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2021-03-22 41:50

第34回 不思議な謎SFの世界「中国・アメリカ 謎SF」柴田元幸×小島敬太 編訳

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【今回の紹介本】

 ■『中国・アメリカ 謎SF』柴田元幸×小島敬太 編訳 今回紹介するのは柴田元幸さんと小島敬太さん、2人の編訳による中国とアメリカのSFを集めた謎SF! 謎マシン、謎世界、謎眠り・・・2人が導く、謎の世界へ! 是非お聴きください! 

【番組内で紹介したトピック】 

■ 『中国・アメリカ 謎SF』柴田元幸×小島敬太 編訳 白水社 

https://www.hakusuisha.co.jp/book/b553082.html 

【文学ラジオ空飛び猫たちとは】

硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

00:04
どうもみなさんこんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするラジオ番組です。
お相手は、私と静岡好きのカイのダイチと、
富士をめぐるカフェのミエの二人でお送りします。文学のプロではない二人ですが、東京と京都をつないで、お互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
お互いの紹介に関しては、2021年、最初の回で話しているので、そちらをお聞きください。
はい、ありがとうございます。本日はですね、柴田元幸さんと小島敬太さんが訳した、「中国・アメリカ謎SF」というものをご紹介したいと思います。
今回、前々週に引き続きですね、柴田さんのコラボ翻訳をご紹介という流れになっております。
そうですね。一人の作家というよりかは、本当に柴田さんの企画に使えた本を紹介しているということをやっております。
では、今回紹介する本は、柴田元幸さん、小島敬太さん、翻訳の、「中国・アメリカ謎SF」です。
白水社から2021年、この2月に発行されたばかりの本になります。
あらすじなんですけれども、謎SFの世界へようこそ、謎マシン、謎世界コンタクト、中米の現代文学最前線からインスピレーションによって紡がれた編哀の7編の共演となっておりますが、
ちょっとこれだと短いのに、もうちょっと白水社のホームページから企画の経緯が載っているので、それをちょっと読みますね。
謎マシン、謎世界コンタクト、謎の眠り、朗読劇、銀河鉄道の夜で10年にわたって共演し、文学的感性が共鳴し合う柴田元幸と小島敬太が送る誘惑の謎SFアンソロジー。
中国甲州に活動の拠点を移した小島は、SFブームに湧く中国に滞在中に買い漁り、読み漁ってきた中から、柴田はアメリカの現代文学最前線をさらに掘り進め、よりすぐりの面白いSF作品を披露し合う。
姿勢がひらめき弾けるユーモア、謎めいた想像力が漂いている本邦初の書籍画、全7作品の共演。現実世界では政治的には手をつなぐ関係ではない中国とアメリカだが、謎SFの下では交往し合うと同時に明確な違いも見えてくる。
現代中国とアメリカの作家たちが描く未来像から逆に照らし出される21世紀とは。緩末に柴田と小島の対談も収録されています。
この謎SFをラジオで取り上げたところで言うと、確か最初の第一ターンから言われたんですよね。
私はツイッターで初めて見たんですよ、謎SFって。その時、こういう感じの作品が出るんだみたいな。仮タイトルなんだなと思ったんですよ。
03:08
こういう企画が今動いているんだなと思ったら、まんま謎SFって名前なんだと思って。ちょっと面白そうだなと思って。
しばださんがSFってすごく珍しかったし。
確かに初めて聞きました。
なんかね、イメージないですよね。読んではいらっしゃるんでしょうけど。中国のSFって今熱いじゃないですか。
だからすごい面白そうな企画だなと思って。読んでみたいって思ったのと同時に、これ結構どうなんだろう、知ってる人どれがいるかわからないけど、ちょっと紹介したいなと思ったのが結構経緯ですね。
僕もだいちさんに教えてもらって、謎SFってすごいタイトルからここにあるから、なんか変なのが出てきそうかなと思って。結構期待して、じゃあやりましょうってね。
そうですね、確かに。
