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2020-10-12 30:48

第16回「日本人の恋びと」イサベル・アジェンデ著 ~一生涯を貫く愛~

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【今回の紹介本】

■『日本人の恋びと』イサベル・アジェンデ著 木村裕美訳

今回第16回目でご紹介するのはチリの作家イサベル・アジェンデの『日本人の恋びと』です。

生涯の愛と老いをテーマに、

著者が72歳のときに描いた恋愛小説です。

【番組内で紹介したトピック】

■『日本人の恋びと』イサベル・アジェンデ著 木村裕美訳

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309207377/

【文学ラジオ空飛び猫たちとは】

硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

毎週月曜日朝7時に配信しています。

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番組の感想・リクエスト・本を読むきっかけになったなど、 #空飛び猫たち をつけて、ぜひSNSに投稿してください!

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

00:04
どうもみなさん、こんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。
この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、
文学と猫が好きな二人が緩くトークするラジオ番組です。
お相手は、私小説が好きの簡易のダイチと、
質疑をめぐるカフェのミエの二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、東京と京都をつないで、お互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
お互いの紹介に関しては、第0回で話しているので、そちらをお聞きください。
今回ですね、リザベル・アジェンデの日本人の恋人を紹介したいと思います。
君参加したのあれですよね、きっと。小説が好きの回を。
うん、の6本なんです。
読書会をオンラインで参加したと紹介してもらって、知った小説。
いや、すごい面白そうだなと思って。
すぐ買ってましたよね。
そうです、すぐ買いました。
まだ読んではなかったけど、これは面白いだろうなというところで、今回読むきっかけ作りとしても紹介してみようかなと。
なんかすごい良さそうな小説だねっていう話が出てて。
私も小説が好きの回のレポートを書いてくれてる、こいちくんっていうのがいるんですけど、
彼がですね、めちゃめちゃいいって言って紹介してた本です。
何回か紹介したかな。
もう全然存在は知ってたんで、みえさんもすごい気に入ったとか、読んでないけどなんか良さそうっていう話をされてたので、どうしようかなと思ってたんですけど、
たまたま私もこれ古本屋で見つけて買うことができたというか、あったと思ってたんで、ちょっと取り上げてみましょうかっていう流れになったんで。
あんまないパターンですね、これ今まで。
うん、そうです。
なんかどちらかが読んでて、取り上げようみたいになることが多いけど、どっちも読んでない。
そうですね、それ初めての。
初めてのパターンですよね、面白いなと思って。
そういう状況もあって読んだけど、なかなか恋愛小説でいいですね。
そうですね、良かったです。
ちょっと書類いきましょうか。
今回紹介する本は、イサベル・アジェンデが書いた日本人の恋人になります。
2018年に川出書房新社より出版されていて、翻訳は木村ひろみさんがされています。
ありがとうございます。
あらすじを簡単に私の方から。
毎週届く口なしの花。
黄色い封筒に入った手紙。
お忍びの小旅行。
