00:12
始まりました映画の話したすぎるラジオ第152回になります。この番組は大阪の南森町にあるイベント型カフェバー週刊マーリンで、映画トークバーイベントを映画の話したすぎるBARを開催している店長メンバーによる映画トーク番組です。
私、映画の話したすぎるBAR店長の山口です。
前田です。
マリオンです。
大石です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、というわけで始めていきたいんですけれども、番組全体にお便りいただいておりますので、紹介させていただきたいと思います。では、1通目お願いします。
中尾久美さん
新年フリートークでのパーフェクトデイズ、パターソン、枯葉の比較考察は膝を打つところが多すぎました。
パーフェクトデイズは音楽、文学の趣味の良さをマウスプレーニングされているような居心地悪さがありつつも、ラスト役所工事の顔芝居には絶望。
しかし残念ながら、斬新なのは汚れ知らずのトイレだけで、想定内の内容に時代性は感じられませんでした。
対するパターソン、枯葉は、開古主義に見えてテーマや表現がアップデートされており、ハッとさせられます。
パターソンでは、喫煙者を描かない、枯葉では、男主による自立した恋愛、そして反省など、現代がさらりと描かれていたように思います。
劇中登場する姉妹ユニット、マウス・テチュトットの楽曲も不思議なポップだが魅力的で、監督のアンテナさえを感じました。
さて今春、斬新さ、期待大の哀れなる者たち、皆様の熱弁、楽しみにしております。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
バックトデイズは、やっぱりこういう感想になる方多いんじゃないかなっていうのは本当に思います。
ちょっとね、やっぱりマウスプレーニングというか、シャラ臭い感じはすごく覚えたのは正直なとこかなとは。
その上で良さのある映画だと思うんですけども。
あと、カレーハとパターソン。
パターソン、喫煙者は描かれてないって気づいてました?僕全然そこを意識してなかったな。
いや僕も全然覚えてないんですよね。そうだったんだって思って。
あれもね、パブというかバーみたいなとこ、毎晩のように行ってましたけど、そこで喫煙を描かないって結構、よく考えたら結構ね、新しいっちゃ新しいですね。
そうか、そうやった。ちょっとまたパターソンをもう一回見たくなりましたけど。
あと、カレーハの姉妹ユニット、マウスティッチュトット。
なんかすごい異質な存在として感じてたんですけど、なんだ?みたいな感じで見てましたね。
全体的にあの映画ってすごいローテンションで会話劇が進んでいくんで、
03:02
彼らの彼女たちの歌も相まってというか、笑っていいのかどうなのかみたいな、そういう感じのシーンですごい良かったですね。
労働者の被害みたいなものを描くのかなと思いつつ、結構ちょっと抜けた感じの空気も漂ってて、独特の空気の映画ですよね、カレーハ。
主人公の友達の彼とかも大好きですよ。
あのカラオケめ。
そう、あのカラオケ。
何なんだろうな、あの無駄な地震はみたいなところはというか、不思議な感じだったんですけどね。
あとそういえばね、カレーハでね、そういえばあれ出てきますよね、ジャームシのデッドドド大が出てくるのがちょっと笑い出したけど、本当好きなんだなっていう二人みたいな感じが。
そう、あの映画館結構名画座的な映画館だったと思うんですよね。
なんかあの、キチガイピリオのポスターとか貼ってたから、だいぶ名画座だと思うんですけど、急にデッドドド大が出てくるの。
すごい、なんか最近見たなみたいな感じがすごいっていうか。
なんかそこを含めて変ですよね、独特の変さがある映画で、貸し込まりきらない感じはカレーハ良かったかなと思いましたね。
では次のお便り行きましょうか。
さよさんからです。
店長メンバーの皆様、初めてメールさせていただきます。以下、投票させていただきました。
これポッドキャストアワードのことですかね、これで。
みたいですね。
これからも応援しています。
ということで、その多分応募していただいた時のメッセージを読ませていただきますね。
映画がますます好きになる。更新が楽しみで仕方がない番組。
4名、一人一人が柔らかな心で丁寧に紡がれる言葉のファンです。
共感することはもちろんのこと、同じ映画を見ても気づかなかった皆様の視点にいつもハッとさせられます。
何よりも一人一人が映画をとても愛していることが尊く、映画がもっと好きになる大切な番組です。
どうかずっとずっと続いていただけたら嬉しいです。