はい、じゃあしばださんは多分皆さんご存知っていうか、どこまで深く知ってるかあるかもしれないですけど、お名前知ってたり、前回モンキーでもご紹介してるので、日本のすごい翻訳家なんだなっていう印象は持たれてると思うんですけど。
じゃあちょっと小島啓太さんにとってちょっと補足をしておきたいなと思います。この人も、実際私はこの本で初めて知ったんですけど、しばださんと朗読協結構長くやってらっしゃる方なんですよね。
そうですね、2011年からやってるって書いてあって、10年やってはるんですよね。
で、シンガーソングライダー名義で小島啓太にいらぶっていう名前で活動されてるみたいで、朗読協もその名前で出てらっしゃるんですけど、CDなんかも作ったり、音楽なんかも作ったりしてるみたいですね。
調べたら結構自分の好きなアーティストとかもなんか一緒にやってて、ちょっと面白かったですね。
クチロロっていうバンドがいたんですけど、今、あれ?解散しちゃったのかな?クチロロってバンドの三浦さんを率いるスカイツリー合唱団みたいなのがあるみたいで、
あとクチロロのアルバムのレコーディングにも参加したりして、なんか結構すごい人なんだなって、自分はちょっと今思ってますけど、全然知らなかったけど。
すごい、プロフィールとか見ると音楽家としての活動がたくさん書いてあるんですけど、でも文学方面でもいろいろされていて、古川秀夫さんとかも朗読一緒にしていたり、
温悠寿さん、作家さんとも共同制作にしたりして、あとは海外の文芸フェスとかにも参加されていて、すごい文学方面、本当にいろいろやってあるなって。
今回、そもそも先ほどちょっとあらすじプラス概要のところで話しましたけれども、小島さんが今中国に住んでるらしくて、
今中国ってSFめちゃめちゃ熱いじゃないですか、3体から始まり、今いろんな作家が生まれてて、でも本当今新しい世代で日本に全然紹介されない面白いものがいるという、
面白い方々がいるということで、紹介したいという流れから今回の企画が持ち上がったそうです。
06:02
そんな感じなので、実際にどんな作品が紹介されているかいってみますか。
今回6作家あって、1人2作収録しているので、6作家で7作品紹介されています。
中国とアメリカの順番で紹介されていて、中国の作家は小島さんが訳して、アメリカの作家はしばさんが訳してという形になっています。
まず一番最初の2作品を紹介したいんですけど、これは謎マシーンがテーマになっていますね。
謎マシーンってなんだって。
面白いですよね。謎のマシーンが出てくる話、中国とアメリカでそれぞれ一つずつご紹介しているって感じですね。
まおばさんと曖昧機械試験問題という、この2つを最初に紹介していこうと思います。
まず中国の方は八王子音さんが書いた、小島健太さん役のまおばさんというタイトルの小説になります。
まおばさんというタイトル、なかなかこれ一番最初に入っているんですけど、結構面白かったなって思いました。
パソコンとかの新しいやつをテストプレイする仕事の役目を負ってるのが主人公で、その主人公が今回まおばさんという名前の機械を試験することになったんですね。
なんだこの名前はって思うんですけど、変な名前のパソコンが来て、使い方もなんかおかしくて、定期的にCD-ROMを入れるような場所があって、
そこに砂糖を入れなきゃいけなかったりして、機械の中に砂糖を入れるというわけわかんない過程があるんですけど、それをやって動くんですけど、
なぜかこの機械には意思が感じられて、主人公と会話をしたりするんですけど、
主人公を思っている以上に思考力があり、なぜかまおばさんと主人公が親しくなっていきます。
AIと仲良くなっていくみたいなイメージですね。
ある時、主人公はまおばさんの機械の中身を開けてみたんですね。ちょっと我慢できなくなって。
そしたら箱の中にいたのは大量のアリだったんですね。
その中でまおばさんに悲劇が訪れて、話が終わっていくっていう流れになっています。
こんな感じですかね。
まおばさんって機械なんですけど、その中にいたのが大量のアリだったっていうネタバレになる。
ここがすごい面白い。予想外すぎて、まさに謎マシンだなと思いましたね。
ちょっとあらすじでいきなりネタバレしちゃったんですけど、この話が面白いのが、
主人公がプログラミングされた機械、AIみたいなものに、こんなことを言ったら返してこれなんでしょみたいな。
09:05
人生とはと、ちょっと深い質問をすると、だいたいはぐらかされるというか、適当なことを言われて終わっちゃうけど、
このまおばさん、すごい深い話についてくるんですよね。
