くの言語はみな姉妹ということになります。
これ兄弟って言わないんですよね、言語。面白いですけどシスターランゲージとか言ったりして、 なぜかブラザーとは言いません。
なんでだろうなぁ、言語って割と女性に 例えられるんですかね。母語とか言いますもんね、母の言葉で。
まあそういうことは置いといてですね、 実際にサムネイルの画像を見ていただきたいんですが、
これだけの地域で話されています。色がついているとこが
インドヨーロッパ語族の言語が話されているところです。 これは新大陸と
オーストラリアは除いています。入れると すごい広い地域でね、インドヨーロッパ語族が使われているということがわかります。
なのでこれは大航海時代以前の 1500年あたり以前の
その状況と言いますかね、です。 おそらくねこれ皆さん意外に感じられるんじゃないかというのは、
インドの方も入っているということですね。 つまりペルシャ語とかヒンディー語とかも、
あるいはウルドゥ語もですが、インドヨーロッパ語族の一員なんですよ。
めちゃくちゃ広いなぁということなんですけどね。 ちょっと補足といえば補足なんですが、注意していただきたいのはフィンランドと
ハンガリーはこれ入ってないんですよね。 トルコもなんですけど。
フィンランドとハンガリーはウラル語族っていうまた別の言語で、 特徴としてはちょっとトルコ語に似ているところもあるんですよね。
なのでフィンランド、ハンガリーはインドヨーロッパ語族には含まれていません。 じゃあちょっと具体的に例を見ながらですね各地域を見てみましょうか。
なんで同じ祖先から枝分かりしたかというのが分かっているかというと、 いろいろ専門的な方法があるんですけど、ちょっと直感的に分かりやすい例として、
歯っていうね。 口の中の歯ですね。っていう単語がどういうふうに各言語で表されているかっていうのを ちょっと地域ごとに見てみましょうか。
これはですね、一番古い形。インドヨーロッパ祖語とか言ったりします。 祖先の言語と書いて祖語。インドヨーロッパ祖語ではドンツとかフンドンツとかそういう形だったっぽいですね。
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ドンツ。 これねドンツの前にHがついてんだけどフドンツみたいな感じだったのかなと思います。
これはその単語の構成としてはですね、 カムっていう動詞が名詞化して、カムモノっていう意味で歯っていうことになったようです。
ドンツとかいう発音だったようです。
これがいかに各言語で表されているかというと、 一番なじみがありそうなゲルマン語派からいきましょうか。
語派っていうのは語族の中でさらに1個下の グループ分けっていうんですか。ゲルマン語派に含まれるのは
スウェーデンとか英語とかドイツ語、オランダ語などが含まれます。 このドンツっていうのは英語のtoothのご先祖様であるし、あるいはデンタルとかもそうですね。
やっぱりDとかTっていう音が残っていることがわかります。
ドイツ語で歯っていうのはターンなので、 ちょっと音変わっちゃってますけど、やっぱ
ツーとかターンみたいな音が残っています。 次にケルト語派っていうのも見てみましょうか。
ケルト音楽とか皆さん聞いたことあると思うんですけど、 ここではケルト語派の代表としてウェールズ語をちょっと見てみましょう。
ウェールズ語は歯っていうのはダントっていうみたいですね。 なんかデンタルっぽいなって感じですよね、ダント。
ケルト語派です。ケルト語派ってもっと広く話されてたようなんですけど、 今はアイルランドとかウェールズとかちょっとかなり地域としては狭いっていうことになっています。
反対にかなり非常に広い地域で話されているのが、 この緑で色を分けされているとこですね。
これがスラブ語派と言われているとこです、スラブ。 有名なとこはロシアですかね。
ロシアではこの単語がデスナっていう形で伝わっています。 ただ意味はちょっと変わってハグキっていう意味のようです、デスナ。
なのでやっぱりDっていう単語が、単語じゃない、音が残っています。 あとはギリシャ語は
ヘレニック語派っていうのに含まれるんですけど、 ギリシャ語では
ゾンディとか言うそうです。 これも派っていう意味があって
共通の祖先の単語のようです。 次はイタリック語派ですね。イタリック語派は
この何色って言うんだろうな、オード色って言うんですかね。
フランス、イタリア、スペインなどポルトガル語などの グループですが、イタリック語派の大元っていうんですかね。
昔話されていたラテン語はデンスというそうです。 それがフランス語ではダーンみたいなことになって
イタリア語ではデンテとなります。 これはアルデンテですね。
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歯ごたえが残っているスパゲッティのことなので、 デンテという形に残っていて、スペイン語ではディエンテと言います。
最後、これはインドイラン語派ですね。
これは昔はサンスクリットというのが話されていたんですが、 それからペルシャ語とか
ヒンディ語とかが派生しています。 ペルシャ語で歯はダンドーンとか言うようなので、やっぱりDの音が残っているんですね。
なので、もともとインドヨーロッパ祖語でドンツっていう言葉が 広がっていってですね、
いまだなお残っているということなんですよ。 今回は歯っていう単語だけ見たんですけど、他にもいろんな単語で同じようなことが言えます。
なぜ歯を選んだかというと、 身体部位って割と基本的な語彙なので、
どんな言語でもあるし、残りやすいっていうのがあるので、 それで今回歯を選びました。 あとは数字とかでも同じようなことが言えます。
でですね、このもともとインドヨーロッパ祖語というのがどこで話されていて、いつ頃あったのかというのは、
まあ諸説あるんですが、一つは5000年くらい前かなとか言われています。
で、トルコのアナトリア地方というところで話されていたようです。 でですね、このインドヨーロッパ
語俗の言語って、サンスクリットとか、 あるいはクサビ型文字とか、そういうので
古くからですね、書かれることがあった。 つまり文字に残されることが多かったというのもあって、
かなり遡れるんですよね。 言語って全てが全てそういう歴史的な資料があるわけではないので、
そういう意味では幸運な言語たちであったということです。 そういうわけで今回はインドヨーロッパ語俗についての簡単なお話でした。
よろしかったら番組クリップお願いします。 ではまた次回。ごきげんよう。