私の中では他のどんな番組よりも大好きで繰り返し聞いているポッドキャストナンバーワンです。
ありがとうございます。
めっちゃ照れるんですけど、これ本来我々が読まないはずの文章ですよね。
そうなんですよ。
なんですよね。わざわざ送ってくださるってことは本人にも伝えたいってことなんだと思うんですよ。本人たちにもみたいなね。
ありがたいんですけど、もう照れてるですね。
こんな大ジェスターみたいな。
本当にこのラジオの如くなのかって疑ってしまうぐらいの。
送り先を間違っているのではないのかっていうぐらいの素敵な内容で。
本当にありがたいお話です。また引き続き聞いていただけたら嬉しいです。
06:03
ではメンバーの近況の話、ここから入っていこうと思うんですけども、今日はマリオンさんからお話していきましょうかね。
はい、じゃあ僕なんですけど、今週はちょっと映画館行けてなくて、一本試写会というか試写で一本映画見させてもらった映画があるんですけど、
1月の恋に喜びを刻めっていう映画なんですけど、
邦画で監督が三島由紀子さんっていう方で、結構いろんな商業映画撮られてる方なんですけど、
湊カナエの少女とかの映画家とか、
あとビブリアコ書道の事件手帳って確か映画もありましたけど、ドラマも。映画版の方のやつとかやってたりとか、
そういう各方面で活躍されてる監督さんなんですけど、その監督さんの、
10本目にして自主映画みたいな立ち位置で作ってる映画なんですけど、
この映画結構、これまでの商業映画の感じとは全然テイストもおそらく違うんだろうなっていうぐらいすごい気合いが入ってるというか、
自分のことを描きたいからここまで徹底して自主映画のスタイルで、
自分のやりたいようにじゃないですけど、伝えたいこととか思ってることをこの映画に込めてるんだなみたいなのがすごい感じられる映画なんですけど、
というのもこの映画のテーマというか、監督さんに起こってある事件がベースというか、
事件そのものが描かれてるわけじゃないんですけど、その事件にまつわることを描いてる話なんですけど、
この方どうやら幼い頃に性的暴行事件に巻き込まれたことがあるらしくて、
そのことをテーマに映画作りたいってようやく思えたということで今回作ったっていう話なんですよね。
で、劇中その事件そのものが描かれるわけじゃなくて、そこでその事件を経てこれまでどう思ってきたかとか、
どう付き合ってきたかとか向き合ってきたかみたいなことが映画の登場人物を通じてちょっと描かれていくみたいな映画で、
舞台が3つの島が舞台なんですけど、日本の東役の中島っていうところとか八丈島だったりとか、
あと大阪の道島だったりとか、いろいろ3つの舞台があるんですけど、
その中で監督自身がいろいろ考えてきたことであろうことだったりとかが浮かび上がってくるみたいな映画で、
その前提条件みたいなのを知った上で見た方が多分この映画もっと面白いかなっていうふうにはすごい思いましたね。
普通に見てるとちょっと面食らっちゃうような、「これ何の話だったっけ?」みたいなふうになるかもしれないんですけど。
一方その筋が通ってるってことを考えてみると、すごくいろんなことを多分考えてきたと思うんですよね。
ものすごい傷つけられて、その中で傷つきもしたし、でもその傷自体は消えなくて、それとどう一緒に向き合ってきたかみたいなことが映画からちゃんと伝わってきていて、
09:03
それがすごくようやくこの時を経て自分の手で映画にすることができたんだなみたいなのがすごい感じられる映画で、すごい良い映画でしたね。
なるほど。全く知らなくて、かつそこだけ聞いても多分この映画の本質は何もつかめないんだろうなというか、
多分見て初めてわかる。ようやくできない映画なんだろうなっていうのは思って。
普段わりとようやくできる映画を見がちなので、このオープニングでもこういう映画だなっていうのに興味持てたりするんですけど、
わからなくて、逆に見ないといけないと思える映画というか。
確かに見てるとちょっと説明しにくいんですけど、「え?」みたいな感じになるんですよね。
別に事件そのものを描いてるわけでもないし、監督のいろんなものを固くされたキャラクターがドラマを紡いでいくっていう、
それが共鳴し合っていくっていうことがなんか肝の映画っていう感じがすごくするので、なかなかこうちょっと説明も難しいし。
でもものすごくなんか繊細で研ぎ澄まされた映画には仕上がっているっていう感じで、すごい映画作ったなーっていうふうにすごい思いましたね。
うーん、なるほど。
という感じですね、今週は。
はい、では大井さんいかがされてました?
