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2024-08-06 14:48

#086「マイノリティとしての挑戦」

第87回は、原子力分野のエンジニアとしてキャリアをスタートさせ、ナイキ、そしてコンサルティング業界へと転身したKevin Bethuneさんがゲストで登場。今回は、Kevinさんが、経験のない業界で感じた疎外感や白人が圧倒的に多い世界で生き抜く術など「マイノリティとしての挑戦」についてお話を伺いました。


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This is Reina Moro's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone, this is Reina Moro. 皆さんこんにちは、ニューヨークと東京を拠点にするグローバルイノベーションファーム
I&CO、共同創業パートナーのReina Moroです。 この番組では、世界で活躍するトップランナーのクリエイティブ思考に迫り、21世紀を生き抜くヒントを探ります。
今回のゲストは、ケビン・ベテューンさんです。 ケビンさんは、原子力分野のエンジニアとしてキャリアをスタートさせ、ナイキ、そしてコンサルティング業界に転職されました。
現在は、戦略的デザインと工業デザインを組み合わせたシンクタンク、Dreams Design & Lifeという会社を経営されています。
ケビンさんが2022年に出版された、Reimagining Design Unlocking Strategic Innovationという本は、ベストセラーになるほどの大人気です。
前回のエピソードで、ケビンさんに移植のキャリアを切り開く方法についてお話しを伺いましたので、そちらのエピソードを、もしまだお聞きになられていない方は、ぜひ聞いてみてください。
そして今回は、そんなケビンさんにマイノリティとしての挑戦についてお話しを伺いました。
では、始めましょう。
クリエイティブ・ボイス
マイノリティとして、これまで疎外感を感じたことはありますか?
エンジニアの仕事は、結果が白黒はっきりしていますから、人種差別があったとしても、成果を上げていれば、他の人は私の実力を認めざるを得ませんでした。
初めはぶつかってくる人や、無視してくる人もいましたが、きちんと仕事をしていれば、尊敬を勝ち取ることができたんです。
ただ、ナイキに入ってからは大変でした。
兵士力分野のエンジニアという、全く違う仕事からナイキに転職したので、社内に長くいる人と比較された場合、あまり評価されなかったんです。
ナイキでは、居場所がないと感じたこともありました。
人種的な差別があったのか、単純に自分の実力が足りなかったのか、その判断は難しいところです。
私に足りない能力があったのは間違いありませんから。
ただ、今思えば、周りの人たちが自分に足りない能力は何なのか、それをどこで学べばいいのかを率直に教えてくれたのは良かったと思っています。
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人種差別は、アメリカのビジネス界から少しずつなくなっていっていると思いますか?
そうは思いません。
人種差別をめぐる問題は、まるで振り子が揺れるように、前進と後退を繰り返しています。
父の世代を見ていてもそうです。
父は同じ会社で30年以上働いていましたが、人種の壁を乗り越えることができませんでした。
数年前は、企業もブラックライブズマターに夢中でしたが、今はもう下火になっている気がします。
人種をめぐる議論は、時代に関わらず、定期的に盛り上がったり、下火になったりを繰り返し、差別はなかなか解消していないように感じます。
ただ、会社のトップが多様性を重要視していれば、どの人種の人でも疎外感を感じることなく働くことができると思います。
意外に思う人も多いかもしれませんが、一番いろいろな人種の人が働いていたのは、ボストンコンサルティンググループのBCGデジタルベンチャーという会社で働いていた時でした。
人種差別を受けた時の対応として大切なのは、誰のために仕事をしているんだろう、そう考えて、フライアントのために仕事をしているんだ、という基本に立ち返ることです。
もし、人種差別が原因で、職場で批判してくる人がいたら、あなたが批判している理由は何ですか、その批判はクライアントのためになりますか、
率直にそう聞いてみることで問題が解決できる場合もあるのではないでしょうか。
ここまでお送りしてきました、レイナモトの世界のクリエイティブ思考。今回はケビン・ベヒューンさんにマイノリティとしての挑戦についてお話を伺いました。
彼の書かれた書籍、Re-imagining Designの中でも、結構最初から彼がテーマとして掲げていた、そのマイノリティとしての挑戦。
彼自身、ずっと黒人として、そしてそれもエンジニア、ビジネスマン、デザイナー、コンサルタントというそういう道をたどってきて、本当に白人社会の中で戦っていた。
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それもその中でもトップランナーとして来られて、僕がなかなか想像できないような逆境に何回も立たされてきた人なんですね。
でもそんな中でも、常にポジティブに、そして常にチャレンジしてきたケビンさんには、僕もすごく心を打たれて、今回のケビンさんとの話の3つのキーテイクアウェイなんですが、
1つは、これは英語でエモーショナルマネジメント、自分の感情コントロールというのが1つ、2つ目に仲間外れの処方箋、そして3つ目に人との違いが武器になる、この3つがすごく印象に残ったキーテイクアウェイでした。
まず1つ目のエモーショナルマネジメント、感情コントロールというポイントなんですが、これはですね、やっぱりたくさんの人たちをインタビューして思うことなんですけども、僕らが全く想像できないような逆境に何回何百回何千回も立たされて、全然もうわからないような苦労をされていると思うんですよ。
でもそうなんですけど、自分から差別を受けたからとかってことはほとんど言わずに、すごく淡々と落ち着いて、それももう笑顔でずっと話してくれるっていうのがすごく印象的でした。