80代を迎えた老人の謎めいた日常の背後に一体何があるのか。
老人フォームに暮らすアルマ。
日系人1名との比練を主軸に過去と現代のドラマが展開する現代版あらしが丘となっております。
ストーリーは後でもうちょっと詳しく解説します。
そうですね、現代版あらしが丘を語るんですけども、
この本はですね、実はラジオで初めての恋愛小説。
あ、そうですね。
これ読んだ後に気づいたんですが、これ恋愛小説だって気づいてですね。
ラジオでこういうの初めてだって。
03:01
そうですね、ドリア使うの恋愛小説初めてですね。
登場人物みんな恋をしている。
ちょっと恥ずかしいですね。
これを書いたイサベル・アジェンデというのは、
多分一番知られている小説は精霊たちの家という。
小説が出版されていて、
結構この十何年間で川出書房新社の世界文学全集というのを
池沢なつきさんが監修で出されているんですけども、
そこにも収録されている作品で、文庫でも出ているんですけども、
そのラテンアメリカを本当に代表する小説で、小説家でもあるんですけども、
このイサベル・アジェンデさんはチリの作家で、
実はお父さんといとこがチリの大統領のスーパードール・アジェンデという、
そういった血のつながりというか、そういうのもある。
でも生まれがペルー、世界あっちこっちに行かれて、
今主にアメリカで滞在されている。
そんな人の書いた小説で、しかも恋愛小説で、
しかも日本人が結構ね、日本が絡んでくるところで面白い。
じゃあちょっと話していきましょうか。
70代を迎えたアルマという女性がいるんですけど、
これが結構裕福な方というか、裕相で、
あれなんですよね、ベラスコ財団っていうところの一族の人で、
お金のある生活をされている方。
その人がある時急に老人ホームに入ってきてっていう状況になってますね。
この老人ホーム、ラークハウスっていう老人ホームなんですけど、
ここに主人公っていうか語り目になるのかな。
イリーナっていう若い、若いっていうか20代かな。
これちょっと移民系の、舞台はアメリカなんですけど、
移民系のゲームが入ってきて、
そのイリーナっていう女性の視点で結構話が展開されていく小説になってます。
イリーナがちょっとあることをきっかけにアルマに気に入られるんですよね。
アルマが自分の秘書的に、なんていうのかな。
でもアルバイトで秘書みたいな形で。
そうですよね。個人的に雇う。
その老人ホームの仕事は別に、ちょっと自分のいろいろやってくれないかっていうことで。
で、アルマとイリーナがどんどん仲良くなっていくっていうか、
なんか友情も芽生えていく感じで。
で、このアルマが毎週手紙が届くんですよね。
口なしの方と。
それだけはちょっとイリーナに触らせないっていうことで、
なんだろうっていうのがあるんですけど、
それがちょっと徐々に話が進むために、
アルマの個々が徐々に明らかになっていくっていう構造になってますね。
で、そこにどうやら一系人の一名っていう男性の影がちょっと見え隠れできて、
まあイリーナは一名っていう恋人がいるんだろう、アルマにはっていう。
ことをちょっとなんか、なんていうかね、勘ぐっていく感じになりますね。
06:04
で、その一名のことを調べるというか、
まあちょっと探っていくにあたって、
アルマの孫の節っていう男性がいるんですけど、
節って名前なんですけど、アメリカの節ベラスコっていう、
まあアメリカ人なんですけど、
二人がちょっと探っていくんですけど、
節がイリーナのこと好きなんですよね。
そういうイリーナ側の話もちょっとこのアルマの過去との話と、
現代のイリーナの話が絡まっていて、
結構話としては複雑にはなっていくんですけど、
そこが結構面白かったりという情節です。
じゃあちょっと具体的な感想を交えた話をいきたいと思うんですけど、
これ愛とか、まあ愛がテーマにはなってるんですけど、
同時に置いていくことっていうのも結構テーマにもなってて、
結構それと、あとまあ時代が結構遡ったりするんで、
戦時中のこととか、
普通アルマと一名っていうのはもう幼い時、
8歳ぐらいの時にやってるんですけど、