今週は課題作以外で3本見てるんですけど、3本多いんでどれも本当素晴らしくてちょっと紹介したいので早足でいくんですけど、
まず1個目が王国あるいはその家についてという、久保那塚さんが撮られた映画。
で、もともと確か愛知県の美術館で公開されてた映画なんですけど、
役者の身体制の変化というテーマをもとに3人の役者がリハーサルを重ねながら、とあるストーリーっていうのをどんどんどんどん深めていくというか役に入っていく過程を追った、
なんかフィクションなんだけどドキュメンタリーというか、みたいなものなんですけど、これはめちゃくちゃ面白くて。
役者の身体制って結構浜口理介監督とかもテーマにしていろいろ撮られてるような気がするんですけど、
本作も100本というかストーリー自体はあるんですけどそれとは全く別に本読みからだんだんだんだん役に入っていって何度も何度も繰り返していくうちに徐々にその人になっていく、
その身体的変化はどういう風な過程で醸成されていくんだろうということに着目して、映画というものを作っていく。
なので同じシーンが何度も何度も繰り返されるんですよ。その中で役者さん達がそれぞれの解釈をしてだんだんだんだんちょっとずつ変化していくというか、
役者の中に人間が宿っていく過程をたらたらじっとこちらを見つめ続けるみたいな映画でめちゃくちゃ面白かったし、
ある意味ちょっと役者って怖いなって思うぐらいにはすごい体験をさせてもらった作品で、これめちゃくちゃ面白かったです。
12:03
2月に関西で公開されてくると思うので、もし興味があれば是非是非という感じです。
あと2つあるんですけど、2つともここでは試写で見せていただいたんですけど、まず試写1本目が落下の解剖学を見させていただきました。
いいなあ。
本当これネタバレ厳禁というか、やっぱり結末ミステリーなのであんまり内容のネタバレができないんですけど、
シンプルなんですけどめっちゃ面白いんですよ。
本当になんかアガサ・クリスティとかコナン・ドイルとかそういう時代のミステリーなのかなってぐらい筋単純なんですけど、めちゃくちゃ面白い。
楽しいね。
これは是非とも見たらみんなで感想をお語りやりたいタイプの作品です。
いいですね。
もうここまでしか言いません、あえて。
取り上げたいですね、そこを言われたらね。
これは多分議論いろいろバレると思います。
で、もう1つがマリオさんも前回ぐらいに挙げられたと思うんですけど、パストライブス再開。
これはマリオさんこれ見たらもう語り合いましょうっていう話。
名指しが、名指しで。
僕はこの映画見てて秒速5センチメートルのことを思い出しました。
あ、そうだな。
ストーリーの筋というか、すごく秒速に近いようなストーリーテリングをしますけど、ある意味秒速の先を描くようなところもちょっとあって。
秒速ではある意味そのノスタルジーっていうところと、欠別できないっていうことの苦しさみたいなのを描いてたと思って。
それがあの作品の良さだと思うんですけど。
