多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所
この番組は株式会社上進パートナーズの提供でお送りいたします。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が、最速・最短で年賞30億、店舗数30兆を実現する実証されたノウハウをコンセプトに、
奴隷分け制度構築、FC本部立ち上げ、建て直し、人事評価制度の整備など、飲食店、生誕院、美容院などの様々な店舗ビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。
こんにちは。パーソナリティの田村陽太です。配信第59回目となりました。本番組のメインパーソナリティをご紹介します。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
高木さん、今日も頑張っていきましょう。
お願いします。
本日のテーマはこちらとなっております。焼肉店を3店舗経営しています。スカイラークが2022年の夏までに約2000店舗に配膳ロボットを導入すると聞きました。
今後、中小企業でもロボット活用を進めていくべきでしょうか?ということなんですけども、そういうニュースがあるんですか?
このニュースはありましたね。これ驚きのペースですよね。
すごいですね、これ。2000店舗ってやばいですね、配膳ロボットを。
1年ちょっとでね、そんだけ導入するわけですからね。
ロボットが活躍する時代が出てくるんでしょうか?
結構前からロボットって飲食店でも活用され始めてて。
そうなんですか?
私のお客さんでも4,5年前ですかね、ラーメン店なんですけど、チャーハンロボットみたいなのがチャーハン作ってましたよ。
チャーハンロボット?どういう形なんですか、そのロボットは?
フライパンに機械がついてて、フライパンが勝手に動いてるような感じですよね。
ロボットが回してるんじゃなくて、フライパンが自動的に回ってる感じなんですね。
そうそうそう、そういうロボット。
すごい、じゃあ結構ロボットを活用して、人じゃなくてロボットに任せて人件削減みたいな、そういう趣でやってるってことですか?
そういう側面もあるでしょうし、人がなかなか確保できない、特にラーメン屋とかって人がなかなか来ないので、
そういう時に生産性向上とか、人がいなくても店舗運営をできるような仕組みのためにロボットを活用してるんじゃないですかね。
なるほど、結構ロボットとか買ったらめっちゃ高いんじゃないですか、高そうなイメージで。
そこそこ数字ますよね、その後人件費が発生しないんで、それを投資回収していくような考え方ですね。
長期的に10年20年でペイしてくるようにってことですか?
そんなにかかんないんじゃないですかね。
そうなんですか。
例えば、飲食店の人件費って一般的には売り上げの2割から3割とかいうわけじゃないですか。
そうですね。
だからすごい金額になるわけですから、これがどれくらい削減できるかにもよるんでしょうけど、
10%でも20%でも削減できるなら相当な金額ですよね。
そうですよね、店舗ビジネスって人件費があってやっぱり成り立つビジネスですもんね。
はい。
なるほど、スカイラークだったら大企業で2000店舗に配膳ロボットを導入するって話なんですけど、
小企業でもロボット活用を進めていくべきでは何でしょうかと話があるんですけど、この辺はどうですか?
これはなかなか難しい問題だと思うんですよね。
はい。
前提として、このコロナの影響もありますし、
人手不足の問題っていうのは今後どんどん進んでいくっていうのは間違いないと思うんで、
大手企業はどんどんロボット活用って進めていくと思うんですよね。
大手企業っていうのは基本的に生産性を高めて、
それでサービスの単価を下げて、もしくはコストパフォーマンスを上げて競争してるわけじゃないですか。
スカイラークはわかりやすいですよね。
そこそこの品質のものをすごく低価格で提供するのが得意な会社じゃないですか。
こういうロボットを導入して生産性を上げるっていうのはものすごい相性いいわけですよね。
これは多分大手企業はどんどん進めていくと思うんですよ。
なるほど。
問題はこれ中小企業がどうするかっていう話じゃないですか。
そうですね。ご質問はそうですね。
これ前提として、ロボットを導入して生産性が上がって、
かつ今までの中小企業が提供しているサービスの品質を下げないものであれば、
これを導入していったほうがいいと思うんですよ。
例えばロボットとちょっと違うかもしれないですけど、
シフト表を自動で作ってくれるようなソフトウェアが最近生まれたりするわけじゃないですか。
こういうのはそういうシステム使ったって、
別に中小企業が提供するサービスの品質に何の影響もないじゃないですか。
バックヤードの仕事ですもんね。
それで生産性が上がる。
こういうのはどんどん使ったほうがいいと思うんですよね。
問題はこの配膳ロボットみたいな類のもの。
これ配膳ロボットを導入してしまうと何が起きるかっていうと、
働いていた人がいなくなるわけですから、
スタッフがお客さんと接触する頻度は多分相当減りますよね。
そうですね。
そうなっちゃうじゃないですか。