第二次世界大戦でアメリカと日本が敵国になっちゃうんで、
そういうのもあったりとかして結構引き裂かれる運命だったりとかして、
テーマが幅広すぎて。
そうなんですよね。
イリーナっていうのは移民で、
モルドバから来た人で、
なんかそこの話があったりとか、
ベラスコ財団の結構歴史の話があったりとか、
すごいですよね、幅広さが。
そうなんですよね。
アルマはもともとポーランとかからちょっと、
アメリカのこのベラスコっていう親戚を頼って来てたりとかする、
複雑な話ですよね。
時代もね、過去と現在とっていうのがあって。
なんですけど、結構読みやすくて面白いですよね。
すごい、その辺うまく描けてる。
そうですよね。
なんかすごい複雑な話なのに分かりやすいんですよね、読みやすくて。
そういう風に描くことができてる技量が本当すごいなってまず思いましたね。
そうですね。
72歳の時に描いたらしいんですけれども、やっぱり解説読むと、
後描きか、役者後描きを読むと。
びっくりしましたね。
びっくりしましたよね。
もっと若い時のものだって思ってましたね。
この本も恋愛の言葉尻っていうか、
愛の、本能的な愛の部分と結構現実的な話とかがうまくミックスされて描かれてて、
多分、著者がいろんなことを経験して見てきた、感じてきたことを描いてるんだなとは思って。
そうですね。
だからその若さがあるんだけど、なんかこの熟練のたっかんした感情なんかもあったりとかして、結構面白かったですね。
72歳の人が描いた小説にすごいみずみずしてて。
そう、分かる。
これはすごいなって思いましたね。
なんか面白い、すごいそういう意味でもすごい良い小説だなって思います。
09:00
で、これ登場人物、ほぼ全員恋愛してるんですよ。
いろんな脇役も多いんですけど、結構メインどころ何人か出てくるんですけど、
恋愛をしてて、結構年齢いってる方々が多い。
アルマと同世代の人たちとか、過去の話の中で亡くなっていってしまう人たちとかそれぞれいるんですけど、
なんかそれぞれの最後、結構良くてっていう言い方していいのか分かんないんだけど、
描き方が上手かったりとかするのがあって、なんか考えさせられますね。
そうですね。本当にどの登場人物の恋愛も、なんか諦めてないんですよね。
そうね、心の中ではね。
結構ね、本当に時間がかかってやっと結ばれたっていうのもいたりするんですけど。
この一生を貫く愛っていうのが、あ、生涯の愛か。
そうですね、書いてますね。
書いてますけど、そういうのをね、ちゃんと描いてる小説だから、すごいと思う。
特にこれ何でしょうね、ちょっと最初のあらすじとか読むと老人ホームが最初の舞台であったりとか、
あとちょっと老いっていうところがテーマになってきたりとかで、
読む人にとってはね、そういうのって面白くなさそうと思うかもしれないんですけど、
結構ね、そこのところも面白く描かれていて。
そうですね。
だから老人ホームも結構最初のホームに出てくるんですけど、
なんかちょっとコンメディ要素がね、いたりとか。
僕は読んでびっくりしたんですけど、老人ホーム舞台でこんな面白い話が描けるんだって。
助かるよ。
思ったりして。
私も思いました。何だろうな、面白いですよね。
作家の腕なのか。
あと老いっていうところも、まあそうですね。
なんか現在と過去の両方があるからこそかもしれないんですけど、
年寄りになったからじゃあもう恋愛から引退した人でしょみたいな風に全然思えない。
なんかもうずっと現役プレイヤーが、過去も現在も両方ともいるみたいな。
バリバリ恋愛してますみたいな。
そうですよね。
そういう意味ではね、言葉で言うとちょっと年寄りが出てくるんでしょうみたいな感じなんですけどね。
読むと案外そういう印象でもなかったなってなりましたね。
なんかそこにすごく感慨させられるっていうか。
そうですね。
衝撃を受けるっていうか。
うん。
ちょっと面白いのはなんか、ちょっといろんな事情があってあれなんですけど、
なんかちょっと恋愛に対してお呼び越しがあまり積極的に慣れないんですけど、若いイリーナの方が。
逆でアルマもちょっと過去から描かれたりとかするから、過去のアルマの話とかも出てきたりするんで、
