ケビンさんの異色のキャリア
This is Reina Moro's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone, this is Reina Moro. 皆さんこんにちは、ニューヨークと東京を拠点にするグローバルイノベーションファーム、I&CO、共同創業パートナーのReina Moroです。
この番組では、世界で活躍するトップランナーのクリエイティブ思考に迫り、21世紀を生き抜くヒントを探ります。
今回のゲストは、ケビン・ベトゥーンさんです。 ケビンさんは、原子力分野のエンジニアとしてキャリアをスタートさせ、
ナイキ、そしてコンサルティング業界に転職されました。 現在は、戦略的デザインと工業デザインを組み合わせたシンクタンク、Dreams Design & Lifeという会社を経営されています。
ケビンさんが2022年に出版されたReimagining Design Unlocking Strategic Innovationという本は、ベストセラーになるほどの大人気です。
この本はデザインの本でもあるんですが、彼自身のキャリア、実は彼最初はエンジニアとして、それも原子力発電所に送られたエンジニアという、
すごく一般の職業だったりとか就職ではなかなかない業界で、そんな彼が最終的にはナイキでスニーカーをデザインしたりとか、
あとコンサルの業界に行って新規事業の開発に携わったりとか、そして今はご自分のデザインの会社をやっていたりとか、
どうやって原子力発電というところから全然違うところに行ったのかなっていうのが興味があって、そしてこのポドキャストにお声掛けをする、そういう風な背景があります。
今回はそんなケビンさんに異色のキャリアを切り開く方法はいついてお話を伺いました。
ケビンさんの異色のキャリアについて教えてください。
私は原子力分野のエンジニアとしてキャリアをスタートさせた後、ハーネギーメロン大学でMBAを取得し、ナイキに転職しました。
ナイキではビジネスプランニングの仕事をしながら、デザインに触れる良い機会になりました。
その後、アートセンターハレッジオブデザインで工業デザインとイノベーションを学び、今度はコンサルティング業界で仕事をすることになりました。
このようなキャリアは確かに珍しいかもしれませんが、私にとっては点と点がつながった結果なので、後悔はしていません。
他の人に同じ道のりを進めようとは思いませんが、エンジニアリングを学んだことで何かを生み出し、提供するための論理的な方法を身につけることができました。
どんな経緯でエンジニアからデザインの道に進むことになったんですか?
キャリアチェンジの背景
大学でMBAを取得し、ナイキで1年半ビジネスプランニングの仕事をしていたんですが、その時にたくさんのクリエイティブな人たちと出会い、デザインを勉強したいと思うようになったんです。
もし、2024年現在、ケビンさんが今25歳だったら、どんな人生を得られますか?
テクノロジーが進化することにより、今後、クリエイティブな問題解決能力やフリティカルシンキングの重要性がさらに高まっていくでしょう。
だから、もし私が今25歳だったら、将来、リーダーとしてみんなを引っ張っていけるように、そうした能力を磨いていくと思います。
ここまでお送りしてきました、レイナモトの世界のクリエイティブ思考。今回は、ケビン・ベトゥーンさんに異色のキャリアを切り開く方法は、についてお話しを伺いました。
ケビンさんは、まず原子力分野のエンジニアとしてキャリアをスタートさせた後、カーネギーメロン大学でMBAを取得して、そしてナイキに転職。
その後、ビジネスと製品作りのスキルを身につきながら、デザインに触れてデジタルプロダクトを推進する。
そしてその後、アートセンターカレッジオフデザインで工業デザインとイノベーションを学び、コンサルティング業界に転身した。
そういう非常にユニークなキャリアの持ち主なんですね。
僕もですね、いろんな分野に携わってきたりとか、あと周りの人でキャリアチェンジをしてきている人たちは見たことがあるなとは思ってはいたんですが、