なりますね。
中小企業って基本的に価格で勝負してないと思うんですよ。
サービスの単価で。
それよりは、例えば飲食店で言ったら従業員さんの感じの良い接客とか、
結構凝った料理とかで差別化しているケースが多いと思うんですよね。
仮にそういう接客とか一生懸命頑張って差別化していた会社が、
もしくはそうすべきだというような中小企業が、
これ配膳ロボット導入しちゃったら大変なことになりますよね。
そうですね。
価格じゃ大手企業には勝負できないし、
でも大手企業に対する差別化が遅かった、
そういうサービスの質も中途半端になっちゃうわけじゃないですか。
確かにそうですね。
だからロボットって活用していくべきだとは思うんですけど、
どこに入れるかっていうのはよく考えなきゃいけないと思うんですよ。
なるほど。
中小企業の魅力が弱まってしまうところにロボットを置いてしまうと、
中小企業の売りがなくなっちゃいますもんね。
そうそう。こういう問題って実はもうよく起きてて、
私なんかが数年前からよく見るのは、
結構小さい飲食店が業者の営業に載せられたのかわかんないですけど、
ある時からタッチパネル式のオーダーエントリーシステムって言ってますか?
はい。
ああいうのが入ってるケースってたまに見ないですか?
あります。焼肉屋とかでも結構ありますよ。
そうそう。大手企業はああいうのを入れて省力化して、
生産性を上げて、その価格を下げていく。
で、いいと思うんですよね。
だけど、例えば個人の飲食店とかでも入れてるところがあって、
個人の飲食店で何が魅力かって言ったら、
多少価格が高くても店主のキャラクターだとかなわけじゃないですか。
従業員さんの接客とか。
そういったところが魅力があって、行ったりするケースが多いと思うんですよ。
ありますね。
そこにそんな、しかも結構高いタッチパネルシステムなんか入れちゃって、
お客さんとかの接点減らしてたら、大手と違いがなくなっちゃいますよね。
確かになくなっちゃいますね。
なのに価格は高いわけですよ。
はい。
大手企業に価格しか勝てないじゃないですか。
ですね。
このパターン最悪なんですよね。
ああ、なるほど。
確かによく考えるとそういうところが起きてるってことですね。
ロボットを入れれば生産性向上とか人件費削減やったみたいな感じ思いますけど、
中小企業がもともと強みだったところっていうのが同時に消えてる可能性があるってことですね。
逆に言うと、このロボットの活用する傾向がどんどん進んでいくっていうのは、
中小企業にとってはチャンスととられる面もあると思うんですよ。
それはどういうことですか。
例えば、スカイラークみたいな超大手企業がどんどんロボットを導入していって、
その接客のスタッフとかを削減していくわけじゃないですか。
はい。
大手企業っていうのはそれで価格を下げるわけですよね。
はい。
そうすると機械的なサービスになっていくじゃないですか。
そうですね。
っていうことは、人を通じて接客サービスを提供している中小企業っていうのは、
大手に対する明確な差別化がそこで勝手にできていくわけですよ。
それが多少効率が悪くても、それを求める人っていうのはいるでしょうし、
価格が高い根拠にもなりますよね。
ああ。
だって人を使ってるんだから。
確かに。そこはチャンスとは捉えられますよね。
だからそこの大手企業の方針、スカイラークの例で言ったら、
もう完全に効率を上げて価格を下げるって話になるわけですね。
そこそこの商品を価格を下げて提供するっていう方針なわけですよ。
はい。
大手企業っていうのは基本的にそういう方向性に行きますから、
そことの違いを打ち出しやすくなると思うんですよね。
なるほど。
1個質問したいんですけど、僕とかも結構飲食店行くんですけど、
学生さんとかフリーターの方とか主婦の方とか、アルバイトの接客来るじゃないですか。
接客態度がなってないみたいな人多いじゃないですか。
はい。
どちらかというと僕ハイゼルドオートの方がストレスなく飯食えるかなと思うんですけど、
そういう恐れはないですか。
だからケースバイケースなんだと思うんですよ。
必ずしもね、田村さんが食事に行く時に、
ロボットでもいいやっていう時も結構あると思うんですけど、
ロボットじゃダメなシーンっていうのもあると思うんですよ。
なるほど。
だからそこのどっち狙ってるんだって話で、
中小企業って基本的にロボットで代替できるニーズを対象にしてたら、
もう価格じゃ勝てないんですから。
これは逆にロボット入れたって大手企業に価格じゃ勝てないじゃないですか。
そうですね。
そもそもスカイラークと同じロボット入れたって、
ロボット導流の単価さえ違うと思うんですよ。
2000台相手が買うんだから。
確かにそうですね。買えないですね、素材で。
もうそっちで勝負しちゃダメで、
だからそこと差別化するんだったら、
もうその接客、変な接客をしてるスタッフがいるんだったら、
そこの教育に情熱を注ぎなさいってことですよね。
なるほど。ちょっと脱線するかもしれないですけど、高木さんにお聞きしたいのが、
さっきの人間はロボットに代替できないことをするべきだってところがあったと思うんですけど、
高木さんが考える、自分はロボットに負けないぞって代替できないところってどこですか?