そうそう、すごい哲学的な。
あなたは生きていると言えるのですかみたいな、そんな感じでしたよね。ちょっと面白くて。
だから結構、こいつは何なんだみたいな。
やっぱり機械なんて、この機械を作った人はすごすぎるだろうって、だんだん主人公が尊敬していくんですよね。
まおばさんを通して、まおばさんを作った人っていうのは。
本当にアリ、要はこれ、アリがこの神経伝達みたいな感じになってるというか、情報を伝達する役割を持ってるんですよね。
だから大量のアリが、電気の流れじゃないですけど、プラグラムの流れみたいに複雑に配置されてて、
それがこう、作法によって動いてるっていうことなんですけど、
これ結構、ケース開けた時にアリがぎっしりいる姿って、結構ゾッと私はしましたけど。
まおばさんって名前も、実はこのアリから来てると。
アントと、あ、英語でアントとおばさんのアントが書かれてる。
ちょっと発音が悪いんで、ちょっと区別されないかもしれないですけど。
で、中国語かな、マーイーっていうのがアリって意味なんですよね。
それでまあ、まおばさんになってるっていう、あれですね。
名前とか、砂糖入れて作るところとか、すごい最初、ダジャレっぽくてコメディ要素があって面白いんですけど。
面白かったですよね、これ。
結構好きなのが、まおばさん、刺激が訪れるんですけど、
その後からの話の展開がすごい良くてですね。
ここからが本当にこの小説の醍醐味かなと思うんですけども。
そこで主人公が自分に問いかけたのが、たくさんのアリがまおばさんという一つの生命体を作っているとしたら、
自分たち人類っていうのも、人類全体が一つの生命体になっているのかもしれないと。
自分っていうのも、例えば海が構成している一滴かもしれないとかですね。
こういう問いかけが小説の中で読めたりして、すごい終盤になるにつれて、いいなって思ってきましたね。
確かに、ラストいいですよね。
ラストすごい良かったですね。
短いけどやっぱり面白かった。
それが謎マシンの中国バージョン、まおばさんという話なんですけど、アメリカバージョンが曖昧機械ですね。
そうです。曖昧機械っていう。
次に紹介するのが、曖昧機械試験問題という作品で、バンダナシンさんという方が書いていて、柴田本幸さんの役になります。
12:06
ちょっとかいつまんと説明になるんですけど、3つの記述が小説の中に書かれていて、それが小説内小説として3つ存在しているというような作品になっています。
記述1というのは、モンゴル人技術者が自分が愛する人の顔を再現する機械を作ろうとして、最終的にはモンゴルに続けるんじゃなくて、ちょっと旅立ってしまうという話で。
記述2というのは、イタリアの教会の中庭にあるワープするタイルというのにまつわる話で、画家のイタリア人女性と数学者のトルコ人女性のカップルのお話となっています。
記述3というのは、孤独なマリーの高校学者、女性なんですけども、その人が集落で人と人の境界が曖昧になるカラクリを発見する話と。
この3つの記述というのは試験問題として出されていて、この3つの記述の後に問いが述べられると、そういう小説になっています。
ありがとうございます。私、結構読んだ時が精神的にあまり頭に入ってこなくて、面白いと思ったんですけど、これを3つの記述を踏まえて最後に問題が出されるんですよね。
そうです。
という作りがすごい面白いなと思ったんですけど。
結構最初の前提ですよね。この3つの記述の試験問題がありますよと。そこがちょっと難しいんですよね、説明が。
確かに。頭入ってこないですね、ここね。
そうですね。1ページぐらいではあるんですけど、でも記述に入るとそこに物語があって、2の短編が入っているような感覚が1つ。
そうですね。
その3つともすごい面白くて、曖昧機械ってなんだろう、SFというよりかはファンタジーとSFをどっちも含んでいるような、結構そういう幻想的な要素の強いものかなとも思いましたね。
確かにそうですね。
個人的には今回の作品の中で一番面白かったですね、曖昧機械。
この3つの話は確かにすごく面白くて、何ですかね、哀愁が結構漂うじゃないですか、どれも。
個人的には。そういうテイストはすごい私も読んでて良かったなと思ったんですけど、最後の問いになると自分は難しいなと思って。面白かったけど。
最後の問い確かにね、ちょっと分からないですよね。
面白いですよね。ここにおいて、ここを夢と想像の領域において、知的機械はいつの日か究極の境界を、機械と非機械の境界を超越するのか。