まあちょっと年老いたアルマだけではないからあれなんですけど、
アルマの恋愛対策積極性とか他の登場人物の年齢が高い人の恋愛対策積極性の方がなんかすごくて、
なんか若い人よりもそこも面白かったなって思います。
結構これ構成が本当上手いなと思った小説で、なんか過去の話の出し方上手いですよね。
12:03
上手いことイリーナとアルマの孫の説と2人がなんかアルマから聞き取りをするんですよ。
うん。
なんかそれを聞き取りによって過去がまた小説の中で出てくるっていう。
まあ過去パートにもなったりもするんですけど、
その辺の差し込み方っていうのがすごく上手くて、
なんかあんまりこっちに負荷がかかんないように書いてますよね。
うん、そうですよね。なんかすごい読みやすいんですよね、その辺。
アルマも最初のイリーナと最初に出会ってっていうところ、
描かれたところ、80代に向かえたアルマはなんかものすごくしっかりしてて、
めちゃめちゃできる女性みたいな感じで描かれてるじゃないですか。
アルマ、まあ最初8歳くらいからかな、描かれていくんですけど、過去では。
大学?大学だっけ?学生の時のアルマの世間知らず感やばくないですか、お嬢様感。
お金持ちの家から初めて一人暮らししましたっていう。
そうですね、確かに確かに。
なんか学費に、なんだっけ、職費となんだっけ、
大学の学費に全部含まれてると思ったみたいな。
お金がうまく使えないんですよね、最初。
この辺りとか結構、読んで作られてきたアルマのイメージが、
かなり急にひっくり返るんで、ちょっと面白かったり。
そうですね、あと本当の直感で動くタイプというか、
自由奔放なんですよね、アルマって。
なんかそれが過去のパートを読むことによって分かってくるという。
そういう強さを持ってたんだなとか、ちょっとね、分かってくるところがありますよね。
まあ弱さもそうですけど。
一名との関係なんですけど、
ちょっとどこまで話すかちょっと難しいところがあるんですけど、
あまりネタバレにならないようにしたいなと思うんです。
アルマっていうのは、端的に言うと一名っていう男性を生涯愛し続けたと。
他に男性と結婚はしたんですけど、
たまにこれ、この一名の手紙が差し込まれるんですよね。
そうですね。
これちょっと年代バラバラで、でもすごい長い間ずっと文通をしていたというか、
それで愛を育んでたっていうより何て言うのかな。
なんかね、確かめ合ってた。
あ、そうですね。
そっちの方が難しいかなと。
なんだっけ、どっかで表現されたんですけど、
一名の、なんか会った時は情熱的なんだけど、
手紙だと結構落ち着いたトーンになるみたいな、
愛情表現がそんなにされてなくてみたいなことをどっかで書かれてたんですけど、
私、この一名の手紙を読むとめちゃめちゃ愛情表現してるじゃんって。
僕はね、それ思いましたね。
なんかね、こんなに言うみたいな。
言葉遣いストレートなんですよね。
うん、ですよね。
なんか、昔の君より今の方が美しいとか。
なんかラブラブだなと思って。
で、愛と友情は追えることがないっていう。
そうですよね。
これ結構名言かなと思ったことですよね。
15:02
結構サラッと言ったなーみたいなのもありますけど。
そういうのって、私結構この一名の手紙、結構ツボでした。
確かに。一名が僕も大地さんも読んでいて、
すんなり受け止められたので、結構その一名、東洋的な思想を持ってるところがあるかなと。
それは一名福田って言うんですけども、
お父さんからいろいろ教えてもらったりとか、
結構その一名っていうのが永遠の愛を求めてるとか、
永遠の愛を貫こうとしていると。
その感覚って日本人の感覚に近い部分かな。
そうか、そうかもしれないですね。
アメリカとかヨーロッパの人って、
刹那的な愛とかを大事にしてるんじゃないか。
そんな印象がちょっとあったりして。
そういう一名の東洋的な恋愛に対して、
そういう考えしそうかな。
それが結構手紙とかにも現れてるなと。
そうして、アルマと一名っていうのは、
その生涯の愛っていうのをしていて、
それを小説で読んでいくわけなんです。
それが僕は個人的な感想として、