秒速で多分描かれていたノスタルジーの引きずり方の、さらにもっと大人になった2人がどうそこに折り合いをつけるかって話になってるのがまあいい。
でですね、主演のグレタリーさんとジョンマガロさんもめちゃくちゃいいんですけど。
あ、違う違う違う。
グレタリーさんもいいんですけど、ジョンマガロが確かあれですね、ファーストカウでクッキーを演じたら方が今回ちょっと出てくるんですけど、この方の演技がめちゃくちゃいいんで。
3人ともいいんですけど、特に僕はこの方が好きですっていう。
なのでもう本作もこれ公開されたら、みなさんで話したいですね。
いや、ちょっと秒速5センチメートルって我々のテーマじゃないですか。
はい。
我々のテーマなのか、僕のテーマなのかなっていう感じはするんですけど。
あの概念にいかに向き合うかって結構なテーゼやと思うんですけど、さらにその先、次の問題来たのかっていう。
そうなんですよ、ほんとなんか大人になるってこういうことかっていうのをすごく感じさせるようなストーリーで、もう大好きでしたね。
15:01
早くみんなで話し合いたい。これも。
はい、そんな作品でした。
一本目のやつ、タイトルが。
王国ですかね。
あれすごい話題になってたと思うんですよ、公開された時。
ただ見る手段がほぼなくて。
そうなんですよね。
一旦諦めてたんですけど、広がってきたっていうのは非常にありがたいですね。見たいなとは思ってました。
これ東京でも本当に見にくくて、ポレポレな東中野っていう本当にミニシアター1巻で1日1回しか公開されてないぐらいな感じで。
しかもそれがどこもいつでも満席みたいな状態だったんですよ。
なるほど。
で、脚本がハッピーアワーの高橋さんって方なんですけど。
はいはいはい。
要はこれのお話の筋のストーリーとそうじゃないドキュメンタリーの軸が2軸があるってさっき言ったんですけど、このストーリーの方も面白いんですよ。
まさにこの王国あるいはその家についてっていうタイトルはそのストーリーに対してつけられたタイトルなので、それを読み解いていくだけでもまず面白いし、ハッピーアワーの高橋さんだなって感じがするんですよね。
そのテーマ性含めてこれはめちゃくちゃ面白かったです。
映画内劇中劇もしっかり描かれるってことですか?
そうですね。最後まで見ていくとあらすじというかストーリー展開がわかるって形になるんですけど。
なるほど。だからただのモチーフとしてだけ映画内にあるわけじゃなくて、その劇中劇自体がちゃんと成立している。
まさにまさに。
なんかすごいデコ構造ですね。
そうなんですよ。
普通に中に入ってるっていう。
そうなんですよね。しかもそれが普通に面白いから。
混乱しそうやけどな。
なるほど。
ある意味頭揺さぶられながら、でもこういう話なんだみたいなサスペンス的な要素もしっかりあってめちゃくちゃ面白かったです。
見たいです。ぜひぜひ。
いい感じですかね。
はい。今週は以上です。
では僕はですね、テーマ作品以外は映画見てないんですけど、トピックあげるとしたら漫画なんですけど、ダンジョン飯を最終巻まで読みまして、ダンジョン飯を生まれてる方います?