その都度ちゃんと自分の実力をつけて、そして次の業界に行って、そしてそこで経験を積んでまた次のところに行くということをしっかりとされている、すごく珍しいタイプの方かなと思います。
なので、そんなケビンさんとのお話のいつもの僕の3つのキーテーカウエーなんですが、まず1つは人との地道なつながりが次の扉を開く。
2つ目にめげずに突き進む。そして3つ目にリスクをリスクと思わない。
この3つが今回ケビンさんとの話の中で印象に残ったポイントでした。
まず最初の人との地道なつながりが次の扉を開くということなんですけど、これは彼がまず大学、ノートルダム大学という、これもアメリカですごく有名ですごく優秀な大学なんですが、そこでエンジニアリング工学部に身を置いていて、
そこから最初はウェスティングハウスという会社に行って、そこの原子力発電所に派遣されるチームに所属するわけなんですけども、そこでエンジニアとして働いていたときに営業の人たちと話すことが多々あり、
彼らがやったことをちゃんとどうやって取引先に伝えるかということで、営業の人たちにこれこういうことでこういう開発をしたとか、こういう改善をしたとかっていう話をしているうちに、その営業の人たち、ビジネスの人たちがただこれはいいことだからやるとか、これを製品を良くするからやるだけではなくて、
じゃあそれがビジネスとしてどう成り立つのかっていうロジックを組んで、そしてそれを得意先に伝える、そしてそこで取引を成立させるっていうところを間接的に見ていたらしいんですね。
そこでこれってただ物を工業的観点から作るだけではなくて、ちゃんとビジネスとして成り立たせるのが大事なんだなっていうことを思って、MBA、カニメロンというすごくこれも素晴らしい大学なんですけども、そこにMBAとして行かれるわけです。
そこで2年間いらっしゃるわけなんですが、そこの大学を卒業する前にキャリアフェアというところで、偶然だと思うんですけども、ナイキの人に会いましたと。そこでたまたまであった、すごく遠い存在であったナイキの戦略企画部の人にメールを出して、それでじゃあちょっとおいでよっていうことで面接をして就職できたと。
その後、その戦略企画部にいらっしゃるんですけども、そこでまた別の部署のデザインのデザインイノベーション部署の、ナイキにはイノベーションキッチンっていう、もう本当にその次の製品をどうしていこうかっていうことを考えてる社内のR&D、研究開発だったりとかイノベーションをする部署があるんですけども、そこの人と話をし始めて仲良くなって、そういうとこ興味あるんだよねと。
ただ、ビジネスプラニング、戦略企画部の上司にこういうこと興味があるんですけど、やってもいいですかって言ったらダメって言われたらしいんですよね。
なんですが、イノベーションキッチンの人にダメって言われたんですけどっていうふうに言ったら、別にランチの時間とか週末でもいいから遊びにおいでよみたいな感じで言ってもらったそうで。
そしてそのランチとか自分の仕事の後にそういうところに行って、その人とのつながりのもとにその分野に行ったと。
そっからもっとデザインを真剣に勉強したいと思ってアートセンターカルジョブデザインに行って工業デザインの分野に行くわけなんですけども、そうやって人とのつながりから自分の興味を持ったことでその人に話に行って、
ダメと言われても試してみる。
それからちゃんと実力をつけてその次のところに行くっていうその人とのつながりがすごくアナログで地道なつながりなんですけども、
開いてみるとその先には全然違う世界、新しい世界があって次のキャリアステップになったっていうところなんですよね。
これってなかなか計画してやれることでもないんですけども、ケビンさんもこれ計画はしてなかったっていうことではあるんですが、
人とのつながりの重要性
無理に大きなことを狙わずにちゃんと自分のやりたい興味があるっていうことをベースに人に話して連絡を取ってみる、ランチをしてみるっていうところから着実にコツコツと次のところにつないでいっている。
やっぱりこの人とのつながりを地道に積んで次の扉を開いていったっていうところがすごく重要なんだなっていうふうに思いました。
2つ目にケビンさんとの話のキーテーカウェイはめげずに突き進むというポイントなんですが、