ここは曖昧機械の意味合いだと思うんですけど、この辺とかちょっともう、やばい、全然理解が追いつかなくなってきてて。
15:03
面白かったけど。
この作品って、この本の最後に柴田さんと小島さんが対談をしているんですけども、そこで柴田さんが言っていたのが、この作者の万単な進化、霊感に導かれて書かれている感じがする。
確かに、あ、そうだな、すごい。読んでいるときに近い感覚で思ってて。
そうですね。
この3つの記述というのが、結構本当に曖昧というかですね、世界から揺らぎを感じるような、ちょっとSFらしくないかもしれないんですけど、
その雰囲気というのがすごい、世界を揺らいでいるような、それがすごい楽しめるところかなと思っていて。
それは確かにありますね。SFぽくはないですよね。
そうですよね。
どこだっけ、なんか結構昔、時代が昔っぽいとこが始まったりしますもんね。かなりあの、15世紀?結構昔な感じの話とか、折れ混ぜられてますもんね。
そうですね。やっぱりなんかこれは個人の好みあると思うんですけど、なんか紀述2でイタリア人のお画家が、なんかそのちょっとタイルを踏むのかな、なんかワープする話とか。
面白かったですね。
描写とかね、すごいいいですし。
タイルを。
そうですね。
違う世界に飛ばされてしまうとか。
あと、やっぱり紀述3の考古学者の人が、ほんともう人知れない集落に行った時に、なんかその集落にいると、なんか自分という感覚がだんだん無くなっていくんですよね。
自分と他人が一体化してしまうような、これちょっと説明するのが難しい。
確かに、確かにそうですよね。
そうですね。それを描いてるっていうのがすごいなと思って。
なんかね、なかなかそういう雰囲気の小説って読んだことないかもしれないと思って。
紀述3とかもすごいね、なんかよく好きでしたね。
そうですね。私もその紀述1のタイルのところはすごい面白いなと思いましたね。
紀述3は結構、確かにこれ最終的にあれでしたっけ、戻ってくる話ですよね。戻ってきましたよね。
最終的に、本当にそこの村っていうのが実在したのか幻になったのかっていうような。
あ、そうか、ラスト1行もいいですよね、ここで。
だからちょっと曖昧機会は、ちょっと面白いんですけど、たぶん100%理解できる話かっていうと、ちょっとそうではない感じもするんで。
だから読まれるときにちょっと、なんだろうな、ちょっと構えて読んでもいいのかなって感じがしますね。
18:01
なんか、分かんなくてもまあいいかみたいなノリで読んでもらえば。
すごい3つの紀述って面白いんで、その雰囲気を味わうだけでもすごいいいと思いますね。
じゃあ次なんですけど、次はですね、謎世界へのファーストコンタクトの話で、謎世界へようこそという話なんですけど。
まず中国の方は、梁鎮さんが書いた、小島恵多さんが訳して、焼肉プラネットという名前で訳している小説なんですけれども。
またこれですね、魔王パさんに引き続き、焼肉プラネットってなんだよっていう、タイトルからしてパンチが効いてるやつで。
実際話、これかなり面白かったんで、ちょっと反応させてもらいますけど。
ワープコウホーが発明されている世界の話で、宇宙にいける時代の話です。
ワープコウホーの愛好者、チェンは初めて宇宙船のワープドライブを経験する機会ができました。
初めて宇宙船のワープドライブを経験することがチャンスが巡ってきました。
彼はですね、ワープドライブに関して調べまくっていたので、周りからワープドライブのマニアみたいな感じで扱われてたけど。
実際はやったことがなかったんですよ。
なので初めてできることになって、意気揚々とワープドライブするんですけど。
結果ですね、ちょっと失敗をしてしまい、未知の星に不時着してしまうんですね。
もちろんそこは人間が暮らしていけるような環境じゃない、ものすごく温度の高い800度かの星なので、宇宙服を脱ぐこともできないし、
壊れてしまった宇宙船から救助の信号を出さなきゃいけないみたいな、あたふたしてたんですけど。
なぜかですね、その星はですね、焼肉が生きたように動いてて、虫のようにウジョウジョいるんですよ。
豚バラ肉、牛リブ、羊の足とか、ローストダック、なぜか海がタレになってるとか、そういう世界で。
チャンはですね、極限の空腹に今苦しんでいて、宇宙服を脱ぐわけにはいかないけれども、そこに食べられる焼肉があるみたいな感じになってきて。
最終的にこれコメディみたいなんですけど、酸素ボンベンの中に焼肉をなんとか入れて、宇宙服の中に入れて食べようとするけど、