あんまり一名になろうな、
それを移入できなかったというか。
一名が8歳の子供の頃から小説で描かれていて、
確かに子供の頃の一名って、
すごい苦労があったりして、
その中で生きていくっていうところがあって、
日本にはすごい敷かれるところはあったんですけども、
大人になってからの一名ですよね。
なんかちょっと影が薄いというか、
アルマがそこまで、
子供の頃の一名は確かにわかるんですよ。
好きになるとかっていうのは。
大人になった一名をずっと愛し続けるっていう、
その一名の敷かれるところっていうのが、
僕は個人的にはですね、
アルマがどこまでそんなに一名のことを好きになったんだろう。
確かにね。
わかるな。
何でしょうね。再会して、
再会してからまた話は進んでいくけど、
愛情が続いているっていうのは、
テーマになってはいるあれなんですけど、
まだ私たちの年齢だとわからないんですかね。
そうかもしれないですね。
実はまたね、
また読み返したりすると、
感想が変わってくる可能性が十分あり得ると思うんです。
でもね、やっぱり一名棒なんですよね。
お金の感覚が全然なくて、
アーティストタイプというか、
センスが、
一名もそう。
あ、一名もか。
あ、そうかそうか。
自分の家族で商売をする。
でも商人のタイプではないんですよ。
18:02
職人肌であり、
芸術家肌であり、
そういったところが、
それってアルマも結構そういうタイプなのかなっていうので、
そうですね。
そういうのは惹かれるものがあるのかもしれないなとか思ったり。
一応ですね、
本の中の160ページに、
ナタニエルというですね、
これも重要人物がいるんですけども、
そのナタニエルが一名に対して、
印象を語っている描写があってですね、
あ、なるほど、確かに。
ナタニエルっていうのは努力家で、
昔、学校でいじめられたりしたんだけど、
それを跳ね返すぐらいのすごい努力をしていて、
弁護士になっていくんですけど、
結構それとは性反対のタイプの人間が一名じゃないかと、
そんなのを描いていて、
そこでもしかすると。
そういう印象を自分たちも持ってましたね、確かに。
僕が読んでて、
すごい努力家のナタニエルが好きになっていったんで、
うん、わかる。
それで一名の方が印象が薄くなっていったのかなっていうね。
それもあるかもしれないなと思います。
私、ちょっと脱線しようかなですけど、
ナタニエルの最後、彼も死ぬんですけど最後ね、
長いスパンの物語の中で、
彼のラストっていうか、結構好きですね。
僕もそうですね。
結構よかったなって思います。
ちょっとこれは読まないとありますね。
最後の本ですけど。
この小説が恋愛小説ではあるんですけども、
すごい複雑なことを色々扱っていて、
その一つが、やっぱり登場人物のルーツっていうところが、
アメリカ以外で、移民の人がやっぱり多い。
カタリベ役のイリーナも、
一名も、もともとは日系人でいたし、
アルマとかアルマのいるベラスコ財団っていうところも、
ユダヤ系で、
ヨーロッパのほうからアメリカに。
そういうルーツがあるからこそ、
アメリカで生きていくための難しさというかね、
そこに戦争が絡んでいたりっていうのもあったりする。
結構社会派な小説でもあるなっていうのはね、
読んでて。
ルーツは結構、
そんなにページ割いてない。
しっかり描かれてますよ。
そうですよね。
ちゃんとキャラクターごとに、
背景というかね、
引き込んでいます。
イリーナの兄のお話とかも面白かったし。
そうそうね。
イリーナの兄、サメルメンデルって、
21:02
このお兄さんもすごいいい味を出してる。
そうですね。
味を出してる。
僕ね、結構好きになりましたね。
なんかね。
そうですよね。
本当に登場回数とか、
費やしてるページ数ってすごい少ないと思うんですけど、
なんかね、脇役がすごいいいんですよ。
いいよね、これね。
これちょっとびっくりするぐらい良かったんですけど、
老人ホームに、
ジャック・デューヴァンという色を。
一番最初のね。
そう、本当に一番。
もう十何ページが出てくる。
結構面白い。
面白かったですね、ここね。
