1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #414 言語学にはどんな分野が..
2022-02-05 10:05

#414 言語学にはどんな分野があるだろう? from Radiotalk

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始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。クレオパトラです。
この番組は、10分言語学ってことで、もう言語学専門番組みたいなことになってますね。
言語って何なのかっていう、そういうそもそも論の話も過去収録したことございます。
まあでもやっぱりね、まず思い浮かぶのは、意思疎通のための手段が言語であるということではないでしょうかね。
言語がないと我々何もできないと思います。
それくらい我々の生活、文化、文明において、言語っていうのはもう大前提というかね、必要不可欠なものですよね。
で、そういう言語を研究する学問が言語学っていうことですけど、当然どんな学問でもそうですけど、
さらにね、分野を分けることができるっていうか、いろいろ部門があるわけなんですよね。
一応、意思疎通を図るために、我々が発する発言っていうかな、発話には一つのまとまりがあるものと考えて、
そのまとまりのことを文と呼ぶことにしますと。
で、この文の定義自体が難しいですけど、その文っていうのがどういう要素から成り立っているのかっていうふうにね、
どんどん細かくしていくことで、言語学が対象しているのはどういうことかっていうのを見ることができると思います。
でもまあ、文が何を表しているかっていうのもまた難しいとこがあって、
例えば、なんだろうな、タバコ吸う人がライター持ってるって聞いたときに、
これはライターを持ってますかという疑問文というよりは、
火をつけてくださいという依頼文と解釈した方が、まあいいんじゃないかと思うんですね。
まあ状況によるでしょうけど、こういうふうに文の意味っていうのは、
その構成要素の足し算とはいかない場合があるんですね。
まあ言外の意味っていうかな。
まあそういうのを研究する言語学の分野もございます。
それが語用論と言われるものです。
形としては全く依頼をしてない疑問文なわけですけど、
本当の意味するところとしては依頼しているということなんですね。
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これもまた言語、言語学の面白いところだと思います。
そういう語用論という分野もありますけど、
その文というものがどういう構成要素でできているかというのを調べる、研究するのが統合論と言われる分野です。
この統合論っていうのは単語の並べ方っていうのを、
簡単に言えば研究するわけですけど、語順ですね。
ただ単語よりも一つ上の単位っていうのを認めた方がいいこともあります。
もう一つ上のものもあるかな。
それは句とか節とかいうものです。
大きな犬が走っているとか言った場合、
大きなと犬で一つのまとまりを成してますよね。
こういうものを句と呼んで研究した方が都合がいいということになります。
なんでこの大きな犬っていうのがひとまとまりになっているかというと、
それとかで置き換えることができるからですね。
それが走っているっていうふうに、
何か一緒くたにして置き換えることができる場合は、
それは一つの要素とみなすことができます。
同様に彼が来たことを知っているとか言った場合も、
それを知っているとか置き換えることができるので、
彼が来たことっていうのはひとまとまりと考えることができるんですね。
まあこういうかなり文っぽいものは節と言われることがありますけど、
句と節の区別っていうのは言語によってはもしかしたら難しいかもしれないですね。
英語みたいな言語はまだわかりやすいんじゃないかな。
さて、単語や句や節っていうのをどうやって並べるのかっていうのを研究するのが、
今言った統合論なわけなんですけど、
ではその単語の中身、語がどういうふうに成り立っているかっていうのを研究するのが、
形態論と言われる分野です。
食べさせられなかったと日本語で言った場合、
これはまあちょっと長いけど1単語は1単語だと思うんですね。
どれかを取り出して移動させるとかそういうことはできません。
で、この食べさせられなかったっていうのは、
食べっていう語根があって、
食べさせっていう詞役があって、
られっていう受け身があって、
なかっていう否定があって、
最後は過去のたで締めてると、
食べさせられなかった、こうなってるわけですね。
こういうふうに日本語の場合は、
食べっていう語根、メインのメンバーっていうんですかね、
中心的なコアのものが最初に現れて、
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その後補足的というか文法的なものが、
詞役や受け身や否定や過去っていうものが、
後ろにどんどんどんどんくっついていく言語なんですね。
こういうのを節微字というわけです。
日本語は節微字がかなり優勢な言語で、
節当字っていうのはほとんどないと言っていいんじゃないかなと思います。
敬語にちょっとあるぐらいかな。
こういう日本語みたいに節微字が優勢な言語っていうのは、
他には韓国朝鮮語とかモンゴル語とかトルコ語とか、
いわゆるアルタイ型の言語と言われるところでよく見られるんですね。
結構似たような特徴を持ってて、
SOV型語順、統合論で扱う主語目的語動詞の語順だったりとか、
文法的に似た特徴を持ってるんですね。
ちなみにこのSOV型の言語っていうのは、
節微字っていうのを持ってることが非常に多いんですね。
そういう風に、ある言語の特徴と別の言語の特徴が関わり合ってることがあります。
今ので言うと、語順とその語の中身の構成がどういう風になってるかっていうのが相関してるわけですよね。
こういうのを扱うのは言語類型論と言われる分野になります。
他にもSOV型の言語は英語みたいな前知詞ではなく、後知詞、日本語のがとかをみたいなものですね。
そういったものをよく使うっていうのも言語類型論で指摘されてることなんですね。
さて、単語の中身がどういう風になってるかを見るのが形態論なわけですけど、
言語にはさらに小さい単位があります。
それは音素と言われるもので、音ですよね。
手話言語は別にして、人間の言語っていうのは音から成り立っています。
言語学では音素という言い方をするんですね。
これは音声とは別個に考えます。
詳しい議論は置いといてですね。
簡単に言えば、死因と母音の組み合わせですよね。
例えば花っていうね、単語はHANAっていう風にローマ字表記できますけど、
そういう死因母音死因母音の組み合わせでできていると。
ここで大事なのは、このそれぞれの音素、HとかAとかNって書かれる音素、
それ自体には意味がないということなんですね。
今回の話のスタートは、ある程度意味のまとまりを持った文というものからスタートしたわけですけど、
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その文というものは、どんどんどんどん紐解いて、
最終的に音素というところまで行き着くと、意味を持たないっていうことになるんですね。
つまり意味の持たない要素を組み合わせることで、意味のある文という単位を作っているということなんですね。
これはなかなか逆説的だと思わないでしょうか。
僕は思います。
まあね、逆説的っていう言葉を使っておけばね、なんかそれっぽく聞こえるってことで。
まあなかなか言語学っていろんな分野があるわけですけど、
最終的に意味を持たないこの音、音素を研究するのが音韻論と言われる分野です。
というわけで今回のトークはここまでということで、
また次回のトークでお会いいたしましょう。
お相手はシガジュウゴでした。
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