高木さんがロボットに勝てるっていうか、人間だからこそできるってところっていうのをどういうところがありますか?
ロボットって基本的に言われたことを言われた通りにするわけじゃないですか。
逆に言うと言われたことしかできないわけですよね。
人間の良いところっていうのは、当然言われたことを言われた通りにもできるんですけど、
そのお客様の状況に応じて臨機応変な対応っていうのができるわけじゃないですか。
ここに決定的な違いがあると思うんですよ。
そこをどうするかなんじゃないですか。
そこを教育していって、そこをちゃんと接客できるような従業員数を増やしていくとか。
例えば居酒屋とかで働いてると、ビールが残り3割になったら追加の注文を聞いてこいみたいなことがあるわけじゃないですか。
これは言われた通りにやるだけだから、これ多分機械でもできるようになると思うんですよ。
例えばビール3割切ってるんだけど、すごいお客さん同士で込み入った話をしてそうだみたいな空気は、
これ人間にしか今のところ感じ取れないですよね。
この時はやめた方が良さそうだっていう判断とかっていうのをするっていう観点で言うと人間の有利じゃないですか。
そういったところをちゃんと教育していったら全然違いができますよね。
確かにそうですね。
こういうロボットを導入する際、それが景気に人間の教育だったりとか、従業員さんの接客態度を良くするとか、それでも大事になってくるのかもしれないですね。
何で差別化するかっていうのをちゃんと決めた上で、そこに影響しない範囲でロボットを導入して生産性を上げていくっていうのが基本的な考え方だと思うんですよね。
分かりました。ありがとうございます。結構時間が近づいてきたんですけれども、最後もう一個だけ質問していいですか。
さっきタッチパネルとかを導入する飲食店が増えてきたって話もあるじゃないですか。
今コロナじゃないですか。どちらかというと人との接客とかっていうところを距離とってとか、接触を減らすっていう流れもあるじゃないですか。
そういう流れとそういう接客で自分たちの売りを強めていきたいっていうお店の思いもあると思うんですけど、そこを両立するための何か工夫とかで最後教えていただけたらと思うんですけども。
今コロナの問題があって、できるだけ接触しない方にした方がいいっていうのは、これは間違いなくありますよね。
当然その接客をして、例えば会計をするとかっていう行為にはリスクがあるじゃないですか。
ありますね。
これはだからもう避けようがないと思うんですよ。
どっちが正解なのかっていうのも、私が今ここでこっちが正解ですなんて言える類の問題でもこれないじゃないですか。
大切なことっていうのは両方ともメリットもあればデメリットもあると思うんですよね。
レジを導入したらコロナの非接触化っていう観点。
最近だとレジがお客さん側に向いててお金入れて帰ってくるみたいな。
そういうレジあるじゃないですか。あれ入れたらいいですよね。
接触全くしない。
でもその人と人との関わりっていうのは薄れるじゃないですか。
そうですね。
逆に従来通りのレジで釣り線を直接やり取りとかしてると、
今度はコロナの問題が出るリスクがあると。
両方ともあるわけですよね。
はい。
その中でコロナって今の視点ですけど、3年後5年後どうなるかわからないですけど、