90歳ぐらいかな、
すごい色男でめっちゃモテるんですよね、
老人ホームなんかで。
でも結構ね、
泣かせるエピソードがあったりして、
あとその老人ホームにいる、
お医者さんのキャサリン・ホープという、
この人もすごい、
セリフがすごいいいんですよね。
人生とは、
世の中はこうだみたいな、
結構深い良いことを言ってくれて。
キャサリンはすごく上手な方でも、
キーパーソンというわけではないけど、
迷惑役ですよね。
そうです。
なんかすごい、
ちょっとその視点で言うと、
道しるべ役というかですね。
なんか本当、
みんなが頼りにして、
みんなに重要なことを教えてあげるみたいな。
このキャサリンもすごい、
どういう人物かっていう。
背景とかね。
短いページの中でも、
すごいしっかり書かれている。
それですごい好きになれるんです。
登場人物本当にたくさんいるんですけど、
ある意味、
単純な人っていうのがいないというか、
人ってもともとそうかなと思うけど、
思っても見なかった過去とか、
思っても見なかった、
実は隠された現在の状況とか、
そんなのがね、
それぞれのキャラクターにあって、
それをね、
一人一人描いているっていうのは、
本当にすごいし、
面白いな。
ペラスコ財団にいる人が、
みんなすごい良い人なんです。
そうなんですよ。
それはね、
すごい、
元はその、
イサク・ペラスコという人から始まったんですけど、
それがね、
現在のパートだと、
セツ・ペラスコという人になるんですけど、
ここに至るまでの、
合計4人ぐらいの、
ペラスコ財団を率いている人が、
みんなすごい本当に優しいし、
何だろう、
なんか器が大きいっていうんですかね。
特に、
一番最初のイサク・ペラスコ、
アルマから見るとおじさんか、
なんですけど、
心の深さが本当に。
そうですよね。
困っている境遇の人は、
みんな助けよう、
みたいなね。
多分、
自分が気に入った人に限られているとは思うんですけど。
そうですね。
時代背景としても、
戦時中とかなんですけど、
その中でも、
結構そのイサクっていう人が、
差別とか全然しないんですよ。
24:01
日本人がね、
罪人だというふうに、
世の中全体になった時でも、
やっぱり自分の尊敬する、
チメ・フクダのお父さんの、
タカオっていう人を、
やっぱり救いの手を差し伸べようとしたり、
その一家っていうのは、
なんていうか、
最後までずっと守ろうとしたり、
そういうベラスコ財団というですね、
これが結構小説を面白くしている、
存在の、
でもあるんですけども、
あとこの小説の、
面白いところで、
結構最後の方に、
びっくりするようなことが、
何回かあるんですね。
もうなんていうか、
予想できない、
ネタバレになるんで、
もう何も私はないんですけども、
本当に目が覚めるようなことが、
ちょっと書かれてたりするんで、
そういったところでは、
これは良い意味だと思うんですけども、
良い意味で予想を裏切って、
驚きを与えてくれる、
そういうところも小説の中に、
ちらほらと。
確かに。
200ページ超えたあたりが、
ちょっと連発、
連発話題がないけど、
結構ありますよね。
そうですね。
そうっていうのが。
そうですね。
でも最後の、
フロシキを広げた後の、
収束していく。
そうですよね。
本字で300ページぐらいなんですけど、
200ページから300ページぐらいのね、
畳み方のところは、
すごい良かったな。
書くの上手い人だな。
間違いないですね。
そうですね。
面白いですよね。
じゃあ話してきましたが、
最後、
ちょっと前世的な感想と、
どういう人に読んでもらいたいか、
言って締めたいと思います。
これちょっと、
300ページぐらいの小説なんですけど、
この描かれてるスパンが、
結構長いので、
こういう人生のような物語、
たまにあると思うんですけど、
そういうのが好きな人には、
絶対向いてると思うので、
長いです。
これ、生涯の愛、
一生を貫く愛っていうのが、
結構メインテーマにはなってるんですけど、
なんか描かれてるのは、
ロマンスだけではなくて、
現実的な、
移民の話とかもそうなんですけど、