いや読んでないんですけど、最近ちょっと人に勧められて興味を持ってるんですよ。なんかアニメとかもやってますもんね。
ちょうど今アニメやってて。
僕アニメ見てます。
アニメご覧になってる。
はい。
なるほど。僕もともと連載始まった頃から単行本ある程度集めてて、途中まで集めてたんですけど止まってたんですよ。
でこのタイミングでちょうど漫画の方最終回迎えて最終巻が出てアニメが始まったタイミングだったんで、久しぶりに持ってたとこから先を読んだんですけど、やっぱ面白くてですね。
18:00
概要って多分ご存知だと思うんですけど、ダンジョン潜りながらモンスターを料理して食べるって話なんですよね。本当に大雑把に言うと。
なんですけど、結構その食っていうものとそこから連なる生と死っていうテーマにめちゃめちゃ誠実なんですよねこの話。
でダンジョンに潜ってっていうところで、もともとはそういうファンタジーのゲームがインスパイア元としてあって、そういうののパロディとかもいっぱい入ってるんですけど、
単なるパロディである以上にそのファンタジーっていう世界があったとして、じゃあそこにモンスター魔物っていう生物がいたらどういう生態系なのか、あるいはその個々のモンスターはどういう生態なのかっていうところをめちゃめちゃ考察してるんですね。
と同時にその周囲にあるそのダンジョンの周りにある人間の街あるいはその人間で人間もそのいわゆる我々と同じ人類と他に例えばエルフとかドワーフとかってそういうファンタジー的な人種っていうものがいて、
じゃあそれらの人種ごとの社会がどうなってるんだろうとか文化はどうなってるんだろうとかっていうのをむちゃくちゃ掘り下げてるんですね。
本当にもうそれだけで成立するぐらい。
このイズムって多分指輪物語に通じているところだと思うんですけど、指輪物語も要はその神話とか民話とかを集めて一個の世界をトルキンっていう作家が作り上げてそれを小説にしたっていうものだと思うので、
なんというかアプローチの仕方がもうそのファンタジーの根源に近いというか。
単にここだけを描きたいとかじゃなくってまず世界を作るっていうところに作者の発想があるところが本当にすごいと思ってて、
あとまあ本作のテーマとしてもう食は性の特権であるっていうのがあるんですね。
生きてるからこそ食べれるんだっていうのがもう絶対的なテーマとしてあって、それは主人公たちのパーティーもそうなんですけど、
それは襲ってくる魔物にとってもそうなんですよね。魔物も生きようとしてるのだと。
作中ですごい好きなセリフがあるんですけど、
視力を尽くして戦わなければならないっていう状態になって、リスクを背わないといけないっていう展開があるんですけど、
そんな危ないことよくないんじゃないかっていうのに対して、
これまで自分たちが戦って食べてきた魔物たちに視力を尽くさないものがいたかと。
もうここではやるしかないんだっていう。
魔物たちも生きようとして、でも我々に食われはしたけど生きようとしてたんだっていうのを言及するんですよね。
なんかすごいなと思って。
なんか命そのものやなと思って。
なんかそこまで考察の射程が届いてるのって、ちょっとなんかすごいなと思うと同時に、
あのめっちゃ行々しい話として言ってるっぽいけど、めちゃめちゃ軽いギャグ漫画なんですよね、同時に。
21:02
何よりそこが素晴らしいんですよ。
この生と死と食っていうテーマを描きつつ、めちゃめちゃライトなギャグ漫画。
っていうところが本作の魅力的なところかなとは思ってます。
ちょうどアニメやってますし、アニメ見ていただくのもいいと思いますし、漫画最終巻まで読んでみるのもいいと思いますけど、
正直僕、寄生獣クラスの漫画やと思ってます。
マジ?
寄生獣クラスって漫画としてこれ以上褒め言葉として表現することができない最上級の褒め言葉ですけど、
それに遜色ない作品かなと思います。
よかったらっていう感じです。
えー、やばいな寄生獣クラスは。
まああの、まゆさんそんなにかなっていう、僕のなんとなく直感が働いてるんですけど。
いやそうですよ、なんかあの日常、なんていうんですか、日常系?
ほのぼの、ほのぼの系かなっていうイメージがあって、
そう、ほのぼの系の漫画は全然読まないので、
でもちょっと、まあ漫画かアニメか、
ちょっと見てみたいなと思います。
個人的には漫画を勧めたいかなとは思いますかね。
ちなみにアニメに関しては制作はトリガーさん、プロメアトートのトリガーさんなんで、
割とこれはこっちで気合が入ってるっていう。
トリガーなんですね。
そうなんですよ。
プロメアトートのトリガーさんって何?