もちろんですね、800度で焼かれてた焼肉なんで、そもそも焼肉なのかっていう疑問もあるんですけど、
まあ火傷してしまってみたいな感じで、でもちょっと食べれてみたいな感じで話が進んでいくお話です。
この絶望的な状況の中から、彼はですね、宇宙船の存在に気づき、
宇宙船来てんじゃん、みたいになってるんですけど、その宇宙船の方に行くと、そこにはですね、ちょっと驚くべき真実があったという話になってますね。
こんな感じですかね、あらすじとしては。
これ、面白かったですよね。
そうですね。単純にコメディですね。
21:01
そうですね。
これもう、なんかその設定自体がもう夢の中の話だようで、なんか焼肉がこううようよしてるって。
どんな世界だよっていう話なんですけど。
結構ね、この焼肉もなんていうか、食べ物なのか生き物なのか分かるんですけど、
意外と読んでるとちょっと可愛らしい感じがして。
そうですね。なんかね、近寄ってきたり遠ざかったり。
そうですね。あとこのちゃんというキャラクターですね、主人公の。
これも結構好きですね。なんか小物な人間なんですよね。
そうですね。
最初のその、なんだろう、ワープ広報っていうので、
いって失敗する頃か、焼肉との戦いとか。
結構この小説の中でそのちゃんの心の声っていうか、それが書かれていて。
そこがもう、普通に笑えて面白いっていうことがありましたね。
なんかあの、オチも結構面白いし、この短編はなんかほんとすごいコメディで面白いですね。
そうですね。あとね、ちょっと気になったのが、これも本の最後の対談で書かれていたんですけど、
この作者のりょうちんさんっていう人が、なんかね、焼肉パターンと全然違うような、
中国の、新庄マッキのSFの研究とか、それに関する創作っていうのをしていて、
だからそっちの方がむしろ気になりましたね。
確かに。
私もそれかなり気になりましたね。
この焼肉プラネットはもうマジで、ただのコメディだと思ってもらって、むちゃくちゃ面白いので。
変な話、これだけ立ち読みしても全然面白いと思うんで、気になった人はこれを読んでみてもいいんじゃないかなと思います。
すごい短いですし。
次に紹介するのが、深海巨大礁という作品で、ブリジェット・チャオ・クラーキという人が書いていて、
これは柴田本幸さんの役になります。
シーマンクという生物を探索するために深海に潜っていく調査隊の話になります。
主人公のルビーを含む4人の女性と男性リーダーのトレバー、この5人がチームを組むんですけど、
トレバーの軽率な言動というのが続いていって、
だんだんチームがギスギスしていくという、
そういう調査をしていって、
シーマンクという生物というのをあらすじで話したんですけど、
これが伝説の生き物で、漢字で書くとウミシュマンという生物です。
ウミシュマンというのは、
ウミシュマンというのは、
ウミシュマンというのは、
ウミシュマンというのは、
これが伝説の生き物で、
漢字で書くと海修道士ですね。
24:02
海に修道士というので、
人間の頭に魚の体の姿で、
実在しているかどうかはあれですけど、
言い伝えの中で、
それを探しに行くという話ですね。
そうですね。ちょっと深海に潜っていく話なんですけど、
SFかもないですよね。
そうですよね。あまりSFではなかったかもしれないですね。
それよりは、
もちろん未知の深海に潜っていくという話なんですけど、
最初のサンライトゾーン、日光層とか、
トワイライトゾーン、白墓層、ミッドナイトゾーン、深夜層、
どんどん話が進んでいく度に深く深く入っていくんですよね。
海にどんどん潜水艦が潜っていくので、
それにつれてチームの人間関係がどんどん悪化していくという感じが、
深く海に潜るほどチームがどんどん悪化していく。
そもそも深く潜っていくと、
外界からどんどん離れていくという、
心理的なものも働いていると思うんですけど、
その辺が漢字がすごく面白くて、
何でか、本当作り方というのは純文学に近いなと思いましたけどね、この辺は。
SFっていうよりは純文っぽいなっていう感じがしましたね。
これも対談で柴田さんが言っていたんですけども、
深海の一番深いところに行くと、
何か人類にとって新しい発見というか、
新しい世界を見せてくれるんじゃないかって思うかもしれないけども、
この小説はそういうのがなかったって書いてあって、
むしろそういう、だんだん深く行くにつれて、
人間関係が悪くなっていくとか、ある意味現実っぽいというか、