これは大学1年生の1学期の時に最初の数ヶ月で教授に君向いてないでしょ、諦めた方がいいよって言われるぐらい18歳の時にガツンって頭を流れるような感覚だと思うんですけども、そんなことを言われたそうなんですね。
それが悔しくてじゃあ俺は頑張ってみるっていうふうにすごく勉強をして、そして成績をちゃんと取っていい成績で卒業するところまで行かれるんですけども、まずダメでしょ、無理だよって言われてもそこで最初で諦めなかったっていうところが彼のキャリアを始める前のステップからそういう精神があったみたいなんですね。
またその後、別のエピソードで彼が共有してくれたのは、ナイキで戦略企画部に行ってビジネスプランニングだったりとか、今期の売上がどうのこうのみたいな書類を社長の人のために作るみたいなそういう作業をされていて、
イノベーションキッチンという部署に遊びに行って、そこにいた人たちがケビンにちょこちょことチャンスをくれて、靴をスニーカーをデザインするところまでこぎつけたみたいなんですけども、
でもその道のりの中で、同僚の人だったりとか、いわゆるデザイナーの人たちに、ケビン、君はデザインのトレーニングしてないから、これはちょっと触んないでねみたいに言われたりとか、これは君は無理だよみたいに、自分のバックグラウンドでチャンスが閉ざされてしまうっていうところがあったみたいなんですね。
その大学のときの話、ナイキのときの話っていうのはもうほんの共産の一角で、そんなことは無数にあったと思うんですけども、ここで大事だなと思ったのは、そういうノーと言われたときにめげずに突き進む。
ダメと言われたら、ちゃんとそこは自分で力をつけて実力で示すっていうことを大学の頃から、そしてキャリアの中でも何回もやってしゃるんですよね。
特に彼の場合は、アメリカという人種差別がめちゃくちゃある社会で、黒人だからできない、黒人だからチャンスをもらえるっていう子じゃなくて、デザイナーとしてエンジニアとしてちゃんと証明できるものを持って突き進んでるっていうところが、僕もこの年になってもすごく勇気づけられましたし、年齢に関係なくこれってすごく大事な教訓だなと思いました。
そして3つ目、リスクをリスクと思わない。これもですね、ケビンさんと話していて、すごく穏やかで感情の起伏もないし、もちろん話している感じはすごく良くて話しやすくて、ずっと話している最中、お互い、僕も自分が笑顔になっているのがわかったんですけど、話しててすごく話しやすいんですよね。
あと、リスクっていう言葉を鼻にかけないというか、キャリアチェンジとか全然違うところに行ったりとか、今やっていることをやめてこれを学びに行くとかって結構勇気のいることなんですけど、それを全然、あれってすごく心配だったんだよねとか、あれはすごく勇気がいることだったっていうことを言ってなかったんですよね。
だから、今までいた、例えば原子力の分野からMBAの分野に行く、そしてMBOの分野からまずデザインの会社に行って、そこからデザインのところに興味を持って、またデザインの学校に行き直して、コンサルタントのところに行くって、一つ一つ結構なリスクを負ってるんですけど、
それをリスクと思ってないなっていうのがすごく意外でしたね。
これは彼が個人的に自分の中で持っている心構えっていうのが自然に身についているのかなっていうところだったりとか、まず好奇心を大事にして、そして他の人にいろいろ言われないためにちゃんと力をつける、知識だったりとか技術をつけるっていうところをちゃんとやってるから、
リスクなんですけども、それがすごくちゃんと訓練をした上でのリスクになっているので、リスクと思わずに済んでいるのかなとも思いました。
それでは今回の3つのキーテークアウェイなんですが、一つは人との地道なつながりが次の扉を開く、二つ目にめげずに突き進む、そして三つ目にリスクをリスクと思わない。
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次回も引き続き、ケビン・ベテューンさんとマイノリティとしての挑戦についてお届けします。
次回もどうぞお楽しみに。世界のクリエイティブ思考、お相手はリーナムトでした。
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