作品です、プロメアを。
プロメアって作品を作ったトリガーという制作会社が、アニメ制作会社がやってるんで、
結構アニメの方も出来はすごくいいですし、
僕は前は論文を読むつもりで見てます。
論文?
そうか。
どういうこと?
そうか。
大石さんはその文脈で楽しめる人でしたね、そういえば。
僕はもうモンスターを生き物として見てくれるだけでもう万々歳なんで。
そういうことか。
研究者としてみんな。
そうなんですよ。
そういう体の構造なんだって思って普通に論文として読んでます、いつも。
あと僕もう一個すごい本作の好きなところがあって、
他の作品だと何だったらサイコパスっていう一言で片付けられてしまいそうな
人間の欠落みたいなものを
ちゃんとその人を個人の感性に根差したものとして
しっかり描いていくところがすっごい好きなんですけど、
その主人公があんまり人間に興味なくって
魔物にばっかり興味があるっていう主人公なんですよね。
それ故に事態を解決していけるっていうのがあるんですけど、
同時にそれがトラブルメイクもするんですよね、その感性が。
で、それがギャグ的に片付けられていくんですけど、
物語の中でちゃんと切実さの中でその人格に至っているっていうのが描かれていくのが
ある種の社会不適合な面っていうものを
しっかり見据えて描いているっていう感じがあって
そこもめちゃくちゃ好きなんですよね。
僕にとっては主人公は研究者体質なんで、
24:03
研究者ってこういう人だよねって思いながら僕は見てます、ちなみに。
めちゃめちゃあらゆる方向から感情揺れした。
長くなりましたがそんな感じです。
では前田さんいかがでしょう。
私も劇場では今日のテーマ作品以外見れてなくて、
配信でロブスターを見ました。
今日の監督の過去作どれか見ようと思って、
前マリオンさんにお勧めしていただいたロブスターにしたんですけど、
私監督の作品聖なる鹿殺ししか見たことなくて、
聖なる鹿殺しはめちゃくちゃ好きなんですよ。
見た時にあんまりこう、何て言ったらいいんですかね、
結構すんなり見れたんですけど、
結構ロブスターと今日のテーマ作品とかって結構近い雰囲気やなと思って、
そんなことないですか?
わかる気がします。
聖なる鹿殺しはそういう意味では全然違う感じが私はしたんですけど、
話の進み方というか、
今聖なる鹿殺しを見たらめちゃくちゃ監督の作品っぽいなってなるのかもしれないんですけど、
ロブスターは独特なのは独特だったんですけど、
私最初は結構ディストピア感ある世界だなと思って見てたんですけど、
なんかだんだん恋人ができるか好きな動物になれるかの二択って考えたら結構いいなとか思ってきて、
だって絶対どっちかになれるわけじゃないですか。
結構良くないかと思ってどっちもいいやんみたいな。
って思ってから、
なんていうのかな、逆になんでこんなに登場人物が揉めたりしてるのかもちょっとわからんなって思うぐらい。
この世界で前向きに生きれる人結構いるのではって思いました。
すごい見方やな。
確かに前向きというか、答えが決まってるから考えなくていいじゃんみたいな気持ちになりますよね。
結婚するか動物になるかは二択ですみたいな。
しかもその二択どっちもいいじゃんみたいな。
それどっちもいいかどうかは別としてです。
けど人生の行く先として明確にゴールが見えてるっていうのって、
すごく心理的に楽に思うことは多くないですかっていうのはありますよね。
人生って答え無数にあるじゃんっていう行き先っていう中で答えが決まってますよって。
確かにちょっとそれは、ある意味楽だなみたいなちょっと心がっていうか、
って思う人がいるのはそれはわかるかもしれないって思いますよね。
27:00
楽というか、味変できるみたいな人生。
今から好きな動物になれるって言われたら、
例えばですけど、転職活動を次するってなって、