ちょっとリアリティというか、
なんかそういうのが感じましたね。
そうですよね。なんか面白かった。
これも結構話的にはコメディ要素があるというか、
リーダーのトレバーという男性が問題を起こす機関というか。
ちょっとアホっぽいですよね。
でも最後の方で私結構印象に残ってるのが、
主人公のルビー、女性のルビーがトレバーを
あいつも邪魔だから殺しちゃおうかなみたいなことを結構本気で思っているじゃないですか。
なんか海の中に捨てちゃえばバレないみたいな。結構怖いなと思いましたね、この辺。
だから人間ってそういう心境になっていくんだなっていうのを見せてはいると思うんですけど、
外から隔離されて、もっと深い深い海の中に入って。
このルビーの心境とかはシリアスなのかもしれないですけど、結構笑えましたよね。
そうですね。そんな感じですかね。
27:01
じゃあ最後なんですけど、いきますか。最後のパートになりますけど、
改良人間と効果物という、今回は謎眠り、タイムリボンを扱った作品2作が続いて、
最後に改良人間を描いたワン・ヌオヌオさんの猫を扱った作品が入っているんですよね。
その3つをちょっとご紹介したいと思います。
じゃあまずワン・ヌオヌオさんが描いた改良人間という話なんですけども、
これはですね、未来系、未来の話ですね。
完璧な人間を生み出せるようになった未来の世界で、
完璧な人間なんですけどそのためにみんな同じなんですよ。
いろんなものが操作できるようになったので、出産する前に。
だから人間が結果を持たないように生み出すことができるようになって、
完璧な人間というのができるんですけど、
でも逆にそれはもう均一、同じ遺伝子なのかな。
タイプの人間ばかりしか出てこないので、
もしですね、知性の高いウイルスが一回発生したら、
全ての人間が一瞬で絶滅するんじゃないかという危険性をはらんでいる世界でございます。
まあちょっとここはいろいろ突っ込みとかあるんですけど、
そのウイルス防げんじゃねーのみたいなのがあるんですけど、
やばいウイルスが発生したら私たち死にますよねみたいな世界で、
それに対して人間は危機感を今持っています。
その中で主人公が目を覚ますんですけど、
主人公はそういう世界になる前に病気があって、
その病気を治すために現代の医療には無理だからということで、
コールドスリープさせられてて、この未来で目を覚ますんですね。
600年だっけ?
600年くらい経った世界で目を覚ますんですけど、
その世界では主人公が思っているこの昔の体の情報がキーになってくると。
その情報をもとに多様性のあるウイルスにもかからない、
多様性のある体を作ろうみたいな話になっていくんですけれども、
っていう感じの話ですね。
これなんですけど完全にあれですね、
割とあるある系の話なんですけど、結構エンタメ性も高くて、
てか面白いけど私は結構面白かったですね。
そうですね、結構エンタメ要素が高いというか、
3体に近いような読み心地っていうのは感じましたね。
ぐいぐい読ませてくれて、
この作者のワンヌオの作画力というか、出力というか、
それって相当すごいなと思いましたね。
面白かったですよね、これね。
シンプルに話もしっかりしてるし、
ラストもすごく良くて、
何ていうか反抗の話でもあるし、面白かったです。
600年後の世界ですごい理想の世界になったと思いきや、
やっぱりそこにほころびがあるというか、
そのほころびが結構やっぱり人間のエゴっていうのが、
それを何ていうか作っているというか、
人間のエゴは昔も今も変わらないというか、
ハーモニーとかやっぱり未来を描いている小説に通じるところがあるなっていうのは感じましたね。
結局言い方だけで分断は起きてるよっていう感も捉え方もできるし、
分断じゃないのかな、
30:01
人間が自分に都合の良いように言うところはすごくありますね。
結構何ていうか、主人公が最後も選択を迫られたと思うんですよね。
この世界のまま理想を追求していくのか、
一回世界を破壊して、
そういうエゴをなくすべきかというか、
そういったところの選択肢の中で、やっぱりすごく人間らしい行動というか、
考えのもとを行動しているのが感じられて、
ある意味、結構希望がある小説かなと思いましたね。
確かに、希望はありますよね。そういう意味で面白いですよね。
それは感じましたね。
次に紹介するのが、
効果物という作品で、
マデリン・キアリーという人が描いています。
これは柴田さんが役しています。
あらつしは500年後の世界では、
