痛みを取る仕事
大橋 悦夫
大橋です、こんにちは。
大橋 悦夫
今日ですね、今の自分の仕事は誰の痛みを取っていますかというテーマでお話をしていきます。
今日のこのテーマはですね、改めて考えてみるとこうだなというふうに不意に思ったんですよね。
仕事は誰かの痛みを取ることなんだなということなんですよね。
この誰かの課題を解決するとか、誰かの困り事を解決するというふうにも言われますけれども、
誰かの痛みを取るということの方がですね、何か切実というか役立っている感が強いというかですね、
そういうのがあると思うんですけれども、
痛みを取るというところについてですね、このマティさんが何か言いたいことがあるということなんで。
はい、これまで誰の痛みを解決するかとか、
マイサービスを作るってどういうふうなコンセプトで作るかみたいな話もしてきてるんですけれども、
一つ思い出したのは、私が編集者をやっていたり、
あと企画を立てるみたいなことはずっと長い間仕事としてやっているんですけれども、
迷ってた時期って結構たくさんあったんですね。
その時に、例えば企画を出すときって、
流行りものをとにかく取り上げるのが早い人とか、
あとは追いかけてる専門ジャンルがある人とか、
あともう一つは課題解決に徹する人っていうのが大きなタイプだったんです。
私は自分が企画を立てるときに、何をすればコンスタントにそこそこ売れる。
ヒットは出なくてもいいから、ずっと細く長く売れるっていう企画を私はずっとやりたかったんです。
なので、それが編集であろうとウェブであろうとそういうタイプを自分に持ちたかった時に、
鍵になったのがある雑誌の編集長で、自分の会社にいた編集長で、
カリスマ編集長と呼ばれた人がいたんですけども、
その方に一回相談しに行ったことがあったんですよね。
そしたら、たまたま大学の先輩だったので、
そしたらその先輩というかその編集長の方が言っていたのは、
自分が自分の雑誌で許可を出す企画っていうのは、
読者の痛みを解決する、もしくは課題を解決する企画しか許可をしないっていうのを
明言してたんですよね。
それ以外のものは、例えば誰々さんが頼んできたから答えてあげるみたいな企画は絶対にやらないって断固断ってたんですね。
で、どうしてそんなに課題解決とか痛みを解決することにこだわっているのかって聞いたら、
やっぱりそこに人が困っていることがあるってことは、お金も動くし、
その人の困りごとを解決することでサービスが新しくできるきっかけにもなる。
それを広めるのが雑誌の役割でもあるので、自分たちがやるべき仕事だって話をしてたんですね。
それを聞いて、私は自分が企画を立てるとか仕事をするときに自分の起点はここだっていうふうに思って、
大橋 悦夫
私がやる仕事で大事にしたいなって思ったのは、誰かの課題解決になるっていうことにこだわろうってそこで決めたんです。
結果的にそれが自分を救ったんですよね。
自分が課題解決できることって何なのかっていうのを明確にする必要がありましたし、
どこに困っている人がいて、じゃあその人に出会うためにどうしたらいいのかとか、
大橋 悦夫
私はそれを解決できますって席に座ってても誰にも立たないので、どうすれば解決できるか、窓口になる人と知り合いになるとか、
そこから新しい口を開いていったみたいなところがあったので、
まさに誰かの課題を解決する、痛みを取り除くみたいなことは仕事をする上での一つのモチベーションだったり、
入り口になるなって今でも思っています。
マイサービスを作る
大橋 悦夫
前回まで自分のサービス、マイサービスを作るという話をしたんですけれども、
自分のサービスを作るときに、当然そこには自分が好きで得意なジャンルだからこそマイサービスというのが作れると思うんですけれども、
ただその作ったサービスが誰かの痛みを取るということに役に立たなければ、
当然そのマイサービスは買ってもらえないので、その時に改めて既にマイサービスを提供している人も含め、
これから作ろうと思っている人も、このマイサービスはどんな人のどんな痛みを取ることに繋がるのかなということを確認してみると、
そうか、これ誰の痛みを取らないなとか、自分がやりたいだけでやってただけだなとか、
そういう欠陥というか問題に気づけると思いますので、
その時にじゃあそもそも何でこのマイサービスを作ろうと思ったんだろうということを改めて考える必要があるのかなと。
その時に前回、自分の記録を振り返って、昔の自分がどんな痛みを抱えていたかということを思い出すと、
それがまさに同じ痛みを今現在まさに抱えているという人は必ずいますので、
そういう人に向けてこういうふうに解決してきたので、皆さんもこういうふうにするといいですよという内容をマイサービスにして提供するといいんじゃないかと、