転職活動失敗したら好きな動物になれるって言われたら、
なんかまあいいかもみたいな。
私は結構好きな動物になれるって結構いいなって思って、
人生の味変でこの上ない感じやなって。
しかも動物になった後の人生もあるじゃないですか、きっと。
それはそれで楽しそうやし、動物になった後に恋人ができる可能性もあるし、
なる動物とか生き物によるかもしれないですけど、
人気がない動物は絶滅しかけてるみたいな感じもおもしろくて、
大井さんとかだったらその絶滅危惧症を助けるために身を投じたりしそうだなとか思いながら。
そうやって僕はサメになるんでしょうね。
大井さんがサメだったらうちもサメになる。
みたいななんかちょっとよくわからん妄想が自分の中で繰り広げられて、
多分この作品の主題じゃないとは思うんですけど、
今日話すテーマ作品もそうなんですけど、すごく自分の中で自分と会話しながら見れるというか、
なんか映画と向き合うってよりかはいつの間にか自分と話してるみたいな感覚がすごくあって、
それは結構ロブスターと今日の作品似てるなっていうのは思いました。
独語館の映画版の言葉内容で問題の話前したかもしれないですけど、
感傷互換がすごい似てるなっていう。
すごい見方するなと思いつつ、多分その見方する人ほとんどいないかなっていうのがあって、
多分多くの人にとって、僕ロブスター見てないんですけど、
多分多くの人にとって、あるいはロブスターの作品世界内の人にとって、
今の自分じゃないものになるのはものすごいストレスなことというか厳しいことなんじゃないかなとは思うんですよ。
今自分が持ってるアイデンティティじゃないものになってくださいっていう。
私の中では自分のアイデンティティは動物になっても保たれると思ってたんですけど。
それあれですね、ダンジョン飯の主人公と同じ価値観ですね。
そうなんだ、そうなんだっていう、そこにつながるのかって思って。
なんか動物マン前田みたいなのが誕生するのかなって思ってたんですけど。
でもなんかそうですよね、劇中でもお兄ちゃん犬になってるんですけど、
彼の人格が果たして犬になってるのか彼のままなのかってのはわかんないんですよね。
だから確かに前田さん的見方があるのもわかる気がするっていう。
どうなんやろね、自我は引き継がれるんでしょうかね、あの世界で動物になってもっていうのは考えてやるのかわからないですけど。
それが動物によって、我々人間の考えている動物の段階というか、
30:05
哺乳類はやっぱり人間近いみたいなイメージの中でロブスターはどうなのかっていう問題はあるんですけど。
でもあのコリーンファレルやったらロブスターにアイデンティティ保てれそうな気がする。
そうなのか。
そういう意味では自分に近しいというか、自分のアイデンティティを保ちやすい動物を選んでるのかもしれないですね。
それはそうじゃないですか。
動物になるって普通にペナルティっていう感覚は僕すごい違和感なかったんで、
その見方する人いたんやっていうのはすごい意外で、パーマンとかでも動物にされるって、
パーマンであることばれたときのペナルティって動物にされることだから。
パーマンのペナルティってそうなんだって。
そうなんです、動物にされるんですよって。
マネさんにとってはペナルティじゃないんだなっていうのが面白いなって。
ペナルティっていうことにされてるからそうやってみんな思い込んでるだけで、
選択肢として考えたら、しかも自分で選べるっていうのがいいなって動物を。
ちなみに前田さんもしなるとしたら何なんですか?動物。
私は怠け者。
怠け者大好きなんですよね。全部可愛いし。
労力を使うぐらいなら死を選ぶみたいな精神もいいなと思って。
あいつらうさぎ言うんですよね、ほんとに。
なるほどな。面白いですね。
じゃあそんな感じでテーマトーク入っていきましょうか。