効果物という爆弾によって人々は焼けてしまったと、
そういう終末世界になっている世界ですね。
そこで人口が60数人しか、本当に数十人しかいないというような状況になってしまったと。
そんな、本当に世界なので、
生き残った数十人の人々を焼けてしまって、
外見が普通の人間ではないんですよね。
肌がただれなのか、顔の造形も変わってしまったとか、
そういう世界に、主人公の人類学者のハンブリンという人が、
これもタイムリープをして調査にやってくると。
そのハンブリンは、焼けた人間の一人、
アーネストという人と行動を共にするうちに、
自分の過去を振り返っていくという、そういう作品になっています。
結構、これは絶望的な状況の小説でしたね。
そうですね。
これね、しばつさんの今回の中で、めちゃめちゃ一番SF要素が強いなと思ったし、
話としても、希望はないんですよね。
そうですね。
その世代で人類が滅びるというのが確定しているような世界ですから。
これは一応、主人公は過去からタイムリープでやってきて、
いろいろあって、またタイムリープしていくんですけど、
この感じも、その先も結構ね、どうなんだろうなって思って。
なかなかこれは辛い小説かなと思うんですけど、
人間ってアーネストと言うんですね。
このアーネストというのも、外見的にはもっとやけとなれていてなんですけど、
でもちょっとその人間らしさが残っているんですよね。
33:00
そこはもう失っていないというか、
なのでこの主人公のハンプリンがやってきた時に、
人間ではあるけどでももう見た目であったりは完全にちょっと普通ではない自分というので、
そこですごい自分を卑下してしまったり。
そういう心を持っているというのがもう人間らしいかなと思うし、
なんかね、このアーネストのそういう心というのが書いてあるんで、
そことかで読んでいくとちょっと悲しくなっていくところもありましたね。
そうですね。なんだろうな。結構悲しい話だからだなと思うんですけど、
まあそういう感情のところもそうだけど。
ラストもいいんだけど、これは、でもまあラストは一応希望を残してはいるって感じなんだね。
これでもどうなんだろうな。難しいですね、これね。
そうですね。あんまりどうなんだろうな。
でも、いろんな未来が想像できる中で、結構ね、最悪なシナリオとして、
こういうのも想像力の中にあるんだって思うと、
ああ、確かにそうですね。
なんかちょっと虚しくなるような。
そうですね、確かに。
解説でもちょっと触れたけど、
まあアメリカのこの閉塞感とかが結構出てるんじゃないかって柴田さん言ってたけど、
確かに、読んできたSFの中で一番絶望的な状況かなってちょっと思いましたね。
もう人間こんだけ減っててもう絶滅する直前の世界ですもんね。
そうですよね。しかもね、全然綺麗な形で終わろうとしてないというか。
爆発…爆弾か、爆弾だったね。
最後にですね、改良人間を描いたワン・ヌーノさんの作品で、
猫が夜中に集まる理由っていう猫を題材にした小説が最後入ってます。
これですね、結構面白くて、この話なんですけど、結構短い話なんですけど、
猫が夜の集会で一筒ずつ集まってくるっていう状況と、
アシュリー・ディンガーを題材にした作品ですね。結構短い話です。
話とすると、猫が宇宙を救う話なんですよ。
猫たちが人知れず宇宙を救っていたという話で。
そういう大きな使命を。
猫がなぜ夜中集まるのかっていうと、宇宙を救うためだからという話なんですけど、
宇宙を放っておいたら、このままだといろんなことにエネルギーを使い過ぎてしまい、消滅してしまうんじゃないかと。
なので分裂させていかなきゃいけない。どんどん分けていかなきゃいけないという状況があるみたいで、
それができるのは猫だけだっていう話なんですけど。
これ結構切ないですよね。自分が飼っている猫が今回役目を負う場になってしまった主人公の話なんですけど。
36:06
結構これ感動しましたね。
そうだよね。ちょっとね、猫好きに猫飼っている人には結構辛い話ですよね。
猫の身というのが出てくるんですけど、それが最後に飼い主に言うセリフとかがすごく良くて、
あそこが泣けるところだったんですけど、これぜひ読んでほしいですね。最後のセリフというところ。
猫だけじゃなくて、犬飼っている人は犬にお着替えしたりとかして、結構ペットと気持ちが良いですね。
ちょっとあんまり長くなってきているのでそんなに語らないですけど。
これが最後になるから良いですよね、この短編集の。