初回に出演していただいたジョン・Jさん、それからその後数回後に出演をお願いしたデザイナーのジョン・マイナナさん、男性社会で戦ってきたパウロ・アントネイリさんだったりとか、スプツニコさん、そして黒人のデザイナーの人も何人も出ていただいていて、
インスタグラムのデザインのトップであったイアン・スパルタさん、それからナイキのCMOだったグレッグ・ホフマンさん、エアビー&ビー、インスタカート、そして他ではIBMだったりとか、アドビーというテック業界のデザインのトップをされてきたティム・アレンさん、
そして今回のエンジニアからまずビジネスパーソンになって、そこからコンサルタントになって、そしてデザインになったケビン・ベチューンさん、そういういわゆる白人社会だったりとか男性社会の中でマイノリティとして戦ってきた人たちが実はこの番組にたくさん出ていらっしゃるんですね。
そこでみんなすごく穏やかですごく話しやすくて、そして選ぶってもないし、感情的でもないし、感情の起伏もないし、すごくいい人たちが多いんですね。
その共通点が皆さんが感情のコントロールがすごくできてるなっていうのを強く感じたんです。
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やっぱり特に上に立つ人だったりとかリーダーの人が感情的になってないっていうのを、例えばすごい大変な時にそういうところを見せないとか落ち着いてるところを見せるっていうのは間接的にも直接的にもすごくチームにとって大切なことだと思うので、
このエモーショナルマネジメント、もちろんその一人個人としても大切な要素ではあるんですが、特に人を管理するような立場にいる人たちはこのことを気にされてその自分の感情をあまり外に出しすぎなかったりとか、もちろんその部下の人がなんかすごい素晴らしいことをやった時にはそれはすごいっていうふうなそういう感情を見せるのはいいと思うんですが、
自分が苛立っている時、自分がストレスな時にはその辺を意識して管理するっていうのは非常に重要かなと思いました。
2つ目のこの仲間外れの処方箋というポイントなんですが、これも大学時代から、そしてエンジニアとして原子力発電所に派遣されて、そこからビジネスを学び、ビジネスの世界に踏み込み、デザイナーになっていくわけなんですけども、
結構重要なところで仲間外れの経験をされてきているなっていうのが、すごくこれも印象深かったポイントなんですね。
彼の本の中で冒頭に、そして一番最後に書かれていた言葉ですごく僕にとって大事だなと思ったのが、この本は仲間外れになった人たちのために書いたっていうことを冒頭に言っていらっしゃって、
そして最後に、あなたの強みはあなたであることっていう、もう世界にはあなたはあなたしかいないんだからそれが最大の強みなんだよっていうことを書いていらっしゃいました。
これもちょっと自分の立場になって考えてみると、そもそも幼少期の頃から僕は平高山っていうところに、そこで生まれたわけじゃなかったんですけども、そこに家族で2歳の時に引っ越して幼稚園小学生中学生と育つわけなんですけども、
東京から来た家族なので完全によそ者だったんですよね。だからそういう仲間外れっていうのは、あの経験はちっちゃい頃から結構していて、そして高校に行った時にはインターナショナルスクールに行って、もちろん仲間はよくよくはできたんですけども、最初なかなかできなかったりとか、
あとやっぱ大学に行った時にも日本人がそこまでいたわけじゃなかったし、圧倒的にその90%以上の人たちがアメリカ人で、それも7割がその州の人たちだけだったので、結構閉ざされた世界があってなかなか中に入れないなっていう経験は、あのちっちゃい頃からしてるなっていうのを今このことを話して思い出しました。
そんな中、何らかの共通点ってやっぱり人間ってあるもんで、例えばその僕の場合だと小学生ぐらいの頃からそのサッカーが好きだったりとか、言語を超えた共通点だったりとか、食べ物だったりとか、最近だと例えばそのアニメっていうものが国境を超えて人気が出たりとか、音楽だったりとか、
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何らかのやっぱりその違う環境の人たちでも共通点はどっかにあるっていうのは僕は経験はしてるんですね。
だからそこを見つけて仲間外れになった時でもどこに橋があるかなっていうのを意識的に探してみると意外と全然違う環境で育ってきたりとか、全然違う業界の人でもそういう共通点が見つかると一気に何か打ち解けれる理由の一つになると思うので、
相手との共通点を見つけると仲間外れになった時の一つの処方箋、橋になるのではないかなと具体的に案として思いました。
そして3つ目、自分が持っている人との違いが武器になる。
これはですね、ケビンさんも本の中でも自分であるっていうことが自分の最大の武器だっていうことをおっしゃっているんですが、
以前対談をさせていただいた東京芸術大学のヒビノカツイスコさんも全く同じことをおっしゃっていたんですね。
ケビンもやっぱりずっと仲間外れにされてきたところ、それは人種的にも職業的にもなかなかそこに入れてもらえなかったことがそこに引けを取るのではなくて、それが自分の武器だっていうことを認識して、
そしてなおかつそこに力をつけていく。
例えば彼の場合だとMVを取ったりとか工業デザインを勉強したりとかっていうことによって、今までにはなかった原子力の分野からビジネスの分野に行って、ビジネスの分野からデザインの分野に行って、そこからコンサルの分野に行くっていう、
やっぱりその積み重ねが彼のユニークなポイントであり、誰も持っていない力に強みになっているんじゃないかなと思いました。
聞いた声、まず一つはエモーショナルマネージメント、感情のコントロール、二つ目は仲間外れの処方箋、そして三つ目に人との違いが武器になる。
これが今回、ケビン・ベチュンさんとの話の三つの聞いた声でした。
もしこの番組を気にいただけましたら、Apple PodcastやSpotifyで5つ星の評価をいただけると嬉しいです。
世界のクリエイティブ思考、お相手はニーノフトでした。
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