戦争とか移民か、
話とか並んでくるし、
またそういう話なので、
結局、
辛い過去とか悲劇も、
登場人物たちは経験はしていて、
なんかそういう意味で、
すごく幅のある、
奥深さのある小説だと思うので、
結構、
なんていうのかな、
贅沢な読書体験だったなと思います。
で、
非常に文章読みやすいし、
構成が上手いので、
特に物語に浸ることができる小説でもあるので、
いろんな人に会うんじゃないかなって。
27:01
僕の方では、
今を、
すごいポジティブにさせてくれる小説かなと思いました。
テーマの一つが、
応印なんですけど、
その時になれば、
またね、
置いた時には置いた時の楽しみ方があるというのを、
描いているなと思いましたし、
そういったときには、
未来になれば、
またその未来にやれることがあると。
そんなのを教えてくれているような気がして、
そういったところでは、
今の時代を、
今の時代だったら、
今の時代を楽しめるんじゃないかと。
そういうのをすごく読んでいます。
時代も過去と現在、
設定とか人物もすごく多様で、
複雑なんですけど、
やっぱり読みやすいというのがあるので、
そこがすごい面白さかなと思っています。
そういったところでは、
恋愛小説ではあるんですけど、
結構多くの人にとっての、
当たり前とは違うものっていうのをね、
描いていて、
これはやっぱり登場人物、
たくさんキャラいるんですけど、
今までこんな人いなかったっていう、
思うような人が出てきたり、
なんか本当に生き方とか価値観とか、
恋愛の形もそうなんですけど、
いろいろなものをね、
なんか提示してくれるというか、
教えてくれるなと。
そういった意味では、
決してありきたりな恋愛小説ではないので、
本当に複雑なんですけど、
なんか面白い。
そういうのをね、
読んだ人には楽しんでもらえたらな、
と思っています。
結構若い人が読んだら、
10代の人とか読んだら、
また全然違う漢字なんだろうなとは、
ちょっと思ったりしますね。
そうですよね。
なんか本当に読む人の年齢とかで、
結構印象変わってきそうな気はします。
10代前半、
30代になってとか。
そうですよね。
あ、そういえばこの小説で、
年代別の読書会とか面白そうですよね。
確かに。
最後意見交換したいですね。
そうですよね。
10代から80代までとかで、
学習会とか。
80代来るかな。
知らない。
そうですね。
確かに面白いかもしれない。
じゃあそんなところで、
以上にしておきましょうか。
はい、そうっすね。
じゃあ、イサベル・アジェンデの
日本人の顔面たちをご紹介しました。
じゃあ次回ご紹介させていただきたいと思います。
次回はですね、
ショーンタウンの
うちらの街から来た話です。
これは8月に発売されたばかりの最新、
絵本というかグラフィックノベルというか、
ちょっと小説ではない作品になってます。
絵がメインの本なんで、
どう紹介していくか、
ちょっと難しいところがあるかなと思いますが、
でもすごくいい本なんで紹介したいと思うので、
次回配信させていただきますので、
30:02
お楽しみにしていただければと思います。
番組の感想やリクエスト、
またこのラジオを聞いて
障害されている方を読みました。
読み返しましたなどありましたら、
ハッシュタグ空飛猫たちをつけて
教えていただけると大変嬉しいです。
ツイッターやインスタの投稿などで
よろしくお願いします。
もし直接お伝えしたい感想などありましたら、
メールアドレスを番組情報欄に載せてますので、
そちらからでもお待ちしております。
気に入っていただけたら、
積極的に拡散、共有していただけると助かります。
本当にいろんな人に最近発信していただいていることもあるので、
大変感謝しております。
ありがとうございます。
本当にありがとうございます。
じゃあまた次回配信よろしくお願いします。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
30:48

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