そうですよね。コース料理のデザートみたいな感じで。
まさか最後にこういうのが入ってくるとはちょっと意外でしたよね。
そうですね。
すぐ会って良かったです。
独語感がめちゃくちゃ良い小説だったんで。
6ページぐらいちょっと短いんですけど、良かったです、最後に。
ちょっとこれで締めてくれているのがありがたかったですね。
本当にそうですよね。
こんなところで謎SFをご紹介させていただきました。
最後、いつも通り感想とどんな人に読んでもらいたいか話して終わりたいと思います。
まず私のほうから。どれも短くてザクッと読める話ばかりなんですけれども、
SFっていうものだからかもしれないですけど、充実感が結構ありました。
結構読んだなって感じをさせてくれる話が多くて。
最初の冒頭の文章、柴田さんと小島さん。
柴田さんが経緯を話している文章、前書きが入っているんですけど、
そこだと中国とアメリカを比べてみるみたいな感じのこともあったんですけど、
確かに多少なりともそういう要素はあったなと思うんですけど、
これがものすごく中国らしいかとか、アメリカらしいかとか、
そういう感じはあんまり、自分はあんまり感じなくて、
ただこの中で一緒になっているという感じがすごく面白かったなと思いました。
ヤクニックプラセットのコメディーさと、
新海巨大賞の変なシリアスな部分とか、
一緒になっている感じがすごく面白かったなと思いましたね。
柴田さんらしいというか、文学要素も結構あるものもアメリカの方では扱われたので、
柴田本幸さん役している本が好きな人には結構おすすめなんじゃないかなと思いますね。
小島圭太さんの方はコメディー要素とか結構、
割と話の筋が分かりやすいものが多かったんで、
入りやすいっちゃ入りやすいかなと思いました。
僕は謎SFというタイトルの通り、
怪しいものから馬鹿しいものまで楽しめたなと思います。
39:00
今回紹介された6人の作家は、
この企画でないと読むことはなかったんじゃないかなと思うくらい、
でもみんな個性的で、すごく未知なものを見せてくれたなという気がしました。
この対談で小島さんが言っていた言葉で印象的だったのが、
SFの作家さんというのが未来を捉えるのに、
今をどう捉えているのかというのが繋がっているということを言っていて、
そういう意味では中国の作家さんは結構傾向として、
未来に希望を感じさせていることが多いなというのがあって、
それは今現在をそういうふうに捉えている。
逆にアメリカの作家さんは結構、未来に希望がないというような傾向にあって、
この辺の違いというのもあるのが面白かったですし、
逆にそういう未来に希望を掲げているような作品って、
すごく大事なものかなと思っていて、
そういう作品はこれから出会ったら大事に読んでいきたいなと思いました。
そうですね。この夏SFなんですけども、
ちょっと怪しいものとかマニアックなものが好きな人にはお勧めかなと思っています。
あと、前々週でもモンキーで柴田さんと岸本さんの企画を紹介したんですけど、
やっぱり今回も柴田さん、小島さんの企画という、その企画自体がすごい面白いので、
それも楽しんでほしいなと思っています。
そうですね。
企画もの面白いですね。やっぱりね。
やっぱりいいですね。
そのところで次回予告して終わりましょうか。
じゃあ、次回予告させていただきます。
次回はまたちょっとSF行きます。
キム・チョヨプさんの、これ韓国の方ですね。
韓国のSFを紹介したいと思っています。
私たちが光の流行って進めないならを取り上げたいと思っています。
これデビュー作で若い作家さんですね。
だいぶ若いんですけど、ちょっと来週詳しく話しますけど、
今多分結構注目されてるし、売れてると思いますね。
リスナーの方から昨年末にいただいたリクエストの中にもあった作品なので、
それで知ったところもあるんですけど、
ちょっとご紹介したいと思っていますので、よろしくお願いします。
番組の感想やリクエスト、またこのラジオを聞いて紹介された方を読みました。
読み返しましたとございましたら、
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積極的に拡散共有してあげると、我々大変喜びます。
それではよろしくお願いします。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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