というふうなことをお伝えしたんですけども、まさにそれが今回のテーマなんですね。
今の自分の仕事は誰の痛みを取っていますかという問いによって明らかにできるんじゃないかなというふうに思います。
お客さんの痛み
大橋 悦夫
じゃあそういったマイサービスを作ろうとした時に参考になるのはですね、
逆にこの自分側がですね、お客さんとしていろんなサービスを使っていると思うんですけども、
身近なところでいろんなアプリとかサービスを使っていると思うんですけど、
なんで自分はそのアプリやサービスを使っているかなということを考えてみると、
多分ですね、何らか痛みがあって、その痛みをですね、
そのアプリやサービスが取ってくれているからだというふうに言い換えられると思うんですよね。
例えばEvernoteであればですね、この打ち合わせをする時に、
今の話以前も似たような記事を読んだなという不意に思い出すことが結構あるんですけど、
その時にですね、すぐに僕はEvernoteの打ち合わせ中に検索をして、
そうそうこの記事だということで思い出して、そのURLを相手に出すと。
そういうふうにしてこの打ち合わせがですね、より豊かなものになるんですけど、
確か最近見た記事だったんだけどなと思っても、メモをしていなければ、
あるいはですね、Twitterで見かけただけだったりすると、ほぼ見つけ出すのが不可能だったりしますよね。
そうなると早くこの場でね、あの記事のURLを相手に伝えられればですね、
何かもっと話が弾んだのになぁとかっていう後悔をする、つまりこれは痛みですよね。
それをEvernoteでメモをすることによって、後からちゃんと検索ができるということで、
この痛みが取り除けているので、やっぱりEvernote便利だなということで、
Evernoteにお金を払うということが生じているわけなんですけども、
ご自身が使っているようなですね、ツールアプリで、
どういう痛みを取り除いてもらっているかというのを考えてみると、まずはいいかなと。
逆に言うとですね、全く痛みを取ってもらってないなっていうものも実はあるかもしれないので、
その意味で定期的にこの問いを自分に問いかけてみるのもいいのかなと思いますけれども、
まてぃさんの場合はどんなアプリがこの痛みを取ってくれてますか。
いや、私は今Evernoteのいろんな問題が起こっていて、
引っ越すか引っ越さないか問題っていうのを抱えているんですが、
どうしてEvernoteにこんなに固執してるんだろうっていうのを今すごい考えてるんです。
移転先も含めて。そうなった時にやっぱりEvernoteの高機能な検索と
取ったノートをこういう順序でこのフォルダ分けで取り続けたいとか、
あと永遠にここのノートにストックしたいみたいな、
ログとして取るための私の中のルールがいくつかあるんですけど、
それを全て満たしているのがEvernoteなんです。
で、それを他のアプリとかサービスに引っ越しをしようとして、
今、いろんなサービスを探してテストを始めてるんですけども、
満たすものがなくて痛すぎて離れられないんだなっていうのを痛感しているところなんです。
なるほど。逆にもうEvernoteを失うのが痛いと。
そうなんです。だからそういう本当にこの痛みが他で変えようがないって、
そのサービスから離れられないっていうことでもあるんだなっていうのを痛感していて、
私もこういうサービスをやりたいなっていうふうに思ったりもしました。
なるほどね。
例えばマティさんのサービスを使い始めたら、
このマティさんのサービスから離れることが痛いと感じられるようなサービスを作りたいなと。
はい。
それはめちゃくちゃいいですね。
何にしてもこの自分の痛みもそうだし、お客さんの痛みもそうなんだけども、
この痛みというものを常に介在させながら考えると、
このマンサービスを始める時にも、あるいは続ける時にも、
あるいはよりリニューアルしたりとかですね。
だからリニューアルっていうのも、よりお客さんの痛みを取るというところに貢献できるようなふうに変えると、
そういう基準が得られるんじゃないかなということですね。
はい。
ということでですね、非常に今回の話はシンプルですけれども、
この今の自分の仕事は誰の痛みを取っていますかというこの問いはですね、
自分の仕事を見直す上でもですね、
あるいは新しいマインサービスを作るといった時にも役に立つと思いますので、
これはきっかけにですね、ぜひ問いかけに使っていただければというふうに思います。
はい、ということで今日は以上で終わります。ありがとうございました。
ありがとうございました。